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カンペチェ観光。2時過ぎにホテルにチェックインし、すぐに観光開始。ホテルのある旧市街の城壁回りは歩いて回れる広さだが、郊外にある2つの要塞はそれぞれ5㎞ほど離れているので、効率を考えタクシーのチャーターをフロントに頼む。ホテルのフロントは少しは英語が通じたので助かった。タクシーはすぐに来てくれてまずは町の南西にあるサンミゲル要塞(Fuerte de San Miguel)へ。カンペチェは17世紀から長らくイギリスやオランダの海賊たちに攻撃を受けており、18世紀に入り街を守る城壁とは別に近くの丘に海賊を攻撃できる要塞も建設したが、この要塞はその一つで、1771年に建設が始まり、1801年に完成した。小高い丘の頂上に外壁が築かれ、掘り下げられた内堀の中に堅固な要塞が建てられている。20世紀半ばには放棄されていたが、1963年に武装船員博物館を設置するために修復され、78年からはマヤ・コロニアル考古学博物館(Museo de Arqueologia Maya y Colonial)となり、州内のエズナ(Edzna)遺跡から出土した石碑やカラクムル(Calakmul)遺跡から出土したミイラや翡翠の仮面など、スペイン人到達前の品々を収蔵している。残念ながら閉鎖中で内部へは入れず、外周を一周しただけ。屋上には入口を挟んで2つと海側に1つの見張り台があり、海側に向けては大砲が設置されている。この大砲は海賊たちの船を狙うので、射程が長いそうだ。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730498887020118&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />閉まってるので5分ほどで見終わり、次は町の反対側、北東5㎞にあるサンホセ・エル・アルト要塞(Fuerte de San Jose el Alto)へ。こちらは少し古く、1762年の建造。サンミゲル要塞と同じ造りだが、規模は小さい。かつて教会や共同寝室、火薬庫などに使われていた室内は、船と武器の博物館(Museo de Barcos y Armas)として使われ、当時の船舶や武器に関する収集品を収蔵している。3時頃到着し、展示を一通り眺め、屋上から海を眺める。入場料は50ペソ(約300円)だったかな? 30分ほどいて、その後近くに展望台(Mirador)があったのでそこでも止まってもらう。ベニート・フアレス(Benito Juarez)元大統領の銅像が建つこの展望台からの方が、カンペチェの街はよく見える。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730501843686489&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />2時間でチャーターを頼んだが、サンミゲル要塞が閉まってたので1時間15分ほどで街に戻る。チャーター料金は250ペソ(約1500円)だった。3時45分頃タクシー観光を終了し、これから日暮れまで旧市街を回る。上にも書いたが、この町は本国スペインとを結ぶ重要な港であったので、ほとんど160年もの間、イギリスやオランダの海賊たちの攻撃を受けていた。1686年に当局は町の防衛力増強に着手、壁とともに都市を囲んでいる防衛建造物群の統一を行った。工事は18年掛けて完成。中心市街を取り囲む不規則な六角形の城壁は約2.5㎞に及び、8つの砦が置かれた。現在、破壊されたサンホセ砦(Baluarte de San Jose)以外の7つの砦が今も残っており、異なる目的に転用されている。城壁には4つの門があり、グアダルーペ門(Puerta de Guadalupe)とサンロマン門(Puerta de San Roman)以外の2つが今も残っている。当時は支配者であるスペイン人たちが城壁の中に居を構え、現地の先住民たちは壁の外側で暮らしていた。<br /><br />城壁廻りを始める前にまず行ったのは、タクシーで走ってる時に気になってた旧市街地のウォーターフロントに建つ塔。天使のような立派な羽根を持った人が子供を抱えた像が高い塔の上に建つ。なかなか立派な塔で、18年の10月に建てられたばかり。メキシコ人彫刻家のホルヘ・マリン(Jorge Marin)が造ったムンドマヤ(Mundo Maya)と云う像で、塔を囲む円形は世界を表し、マヤ人の偉大な文明と西洋文化の出会いの500年を記念している。まあ、マヤ人に取っては迷惑な話だろうが。ウォーターフロント開発の一環として建てられたようだ。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730508733685800&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />4時前、海の門(もしくは海門、Puerta del Mar)から時計回りに城壁廻りを開始する。この門は4つあった門の一つで海への出入口。元々海岸線はこの門のすぐ先にあり、埠頭に続く門だった。今の海岸線は埋め立てられて出来たもの。19世紀に破壊され、1957年に再建された。<br /><br />海の門のすぐ東にあるのがラソレダー砦(Baluarte de la Soledad)。1690年から92年の間に建てられた3番目の砦。船員の守護聖人である孤独の聖母、ビルヘン・デ・ラ・ソレダー(Virgen de la Soledad)を称えて名付けられた。海の門を守っている。マヤ建築博物館(Museo de Arquitectura Maya)として使われている。昔の街の模型があり、海岸線に沿って城壁があり、海の門が埠頭に続いていたこと、この砦は海に突き出していたことがよくわかる。州内のカラクムル遺跡で見つかったマヤのマスクも展示されていた。死者を送るものらしい。屋上に上がると海の門まで続く城壁の上を歩くことが出来る。海の門の上からは先ほど行ったムンドマヤの像が正面に見える。ここも入場料は50ペソ(約300円)だったかな?<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730513550351985&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />ラソレダー砦を出て、東に向かい、インデペンデンシア公園(Plaza De La Independencia)からファンカルボ公園(Plaza Juan Carbo)を過ぎると北東角の砦、サンチャゴ砦(Baluarte de Santiago)跡の植物園(Xmuch&#39;haltun Botanical Garden)がある。植物園の名前は「大地から湧き出る水」という意味。8つの砦の最後、1704年に建てられた。砦の名前はスペインの守護聖人とされる聖ヤコブ(Santiago el Mayor)から付けられた。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730520653684608&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />サンチャゴ砦から城壁は南東方向に続き、サンホセ砦を頂点として折り返していたのだが、サンホセ砦は全くなくなっているので、ほぼ南に向かう。この辺りにクロスする旧市街の道路を覗くと石畳の道が続き、カラフルな色の建物が並んでいる。使われている各家でバラバラだが、この町は海に面しているので霧が立ち込めることが多く、そういった時でも自分の家がすぐに分かるようにと、それぞれが分かりやすい色にしたという話があるそうだ。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730508733685800&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />サンチャゴ砦から10分足らずで南東角の砦、サンペドロ砦(Baluarte de San Pedro)。6番目の要塞で1702年に完成したほぼ四角形の砦。最初の法王の名前に由来している。異端裁判所や弾薬と火薬倉庫としても使われた。その後、病院と教会も隣接して建てられた。内側の砦の入口の鴨井には教皇のティアラ(Tiara)と聖ペドロ(San Pedro)の象徴である空の鍵のついた盾がある。西側に続く城壁は修復中と云うか建設中。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730523463684327&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br /><br />後半に続く。

メキシコ カンペチェ旧市街 (Campeche, Mexico)

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2019/02/28 - 2019/02/28

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ちふゆ

ちふゆさん

カンペチェ観光。2時過ぎにホテルにチェックインし、すぐに観光開始。ホテルのある旧市街の城壁回りは歩いて回れる広さだが、郊外にある2つの要塞はそれぞれ5㎞ほど離れているので、効率を考えタクシーのチャーターをフロントに頼む。ホテルのフロントは少しは英語が通じたので助かった。タクシーはすぐに来てくれてまずは町の南西にあるサンミゲル要塞(Fuerte de San Miguel)へ。カンペチェは17世紀から長らくイギリスやオランダの海賊たちに攻撃を受けており、18世紀に入り街を守る城壁とは別に近くの丘に海賊を攻撃できる要塞も建設したが、この要塞はその一つで、1771年に建設が始まり、1801年に完成した。小高い丘の頂上に外壁が築かれ、掘り下げられた内堀の中に堅固な要塞が建てられている。20世紀半ばには放棄されていたが、1963年に武装船員博物館を設置するために修復され、78年からはマヤ・コロニアル考古学博物館(Museo de Arqueologia Maya y Colonial)となり、州内のエズナ(Edzna)遺跡から出土した石碑やカラクムル(Calakmul)遺跡から出土したミイラや翡翠の仮面など、スペイン人到達前の品々を収蔵している。残念ながら閉鎖中で内部へは入れず、外周を一周しただけ。屋上には入口を挟んで2つと海側に1つの見張り台があり、海側に向けては大砲が設置されている。この大砲は海賊たちの船を狙うので、射程が長いそうだ。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730498887020118&type=1&l=8a89379cb0

閉まってるので5分ほどで見終わり、次は町の反対側、北東5㎞にあるサンホセ・エル・アルト要塞(Fuerte de San Jose el Alto)へ。こちらは少し古く、1762年の建造。サンミゲル要塞と同じ造りだが、規模は小さい。かつて教会や共同寝室、火薬庫などに使われていた室内は、船と武器の博物館(Museo de Barcos y Armas)として使われ、当時の船舶や武器に関する収集品を収蔵している。3時頃到着し、展示を一通り眺め、屋上から海を眺める。入場料は50ペソ(約300円)だったかな? 30分ほどいて、その後近くに展望台(Mirador)があったのでそこでも止まってもらう。ベニート・フアレス(Benito Juarez)元大統領の銅像が建つこの展望台からの方が、カンペチェの街はよく見える。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730501843686489&type=1&l=8a89379cb0

2時間でチャーターを頼んだが、サンミゲル要塞が閉まってたので1時間15分ほどで街に戻る。チャーター料金は250ペソ(約1500円)だった。3時45分頃タクシー観光を終了し、これから日暮れまで旧市街を回る。上にも書いたが、この町は本国スペインとを結ぶ重要な港であったので、ほとんど160年もの間、イギリスやオランダの海賊たちの攻撃を受けていた。1686年に当局は町の防衛力増強に着手、壁とともに都市を囲んでいる防衛建造物群の統一を行った。工事は18年掛けて完成。中心市街を取り囲む不規則な六角形の城壁は約2.5㎞に及び、8つの砦が置かれた。現在、破壊されたサンホセ砦(Baluarte de San Jose)以外の7つの砦が今も残っており、異なる目的に転用されている。城壁には4つの門があり、グアダルーペ門(Puerta de Guadalupe)とサンロマン門(Puerta de San Roman)以外の2つが今も残っている。当時は支配者であるスペイン人たちが城壁の中に居を構え、現地の先住民たちは壁の外側で暮らしていた。

城壁廻りを始める前にまず行ったのは、タクシーで走ってる時に気になってた旧市街地のウォーターフロントに建つ塔。天使のような立派な羽根を持った人が子供を抱えた像が高い塔の上に建つ。なかなか立派な塔で、18年の10月に建てられたばかり。メキシコ人彫刻家のホルヘ・マリン(Jorge Marin)が造ったムンドマヤ(Mundo Maya)と云う像で、塔を囲む円形は世界を表し、マヤ人の偉大な文明と西洋文化の出会いの500年を記念している。まあ、マヤ人に取っては迷惑な話だろうが。ウォーターフロント開発の一環として建てられたようだ。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730508733685800&type=1&l=8a89379cb0

4時前、海の門(もしくは海門、Puerta del Mar)から時計回りに城壁廻りを開始する。この門は4つあった門の一つで海への出入口。元々海岸線はこの門のすぐ先にあり、埠頭に続く門だった。今の海岸線は埋め立てられて出来たもの。19世紀に破壊され、1957年に再建された。

海の門のすぐ東にあるのがラソレダー砦(Baluarte de la Soledad)。1690年から92年の間に建てられた3番目の砦。船員の守護聖人である孤独の聖母、ビルヘン・デ・ラ・ソレダー(Virgen de la Soledad)を称えて名付けられた。海の門を守っている。マヤ建築博物館(Museo de Arquitectura Maya)として使われている。昔の街の模型があり、海岸線に沿って城壁があり、海の門が埠頭に続いていたこと、この砦は海に突き出していたことがよくわかる。州内のカラクムル遺跡で見つかったマヤのマスクも展示されていた。死者を送るものらしい。屋上に上がると海の門まで続く城壁の上を歩くことが出来る。海の門の上からは先ほど行ったムンドマヤの像が正面に見える。ここも入場料は50ペソ(約300円)だったかな?
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730513550351985&type=1&l=8a89379cb0

ラソレダー砦を出て、東に向かい、インデペンデンシア公園(Plaza De La Independencia)からファンカルボ公園(Plaza Juan Carbo)を過ぎると北東角の砦、サンチャゴ砦(Baluarte de Santiago)跡の植物園(Xmuch'haltun Botanical Garden)がある。植物園の名前は「大地から湧き出る水」という意味。8つの砦の最後、1704年に建てられた。砦の名前はスペインの守護聖人とされる聖ヤコブ(Santiago el Mayor)から付けられた。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730520653684608&type=1&l=8a89379cb0

サンチャゴ砦から城壁は南東方向に続き、サンホセ砦を頂点として折り返していたのだが、サンホセ砦は全くなくなっているので、ほぼ南に向かう。この辺りにクロスする旧市街の道路を覗くと石畳の道が続き、カラフルな色の建物が並んでいる。使われている各家でバラバラだが、この町は海に面しているので霧が立ち込めることが多く、そういった時でも自分の家がすぐに分かるようにと、それぞれが分かりやすい色にしたという話があるそうだ。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730508733685800&type=1&l=8a89379cb0

サンチャゴ砦から10分足らずで南東角の砦、サンペドロ砦(Baluarte de San Pedro)。6番目の要塞で1702年に完成したほぼ四角形の砦。最初の法王の名前に由来している。異端裁判所や弾薬と火薬倉庫としても使われた。その後、病院と教会も隣接して建てられた。内側の砦の入口の鴨井には教皇のティアラ(Tiara)と聖ペドロ(San Pedro)の象徴である空の鍵のついた盾がある。西側に続く城壁は修復中と云うか建設中。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.2730523463684327&type=1&l=8a89379cb0


後半に続く。

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