2018/11/22 - 2018/11/25
17位(同エリア6472件中)
norio2boさん
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2018年はブリューゲル(父)が亡くなってから450年になります。
オーストリアのウィーンにあるウィーン美術史美術館には、世界各地の美術館に現存する油彩画の7割が集結し「ブリューゲル展」が開催されました。
その他にたくさんのペン画やブリューゲル(父)の描いた下絵をベースに制作された版画も展示されていました。
いつもは比較的閑散としているウィーン美術史美術館にブリューゲルの作品がこれだけ集まって展示されていて、皆さんが熱心に鑑賞されているという熱気に満ちた空間の中でなんとも言えない気持ちでした。
ブリューゲル作品をたずねておとずれた懐かしい美術館の作品が集まっているのです。
「ブリューゲルをたずねる旅」のいろいろな思いが蘇りました。
ブリューゲル(父)の作品をたずねるために旅を計画し、実際に絵を見て(場合によっては絵がなくて)、忘れないうちに旅行記をつくり、時々はありがたいことにコメントを頂いてご返事してという一連の楽しい作業を満喫する事が出来ました。
この楽しい作業をすることは高齢による「ボケ防止」や「ボケ亢進防止」に少しは効果があったのかな~と思っています。
世界からブリューゲル愛好家が集まっているように思えました。
皆さん熱心に鑑賞しています。
これ程までのウィーンの美術史美術館の「ブリューゲル展」が大混雑状態とは予想していませんでした。
幅広い年齢層のブリューゲルファンが世界の各国からお見えになっているのです。
表紙の写真をご覧ください。
「雪中の狩人」の前の鑑賞者の皆さんの様子です、まるでルーブルの「モナリザ」の前のようです。
このブリューゲル特別展は2018年10月2日から2019年1月13日まで開催されました。
ウィーン美術史美術館では「インサイドブリューゲル」という名前で今回の作品展示に平行して実施された研究調査の資料を公開しています。
ブリューゲルファンには必見の情報です。
http://www.insidebruegel.net
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
11月22日木曜
羽田12:35発 NH217ミュンヘン着16:45ターミナル2着
荷物はそのままウィーンまで行きます。
人間は入国はウィーンですがミュンヘンでゲート確認します。
ウィーン行きは同じターミナル2から
18:40発NH6015(LH2332,OS7238)でウィーン着19:45
ウィーンへの便は、3社のコードシェア便でした。
現地の空港の時刻表示にはANAの便名が出ないことがあります。
コードシェア便の場合は各社の便名を控えておきます。
ウィーン空港ではUberをスマホのUberソフトで手配しました。
空港のインフォメーションでUberのスポットがあるか聞きます。
ウィーン国際空港のUberスポットは上の階のDeparture階の入り口と説明されました。
スマホのUberソフトを立ち上げて車を呼びます。
UberXという安い値段の車種にしました。
ベンツのヴァンタイプが来ました。
ホテルまでUberで30分39.29ユーロでした。
降りるときに何もしないで良いのがUberのいいところです。
写真は今回4泊するホテルです。
Altstadt Vienna Hotelスモール ラグジュアリー ホテル アルトシュタット ウィーン ホテル
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Altstadt Viennaの写真です。
外玄関を入って内玄関の写真です。
相当古そうな建物です。 -
このホテルアルトシュタットウィーンは部屋毎にデザインが違うという変わったホテルです。
僕の部屋は普通でした。
フロントでチェックインしました。
若い女性が鍵を持って同行してくれ、部屋の設備を説明してくれました。
SLH経由で予約しました。
ウエルカムにりんごと赤ワインがありました。
4泊で(朝食付きで)753ユーロでした。 -
シンプルな作りの一人部屋です。
テレビはチャンネル表を見てもニュース番組がなくて使いませんでした。 -
バスタブは無くてシャワーだけです。
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もう暗くなっています。
奥が明るいのは小さなクリスマスマーケットを教会のそばでやっているからです。
屋根の上の十字架を見るとギリシャ正教の教会のようです。
部屋でもWifiは問題なく使えました。
良いホテルです。 -
11月23日金曜 曇り
このホテルAltstadt Vienna Hotelは朝食がレベルが高くて美味しいです。
種類がとにかく多いので4泊しても飽きませんでした。
卵料理はお好みで作ってくれます。
目玉焼き、オムレツ、ゆでたまごと注文して最後は目玉焼きにしました。
ゆでたまごはキミがトロリとした5分ボイルで美味しかったです。 -
ジュース各種と
水は普通のと炭酸入りです。
朝シャンの好きな人にはシャンパンとワインも冷やしてあります。
制服を着た女性はキビキビと働いていて好印象でした。 -
パンの種類も半端ではありません。
-
食卓は素朴なセッティングです。
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美術史美術館までの地図です。スマホのマップによるナヴィゲーションです。
距離1kmで徒歩15分と表示しています。
9時30分に出発して美術史美術館に向かいました。 -
Volkstheater(フォルクス劇場)の信号を渡り右に曲がるとウィーン美術史美術館です。
フォルクス劇場 劇場・ホール・ショー
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マリアテレジア像を囲むようにクリスマスマーケットの屋台が並んでいました。
マリア テレジア広場 広場・公園
-
ミュージアムプラッツ(美術館通り)をマリアテレジア広場に入って右側がウィーン美術史美術館で、手前がウィーン自然史博物館です。
美術史美術館のチケット売り小屋の前には行列ができていました。
クリスマスマーケットの小屋がならんでいるのでよけいに賑やかでした。美術史美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
行列です。
ウィーン美術史美術館で行列ができているのを見るのは初めてだったかもしれません。 -
ウィーン美術史美術館の入り口の上にはプラハのロブコビッツコレクションの「干し草作り」を大きく拡大したバーナー(垂れ幕)が飾られていました。
この絵が僕としては一番好きなブリューゲル(父)の絵です。 -
美術館に入って階段の上にブリューゲル (父)の横顔の肖像版画の拡大バーナーが吊り下げられていました。
この肖像画の原画はブリュッセルのベルギー王立図書館にあります。 -
入場券は出発前にウィーン美術史美術館のホームページで優先入場券(Skip the Line)を購入していました。
30ユーロ(カード決済)
好きな日に使えます。当日のみ有効です。
トイレに行きたい時は黒服の人に話して出口から顔パスで再入場しました。 -
優先入場(スキップレーン)は30ユーロです。
この日は売れ切れになっていました。
スキップレーンの次にはタイムスロットという入場する時間を指定されるチケットもあります。
一般入場券(11ユーロ)に更にタイムスロット券5ユーロが必要です。
(タイムスロット券は外のチケット売り場では買えない仕組みになっていました)
展示室の混雑状況によりますが、1時間から2時間待ちになります。
退場時間は美術館が閉館になる時間(6時)まで鑑賞できました。
2回鑑賞したのですが、2回目の25日はタイムスロットで入りました。 -
美術館の中にはブリューゲルの告知がたくさんあり盛り上がっていす。
写真の電飾は左が「バベルの塔」、右が「雪中の狩人」です。 -
ここが「ブリューゲル展」の入り口のカウンターです。
一般展示の入場料を支払って入場した人がこのカウンターで5ユーロで当日券(タイムスロット)を買うことが出来るようになっていました。
右側に大きく拡大された「農民の結婚式」が飾られています。 -
「ブリューゲル展」の入り口を入ると写真の待ち合わせ場所があります。
当日券(タイムスロット)での入場は内部の混雑防止のために時間指定になります。
一般展示を見て、指定時間にここで集合します。
待ち合わせ場所の壁面の大型スクリーンには今回の展示に合わせて「インサイドブリューゲル」という名前の研究調査の画像が映写されていました。
画面左から「サウロの自殺」、「バベルの塔」、「農民の結婚式」です。
指定時間まで飽きずに時間を楽しめる仕組みになっています。 -
展示室への入り口です。
ドアの手前には箱があって「ブリューゲル展」のリフレットと「ブリューゲル展出品作品解説」小冊子が(無料で)おいてありました。 -
入った空間にはウィーン美術史美術館蔵の「バベルの塔」の超拡大パネルが天井まで使って飾られていました。
作品「バベルの塔」の左下の部分に描かれた人物が見ている我々と同じくらいの寸法まで拡大されています。
工事の現場視察に来た暴君ニムロデ王と随行者の部分ですが、描かれた人物の大きさと鑑賞している方がほぼ同じくらいになるまで拡大されています。
「バベルの塔」は114x155cmの作品です。
それをここまで拡大しても「アラ」が出ないのはブリューゲルの細密描写技術がとてつもなく素晴らしいことの証拠です。 -
ニムロデ王の部分を正面から撮影しました。
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石工がノミを使っている石の側面に描かれたブリューゲル(父)のサインです。
BRVEGEL FE MCCCCC-LXⅢ
ブリューゲル制作 1563 -
工事現場の作業員のトイレ中の画です。
-
無料配布の「ブリューゲル展」のリフレットです。
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同じく「出展作品解説本」(Hand of the Master)です。
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展示室に入ります。
正面にはブリューゲル(父)のサインがあります。
これはブリューゲル(父)本人の自筆の署名です。
スペルにhが入っています。
初期の頃はhを入れていました。 -
部屋に入って左にはブリューゲルを巡る時代の変遷の展示がありました。
-
神聖ローマ帝国ルドルフ2世(1552~1612)の肖像画です。
ブリューゲル(父)の熱狂的ファンとして知られています。
神聖ローマ帝国の首都をウィーンからプラハへ移した。
その時にお抱えの芸術家や錬金術師や天文学者も移住しています。
アンチボルトも好きで野菜で構成された自分の肖像画を作らせたと言います。
ルドルフ2世コレクションがウィーン美術史美術館のベースになっています。
政治家として、国を統治する能力には欠けていました。 -
ブリューゲル(父)のペン画です。
「画家と鑑識家」1565年 紙に褐色インキ 25x22cm
左に絵筆を握った画家がいてこちらを見ています。
絵筆の左には制作中のキャンバスがあると思います。
画家の右側にはのっぺりとした顔で作品を見ている「鑑識家」がいます。
「鑑識家」は右手をベルトにぶる下げた財布に突っ込んでお金を触っています。
作品をお金にしか換算しない「鑑定家」を皮肉った作品のようです。
左の画家はブリューゲル自身で自画像画という意見もあります。
ベルギー王立図書館蔵のブリューゲル(父)の横顔の肖像画とは別人の顔の骨格をしています。
おそらく、横顔の方がブリューゲル(父)だと思います。 -
「画家と鑑識家」の左下のブリューゲル(父)のサインです。
-
「画家と鑑識家」をスマホで撮影している上品な紳士です。
コート、ジャケットはクロークに預けたのでしょう。
理想的な見学の態度だと思います。
このような「手ぶら見学」が疲れずにリラックスして鑑賞するベストな方法だと思います。 -
1551年にアントワープの画家のギルドである「聖ルカ組合」マスター登録されたブリューゲル(父)はイタリアへ(当時の美術の中心地であった)3年間の画法研修旅行をしています。
フランスのリヨンからスイスへアルプスを越えてイタリアに入りました。
ローマからナポリと旅しました。
帰国した後は生活のために(早く金になる)版画のための下絵を描いています。
アントワープにあった版画業者ヒエロニムスコック(1518~1570)の「四方の風」の下絵も描いています。
日本の浮世絵でもそうですが、下絵を描く人は下絵だけの「絵師」、版画を彫る「彫師」、摺る「摺師」という分業です。
写真の版画は、ブリューゲル(父)が下絵も版画制作(エングレービング)もやった唯一の作品です。
「野うさぎ狩りのいる風景」ブリューゲル(父)による製版
22.3X29.1cm ブリュッセルのベルギー王立図書館蔵
ブリューゲル(父)本人が描いた下絵(素描)はパリのフリッツルフトコレクションにあります。
左右が逆像です。 -
「聖アントニウスの誘惑」の下絵 1556年
イギリスのオックスフォードにあるアシュモレアン美術館蔵
これは左右が逆になっていません。 -
版画「聖アントニウスの誘惑」1556年 ピーテルヘイデン彫版
原画(下絵)と同じ向きです。 -
次の部屋は月齢画の展示です。
1565年に当時のヨーロッパの中心地、経済と文化の最先端だったアントワープの大実業家であったニコラスヨンゲリンク(1517~1570)から絵の注文を受けました。
彼はアントワープ郊外の別荘を飾る月齢画を注文したのです。
ブリューゲル(父)は6枚からなる連作を制作しました。
残念ながら1枚(春)が失われています。
現存する5枚は、うち3枚は「雪中の狩人」、「陰鬱な日」、「牛群の戻り」がウィーンの美術史美術館にあり、1枚はプラハのロブコヴィッツコレクションにある「干草作り」で、最後の1枚はニューヨークのメトロポリタン美術館にある「穀物の収穫」です。
ブリューゲル(父)のファンとしては5枚が集まって、出来れば失われた「春」も残されたデータをベースをもとに復元されて欲しかったです。
ニコラスヨンゲリンクの別荘が復元され当時のアントワープの文化人の様に展示作品を見ることが出来る演出(展示)があれば良かったなと思ったりしました。 -
月齢画が4枚ならんでいます。
(ニューヨークは来ませんでした。)
左から「陰鬱な日」、「干草作り」、「牛群の戻り」、「雪中の狩人」です。 -
プラハからはロブコビッツコレクションの「干し草作り」がやって来ていました。
中央やや左の3人の女性の部分のアップです。
この絵が一番気に入っています。
プラハ城でこの絵を見つけるのは苦労しました。
旅先で大切なのは諦めないことです。
https://4travel.jp/travelogue/11085861 -
ブリューゲル(父)の作品とは思えない「のんびりとした雰囲気」です。
-
今回は来れなかったニューヨークの「穀物の収穫」です。
拡大コピーされていました。 -
残念なのは、予定されていたのに来れなかった「洗礼者ヨハネの説教」です。
95x160cm 1566年 板に油彩
ブタペストの西洋美術館蔵 -
右上の英文です。
拙訳です
ーーー残念ながら、ハンガリー当局から輸出証明書が発行されませんでした。
ウィーン美術史美術館への出展が予定されていた作品の輸出手続きが不備になったりするものなんでしょうか。
左下に個人保有とあります。
ブタペストの西洋美術館から売却されてしまったのでしょうか? -
次のコーナーはウィーン美術史美術館蔵の作品「ゴルゴダへの道行き」です。
作品は額装から外されてガラスケースに入れられて展示されていました。
横のガラス面からは板に油彩された作品の側面を見ることができる仕組みになっていました。
裏面のガラス面からは作品の板の裏側が見ることができました。 -
「ゴルゴダへの道行き」1564年 板に油彩
124x170cm -
「ゴルゴダへの道行き」の画面の中心部分です。
十字架の重みで倒れているイエスキリストがいます。
イエスを助けようと手を貸している人が何人かいます。
十字架を持ち上げイエスを助けようとしている人のズボンのポケットに手を伸ばしている人(スリ)がいます。
その左には十字架を足蹴にしている赤いチョッキの男がいます。 -
「ゴルゴダへの道行き」の画面右上に描かれたゴルゴダ(処刑場)の部分です。
天才的な細密描画技術です。
画像認識の天才だったブリューゲルは頭の中に画像が見えていたのだと思います。
あとは、その画像を平面に送り出すだけだったと思えました。
画面の真ん中に十字架の重さに耐えられず倒れこむイエスキリストを描き
手前の右側には聖母マリア、ヨハネ、マグダラのマリアを描き
左から右上に向かって人の流れを描き
中央の左には鋭く切り立った岩山を描き頂上には水車小屋を描き
各所に自分の生活に一生懸命で「これから起きる重大なこと」には気づかない人たちをプロットしています。 -
作品「ゴルゴダへの道行き」の側面です。
-
同じく拡大写真です。
薄い樫の板に描かれているという。
124x170cmの画面は6枚の板で構成されているということです。 -
「ゴルゴダへの道行き」の作品の裏面も見ることができます。
写真は裏面に貼られたシールです。
Gemalde Galerie
des Alert Kaiserhauses
No 1025 -
同じく裏面
C.IVP.BREUGH
No 17. -
ロンドン近郊のアプトンハウスからは「聖母マリアの死」が来ていました。
「聖母の死」1564年 板にテンペラ 36x54cm イギリス アプトンハウス蔵
このアプトンハウスは不便なところにあります。
4TのQAに質問して多くのアドバイスを頂き旅行計画を立てる事が出来ました。
その時の旅行記です。
https://4travel.jp/travelogue/
ブリューゲル(父)の油彩の隣にはこれを原画として制作された版画が展示されていました。 -
1564年にグリサイユ画法で描かれたこの「聖母マリアの死」はアントワープの知識層で大評判となりました。
その結果として版画が作られました。
現代では簡単にスマホで撮影した画像をプリントアウトできますが、当時は複製品を作るのは模写か版画しかありませんでした。 -
病床の聖母マリアの部分です。
-
聖母マリアのベッドの左下にあるテーブルとテーブルの上に置かれた食器やローソクの部分です。
-
次のコーナーはアントワープです。「狂女フリート」1562年 板に油彩 117x162cm アントワープのマイヤーヴァンデンブルグ美術館蔵
同美術館にある「12の諺」は来ていませんでした。
この時のアントワープ旅行記は下記です。
https://4travel.jp/travelogue/11102907 -
次に人だかりが出来ていたのが「死の勝利」 1562年 板に油彩 117x162cm
マドリードのプラド美術館蔵
プラドにはもう一枚新しく発見された「聖マルタン祭のワイン」がありますが、これは来ていませんでした。
「聖マルタン祭のワイン」を見にプラドへ行った時の旅行記です。
https://4travel.jp/travelogue/11216287 -
「サウロの自殺」1562年 板に油彩 34x55cm ウィーン美術史美術館蔵
-
ニューヨークのフリックコレクションから来ていた作品です。
「3人の兵士」1568年 板に油彩 21x18cm
2018年9月にこの作品をニューヨークまで見にゆきました。
ウィーンの今回の展示のため作品は貸出されていて見られなかったのです。
ようやくこの作品を見る事が出来ました。
その時の旅行記は
https://4travel.jp/travelogue/11415595 -
「3人の兵士」の額縁を除いた画面部分だけの画像です。
この作品はブリューゲル(父)の作品として突然出て来ています。
ブリューゲル(父)の作品で新しく発見された「聖マルタン祭のワイン」プラド美術館蔵があります。この時は世界的にマスコミを騒がす大事件になりました。
「3人の兵士」はある日突然静かに出現しています。
写真の左下のブリューゲルの署名が見えます。
グリサイユというモノクロに近い遠近感、立体感を演出する画法で描かれています。 -
スイスのチューリッヒ空港から東に20km行くと、人口10万人のヴィンタートゥールとうい小さな町があります。
その町にある、オスカーラインハルトコレクションの「雪の中の東方三博士の礼拝」1567年板にテンペラ 35x55cm が来ていました。
このシンプルな額縁が作品と似合っています。
客が誰もいないオスカーラインハルトコレクションでこの絵の前に立った時、すごく大きな絵だなと思った記憶があります。
その時のスイス行きの旅行記は
https://4travel.jp/travelogue/11227167
記憶が失われていっても旅行記は残ります。
ありがたい事です。
行った事があっても忘れてしまったら、行かなかった事になってしまうのでしょうか? -
額縁なしの写真です。
雪景色の絵はありますが、雪が降り続いている絵はこのブリューゲル(父)の「雪の中の東方三博士の礼拝」が初めてなのです。
(ウィーンの後にブリュッセルに寄り道してベルギー王立美術館でブリューゲル(長男)作の模写を見ることが出来ましたが、白い点々の雪は描かれていませんでした) -
ブリューゲル(父)が「雪の中の東方三博士の礼拝」の3年前に描いた作品がこれです。
イギリスのロンドンのナショナルギャラリーからきていました。
「東方三博士の礼拝」1564年 板に油彩 111x84cm
450年前とは思えないシャープな色彩に修復された画面です。 -
ベルリンの国立美術館(絵画館)にはブリューゲル(父)の作品が2点あります。
有名な地域の諺を118描き込んだ「ネーデルランドの諺」は来ていませんでした。
小品の「二匹の猿」1562年 板に油彩 20x23cmが来ていました。
ここは作品修復の手順について解説されていました。 -
「二匹の猿」1562年 板に油彩 20x23cm
この作品もベルリンでは修復中で見られず、今回初めて見る事が叶いました。
今回展示されていた修復の作業中だったのかも知れません。 -
次の部屋には1558年の「ナポリ湾の海戦」板に油彩 42x71cm
ローマにあるドリヤパンフィーリ美術館の収蔵作品です。
左右には関連の版画が展示してありました。
ドリアパンフィーリにはカラヴァッジォが3枚ある美術館です。
1644~1655年にローマ法王インノケンテウス10世を務めたパンフィーリ家の「邸宅の内部見学ツアー」は必見です。
ご参考までに旅行記貼っておきます。
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11227162/ -
ブリューゲル(父)の下絵をもとにに版画化された作品です。
1561年 43x71cm ベルギー王立図書館蔵 -
「農民の踊り」1567年 板に油彩 114x164cm ウィーン美術史美術館
同じ年に描かれた「農民の結婚式」と農村生活が生き生きと描かれた作品です。
バグパイプを吹く男の前に描かれた女性ふたりは何故小さく描かれているのか?
踊りに参加しようと広場の中心に出て行く男女の足元には気になる物はなに?
右上の気の幹に貼られた紙はなに?
ブリューゲル(父)のなぞなぞが仕組まれています。
この年はスペインのアルバ公がネーデルランドの執政に就任し、ブリュッセルのプロテスタントを激しく弾圧し処刑し始めています。 -
画面の一部だけですみません。
同じく1567年の「農民の結婚式」板に油彩 114x164cm ウィーン美術史美術館蔵
画面右下の料理を運ぶ描写の部分です。 -
ロンドンにコートールド美術館があります。
ロンドン大学付属の美術史を専門とする研究機関です。
ここの学生は卒業後は各地の美術館の館長を務めておりコートールド派閥、人脈を形成しています。
油彩は
「エジプト行きの風景」1563年 キャンバスに油彩 37x56cm
「姦通女とキリスト」1565年 キャンバスに油彩 24x34cm
の2点があります。
ペン画も数点持っていますが、耐光性の観点で常設展示はされていません。
事前に申し込みをすれば美術館の反対側の研究棟で作品を見せて貰えます。
「ホボーケンの祭り」 1559年 ペンにインディアンインク 27x39cm
1559年の油彩には「ネーデルランドの諺」、「謝肉祭よ四旬祭の戦い」があります。 -
「ホボーケンの祭り」の左下部分です。
-
これはようやく見る事が出来た作品です。
ミュンヘンのアルテピナコテークにある作品です。
最初は修復中で
次は美術館の改装工事でこの作品がある階に入れませんでした。
「農民の女の肖像」1564年 板に油彩 22x18cm -
この農婦の横顔の絵には疑問を感じています。
作品なのでしょうか?
何かの大作の為の下絵なのでしょうか?
ブリューゲルのファンから注文があったとは考えにくい絵です。 -
「農民の女の肖像」の頭巾の皺の部分です。
妙に生の白絵の具の感じなので写真を撮っておきました。 -
これも初めて見た作品です。
「豚小屋に押し込められる酔っ払い」1557年 板に油彩 径20cm 個人蔵 -
同じ1557年に描かれた作品には
「聖アンソニーの誘惑」ワシントンのナショナルギャラリー蔵
「種蒔く人の諺のある風景」サンディエゴのティムケン美術館蔵
があります。
(この2点は来ていませんでした) -
ウィーン美術史美術館蔵の「バベルの塔」1563年 板に油彩 114x155cm の前で座学で課外授業する小学生たちです。
-
もう一方の壁には
白いコートの人の右に
「いざり」1568年 パリのルーブル美術館蔵
その右が
「3人の兵士」1568年 ニューヨーク フリックコレクション蔵 -
ウィーン美術史美術館蔵 「農夫と鳥の巣」1568年 板に油彩 59x68cm
木に登って鳥の巣を取ろうとしている男は帽子を落とすほどバランスを崩し落っこちそうになっています。
その男を指差している農夫は自分の足元の奥が川で、このまま進むと落ちてしまうことに気づいていません。 -
農夫の足元のアップです。
川に落っこちる寸前を描いています。
意味深なグレーの袋が落ちています。 -
ブリューゲル(父)が亡くなる前の年1568年制作した作品は7枚が残されています。
何故か、この絵が最後の作品のように感じられます。
「絞首台に鵲(カササギ)のある風景」1568年 ダルムシュタット ヘッセン州立博物館蔵 板に油彩 46x51cm -
この絵「絞首台に鵲(カササギ)のある風景」は1995年に東京の池袋の東武デパートの東武美術館に来ています。
あの頃は日本経済が元気でメセナ活動というのが盛んで各デパートには美術館があったのです。 -
「絞首台に鵲(カササギ)のある風景」の左下の部分です。
絞首台の下で踊る村人たち
手前の二人は絞首台を指差して何か言っています。
その左の茂みの中ではトイレをしている男がいます。 -
「絞首台に鵲(カササギ)のある風景」
中央部分の遠景のアップです。
「絞首台に鵲(カササギ)のある風景」はブリューゲル(父)の気に入った作品でした。
病床からこの絵を眺めていたと言われています。
ブリューゲル(父)は1569年9月9日に死去していますが、死因や葬儀についての記録はほとんど残されていません。
当時のブリュッセル、アントワープの知識階級で絶大な人気を博し、友人も持っていたブリューゲル(父)の葬儀の記録や献辞が残っていないのは不思議です。
この絵をブリューゲル(父)は奥さんに残しています。
そのあと、次男のヤンブリューゲルが相続しています。 -
当時の油彩の素材作りの調査の展示です。
キャンバスの木のフレームを切り分ける方法です。
450年以上前の作品が今でも鑑賞に耐えうる状態なのは当時の職人の技術が緻密な考慮のもとに行われていたからです。
今期の展示に来れなかった作品には剥離や破損の危険性があり「動かせない作品」もあったように思います。 -
キャンバスや板を加工する道具の展示です。
-
紙と刷毛とペン
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キャンバス生地と下地用の膠用の鍋
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キャンバス
麻布です。 -
月齢画は人気のコーナーです。
個人で鑑賞する人
ガイドツアーで鑑賞する人
プライベートガイドツアーでの人
乳母車の若いお母さん
大混雑でした。 -
出口にはブリューゲル展専用のミュージアムカフェが作られていました。
一番気に入っている作品ロブコビッツの「干草作り」の複製プリントを買いました。
9.95ユーロ(カード支払い)でした。
透明なプラスチックの筒に入っているのでハンドキャリーで持ち帰りました。 -
遅めの昼食を取る事にしました。
この壁面のデコレーションは見事です。 -
行列のできるミュージアムカフェです。
店の名前が「カフェ」に変わってもメニューや味は変わらないようです。
美術史美術館はここにしかミュージアムカフェがないのが不思議です。 -
昔はなかった落下防止ネット
-
野菜のスープ
-
ソーセージに2種のマスタード添え
飲み物を追加して18.1ユーロ(カード支払い) -
食後は常設展示を見て帰りました。
写真の左がブリューゲル展の出口です。
今いる部屋はルーベンスルーム(2部屋あります) -
ウィーン美術史美術館からホテルまでのスマホのナビの地図です。
800m徒歩12分と表示されています。
ウィーン市内の道は碁盤目ではないのでメインの通りを歩くのが良いです。 -
ウィーン美術史美術館を出たらマリアテレジア広場ではクリスマスマーケットが始まっていました。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
ブリューゲルをたずねる旅
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ブリューゲルをたずねる旅~2018年9月 ニューヨークフリックコレクションとメトロポリタン美術館
2018/09/27~
ニューヨーク
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ブリューゲルをたずねる旅~2018年11月 ブリュッセル ノートルダムドラシャペル聖堂
2018/11/27~
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2005/03/13~
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2005/11/28~
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ブリューゲルをたずねる旅~2009年 プラハ
2009/11/29~
プラハ
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ブリューゲルをたずねる旅~2009年ウィーン
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この旅行記へのコメント (5)
-
- mistralさん 2019/04/12 21:50:39
- 集大成。
- norio2boさん
お久しぶりです。
norio2boさんのブリューゲルをたずねる旅
の集大成の展示がウィーン、美術史美術館であったんですね。
現存する作品の7割がウィーンに集結したという事は
かなりの一大イヴェントだったことでしょう。
今まで時間をかけて、世界各地の美術館を巡られてきた
norio2boさんにとって、さぞ感慨深いものがあったことと
想像します。
それにしても、拡大しても細部にまでしっかり描きこまれている
というブリューゲルさん、さすがですね。
カフェそばに張られている落下防止のネット、
今まで事故はなかったのかしら?と思っていましたが
何となく安心しました。
mistral
- norio2boさん からの返信 2019/04/12 22:54:31
- Re: 集大成。
- mistralさん
メッセージ頂きありがとうございます。
いつも旅行記を興味深く拝見しています。
ウィーンの美術史美術館のブリューゲルの展示は滞在中に二回行きました。
確かに各地の収蔵先の美術館にたずねた作品が一つのところに集まっている事は「自分の旅行記を読み返している」ような不思議な感覚がありました。
今年に入ってからは海外旅行計画の意欲もありません。10月くらいにもう一度ブリュッセルに行こうかとぼんやり思ったりしています。
フランスの中世に出会う旅シリーズ丁寧な旅行記作成されていると思いました。
新しい旅行記アップを期待しています。
-
- milkさん 2019/02/20 23:35:14
- 見応えある展示
- norio2boさん、こんばんは。
ウィーンのブリューゲル展はさすがに見応えのある展示でしたね!
ブリューゲル(父)の絵は本当に細かく様々な事が書かれていて、見ていて飽きないですね。
トイレまで描かれているとは!!
これには驚きました(^_^;)
見られなかった作品や、個人所蔵で見た事のなかった作品、ご自分の足で会いに行った思い出の作品など、norio2boさんにとってはこの上ない展示内容だったのではないでしょうか。
ブリューゲルの人気も凄い物ですね。
行かれなかったブリューゲル展を見せて下さってありがとうございました。
milk
- norio2boさん からの返信 2019/02/21 00:16:06
- Re: 見応えある展示
- milkさん
ご無沙汰です。
メッセージ頂きありがとうございます。
最近は旅行記のアップが少ないようですね。
新しい旅行記のアップお待ちしています。
今回の450年展の旅行記は筆の進みが良くなかったです。
一区切りの感じもあって思い出だし出し作業に時間がかかりました。
スマホを2台並べて昔の旅行記を読み返してもう一台で書き込むなんて事ををやりました。
忘れる事が多くなる年齢です。
4Tに旅行記をアップしておく事のありがたみを感じました。
ウィーンのあとはブリュッセルでぶらぶらしていました。
パリへ日帰りで遠足のつもりでしたがデモの報道で国内の日帰りになりました。
天候不順の毎日ですご自愛下さい
- milkさん からの返信 2019/02/21 10:44:36
- RE: Re: 見応えある展示
- お返事、ありがとうございます。
仕事が変わってから暇になると思いきや、逆に増えてしまいまして…(^_^;)
勤務時間が長くなり、通勤にも時間がかかるので、なかなか旅行記がはかどらなくなってしまいました。
そして今年に入ってもう2回も旅行に行ってしまったので、旅行記は貯まるばかり(笑)
今、バルト三国の続きを頑張っていますので、もう少々お待ち下さい。
パリのデモは大変でしたよね。
あの時はパリに行かなくて正解だと思います。
norio2boさんもお身体に気を付けて下さいね。
milk
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