アルゼンチン⑨　ルート40

2008/04/03 - 2008/04/12

2008年世界一周＞南米＞アルゼンチン＞ルート40

カラファテからバリローチェまでは２本の道路が走っていて、東の沿岸を走るルート３の方が整備されていて時間も短く安いのですが、パタゴニアの大自然を突っ切る国道４０号線は旅行者からひそかな人気を得ていて、あえてR４０を売り文句に掲げたバス会社もあるほど。旅行者用のアトラクションのような位置づけでした。

今回時間の都合でずっと乗りたかったパタゴニア急行に乗れなかったため、景色が似ているとうわさのR40を通るルートを選択した、のだけど・・・
・・・セミカマといえど、３０時間は長い！車中２泊はさすがに初めてでさぞしんどいだろうと身構えていたものの、実際はほぼ全員の乗客が２晩とも２席を独占して横になれるぐらい余裕があったので、以外とあっさり３０時間をやりすごすことができました。


★追記★
私が旅した２００８年当時は、バリローチェからエスクエルまでしか舗装されていないため、ルート40は物好きが通る道で、急ぐ人は東の沿岸のルート３を選んでいました。
2018年現在、グーグルマップでエルチャルテンからバリローチェまでの最短ルートを検索すると、ルート40を取っていたので、もしかしたら今は舗装区間が増えているのかもしれません。（25時間ぐらいと書いている人が多かった）
★　★


4/3　プエルトナタレス(チリ）からカラファテへバス移動
　　 ペリトモレノ氷河ツアー（15：00発20：00戻）
4/4　カラファテからエルチャルテンへ移動
　　 フィッツロイ日帰り観光
　　　夜行バスで移動
4/5　0：00発　ルート40のバス旅
4/6　朝バリローチェ着　バリローチ観光
4/7　13：00発夜行バスでメンドーサに移動
4/8　朝メンドーサ着　ワイナリーツアーに参加
4/9　朝発のバスでチリのビニャデルマルへバス移動
　　　※アコンカグラチラ見付き

エリア サン・カルロス・デ・バリローチェ(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 5.0

4月5日
エルチャルテンからバリローチェまでパタゴニアの大草原をR40経由３０時間の旅。国道40号線(from El charten to baliroche)
深夜0時にエルチャルテンを出発。
パタゴニアに朝がやってきました。
だいたい7時半から8時頃の空の様子です。

群青というか。
横浜では4時とか5時に見る空。
早朝移動のときにだけ見られる特別な空。

日がだいぶ登ってきまいた。
朝焼けにバスの影。

朝、砂漠の中に町を発見。すごく小さな町で、コーヒーブレイク。一杯のコーヒーが身に染みる。
昨日エルチャルテンの宿で作っておいたサンドイッチで朝ごはん。
トマトの柔らかい部分はぐちゃぐちゃになるかな、と思い、硬い部分だけを入れておいた。サンドイッチは水分がちょっと入ってるだけでしっとりしておいしい。

ほぼ未舗装のため、防塵の網がついていたバス
本来バリローチェにはカラファテから向かうのが一般的ですが、バスカ社がエルチャルテン経由で運行していたのでカラファテに帰る手間と費用を省くことができました。

トリップアドバイザーで、レンタカーでルート40を下るにはどうしたらいいか、みたいな書き込みがありました。
下ってもいいけど乗り捨て台が1000ドル超えるんじゃない？とか、
ルート40は何もないから食べ物から燃料まで全部自己責任だぜ、
とか、しょっぱい書き込みが多かったです。
あと、チリ側のルート７がナイスだ、みたいな書き込みを書いている人がたくさんいました。Carretera Australと言うみたいだけど、日本語ではヒットしませんでした。地図で見ると、ルート40と違って、山の中を通るようです。
カッレテラオーストラルというのでしょうか。気になる。
いつかまた南米に行けるなら、ルート40で下って、ルート7で北上したい。

13時、バスはペリトモレロという小さな町へ。
40分休憩かと思ったら、４時間の停車。時間調整かなんかだったのかな。
17時の出発まで、併設のGSでインスタントコーヒーを飲みながら暇をつぶしました。

机があったので、日記を書き溜めることができた。
盛りだくさんのパタゴニアだったので、あっという間に4時間経ってしまいました。
あの時がんばって記録を残しておいてほんとによかったな。
ちなみにこの日の日記には、アルゼンチンのバスでは靴を脱いではいけない、と、書いてあります。
旅行者の足がくさいからか？


この町（氷河とは無関係）は、古代の手形の遺跡など、いくつかの観光ポイントの基点らしく、ここで乗り降りする乗客もいたけれど、町自体は何にもない小さな町でほんの１５分で観光を終えてしまった。
ポプラの木、久々に見たな。乾燥しているのかな？？

ペリトモレノのナンバーブレートがかわいすぎる

Do you have a ticket?と外人観光客に突っ込まれていた犬っこ。
ずーっと観光客にくっついてきて、きっと一緒にバリローチェに行きたかったんだろうね。
旅行者に付いて回り、バスが出発すると同時にどこかに消えていった。

南米ののら犬は、忽然とどかからか現れて、一瞬のうちに自分の飼い犬かのように忠実にあとをついてくる犬が多い。まるで飼い主を探しているかのように。別れ際、野良犬ながらまるで感情があるかのように寂しそうな目つきをするので、いつもちょっと胸が痛む。

再びバスは大地を突っ走る。

すっかり色あせた草原が広がる。パタゴニアはもう冬がやってきている。
私のパタゴニアの旅もこれが最終日。目が覚めたらもうきっと山岳地帯の景色。
しっかり目に焼き付けておこう。

ひたすら枯れた草原と砂漠が続きます。
こんなところでエンストしたら泣いちゃう。
当時の日記によると、イメージとは違った、と書いてあって、ちょっとびっくりした。
今となってはこれがパタゴニア、これ以外は、無い！

昼と夜は配られたサンドイッチを食べました。
この日はコーヒー３杯以外お金を使っていません。

夕焼けがきれいだったので、左側の席で撮影大会。
シーズンオフなので、左でも右でも、行きたいほうに自由に移動できる。

雪山だ！アンデス山脈！

パタゴニアの夕焼け。

刻一刻と色を変える空。

次に目が覚めたときにはもうパタゴニアは終わっているんだろうな。
バイバイ、パタゴニア

絵画のような空。

夜のドライブンインで顔を洗ったら、だいぶすっきりしました。

2日目の夜も、横になって休むことができました。
この旅最高の長距離移動でしたが、楽勝でした。
4時間の休憩が案外よかったのかもしれません。

こうして私のパタゴニア旅行が終わりました。