2016/07/09 - 2016/07/09
60位(同エリア112件中)
玄白さん
オーストリア・チェコ一ヶ月のんびり旅の個別旅行記第17弾は、チロル入りして7回目、最後にしてメインイベントである氷河トレッキングである。今年はStubaier Gletscherの山岳交通は営業開始が遅く、チロル滞在最終日にようやく運行開始なのである。天気が良い日を選んでという自由度は全くない。雨が降ろうが雪が降ろうが行くしかない。
氷河の上を歩くとなると、普通はアイゼンやハーネスといった装備を準備し、クレバスなど危険がいっぱいなのでベテランガイド付きのツアーとなるのが普通だが、Schaufel-fernau氷河トレッキングコースは、そんな危険なクレバスは避けて、安全なルートが確保されている。気軽にハイキング気分でガイドなしで歩けるのである。
帰りには、バスを途中下車して迫力あるグラバ滝を見学し、マイナスイオンをたっぷり浴びてきた。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス
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8:52Telfes始発のいつものバスで Neustift まで行き、さらにバスを乗り継いでStubaitalの最深部MuttebergalmのEisgratbahnゴンドラ乗り場へ。
ムッターベルクアルム 山・渓谷
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ここの山岳交通は2系統のゴンドラがある。一つはMutterberg駅から2つの中間駅Mitterlstation Fernau, Bergstation Eisgratを経て標高3210mの展望台Top of Tyrolに行くルート、もう一つが Fernauでゴンドラを乗り換えてGamsgartenへ行き、大型の8人乗りリフトでRotadlまで行くルートである。
ところが駅舎の壁面にこんな看板が張り出されていた。何とTop of Tyrolに行くゴンドラは、工事中で、今年10月まで営業していないという。チロル入りしてすぐにFulpmesのツーリストインフォメーションでもらったガイドマップに、このルートが点線で示されていたので、もしやと思っていたのだが、やはり、こういうことであったか! -
残念ながら天気もよろしくないので、Top of Tyrolに行けなくとも諦めがつく。
Rotadlまでゴンドラとリフトを乗り継いで行き、そこからTop of Tyrolの直下にある山岳レストランJochdohleまで、氷河歩きを楽しむことにしよう。 -
麓のMutterbergからFernau中間駅までのゴンドラからの眺め。このあたりはまだ緑に覆われている。
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氷河からの融水が流れ下っている。
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Top of TyrolがあるSchaufelspitze はガスに包まれていて頂上は見えない。展望台も改築工事が行われているのかもしれない。
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標高が上がるにつれてガスが濃くなっていく。
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下からもガスが湧き上がってくる。
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7月初旬は、山の斜面にはいたるところ、残雪に覆われている。
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Gamsgarten駅に到着
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少し離れたところにRotadlに登るリフト乗り場がある。
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8人乗りの大型リフトに乗り込む。
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Rotadl頂上駅に向かう。標高差は384mだ。
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緑はほとんどなくなり、残雪の上をリフトは進んでいく。
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頂上駅に到着。
ここから、氷河トレッキング開始だ。 -
ガスに包まれると気温は下がり、細かな霧で濡れるので、防寒を兼ねてレインウェアを着込む。
安全なルートを示す標識がいたるところにあるので、見通しは利かなくとも心配はない。 -
Jochdohleへのルートは、一旦下ってから登り返す。夏は運行していないが、いたるところにスキー用のリフトのポールが見える。
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氷河の上には今年降った雪がシャーベット状になっていて、足を取られる。標高は3000mを越しているので、空気も薄く、ラクチンなコースのように見えるのだが、結構しんどい。
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眼下にはEisgratbahnの工事中のFernau中間駅が見えている。
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ところどころ、コースを外れるとクレバス落下の危険があることを示す標識が立っている。
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数年前にスイスのユングフラウヨッホからメンヒ山小屋までの氷河歩きをしたことがある。そこより標高は低いが、少し勾配がきついように感じられた。単に体力が衰えているだけなのかもしれないが・・・
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ガスが晴れることを期待していたのだが、なかなか晴れてくれない
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時々雪上車がコースの整備をしてくれている。
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イチオシ
Jochdohkleに近づいてきたところで、傾斜がきつくなる。
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山のレストラン、Jochdohkleに到着。およそ一時間の氷河トレッキング。
ここからガスがかかっていなければ目の前にTop of Tyrolが見えるはずなのだが、こんな天気では全く眺望は利かない。 -
山小屋の中は、大勢のトレッカーたちでにぎわっている。2階は宿泊部屋になっている。
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暖かいココアで一息つく。
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イチオシ
帰りは、やわらかなシャーベット状の雪の上を大股でヒョイヒョイと一気に下る。登りの半分の時間でRotadlのリフト乗り場へ上り返す道と、さらに工事中のEisgrat駅の方に下る分岐にさしかかる。Eisgratの先に氷河の中に掘った洞窟Eisgrottoがあるので、行ってみよう。
途中、残雪が無くなり、氷河がむき出しになっているところがあった。砂礫で汚れていないので、きれいな氷河表面が見えている。 -
イチオシ
こんなクレバスも見えている。写真ではスケール感が分かりにくいが、落ちたら自力では這い上がれない深さだ。
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Eisgrottoの入口が見えて来た。洞窟は氷河の端に掘られている。
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入場料は5ユーロだが、Stubai Super Cardを提示すると4ユーロに割引になる。
入場料を払って、いざ氷河内部へ。
洞窟が彫られている氷河は全体が布で覆われている。 -
イチオシ
今回の旅で洞窟の中に入るのは、ハルシュタットの塩の洞窟、クリッペンシュタインの氷の洞窟に続いて3回目だ。
氷河の内部は、カラフルなLED照明光で照らされ、ファンタジックな雰囲気を醸し出している。どうやら、氷河の洞窟は、今年作られたもののようだ。内部は200mほどのループ状の通路になっている。 -
入口からすぐのところで通路は二又に分かれている。案内標識に従って右回りで回る。
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こんな氷の彫刻が置かれている。チェスの駒の一つ、Pawnのようだ。氷の彫刻のレベルはスイス、ユングフラウヨッホのアイスパレスにかなわない。
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ところどころ、氷河が形成されるプロセスや、年代などの説明パネルや氷に閉じ込められた昆虫を拡大鏡で覗くことができるコーナーなどが設けられている。
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小さくてわかりにくいが、丸い粒々の泡は、数万年前に氷に閉じ込められた空気である。
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カラフルな照明ではなく、自然光に近い照明のほうが、氷河の実体がリアルに伝わってくるように思える。
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この中に昆虫が閉じ込められていると解説されているのだが、どれがそうなのか、よくわからない。氷河には、けっこういろいろな不純物が混じっているものだ。
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氷の玉座に座って記念写真。毛皮が敷いてあるので冷たくはない。
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イチオシ
氷河内部を一周し、外へ。
すっかり体が冷えてしまったが、暖かい飲み物を提供するような施設はない。 -
Rotadlのリフト乗り場へ登り返す。およそ40分ほどかけて、ふたたび氷河を上を歩く。
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RotadlからリフトでGamsgartenへ降りる。眼下に氷河湖独特のパステルカラーの青い水を湛えたEissee(氷の湖の意味)が見えている。
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Gamsgartenのレストラン「Golden Gams」で一休み。
氷河洞窟に入って冷えたといいながら、Rotadlへの登りの氷河歩きで汗をかくほど体が温まったので、やはりビールを体が欲しがるのである。連れ合いはスィーツを注文。 -
ゴンドラに乗り、Fernauへ下る。
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FernauのそばにあるDresdner Hutte。スキーシーズンは賑わうのだろうが、今は閑散としているようだ。
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EisgratのTop of Tyrolに行くゴンドラ駅は、工事の真っ最中。
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とうとうガスが晴れることはなかったが、この程度の眺望でも雄大なStubaiAlpsの山々が見えたことで良しとしよう。
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Mutterbergの駅が見えて来た
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何という名前かわからないが、Mutterberg駅のそばに滝が流れている。
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バスの発車時間まで余裕があったので、その滝のそばまで行ってみた。
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イチオシ
Mutterbergから2つ目の停留所で途中下車して、Grawa滝を見学。
バス停からの眺め。滝の傍まで行くには、一旦右方向へ山道を下り、川を渡って戻ってくるというルートを15分ほど歩かなくてはならない。グラバ滝 滝・河川・湖
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コントラストを強めにして、周りの林を沈め滝だけを浮き上がらせてみた。
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このロッジの中を通って、まず下に降りていく。
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橋を渡り、10分ほど歩くと再び滝が見えて来た。
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Ruetz川という川沿いに花が咲いている美しい森の中の道である。この川の流れに沿ってしばらく歩いて行くと、
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Grawa滝に至る。観瀑台には、こんなベンチが置かれて、滝を眺めることができる。
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連れ合いは、ずっとベンチで滝を眺めていたが、滝の上に行く道があったので、行ってみる。20分ほど登ると滝の流れ出口まで見えるところに行きつく。見た目では滝のスケール感がよく掴めないが、山道の歩行時間からすると結構な落差の滝だということを実感する。
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滝の途中から
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イチオシ
滝の上まで来た。相当な水量で、流れ落ちる前から水しぶきが上がっている。
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すごい迫力!
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40分ほど、Grawa滝でマイナスイオンをたっぷり浴びてから、もと来た道を引き返す。
この日がチロル滞在の最終日。これから貸別荘に戻ってパッキングをしなければならない。10日間の滞在があっというまに終わってしまったという印象だ。
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