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母と歩いた礼文島と利尻島。<br />72歳の母の利尻への挑戦は、晴れやかな笑顔と共に幕を下ろしました。<br />そして、今度は私が利尻富士の頂へとチェレンジする番。<br />残り30分の急登を、カメラを片手に登り始めます。<br /><br />山道を登りながら、私の頭の中は旅の前の1か月間に起きたことを思いだし、様々な思いが渦巻きました。<br /><br />あれは旅の1か月前。<br />2年毎に恒例の様に受けている市のがん検診の結果が思いの外、早くに手元に届きました。<br />いつもならば健診後1カ月程度してからやってくるはずの健診結果が、2週間足らずで郵送されてくる。<br />それが意味することは、ただ一つです。<br /><br />自宅の玄関まで戻る時間ももどかしくエレベーターの中で封をちぎり、中の書類を開きました。<br />いつもは【異常ありません。定期検診を欠かさず受けましょう】と書いてあるはずなのに、その文章は何処にもなく、記されていたのは見たことのない文字【要再検査】。<br /><br />検査結果の四段階評価の中で最悪ではなかったものの、すぐにでも再検査を受けなければならない状況です。<br />しかし、乳がん専門の医療機関はそれほど多くは無く、予約を入れてもすぐに検査が出来る訳ではありません。<br />検査を受けることができる日が来るまで、悶々とした日々。<br />もしかしたら、この夏の母との旅が最後になるのかもしれない…。<br />そんなコトも考えました。<br /><br />そして、再検査の日。<br />触診・エコー・マンモグラフィ−の結果を聞きに診察室へと入ります。<br />癌検診での初めての警告。<br />どんな結果がでようとも前向きに対処しようと思っていました。<br /><br />白衣のお医者さんからの口から出た言葉は<br />「どこにも異常は見当たりません。市の検診で何が引っかかったのでしょうね。」<br />心から安堵しました。<br /><br />利尻山の山頂に立った時、目の前に広がる青空がとても眩しく映りました。<br /><br />☆★2016 歩く礼文・登る利尻 72才の挑戦♪トレッキング旅 旅行記☆★<br />□7/7 成田−札幌<br /> http://4travel.jp/travelogue/11159014<br />□7/8 札幌−稚内−礼文<br />□7/9 礼文 岬めぐりトレッキング<br /> http://4travel.jp/travelogue/11149482<br />□7/10 礼文 知床・桃岩・瑪瑙海岸・礼文林道トレッキング<br /> http://4travel.jp/travelogue/11151687<br />■7/11 利尻山 登山<br /> http://4travel.jp/travelogue/11154456<br /> http://4travel.jp/travelogue/11155369<br />□7/12 利尻−札幌−成田 <br /> http://4travel.jp/travelogue/11167386

コレが私のAnother Sky☆空に咲く花〈利尻岳登山-後篇〉【歩く礼文・登る利尻-4】北限の頂に広がる 天空の花畑

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2016/07/07 - 2016/07/12

10位(同エリア527件中)

旅行記グループ 夏の足音

12

62

ウェンディ

ウェンディさん

母と歩いた礼文島と利尻島。
72歳の母の利尻への挑戦は、晴れやかな笑顔と共に幕を下ろしました。
そして、今度は私が利尻富士の頂へとチェレンジする番。
残り30分の急登を、カメラを片手に登り始めます。

山道を登りながら、私の頭の中は旅の前の1か月間に起きたことを思いだし、様々な思いが渦巻きました。

あれは旅の1か月前。
2年毎に恒例の様に受けている市のがん検診の結果が思いの外、早くに手元に届きました。
いつもならば健診後1カ月程度してからやってくるはずの健診結果が、2週間足らずで郵送されてくる。
それが意味することは、ただ一つです。

自宅の玄関まで戻る時間ももどかしくエレベーターの中で封をちぎり、中の書類を開きました。
いつもは【異常ありません。定期検診を欠かさず受けましょう】と書いてあるはずなのに、その文章は何処にもなく、記されていたのは見たことのない文字【要再検査】。

検査結果の四段階評価の中で最悪ではなかったものの、すぐにでも再検査を受けなければならない状況です。
しかし、乳がん専門の医療機関はそれほど多くは無く、予約を入れてもすぐに検査が出来る訳ではありません。
検査を受けることができる日が来るまで、悶々とした日々。
もしかしたら、この夏の母との旅が最後になるのかもしれない…。
そんなコトも考えました。

そして、再検査の日。
触診・エコー・マンモグラフィ−の結果を聞きに診察室へと入ります。
癌検診での初めての警告。
どんな結果がでようとも前向きに対処しようと思っていました。

白衣のお医者さんからの口から出た言葉は
「どこにも異常は見当たりません。市の検診で何が引っかかったのでしょうね。」
心から安堵しました。

利尻山の山頂に立った時、目の前に広がる青空がとても眩しく映りました。

☆★2016 歩く礼文・登る利尻 72才の挑戦♪トレッキング旅 旅行記☆★
□7/7 成田−札幌
 http://4travel.jp/travelogue/11159014
□7/8 札幌−稚内−礼文
□7/9 礼文 岬めぐりトレッキング
 http://4travel.jp/travelogue/11149482
□7/10 礼文 知床・桃岩・瑪瑙海岸・礼文林道トレッキング
 http://4travel.jp/travelogue/11151687
■7/11 利尻山 登山
 http://4travel.jp/travelogue/11154456
 http://4travel.jp/travelogue/11155369
□7/12 利尻−札幌−成田
 http://4travel.jp/travelogue/11167386

旅行の満足度
5.0
観光
4.5
ホテル
4.5
グルメ
4.5
同行者
家族旅行
一人あたり費用
10万円 - 15万円
交通手段
高速・路線バス 観光バス ANAグループ JRローカル 私鉄 徒歩 バニラエア
旅行の手配内容
個別手配

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  • 朝4時に始まった利尻山の登山。<br />9合目(標高1410m)に着いたのは10:20頃で、天気コンディションも最高の1日。<br />でも母は9合目迄の登りで自分の体力の限界を感じ、9合目を自分のサミットとし、私とガイド氏で1721mの頂を目指すことになった。<br /><br />9合目の道標に書いてあった言葉は【ここからが正念場!】<br />私はそういわれてしまうと、俄然やる気も湧いてくるタイプ。<br />やってやろうじゃないか!という気になってくる。<br /><br />利尻岳登山−前編は↓<br />http://4travel.jp/travelogue/11154456<br />

    朝4時に始まった利尻山の登山。
    9合目(標高1410m)に着いたのは10:20頃で、天気コンディションも最高の1日。
    でも母は9合目迄の登りで自分の体力の限界を感じ、9合目を自分のサミットとし、私とガイド氏で1721mの頂を目指すことになった。

    9合目の道標に書いてあった言葉は【ここからが正念場!】
    私はそういわれてしまうと、俄然やる気も湧いてくるタイプ。
    やってやろうじゃないか!という気になってくる。

    利尻岳登山−前編は↓
    http://4travel.jp/travelogue/11154456

  • 9合目から山頂までの登山道は高山植物の宝庫で、特に7月はその花の数も多い。<br />登山道の直ぐ脇の岩に咲いているのはエゾツツジ(蝦夷躑躅)。<br /><br />花だけではなく、その茎も鮮やかなピンク色だ。

    9合目から山頂までの登山道は高山植物の宝庫で、特に7月はその花の数も多い。
    登山道の直ぐ脇の岩に咲いているのはエゾツツジ(蝦夷躑躅)。

    花だけではなく、その茎も鮮やかなピンク色だ。

  • ここから先に出会う花たちは、私が初めて見る花ばかり。<br />この小さな薄紫の花はミヤマアズマギク(深山東菊)だ。 <br /><br />ミヤマアズマギクの周りの植物は、花が終わったイワベンケイ(岩弁慶)だろう。

    ここから先に出会う花たちは、私が初めて見る花ばかり。
    この小さな薄紫の花はミヤマアズマギク(深山東菊)だ。

    ミヤマアズマギクの周りの植物は、花が終わったイワベンケイ(岩弁慶)だろう。

  • 花びらを思いっきり開き、可愛いピンクの蕊を飛びださせているのはヤマハナソウ(山花草)だ。  <br /><br />とても小さな花で、カメラのピントを合わせるのが難しい。<br />

    花びらを思いっきり開き、可愛いピンクの蕊を飛びださせているのはヤマハナソウ(山花草)だ。

    とても小さな花で、カメラのピントを合わせるのが難しい。

  • 茎の先にまるで鈴と藤の花をくっつけたようなモノを沢山ぶら下げた花は、リシリオウギ(利尻黄耆)。<br /><br />黄耆は漢方薬になる草らしい。<br />

    茎の先にまるで鈴と藤の花をくっつけたようなモノを沢山ぶら下げた花は、リシリオウギ(利尻黄耆)。

    黄耆は漢方薬になる草らしい。

  • 登山道はかなりの急勾配だが、それが続くのはたったの30分だけ。<br /><br />霧が晴れてきた海の方を見ると…。<br />北海道の稚内方向の海岸線が見えた。

    登山道はかなりの急勾配だが、それが続くのはたったの30分だけ。

    霧が晴れてきた海の方を見ると…。
    北海道の稚内方向の海岸線が見えた。

  • 残雪を眺めながらの登山。<br />9月になれば雪の降る日もあるという利尻山。<br /><br />きっとこの雪も夏が終わっても溶けることなく、次の冬の根雪となるのだろう。  <br />

    残雪を眺めながらの登山。
    9月になれば雪の降る日もあるという利尻山。

    きっとこの雪も夏が終わっても溶けることなく、次の冬の根雪となるのだろう。

  • ホソバイワベンケイ(細葉岩弁慶)の姿もあった。<br />イワベンケイは雌雄異株で、雄株が黄緑色、雌株が赤茶色だ。<br /><br />ほんの数十m下のイワベンケイはもう花が終わり茶色くなっていたが、ホソバイワベンケイは今が盛りの頃だ。<br />

    ホソバイワベンケイ(細葉岩弁慶)の姿もあった。
    イワベンケイは雌雄異株で、雄株が黄緑色、雌株が赤茶色だ。

    ほんの数十m下のイワベンケイはもう花が終わり茶色くなっていたが、ホソバイワベンケイは今が盛りの頃だ。

  • 登山道は急勾配で、場所によっては崖崩れを起こしているそのすぐ脇を通る処がある。<br /><br />利尻山は火山が作った島で、その赤土である火山礫スコリアはもろく崩れやすい。<br />この登山道も昨年まではこの倍くらいは道幅があったのだが、どんどん崩れてこんなに狭くなってしまった。<br /><br />ガイド氏に、お願いだからここでは絶対に転ばない様に…と云われる。<br />このサラサラの赤砂の落ちて行く先は急な崖。<br /><br />落ちたらどうなるかは考えたくはないが、命がある保証はない。<br />

    登山道は急勾配で、場所によっては崖崩れを起こしているそのすぐ脇を通る処がある。

    利尻山は火山が作った島で、その赤土である火山礫スコリアはもろく崩れやすい。
    この登山道も昨年まではこの倍くらいは道幅があったのだが、どんどん崩れてこんなに狭くなってしまった。

    ガイド氏に、お願いだからここでは絶対に転ばない様に…と云われる。
    このサラサラの赤砂の落ちて行く先は急な崖。

    落ちたらどうなるかは考えたくはないが、命がある保証はない。

  • がけ崩れを起こした細い道を登り終わり、後ろを振り返ると如何に危ない道だったのかがよくわかる。<br /><br />写真右の宙に張り出している赤土の部分も、今年の冬には雪の重みで崩れてしまうだろう。<br />

    がけ崩れを起こした細い道を登り終わり、後ろを振り返ると如何に危ない道だったのかがよくわかる。

    写真右の宙に張り出している赤土の部分も、今年の冬には雪の重みで崩れてしまうだろう。

  • 山頂にはうっすらと霧がかかり、却ってその光景が幻想的だ。

    イチオシ

    山頂にはうっすらと霧がかかり、却ってその光景が幻想的だ。

  • この植物はマルバギシギシ(丸葉羊蹄)。<br />羊蹄と書いてギシギシと読ませる。<br /><br />茎をすり合わせるとギシギシという音を出すのでギシギシらしいのだが、でもなんで羊蹄なのかは分からない。  <br />

    この植物はマルバギシギシ(丸葉羊蹄)。
    羊蹄と書いてギシギシと読ませる。

    茎をすり合わせるとギシギシという音を出すのでギシギシらしいのだが、でもなんで羊蹄なのかは分からない。

  • エゾハクサンイチゲ(蝦夷白山一華)の花畑も姿を現し始めた。<br /><br />エゾハクサンイチゲは利尻に夏を告げる花。<br />この花が斜面に咲きだすと、夏が来たな〜という気分になるそうだ。<br />

    エゾハクサンイチゲ(蝦夷白山一華)の花畑も姿を現し始めた。

    エゾハクサンイチゲは利尻に夏を告げる花。
    この花が斜面に咲きだすと、夏が来たな〜という気分になるそうだ。

  • ちょっといきがっているような紫のツンツンした花は、ハクサンチドリ(白山千鳥)だ。

    ちょっといきがっているような紫のツンツンした花は、ハクサンチドリ(白山千鳥)だ。

  • 舌をベロンと伸ばしたように見える黄色い花はキバナコマノツメ(黄花駒爪)で、利尻の中では唯一の黄色いスミレだ。

    舌をベロンと伸ばしたように見える黄色い花はキバナコマノツメ(黄花駒爪)で、利尻の中では唯一の黄色いスミレだ。

  • 9合目を登り始めの頃に咲いていたミヤマアズマギクの集落を見つけた。<br /><br />9合目とはたかだか200m程度しか標高は違わないのだが、7月の中旬の利尻岳では、お花畑があるのは山頂付近であることには間違いなさそうだ。<br />

    9合目を登り始めの頃に咲いていたミヤマアズマギクの集落を見つけた。

    9合目とはたかだか200m程度しか標高は違わないのだが、7月の中旬の利尻岳では、お花畑があるのは山頂付近であることには間違いなさそうだ。

  • こんな風に花を眺めて歩いていたら、山頂部分がもう目の前に。<br /><br />300mの高さの登りなんてあっという間だった。<br />

    こんな風に花を眺めて歩いていたら、山頂部分がもう目の前に。

    300mの高さの登りなんてあっという間だった。

  • でも、なかなか山頂にはたどり着けはしない。<br /><br />その理由はこの岩。<br />別にこの岩を乗り越えなければならない訳ではない。<br /><br />却って乗り越えようとしようものなら、何をするのだ!と怒られてしまうだろう。<br />

    でも、なかなか山頂にはたどり着けはしない。

    その理由はこの岩。
    別にこの岩を乗り越えなければならない訳ではない。

    却って乗り越えようとしようものなら、何をするのだ!と怒られてしまうだろう。

  • 岩にもう少し近づくと、この岩が何であるのかが分かってくる。<br />岩肌をよく見ると、白やピンクの小さい何かが揺れている。<br /><br />そう、この岩はお花畑なのだ!<br />

    岩にもう少し近づくと、この岩が何であるのかが分かってくる。
    岩肌をよく見ると、白やピンクの小さい何かが揺れている。

    そう、この岩はお花畑なのだ!

  • 岩陰に風を避けるように咲くのはイワウメ(岩梅)。<br />とっても小さな花でその直径は1cmほど。<br /><br />ガイド氏に教えてもらわなければ見つけることが出来なかっただろう。<br />

    岩陰に風を避けるように咲くのはイワウメ(岩梅)。
    とっても小さな花でその直径は1cmほど。

    ガイド氏に教えてもらわなければ見つけることが出来なかっただろう。

  • 小さな箱庭に咲くのは、エゾツツジとイワヒゲ(岩髭)。<br />イワヒゲは岩にまるで髭を垂れ下げたように生え、その花は白い小さなベル型。<br /><br />とっても可愛らしい花だ。<br />

    小さな箱庭に咲くのは、エゾツツジとイワヒゲ(岩髭)。
    イワヒゲは岩にまるで髭を垂れ下げたように生え、その花は白い小さなベル型。

    とっても可愛らしい花だ。

  • 小さな石舞台のエゾツツジ達は、まだ蕾。<br />でも、その蕾も膨らみ、開花も間もなくだろう。<br /><br />エゾツツジの蕾が、あっち向いて・こっち向いてをしているのは何だかユニークで面白い。<br />

    小さな石舞台のエゾツツジ達は、まだ蕾。
    でも、その蕾も膨らみ、開花も間もなくだろう。

    エゾツツジの蕾が、あっち向いて・こっち向いてをしているのは何だかユニークで面白い。

  • まるで女の子の洋服のパフスリーブの様な小さな花はエゾノツガザクラ(蝦夷栂桜)。<br /><br />この花も極小で、知らずに歩いていたらまず見落としてしまうサイズだ。<br />花の長さは5mmから8mm程度しかない。<br />

    イチオシ

    まるで女の子の洋服のパフスリーブの様な小さな花はエゾノツガザクラ(蝦夷栂桜)。

    この花も極小で、知らずに歩いていたらまず見落としてしまうサイズだ。
    花の長さは5mmから8mm程度しかない。

  • こちらは少し日当たりが良く、風も当たりにくいところで育つエゾツツジとイワヒゲ。<br /><br />植物は日当たりや寒暖差に敏感で、温かいところ、風の通り道ではない処から順に開花していく。<br /><br />天空の岩畑は、まるで小さな宇宙みたいに面白い。<br />

    こちらは少し日当たりが良く、風も当たりにくいところで育つエゾツツジとイワヒゲ。

    植物は日当たりや寒暖差に敏感で、温かいところ、風の通り道ではない処から順に開花していく。

    天空の岩畑は、まるで小さな宇宙みたいに面白い。

  • ほら、もう山頂も目の前。<br /><br />ここからは一気に山頂までGo!<br />

    ほら、もう山頂も目の前。

    ここからは一気に山頂までGo!

  • 11時前には利尻山の山頂の祠(標高1719m)へと到着。<br />9合目から30分もかからなかった。<br /><br />山頂の祠に手を合わせ、無事にココまで登って来られたことを感謝する。<br />

    11時前には利尻山の山頂の祠(標高1719m)へと到着。
    9合目から30分もかからなかった。

    山頂の祠に手を合わせ、無事にココまで登って来られたことを感謝する。

  • 到着して1、2分もしない内に山頂付近の霧が晴れ、360度の眺望が眼下に広がった。<br /><br />透き通るような空の青。<br />今まで空の青は高いところでいろいろ見てきたが、オアフの4000フィートの上空の青でもなく、ボリビアのウユニ塩湖の宇宙の蒼でもない。<br /><br />透き通る青。<br />淡く輝く蒼。<br /><br />私にとってのAnother Skyが此処にあった。<br />

    到着して1、2分もしない内に山頂付近の霧が晴れ、360度の眺望が眼下に広がった。

    透き通るような空の青。
    今まで空の青は高いところでいろいろ見てきたが、オアフの4000フィートの上空の青でもなく、ボリビアのウユニ塩湖の宇宙の蒼でもない。

    透き通る青。
    淡く輝く蒼。

    私にとってのAnother Skyが此処にあった。

  • 霧が覆い隠しているシルエットは蝋燭(ロウソク)岩。<br /><br />蝋燭岩は大昔、礼文島のmomo(桃岩)が生まれたころに時を同じくして誕生した岩で、マグマが通った道だと云われている。<br /><br />揺れる霧が幻想的な風景を演出する

    イチオシ

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    霧が覆い隠しているシルエットは蝋燭(ロウソク)岩。

    蝋燭岩は大昔、礼文島のmomo(桃岩)が生まれたころに時を同じくして誕生した岩で、マグマが通った道だと云われている。

    揺れる霧が幻想的な風景を演出する

    利尻山(利尻富士) 自然・景勝地

    ≪山の日には山へ行こう♪≫7月・8月は天空のお花畑が満開&利尻岳の登山情報 by ウェンディさん
  • 霧が覆い隠すのは、神秘の景色。<br /><br />現われるのはどんな景色なのかワクワク感♪

    霧が覆い隠すのは、神秘の景色。

    現われるのはどんな景色なのかワクワク感♪

  • 霧が覆い尽くすのは景色だけではない。<br /><br />ひんやりとした霧は私をも隠し、そして静かに流れていく。<br /><br />まるで雲の浮島にいるみたいだ。

    霧が覆い尽くすのは景色だけではない。

    ひんやりとした霧は私をも隠し、そして静かに流れていく。

    まるで雲の浮島にいるみたいだ。

  • 山の反対側へと廻ると斜面一面が黄色いお花畑。<br />咲いていたのはボタンキンバイの花。<br /><br />7月中旬は、ボタンキンバイの花畑はまだ始まったばかり。<br />7月下旬になると、麓から見ても山肌が黄色くかすむほどのボタンキンバイの花が咲き乱れるという。<br />

    山の反対側へと廻ると斜面一面が黄色いお花畑。
    咲いていたのはボタンキンバイの花。

    7月中旬は、ボタンキンバイの花畑はまだ始まったばかり。
    7月下旬になると、麓から見ても山肌が黄色くかすむほどのボタンキンバイの花が咲き乱れるという。

  • ボタンキンバイ(牡丹金梅)は利尻山にしか咲かない非常に貴重な花で、2016年は登山道からその花を近くで見ることのできる場所は1か所だけ。<br />この一輪だけだ。<br /><br />ボタンキンバイをよく見ると、その花の中央は紅く、太陽光線が花に当たると花の中心部はまるでルビーを嵌め込んだかのように見える。<br />

    ボタンキンバイ(牡丹金梅)は利尻山にしか咲かない非常に貴重な花で、2016年は登山道からその花を近くで見ることのできる場所は1か所だけ。
    この一輪だけだ。

    ボタンキンバイをよく見ると、その花の中央は紅く、太陽光線が花に当たると花の中心部はまるでルビーを嵌め込んだかのように見える。

  • 鋸の様なギザギザ岩も見え、どちらの方向を見ても、カッコいい景色!ばかりだ。

    鋸の様なギザギザ岩も見え、どちらの方向を見ても、カッコいい景色!ばかりだ。

  • 山頂で、昼食+散歩休憩で20分。<br /><br />頂の端に座り、その絶景をおかずにオニギリを食べる。<br />

    山頂で、昼食+散歩休憩で20分。

    頂の端に座り、その絶景をおかずにオニギリを食べる。

  • まるで空の上に浮かぶ島の上にミヤマアズマギクが咲いているみたいだ。

    まるで空の上に浮かぶ島の上にミヤマアズマギクが咲いているみたいだ。

  • 山頂で一人座っていると、空の中に浮いている様な気分♪<br /><br />雲の上だって歩けてしまいそう。<br />

    イチオシ

    山頂で一人座っていると、空の中に浮いている様な気分♪

    雲の上だって歩けてしまいそう。

  • 海の向こうには見えるのは、礼文島の島影。<br /><br />あそこに見えるのは昨日まで滞在していた知床。<br />知床(シレトコ)とはアイヌ語で尖った土地を意味する言葉。<br /><br />こうやって眺めると、本当に尖った所にある。<br />

    海の向こうには見えるのは、礼文島の島影。

    あそこに見えるのは昨日まで滞在していた知床。
    知床(シレトコ)とはアイヌ語で尖った土地を意味する言葉。

    こうやって眺めると、本当に尖った所にある。

  • 霧が一瞬晴れた瞬間にパチリ。<br /><br />鴛泊の港やペシ岬までがよく見える。<br /><br />空の青と海のブルー。<br />自然が織りなすそのグラデーションの妙。<br /><br />そして水平線が描くゆるい曲線。<br />地球が宇宙に浮かぶちっぽけな球体であることを実感する。

    イチオシ

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    霧が一瞬晴れた瞬間にパチリ。

    鴛泊の港やペシ岬までがよく見える。

    空の青と海のブルー。
    自然が織りなすそのグラデーションの妙。

    そして水平線が描くゆるい曲線。
    地球が宇宙に浮かぶちっぽけな球体であることを実感する。

    ペシ岬 ビーチ

  • 山頂の岩の上にも地衣植物にも似た小さな花たち。

    山頂の岩の上にも地衣植物にも似た小さな花たち。

  • シコタンソウ(色丹草)とイワギキョウ(岩桔梗)の蕾だ。<br />シコタンソウはその花びらにオレンジ色の小さな斑点があるお花。<br /><br />この花のサイズもとても小さい。<br />

    シコタンソウ(色丹草)とイワギキョウ(岩桔梗)の蕾だ。
    シコタンソウはその花びらにオレンジ色の小さな斑点があるお花。

    この花のサイズもとても小さい。

  • 山頂での20分なんてアッという間。<br /><br />さぁ、母の待つ9合目へと戻ろう。<br />

    山頂での20分なんてアッという間。

    さぁ、母の待つ9合目へと戻ろう。

  • ガイド氏から下りの時の靴の結び方を教わる。<br /><br />今まで下りの時は、足が前へとずり落ちない様に靴ひもをきつく締める位はやっていたが、ちょっとした結び方の工夫で更に歩きやすく、足の親指が痛くならなくなる。<br /><br />ガイドトレッキングには高山植物の名前を教えてもらえるというメリットもあるが、それ以上に素人の中途半端な登山知識を補強してもらえるという利点もある。<br />

    ガイド氏から下りの時の靴の結び方を教わる。

    今まで下りの時は、足が前へとずり落ちない様に靴ひもをきつく締める位はやっていたが、ちょっとした結び方の工夫で更に歩きやすく、足の親指が痛くならなくなる。

    ガイドトレッキングには高山植物の名前を教えてもらえるというメリットもあるが、それ以上に素人の中途半端な登山知識を補強してもらえるという利点もある。

  • 下りながら見える景色も、楽しみだ。

    下りながら見える景色も、楽しみだ。

  • 沓形登山道と鴛泊登山道の合流地点でガイド氏から、ちょっとした提案。<br />“とっておきの景色、見たくない?”と。<br /><br />それは、勿論!見たいに決まっている。<br /><br />ガイド氏が案内してくれた場所は沓形登山道から少し下った所。<br /><br />そこにあったのは、エゾハクサンイチゲの群生。

    沓形登山道と鴛泊登山道の合流地点でガイド氏から、ちょっとした提案。
    “とっておきの景色、見たくない?”と。

    それは、勿論!見たいに決まっている。

    ガイド氏が案内してくれた場所は沓形登山道から少し下った所。

    そこにあったのは、エゾハクサンイチゲの群生。

  • 此処は天空に咲くエゾハクサンイチゲを見ることのできる秘密のスポット。<br />単独峰の貴婦人の様な美しいシルエットの利尻山だから見ることの出来る景色だ。<br /><br />エゾハクサンイチゲが空に向かって手を伸ばすように咲いていた。<br /><br />

    イチオシ

    此処は天空に咲くエゾハクサンイチゲを見ることのできる秘密のスポット。
    単独峰の貴婦人の様な美しいシルエットの利尻山だから見ることの出来る景色だ。

    エゾハクサンイチゲが空に向かって手を伸ばすように咲いていた。

  • ほら…、空に咲く花。<br /><br /><br /><br />

    ほら…、空に咲く花。



  • 雲の散歩道に咲く花だ。<br /><br />とっておきの最高の景色。<br /><br />山に登って花にここまで感動したのは生まれて初めてかもしれない。<br />

    雲の散歩道に咲く花だ。

    とっておきの最高の景色。

    山に登って花にここまで感動したのは生まれて初めてかもしれない。

  • そして、沓形登山道では利尻島では此処でしか見ることのできない数輪の花も咲いている。<br /><br />その花の名前は、エゾコザクラ(蝦夷小桜)。<br />この花も直径が1cmほどの小さな花だ。<br />

    そして、沓形登山道では利尻島では此処でしか見ることのできない数輪の花も咲いている。

    その花の名前は、エゾコザクラ(蝦夷小桜)。
    この花も直径が1cmほどの小さな花だ。

  • 20分ほどで9合目へと降りて母と合流する。<br /><br />1時間半程度9合目で休憩していた母は、オニギリを食べ、お昼寝もして体力も少し回復してパワーを取り戻してた。<br />利尻の峰からの美しい景色と美味しい空気は、疲れ切った母にエネルギーをもたらしてくれたようだ。<br /><br />歩こうという気力もチャージされ、母は元気いっぱい。<br /><br />

    20分ほどで9合目へと降りて母と合流する。

    1時間半程度9合目で休憩していた母は、オニギリを食べ、お昼寝もして体力も少し回復してパワーを取り戻してた。
    利尻の峰からの美しい景色と美味しい空気は、疲れ切った母にエネルギーをもたらしてくれたようだ。

    歩こうという気力もチャージされ、母は元気いっぱい。

  • 8合目で利尻山の貴婦人のシルエットを振り返る。<br /><br />振り返った時は、山の半分以上が霧に覆われていたのだが…。<br /><br />

    8合目で利尻山の貴婦人のシルエットを振り返る。

    振り返った時は、山の半分以上が霧に覆われていたのだが…。

  • 少し下ってもう一度振り返ると、あっという間に霧は流れて、美しい霊峰利尻の姿が目の前に。<br /><br />ちょうど雲が傘の様に山頂の背後にあり、神々しいまでの姿だ。<br />

    イチオシ

    少し下ってもう一度振り返ると、あっという間に霧は流れて、美しい霊峰利尻の姿が目の前に。

    ちょうど雲が傘の様に山頂の背後にあり、神々しいまでの姿だ。

  • 山を下りながら何度も後ろを振り返り、美しい貴婦人の姿を網膜に焼き付ける。

    山を下りながら何度も後ろを振り返り、美しい貴婦人の姿を網膜に焼き付ける。

  • そして、8合目では登りの時にまだ蕾だったイワギキョウが花開いたばかり。<br /><br />あのふんわりと膨らんだ蕾が膨らみ、花開く時の瞬間を見てみたかったな。<br /><br />

    そして、8合目では登りの時にまだ蕾だったイワギキョウが花開いたばかり。

    あのふんわりと膨らんだ蕾が膨らみ、花開く時の瞬間を見てみたかったな。

  • 更に7合目へと降りる道からは海が見え、利尻島近くに現れた巨大な渦の潮目が見えた。<br /><br />今朝ほど礼文島近くにあった潮目の流れが変わり、移動してきたのもかもしれない。<br />

    更に7合目へと降りる道からは海が見え、利尻島近くに現れた巨大な渦の潮目が見えた。

    今朝ほど礼文島近くにあった潮目の流れが変わり、移動してきたのもかもしれない。

    鴛泊港 乗り物

  • そして6合目でちょっとしっかりとした長めの休憩タイム。<br />靴を脱ぎ、コロコロの丸石の上を歩いて、天然の足裏マッサージ。<br /><br />そしてその後は、聖地に向けて礼拝の時間…ではなく、自分の体重を利用して足の脛とふくらはぎに圧をかけ、血流を良くする。<br /><br />ここで、お昼に食べ残したオニギリを食べて、最後の栄養補給。<br />その後は、最後までノンストップで山を下る。

    そして6合目でちょっとしっかりとした長めの休憩タイム。
    靴を脱ぎ、コロコロの丸石の上を歩いて、天然の足裏マッサージ。

    そしてその後は、聖地に向けて礼拝の時間…ではなく、自分の体重を利用して足の脛とふくらはぎに圧をかけ、血流を良くする。

    ここで、お昼に食べ残したオニギリを食べて、最後の栄養補給。
    その後は、最後までノンストップで山を下る。

  • 下り道は、勝手に足が前へと出るので歩くスピードが速くなりがち。<br /><br />でも足は疲れているので、その早いペースに体のコントロール機能がついて行かない。<br />そうすると何が起こるのか。 <br /><br />…足が絡まり、転びやすくなる。

    下り道は、勝手に足が前へと出るので歩くスピードが速くなりがち。

    でも足は疲れているので、その早いペースに体のコントロール機能がついて行かない。
    そうすると何が起こるのか。

    …足が絡まり、転びやすくなる。

  • 実際、母も何回か転びそうになったり、急に駆け足になったりしてヒヤリとした場面もあった。<br /><br />そして、私は見事に尻もちをついて転んだ。<br /><br />(写真:アズマギクかな?)<br />

    実際、母も何回か転びそうになったり、急に駆け足になったりしてヒヤリとした場面もあった。

    そして、私は見事に尻もちをついて転んだ。

    (写真:アズマギクかな?)

  • 帰りの下り道でも、やはり植物に目が行ってしまう。<br /><br />誰かがペンキをぶちまけたようなこの植物は猫が大好きなマタタビだそうだ。<br /><br />

    帰りの下り道でも、やはり植物に目が行ってしまう。

    誰かがペンキをぶちまけたようなこの植物は猫が大好きなマタタビだそうだ。

  • 4合目辺りで見つけた蕊がワイヤー細工の様な花は、シロバナニガナ(白花苦菜)だ。

    4合目辺りで見つけた蕊がワイヤー細工の様な花は、シロバナニガナ(白花苦菜)だ。

  • 17時に無事にキャンプ所である北麓野営場へと戻ってきた。<br /><br />野営場には靴洗い場とブラシに直結したホースがあり、靴の汚れをあらかたここで洗い落とす。<br /><br />そして、携帯トイレで使った排出物も専用のゴミ箱へと捨てる。<br />トータル13時間の歩きで携帯トイレを使ったのは2回だけだった。<br />思ったよりも汗をかいていたのかもしれないが、空気が乾燥していたのでその汗をあまり感じなかったらしい。<br /><br />登山道にはトイレを作らず、トイレは携帯トイレを持参するという利尻山のシステム。<br />初めての携帯トイレ使用体験だったが、悪くはないと思う。<br /><br />山にトイレを作れば、山の土壌が汚染されてしまう。<br />でも、自らの排出物をすべて登山者が持ち帰れば、その心配もなくなる。<br />富士山等トイレ問題で困っている場所でも取り入れても良いシステムかも知れない。<br />あくまでも登山者の協力で成り立つシステムだが、行政が音頭をとればできなくはないのではないかな。

    17時に無事にキャンプ所である北麓野営場へと戻ってきた。

    野営場には靴洗い場とブラシに直結したホースがあり、靴の汚れをあらかたここで洗い落とす。

    そして、携帯トイレで使った排出物も専用のゴミ箱へと捨てる。
    トータル13時間の歩きで携帯トイレを使ったのは2回だけだった。
    思ったよりも汗をかいていたのかもしれないが、空気が乾燥していたのでその汗をあまり感じなかったらしい。

    登山道にはトイレを作らず、トイレは携帯トイレを持参するという利尻山のシステム。
    初めての携帯トイレ使用体験だったが、悪くはないと思う。

    山にトイレを作れば、山の土壌が汚染されてしまう。
    でも、自らの排出物をすべて登山者が持ち帰れば、その心配もなくなる。
    富士山等トイレ問題で困っている場所でも取り入れても良いシステムかも知れない。
    あくまでも登山者の協力で成り立つシステムだが、行政が音頭をとればできなくはないのではないかな。

  • ガイド氏に宿まで車で送ってもらい、72歳の母と私の利尻山チャレンジは終了した。<br /><br />母はそのまま部屋へと直行したが、私は、車を降りるとすぐに利尻山が綺麗に見える場所まで走っていき、夕方の利尻富士の姿をパチリ。<br /><br />母に、元気だね〜と呆れられた。<br /><br />前の旅行記:幻の芥子が咲く最北の貴婦人〈利尻岳登山−前編〉<br />http://4travel.jp/travelogue/11154456<br /><br />続きの旅行記:夢、覚めるとき<br />http://4travel.jp/travelogue/11167386

    ガイド氏に宿まで車で送ってもらい、72歳の母と私の利尻山チャレンジは終了した。

    母はそのまま部屋へと直行したが、私は、車を降りるとすぐに利尻山が綺麗に見える場所まで走っていき、夕方の利尻富士の姿をパチリ。

    母に、元気だね〜と呆れられた。

    前の旅行記:幻の芥子が咲く最北の貴婦人〈利尻岳登山−前編〉
    http://4travel.jp/travelogue/11154456

    続きの旅行記:夢、覚めるとき
    http://4travel.jp/travelogue/11167386

  • 旅行記の最後に、今回の登山で参考書として使った本を紹介♪<br /><br />1つは有名な山岳地図である山と高原地図の利尻版。<br />そしてもう1つは、渡辺俊哉さんの著書【利尻 花登山】だ。<br />【利尻 花登山】はルート案内も分かりやすく、本の後半は標高ごとに分かれた高山植物図鑑となっていて、プランニング時にも旅行記を書く時も非常に役に立った。<br /><br />そして、今回、72歳のおばあちゃんと私を利尻山へと上げてくれ、無事に降ろしてくれたガイド氏は塩崎 裕一さん。<br />塩崎さんは利尻自然ガイドサービスに所属するガイドさんで、お花にとても詳しい方だ。<br /><br />ガイド料は1日のトレッキングで43,200円(一人21,600円)。<br />この料金を高いととるかどうかは捉え方次第だが、利尻に登りたいという72歳の母の願いは私一人では到底叶えることが出来なかった。<br /><br />母の体力を考え、上手にペース配分をし、休憩ポイントを考えるなんて私の力では難しかっただろうし、私だけでは母は9合目まで行く事すらできなかっただろう。<br />塩崎さんがいてくれたからこそ、母はあそこまで歩けた。<br />塩崎さんには感謝の気持ちでいっぱいだ。<br /><br />母と歩いた利尻山。<br />母にとっても、私にとっても想い出深い山となった。<br /><br />利尻ガイドサービスのホームページは↓<br />http://www.maruzen.com/tic/guide/index.html<br />

    旅行記の最後に、今回の登山で参考書として使った本を紹介♪

    1つは有名な山岳地図である山と高原地図の利尻版。
    そしてもう1つは、渡辺俊哉さんの著書【利尻 花登山】だ。
    【利尻 花登山】はルート案内も分かりやすく、本の後半は標高ごとに分かれた高山植物図鑑となっていて、プランニング時にも旅行記を書く時も非常に役に立った。

    そして、今回、72歳のおばあちゃんと私を利尻山へと上げてくれ、無事に降ろしてくれたガイド氏は塩崎 裕一さん。
    塩崎さんは利尻自然ガイドサービスに所属するガイドさんで、お花にとても詳しい方だ。

    ガイド料は1日のトレッキングで43,200円(一人21,600円)。
    この料金を高いととるかどうかは捉え方次第だが、利尻に登りたいという72歳の母の願いは私一人では到底叶えることが出来なかった。

    母の体力を考え、上手にペース配分をし、休憩ポイントを考えるなんて私の力では難しかっただろうし、私だけでは母は9合目まで行く事すらできなかっただろう。
    塩崎さんがいてくれたからこそ、母はあそこまで歩けた。
    塩崎さんには感謝の気持ちでいっぱいだ。

    母と歩いた利尻山。
    母にとっても、私にとっても想い出深い山となった。

    利尻ガイドサービスのホームページは↓
    http://www.maruzen.com/tic/guide/index.html

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この旅行記へのコメント (12)

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  • ねもさん 2017/10/01 10:05:04
    素晴らしい!!
    ウェンディさん
    直前とこの旅行記は、正直ちょっとウルウルしながら読ませてもらいました。お母さまもウェンディさんもとっても素敵です。
    私が同じ立場だったら、もっと易しい手軽な山に誘導しますね。それをお母さまの希望に沿って工夫し実現してあげるなんて(^o^) 他の方のコメントにもありましたが、まさに最高の笑顔です。
    それから真っ青な晴天(+色とりどりの高山植物も)がお二人を祝福し花を添えていますね。最果ての天気は難しいようで、悪天候のなかを苦労して登ったという話をよく聞きます。

    あちらへのご返信ありがとうございます。
    わが家が登ったときも上部の池で泳いでいる人は複数いました。爽やかな晴天でしたが、寒くないのかい?と思いました。
    バスの終点、登山口のユースホステルで、たしか40クローナで昼食のサンドイッチを作って持参しました。他の外国人もそうしてましたが、今はどうなんでしょう?
    でも画像からの印象では当時の3~4倍もの人出、これだけの人がユースに押しかけたら大混乱ですね。私もこの状況なら、ウェンディさん同様、もっと上に登ったかも(笑)

    ところでパタゴニアにも行かれたのですか!? ぜひ旅行記アップを!

    ウェンディ

    ウェンディさん からの返信 2017/10/01 17:17:03
    RE: 素晴らしい!!
    ねもさん こんにちは。

    利尻トレッキングの旅行記を読んでいただいてありがとうございます。
    母から最初に利尻山に登りたいとの意向を聞いた時に頭に浮かんだのは、少し古いですが「マジか!!」と言うフレーズ。まさかそれなりのお歳の母から10時間トレッキングに挑戦したいなんていう言葉が出てくるとは予想はしていませんでした。
    でも私自身も登ってみたいという気持ちがあったのでダメもとで登山ガイドさんにメールをしたらOKの返事を頂けて、母も自分が納得するところまで登り自身でサミットを決めたので、母も私も満足のいく登山となりました。

    ノルウェーのプレーケストーレンのハイキングですが、私たちは昼食用に日本からフリーズドライのご飯(炊き込みご飯などの調理飯)を持参して、それでおにぎりを作り山で食べていました。ノルウェーは物価が高いので、今だとサンドイッチは40NOKでは買えない(一人分のサンドイッチが売店で80〜90NOK位でした)です。
    もともと日本の倍以上の物価水準だから仕方がないのですが、ノルウェーは旅行者泣かせの国ですね。

    パタゴニアの件、どこかに書いていましたっけ?
    南米パタゴニアへと旅をしたのは1995年の冬。かなり古い話で、お正月休みと結婚休暇を利用し約20日間かけて、アルゼンチンとチリを巡りイースター島へも足を延ばしました。
    素敵な旅だったのですが、英語が通じないのが痛くて…、色々苦労もしました。
    そして極めつけは帰路のNY/JFK空港での空港閉鎖事件。大寒波が北米を襲い、私たちが乗っていた飛行機は雪のために離陸できず、そのまま空港に缶詰めに。私たちが飛行機から降りた時には市内のホテルはどこも満員で空室は無く、そのままエアコンの切られた空港のベンチで丸3日間を過ごし、初めて配給に並びました。
    色々と面白いネタはあるのですが、カメラがデジカメではなかったのでアップできるような写真が無いのです(私が不精なので、わざわざネガをデータ変換してもらうのも好きではないですし…)。
    そんな訳で、パタゴニア旅行記は存在しないんです。

    最後になりましたが、フォローをありがとうございました。
    わたしからもフォローをよろしくお願いします。

    ウェンディ
  • たらよろさん 2016/08/26 23:27:28
    北の大地
    こんばんは、ウェンディさん

    残暑お見舞い申し上げます♪
    毎日暑いですね〜
    関西は、35度超えが3週間くらい続いてて。。。
    本当に暑いです(笑)

    そんな暑さの中、北の大地の生物たちを見ていると
    涼しく感じるのが不思議・・・・
    高山植物の雰囲気自体が涼しさを醸し出しているのかな?
    青い空もすごくスカッと爽やかで、今の蒸し蒸しが飛んでいきそうよ〜〜

    もうしばらく、暑い日が続きますが、お体ご自愛くださいね。
    また、旅行記を楽しみにしていますね。
      たらよろ

    ウェンディ

    ウェンディさん からの返信 2016/08/28 13:12:46
    RE: 北の大地
    たらよろさん こんにちは。

    残暑お見舞い申し上げます。
    ホントに今年の夏は暑いですね。
    特に西日本は天気予報を見ていると熱帯地方の夏のような気温が連日続いていて、お日様があることを喜んでばかりはいられない気候です。
    次の週末に西日本へとフラリ一人旅に出る予定でいる私ですが、最近の暑さに若干怖さも感じてしまいます。

    北海道へは梅雨が無いと云われる7月に旅に出ましたが、北海道でも天候はゆっくりと変化をしてきていて、雨が少ないはずの時期でも連日の雨という異常気象も最近は多いみたいです。
    日本だけではなく、世界的に気候の転換期を迎えているのかもしれません。
    炭酸ガスによる温室効果だけではここまで気温が上がるのはおかしいですね。
    9月になったら少しは涼しくなると良いのですが…。

    私の知らない西日本の情報たっぷりのたらよろさんの旅行記、いつも興味深く拝見しています。
    いつか紅葉の京都へと旅する時には、マストの参考書となりそうな旅行記の数々、また読みに行きますね。

    ウェンディ
  • rinnmamaさん 2016/08/25 20:47:46
    利尻登山・・・
    ウェンディさん、こんばんは


    しばらく4tから遠のいておりまして、お礼が遅くなりました。
    綺麗な高山植物と詳しい説明が嬉しい旅行記でした。
    72歳のお母さまとの登山も素晴らしいし、素敵な思い出になりましたね。

    案内人がいらして安全に登るのが一番です。
    素敵な写真に癒されます。

    実は私も昭和47年6月14日に登っております。
    6月初め〜7月初めまで北海道一周旅をした時に登山。
    でも、皆様の登山記録を拝見するたびに、違う山かな〜と思う位なのですが、山頂の祠は同じですし、私の時は祠横に杭があり利尻山山頂・8410米標高1718米となっていました。今は1719なんですね!

    それに8合目に7210米・あと1180米という木片の案内版しかありませんでしたよ(^^)
    今は立派な案内板があるし、途中の道も整備されていますね。

    私は11時10分YHから登山開始ー14:35山頂。この時に女性2人がいらしたので、証明の記念写真を写して頂き、この2人の方より早くに下山しないと、遭難した時に助けを呼べないと思い14:55に下山開始。たった10分の滞在。
    15:10で9合目ー17:37分にYHに到着と記録されています。

    登っている途中に男性1人が下山してきただけで、だれにも会わなくて何度も止めようかと思ったのですが、お母様の表紙写真を写された景色の所で、やっぱり行こうと決心しました。
    私の時はうっすら雪ももありましたし、頂上の祠は吹き付けられた雪が付いています。よく一人で無謀な登山をしたな〜と、今更ながら反省しています。

    ウェンディさんのように高山植物を愛でながら登っていたら、途中で挫折していたと思います(記述には高山植物がいっぱいとありますが)

    私はこの後、礼文島に行き自転車で島を回ったのですが、遠景に雪を抱いた利尻富士が写っています。
    海に浮かぶ利尻富士は高く見えますから感慨深いです。

    懐かしくて長話になってごめんなさいね。
    これからも、どうぞ親孝行をなさってください。

    rinnmama

    ウェンディ

    ウェンディさん からの返信 2016/08/28 12:45:16
    RE: 利尻登山・・・
    rinnmamaさん こんばんは。

    お返事が遅くなってすみません。
    先日、100歳となる祖母をひと足先に旅だった祖父の元へと見送ってきて、ちょっとバタバタしており、PCから4-Tにアクセスできませんでした。

    今年の夏の後半は台風の襲来で、旅や遊びの計画がどうなるのかハラハラしてしまう気候ですね。
    北海道でも水害が相次ぎ、気候の変換期を感じてしまいます。

    rinnmamaさんが登られた時の利尻岳。
    その頃はカニ族(YHを渡り歩く若者たち)が一世を風靡していた頃だと思うので利尻富士も人気の場所かと思ったのですが、登山者が少なかったとは意外です。

    それにしてもrinnmamaさんは健脚なのですね。
    11時にスタートして6時間半で降りてこられたなんて。
    だから今も溌剌と日々を楽しんでいらっしゃるのでしょう。

    今回ガイド登山というちょっとリッチな登山となりましたが、利尻山は毎年その山肌が崩壊していて、いずれ登山が出来なくなる日も来るかもしれない…なんていう話も聞きました。
    利尻岳だけではなく自然を楽しむ時には、出来るだけ山を荒らさぬよう、高山植物を痛めぬよう、私達登る側も注意をしなくてはならないですね。

    ウェンディ
  • みちるさん 2016/08/04 20:07:35
    利尻山
    ウエンディさん、こんばんは

    利尻岳の続き、拝見しました。
    9合目の、赤土の所、随分崩壊してますね。
    昨日2013年に登ったと書きましたが、記憶違いで、2014年6月でした。
    その頃に比べたら、一段と崩壊してるようですね。
    私は、もう少し上の方でしたが、足を取られてスッテンコロリ(-_-;)
    転んでも、滑落するような所ではないですが、確かに滑りやすい所です。

    エゾハクサンイチゲ、たくさん見られて良かったですね。
    あの時もたくさん咲いてました、可愛い花です。

    最後に、参考にされた花の本での著者の渡辺さんですが、あの方は、私が泊まったマルゼンさんの女将さんの息子さんで、マルゼンペンションシラモシリのオーナー、登山ガイドでもある方です。
    お会いしてませんが、女将さんからその事聞いていたので、懐かしくなりました。

    ウェンディ

    ウェンディさん からの返信 2016/08/05 07:05:47
    RE: 利尻山
    みちるさん こんにちは。

    利尻山の山頂登山道のスコリア地帯は年々がけが崩れて、どんどん地形が壊れています。
    ガイド氏によると数年内にはあそこのエッジはなくなり、別に道を作らなくてはならなくなるのでは、という話でした。

    参考図書の著者渡辺俊哉さんですが、実はこの方が利尻ガイドサービスのオーナーで、今回ガイドをして下さった塩崎さんの所属先です。
    1年を通して利尻のネイチャーガイドだけでなくシーカヤックなども出来るようで、時間があれば私も昆布の生える海でのシーカヤックをやってみたかったと思っていました。

    自然が多い利尻や礼文。
    その楽しみ方も色々ありそうですね。

    ウェンディ
  • ラクパグさん 2016/08/04 14:22:20
    ウエンディさん 頂上から 絶景ですね〜

     利尻島の トレッキング 本当に 素晴らしい景色を

     見せていただきました。天空の雲の 美しくて 本当に

     歩きたくなりますね!!

     高山植物の 素朴で でも 自己主張していて 見てよと

     言っているようで 感動します。ステキです。

     トレッキングは 無理でも 行ってみたいですね。

     以前 書いたかもしれませんが 白山に登って トイレ我慢して

     お水 控えて 脱水症状になってしまいました。朝6時から 夕方

     5時まで とても 綺麗な景色を楽しみましたが。旅館で 熱が

     おかみさんに怒られました。 携帯トイレ いいですね。

     ハエマツだったとしても 大丈夫みたいですね。

     礼文島も 最高でした。ありがとうございました。

     無理かもしれないので 憧れです。 感謝〜

         ラクパグ 

    ウェンディ

    ウェンディさん からの返信 2016/08/04 23:26:48
    RE: ウエンディさん 頂上から 絶景ですね〜
    ラクパグさん こんばんは。

    利尻山登山の旅行記1冊にまとめるつもりだったのですが、書き始めたら止まらなくて、前編・後編の二部仕立てで書いてみました。

    私自身は日本の夏山は湿度が高い上に虻や蚊が多くあまり好きではなかったのですが、今回北海道の利尻山を歩いてみて、その意見を訂正。
    7月の利尻岳は最高に素敵な場所でした。
    小さな高山植物も短い夏を謳歌するように咲き誇り、宝石のようにキラキラ光る朝露を纏っていました。

    山でのお手洗いの問題は切実ですよね。
    水分を取らなければ脱水になってしまうし、とりすぎればトイレが近くなる。
    トイレの場所を把握しながら歩くのは、とても大事だと思います。
    尿意を我慢しすぎると膀胱炎となり、発熱までの症状に至ってしまうので、次回はラクパグさんも注意してくださいね。
    お守り代わりに携帯トイレを一つ、リュックに忍ばせておくのも良いかもしれませんね。

    今回訪れた礼文島と利尻島。
    植生は似ていますが、それぞれの島に固有種があり、個性豊かな植物たちがたくさんでした。
    利尻富士は、我が母でもなんとか9合目まで行けたので、ラクパグさんもきっと大丈夫ですよ。
    是非、チャレンジしてみてくださいね。

    ウェンディ
  • 讃岐おばさんさん 2016/08/04 07:57:21
    頑張りましたね!
    利尻島には2010年に初めて行った時、ざぁ〜っとタクシーで半日観光しました。
    道路脇にある麗峰湧水でペットボトルをいっぱいにした記憶が蘇りました(笑)
    美味しかったです、湧水。

    ローソク岩もオタトマリ沼から綺麗に見えて、あぁ、こんな風に立ってたんだなぁと。

    先月7月30日に乗鞍へ行ってハクサンイチゲを見てきたので、また感動しましたよ。

    素晴らしい旅行記、有難うございました。

            讃岐おばさん

    ウェンディ

    ウェンディさん からの返信 2016/08/04 23:06:15
    RE: 頑張りましたね!
    讃岐おばさん こんばんは。

    母と私も最終日は、定期観光バスで利尻を巡りました。
    ちょっと忙しなかった観光でしたが、利尻富士の姿を360度の全方向から眺めることができ、島の雲の動き方や雲の発生の仕方が分かったのが面白かったです。

    近年は、日本の夏山は暑くて蒸すから敬遠していたのですが、今年の北海道の旅で、夏山熱の再来。

    また、どこかにいきたいな〜、登りたいな〜。と思い始めています。

    ウェンディ

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