2017/08/05 - 2017/08/05
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ウェンディさん
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あれはまだ藤の花が咲いていた頃。
職場の同僚が昼食を食べている私の元へと1冊のパンフレットのようなモノをもってやってきました。
同僚が手にしていたのは「特別編集版・るるぶ」の冊子。
どうやら彼が手にする「るるぶ」は地元の商店街や駅でしか入手出来ない、それも冊数限定の非売品と云うかなりレアなもので、私が古い街歩きが好きなのを知っていて入手してきてくれたとのことでした。(実は地元もパン屋で偶然見かけて貰ってきたら、冊数限定版と後になって知ったというのが、その真相らしいです…)
るるぶのタイトルは「杉戸(すぎと)」。
私もそのタイトルを見て、レア感に納得しました。
杉戸と言えばその昔は日光街道の宿場町;杉戸宿(すぎとじゅく)があった村で、江戸時代には江戸から日光詣へと出かける旅人の宿場町として賑い栄えた場所でしたが、現在はどちらかと云うと風光明媚…という単語が似合う土地です。
現在の杉戸町と観光はイコールでは結びつかない場所なのに、その町の「るるぶ」がある…という意外性。
その意外性は私の好奇心を刺激し、「特別編集版るるぶ・杉戸」をベースに情報をもう少し掘り下げて、江戸時代の杉戸宿へとタイムトラベルに出掛けてみることにしました。
そして今回の旅行記では、杉戸町から電車で20分の河川敷で行われた夏の花火大会;関東で唯一の三尺玉が打ち上げられる古河花火大会の写真も紹介したいと思います♪
☆☆☆☆☆ あとがき ☆☆☆☆☆
いつもの旅行記ならば<あとがき>部分は旅行記の最後に入れるのですが、今回のプチ旅では少し感じるところが有り、敢てイレギュラーに序文と並列して<あとがき>を入れてみたいと思います。
埼玉は遊ぶところがない・見る所がない等と散々な言われようをする県ですが、それは今をベースとして物事を見ていて、その裏側にあるモノにスポットライトが当たる機会が無く、まだ気づかれていない部分が多いからなのかもしれません。
でもね…、それだけではないのです。
地域に対する興味を掘り起こすには、行政のバックアップ、それも小さな自治体単位ではなく、より大きな力を持つ県や国の助力が必要で、微力な市町村の力で出来る事には限界があります。
今回のタイムトラベルでは、町という小さな自治体の挑戦とその限界を感じました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
-
同僚が持ってきてくれた「特別編集版るるぶ」。
その表紙は、JTBパブリッシングが作る本物の「るるぶ」みたいで、市販品と雰囲気は殆ど変らない。
「るるぶ」の表紙を飾るのは、虻ちゃんことお笑いタレントの虻川美穂子さん。
虻ちゃんは、杉戸町の出身で、町の宣伝大使も務めているそうだ。 -
表紙だけではなく、その内容は本屋さんで販売されている日本中の観光地ガイド本「るるぶ」顔負けで、杉戸町の有名な酒蔵の案内から地元民御用達のお店、杉戸町ならではのグルメやスイーツの紹介まで盛りだくさん。
かつて日光街道の宿場町であった杉戸宿…って、今でもこんなにいろいろとあるところなの!?とビックリするくらい充実した内容だった。
今までたいして興味を持つことの無かった杉戸町という地域。
でも、これだけ力の入った「地域限定るるぶ」を見せられたら、俄然、興味が湧いてくるもの。
そこで、この「るるぶ」を下敷きにしてもう少し情報を調べてから、かつて宿場町として栄えた杉戸の旧街道を歩いてみることにした。
今回の杉戸宿の旧街道歩きで参考にしたサイト(地図)情報がこちら↓
歩く地図でたどる日光街道:http://tochigikanko.web.fc2.com/niko-dochu/chizu-pdf/k-24.pdf
このサイトの地図は分かりやすい地図で見所ポイントも書いてあり、旧街道歩きの参考書なのでお勧めのサイトではあるのだが、かなり細かい地図なので、A3に拡大印刷するのが使いやすい。 -
杉戸の旧街道の宿場町歩きの出発点は東武スカイツリーラインの東武動物公園駅の東口で、東武動物公園駅はその西口側にホワイトタイガーで有名な東武動物公園も有る駅だ。
杉戸宿の紹介地図は2枚に分かれていて、1枚目は町の南側の紹介で、2枚目は北側の紹介となっていた。
今回の旧街道の宿場町歩きでは、冊子内に杉戸宿さんぽとして紹介されているところは殆ど立ち寄ってみたが、記載されていた場所が全てが見所か…と問われたら、微妙…と言うのがその答え。
だから、私が歩いた中で、印象に残った所を旅行記で紹介したいと思う。
(写真:杉戸町南側の旧日光街道の宿場町の地図:1枚目) -
まずは、地図の1枚目(杉戸宿の南側)へと向かってみる。
駅からまっすぐ歩きだすと古利根川へと出るので、川に沿って南方向へと向かう。
川沿いには柳の木々が青々とした葉をさわさわと揺らしていた。
この古利根川ではお盆の前になると、光の帯が連なる灯篭祭りが開催されるとのこと。
260基の小さな灯篭が浮かぶその水面の風景は、“地上に降りた天の川”とも云われる風景だそうだ。
今夏に見に行こうかなと思っていたのだが、2017年の開催予定は8月6日。
この日の夕方の天気予報は雨だったので、結局は行かなかったのだが、ちょっと行ってみたかったイベントだ。 -
川沿いには「るるぶ」で紹介されている珈琲専門のカフェの姿もあった。
手作りシフォンケーキのセットも有るというコトでちょっと気になったのだが、あいにくこの時は昼食を食べたばかりでお茶の入る余裕が胃に残っていなく、寄り道は諦めた。 -
杉戸町には昔ながらの作り酒屋が多く、現在も数件が酒造業を継続している。
関口酒造は1822年に始まった200年の歴史を持つ酒屋さんで、今のご主人は6代目だそうだ。
この日は日曜日だったので酒蔵もお店も閉まっていたが、たまたま駅で手にした杉戸町の紹介リーフレットにこちらの関口酒造のことが掲載されていて、現在のご当主の関口博正氏のインタビュー記事が載っていた。 -
その中には子供のころから過ごしてきた杉戸宿としての村、そして現在に至るまでの地域の変貌の様子が語られていたのだが、関口氏の語った「壊す方がずっと簡単」という言葉に非常に同感した。
その昔、酒屋さんが多く立ち並んでいたこの地域は現在も「清地」という町名で呼ばれていて、その昔は澄んだ美味しい水があちこちから湧き出ていた場所だったそうだ。
しかし、上流水源の汚染などで現在は酒造りに適した水を得ることのできる井戸の数は数えるほどになってしまっている。
だから、酒屋を廃業してしまった家も多い。
でも、関口氏は街の活性化を願い、酒屋を改築してまで、その家業を存続させようとしている。
関口氏の言葉をそのまま引用させてもらう。
「(酒屋を)壊した方が簡単なんだけどね。
ここで、手入れしておかないと、子どもたちが可哀そうじゃない。
〈古くてどうにもならないから取り壊そう〉とならないよう、しっかり手を入れたから、あと100年は持つでしょう」
今から100年前と言えば、杉戸がまだ日光街道の宿場町として栄えていた頃。
あと100年後の未来、関口酒造の周囲の杉戸宿の景色はどの様に変わっているのだろうか。 -
日光街道の旧街道沿いには道標があり、石には杉戸宿の文字が刻まれている。
今回、私が偶然貰った「るるぶ・杉戸」。
実はこのるるぶは、杉戸町が杉戸宿開宿400年の記念行事の一環として作った冊子だそうだ。(2016年が400年に当たる)
だから、このま道標もその行事で新設されたものなのだろう。 -
江戸・日本橋から日光までを結ぶ日光街道は、現在は国道4号線の事を指すことが多いが、本当の昔ながらの日光街道はこの写真の様な細い道で、現在は旧日光街道と呼ばれている。
-
イチオシ
旧日光街道沿いには由緒のある寺社仏閣も多い。
そんな中で印象に残ったのがこちらの近津神社。
何が印象的だったのかって…?
それは、この写真の中に居る2頭の狛犬たちだ。 -
近津神社の狛犬さん達は、日本でも珍しい見返り獅子。
まるで日本画の見返り美人の様に背後を振り返る形で造られている。 -
2頭の狛犬は神社の参道の方向を見て座ってはいるのだが、何故かその首はぐるりと背面を向き、二頭がお互い視線を合わせることはない。
狛犬たちの表情は阿吽ではなく、双方とも口唇がめくれ上がり相手を威嚇するかのような顔。
この表情には多分、魔除けのような意味合いがあるのではないかと推測できるが、もしかしてこの二頭は仲が悪いのかも…なんていう邪推もしてしまう。 -
お寺の古い門だけがブロック塀に挟まれる様に残っている東福寺を見つけた。
東福寺は杉戸町の最初の町役場が置かれた場所でもあり、また、明治時代に自由民権運動の政談演説会が行われた場所でもあるそうだ。 -
ココからの紹介は、地図・2枚目の東武動物公園駅から北側の街道歩きとなる。
-
駅を出て真っ直ぐに進んだ先にあるのは、六本木地区の鎮守さまとして親しまれている神明神社。
昔はきっと森の中にひっそりとあった神社の筈なのに、神様がちょっとひと眠りしている隙に、神社の周りの森は開拓され、気が付いたら道路と駐車場に囲まれた中に、ぽつんと佇む神社…になってしまったようだ。 -
そして、女性に縁のある神社、伊奈稲荷神社もあった。
杉戸宿が宿場町として栄えていた頃、街道沿いには花柳界の女性たちも多かった。
その女性達が信仰していた神社が、この伊奈稲荷神社だ。 -
小さな祠なので見落としがちだが、中をのぞくと小さな石像の姿。
そのお顔の口元にはかすかに紅の色が残っていた。 -
頭上の鰐口はかなり古いもので、そこには鰐口を奉納した女性たちの名前が刻まれていた。
-
さく、とり、とみ、みえ…、
金属表面の劣化が激しく、摩耗で見えなくなっている名前も多いが、当時の花柳界には神社に鰐具を寄贈するだけの財力を持った女性達が多くいた…というコトを示しているのだろう。 -
杉戸宿には江戸時代に大名や幕府の役人が宿泊した本陣と呼ばれる宿泊施設があり、その本陣の周辺地域は、杉戸宿での一番の繁華街であった場所。
その場所の現在の様子が、この写真だ。
写真に写っている「とらや薬局」。
ちょっと古いタイプの町の薬屋さんという店構えだが、実はこの薬局も江戸時代から続く薬屋さんで、代々の漢方医が「漢方医虎屋」として地域の診療機関として昭和初期まで地域医療を担ってきた家だそうだ。
特に江戸時代の内山善蔵は、小児科の名医だったそうで関東地方に広く名前が知られるほどだったと言う。 -
コチラが、お代官様がご宿泊なされた本陣と呼ばれる宿泊場所のあった場所で、杉戸宿では長瀬家がその宿を提供していた。
因みに江戸時代の謝礼(宿代)が現在の価値観に換算するといくらだったかを調べてみたら、杉戸本陣の場合は、1泊2食の宿泊で7万5千円、お茶つきご休憩で5万円だったそうで、大名行列が日光街道を通るというコトは、本陣を預かる宿としてはかなりの収益になったのではないかと推測できる。
現在に残る本陣の門の内側には今風のお宅があり、江戸時代当時の長瀬家との関わりは道路脇から眺めているだけでは分からなかった。 -
街道沿いには昔ながらのお豆腐屋さん。
多分、卸がメイン業務なのだとは思うが店頭での出来立て豆腐の販売もしていて、私が通りかかった時も近所の方がお豆腐を買いにいらしていた。 -
駅の北側地区は、江戸時代の建物がそのままの形で残されている家もいくつかあり、こちらのお宅は渡辺金物店。
周辺に説明看板等が無く、どのような歴史を持つ家なのかは分からなかったが、帰宅後に調べたところ、現在は金物店としての営業はしていなく渡辺金物店跡と書く方が正確かもしれない。 -
暫く北へと歩くと、街道沿いで初めてとなる蔵を発見。
昔ながらの厚い防火扉を持つ蔵だ。
母屋と蔵が並ぶこのお宅は米問屋さんであった建物で、角穀(小島定右衛門邸)という名の建物で、宿場町でよく見られる枡形の形を残している。
その昔、まだ地上の交通網が発達していなかった頃、関東の米どころで収穫された米は、古利根川の水路を船で渡り、江戸まで運ばれたのだろう。 -
イチオシ
蔵は痛みがあるものの江戸時代の雰囲気を残す建築物で、川越の蔵屋敷を思い出させる趣があった。
-
しかし、この様な古い建物は個人の力での維持は難しいのか、昔は漆喰壁であったであろう外壁もトタン板で覆われ、蔵の真横には不動産屋さんののぼり旗が建てられていた。
この蔵のある土地が売りに出されているのかも知れない。独断と偏見で選ぶ開宿400年Aniversary☆日光街道-杉戸宿-の観光ポイント by ウェンディさん日光街道杉戸宿 名所・史跡
-
地図の北端にあるのは、木製の格子戸が美しい渡辺勘左衛門邸。
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渡辺勘左衛門邸は享保時代から続く旧家で、現在でも個人のお宅として居住している方がいる家だ。
渡辺勘左衛門邸の名は、昭和初期まであった杉戸銀行の取締役を務めた渡辺勘左衛門に由来し、屋敷は江戸後期の建築の名残を現代に残していた。
東武動物公園駅を歩き始めてぐるりと巡る杉戸宿の街道散歩の所要時間は約3時間。
「るるぶ・杉戸」を片手に歩いてみたが、日曜日だったせいか酒屋さんは殆どがお休みで、さらに食堂なども日曜定休が多かった。
また、地図にある見所も、コレって記載する意味あったのかな…?と思わせる部分もあり、「るるぶ・杉戸」の編集部の方が、かなり情報を選んで紙面を作っていった苦労がうかがわれた。
でも、古い街道沿いには、江戸時代の名残を残す寺社仏閣や木造の旧家も多く残されていて、それなりに街道歩きの醍醐味は味わえたかな。
だだ、旧家の殆どの家の痛みがかなりひどく、個人所有での文化遺産の維持・管理には限界があるのだろうな…と考えさせられたのも事実。
小さな市町村では、街道遺産の整備迄に予算を回せないのだろうという事情もあるのだろうが、このままではあと50年後に旧街道の江戸情緒を残す建物が残っていることは難しいかもしれない。
見所が無い・つまらない場所…と言われることの多い埼玉県。
これ以上、昔の建物が朽ちてしまわない内に、まだ修繕が出来る内に、県などがその保護に手を差し伸べてくれればよいのだけれど…。 -
日光街道の宿場歩きから時が移ろい、8月初旬。
関東でも最大級と言われる花火大会へとやってきた。
打ち上げ場所は茨城県の古河(こが)市なのだが、私がやってきたのは古賀市と隣接する埼玉県加須(かぞ)市の河川敷。
東武日光線の新古河駅から歩いて3分の河川敷だ。 -
古河花火大会は今年で12回目の開催となる花火大会で、1時間20分で2万発の花火が夜空を彩る。
2万発の花火と言うと多いのか少ないのかピンとはこないが、有名な隅田川の花火大会での打ち上げ数が2万2千発なので、花火大会の規模としては同等のレベルというコトになる。 -
でも、2万発の花火を打ち上げる花火大会は関東地方にはそれなりの数、存在する。
例えば、土浦や宇都宮の花火大会でもその打ち上げ数は約2万発と言われていて、2万という数字自体には最大級を名乗るスペシャル感はあまり感じられない。 -
イチオシ
では、古河花火大会の何が最大級なのか。
それは、関東では唯一の三尺玉の大きな花火が打ちあげられるという点だ。
三尺玉と言えば新潟県長岡の花火大会が有名だが、長岡花火大会は有名になりすぎ、その混雑ぶりも物凄い。
新潟出身の私ですら、足を運ぶのをためらう位の混雑ぶりだ。 -
その点、古河花火大会は東京からも宿泊無しで見に行くことができ、その混雑具合も隅田川花火大会に比べたら全然ましで、河原に寝ころんで枝豆とビール片手に花火見物が出来る位の込み具合。
つまり、三尺玉という大きな花火が打ち上げられるのに、のんびりと花火を見ることができる穴場的な花火大会=古河花火大会と言う訳だ。古河花火大会 花火
-
三尺玉と言うと、大きいんだろうな…と思うが、実際にそのサイズをイメージするのはなかなか難しい。
そこで、古河花火大会のホームページにある解説を拝借してみると…。 -
三尺玉が花開いた時の直径は約650mで、その高さはスカイツリー(634m)を覆い尽くすくらいの大きさとなる。
隅田川花火大会で打ち上げられる最大玉サイズ(5号玉)と比較すると、夜空に開く花火のサイズの比較で、約3倍のサイズ差があるそうだ。 -
打ち上げ前の花火の玉の大きさは三尺玉が約90cmの直径で、5号玉の直径と比較すると6倍の大きさとなるそうだ。
何層も火薬や星を重ねる花火の玉。
三尺玉を1つ作り上げるのに要する日数は、6か月間。
夜空に輝く一瞬の美しさを得るために、6か月間、毎日毎日、花火の玉と向かい合う花火師さん達。 -
イチオシ
その花火師さん達が冬の間から準備を重ねてきた、汗の結晶 炎の花。
-
幾重にも重なる大輪の花が、夜空を彩る。
-
古河花火大会は過去にも2回、来たことがあったのだが、その時に座ったのは打ち上げ位置が森の中に隠れてしまう場所。
しかし、今回は運よく、花火を打ち上げるゴルフ場のグリーンが良く見える場所にレジャーシートを敷くことが出来た。 -
この日は風が殆どなく花火を打ち上げるには絶好のコンディションだったが、何発も連続して打ち上げると先発の花火の煙が残ってしまい、せっかくの煌びやかな色が霞んでしまうのが残念だったところ。
-
イチオシ
2年ぶりの花火の撮影なので、手際が悪くて、たいてい打ち始めの1回目は撮り損ねてしまう。
だから、レリーズを切った時にモニターに綺麗に映し出された夜の華を見つけた時は思わずにっこり。 -
初心者向けの花火撮影方法を指南するホームページには、花火が明るすぎる時はF値を13以上変更すると書いてあるが、次々と上がる花火を前に、カメラの設定を変えている余裕なんてある筈はない。
-
だから、F値は花火撮影の標準である11で固定。
第一、次に上がる花火玉が暗いのか明るいのかなんて予想がつくわけがない。
せいぜいスターマインの時は明るいというコトが分かるくらいだ -
花火の咲き方にはいろいろな形があるが、私が好きなのは古典的なしだれ柳。
-
でも、昨今の花火大会では古典的な花火は少なく、花火師さん達が現代風にさまざまにアレンジした形のものも多い。
-
花束みたいに見えるこの花火の名前は、万華鏡。
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花火玉の中に込められた星が球体となって飛ぶオーソドックスなタイプとは異なり万華鏡では、いくつかの塊となった星が飛び出すから、花火の形が花びらを持つ花の様に見えるんだって。
-
線画の様な花火は昔から存在していたが、昔と異なるのはその色合い。
最近の花火にはパステルカラーの色合いも多い。
でも、パステルカラーはその色を出すのが非常に難しく、花火師さん達は独自の配合の研究を続けているというコトだ。 -
最近のトレンドは鮮やかな青やエメラルドグリーン。
-
イチオシ
青色は夜空と同化しやすく、花火を際立たせるのが難しいそうだが、こんなに美しい花が夜空には咲き誇っていた。
-
勿論、子どもたちの大好きな立体花火も多かった。
-
立体花火は観客の見る方向によってその見え方が変わってしまうので、どの方向からでも見えるようにするための玉の方向設定が難しいそうだ。
-
立体型で、更にトレンド色のエメラルドグリーンを取り入れた花火もあった。
-
花火が日本へと伝来したのは、16世紀頃。
種子島と呼ばれた火縄銃と火薬と一緒にポルトガルから伝わったのが最初だと云われている。
では、その当時、その珍しかった花火を日本で最初に見たのは誰かと言うと…。
なんとなくのイメージでは新しいもの好きの信長君が花火を最初に見た日本人かな…と思いがちだが、それは間違いで、日本で最初に夜空に上がる花火を見たのは家康君だったそうだ。
でも、その頃の日本の花火は現代の花火の様に色の種類が多かったわけではなく、赤橙色が殆どだったとのこと。 -
そして、家康君の作った徳川幕府の終焉;鎖国の終了と共に海外から洋式の花火の技術が押し寄せてきて、様々な金属を輸入によって手に入れることの出来るようになった現代では、花火の色もこんなに賑やかに。
家康君が始めた鎖国政策が、花火の色を制限していた…だなんて、花火を初めて見た日本人としての家康君にとっては、なんだかちょっぴり皮肉は話だよね。 -
古河花火大会の締めくくりは、スカイツリーと同じ大きさの三尺玉の写真で。
花火の写真だけではそのサイズは分かり難いと思うのだが、花火の下に見える森の木立にの大きさと三尺玉の花火の大きさを比較してもらえると、なんとなく650mという巨大なサイズが分かってもらえるのではないかな。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- のんき茂野さん 2017/08/10 14:54:59
- 華のお江戸付近は文化史跡の花の山
- こんにちは〜
高齢者がのたまう恒例の御挨拶・・・
『今日も大切においている虫が垂ちょくにのたまい
盲腸炎に成りそうな程の猛暑日ですね〜 』
目がクラクラする・・・訳けが無く!頭が遥くらら さんに
なりそうな・・・・
立春・立夏・立冬は許せても『立秋』程な気休めな名はありませぬ・・・
もう暑中でなく猛残暑お見舞い申し上げます。
ただ2つ許せるのは、夏の風物詩『ホタルの幻想の舞い』に
『夜空に咲く大輪の華 花火』これは素晴らしい。
https://hanabi.walkerplus.com/detail/ar0308e01029/
今回の道中記『杉戸の歴史に利根の河原の花火大会』
先日何時も爺さんを大切にしてくださる『ホーミンさん』の
琵琶湖花火大会情報で素晴らしい夜空に咲き乱れる大輪を
拝見したばかりで、日をあけずしての甲乙つけがたい
夜空の華の舞い・・・素晴らしいの一言!
https://www.youtube.com/watch?v=-GK3cxoRvIM&feature=youtu.be
一体全体で何千発何万発の華しぶきなのでございましょう?
これが花火大会と云うもの・・・・4トラにお世話になり
多くのお友達ができしことが『のんき茂野の宝箱』です。
普通だと何も知らずに過ごす、ただ暑いと・・・こぼす爺様で
終わる人生。
利根川・利根の川風に平手造酒(ひらてみき)・・・
名前は違えど実在の人物とか?
なれど、この名は作家が多くの造り酒屋から想い創りだした主人公
なのが、今回の旅行記拝見ではっきりとわかりました。
来年の猛暑の夜も観たいもの・・・なれどよる歳の波しぶきの今日この頃・・・
覚えているかなぁ〜? 痛切に思います!メモしておこう!
・・・うん? メモのことを覚えているかなぁ〜?
来年のカレンダ〜を手にいれるべぇ〜
・・・ウン?覚えているかなぁ〜 のんき爺いさん!
カレンダ〜を何故買ったのかぁ〜を!?
まずは、忘れてはいけません!
お礼いの画像でございます。ありがとうございました!
http://img.4travel.jp/img/tcs/t/pict/src/49/89/87/src_49898788.jpg?1502342906
酷暑猛暑の南国播州から のんき茂野
- ウェンディさん からの返信 2017/08/11 01:09:21
- RE: 華のお江戸付近は文化史跡の花の山
- のんき茂野さん こんばんは。
江戸時代の日光街道を思い起こさせる杉戸宿の加工写真をありがとうございました。
台風が過ぎ去りようやく雨が止んだと思ったら、また猛烈な暑さの襲来で体がおかしくなりそうな日々ですね。
私が子供の頃は、日中は暑くとも日暮れになるとどこからともなく心地よい風が吹いてきて昼と夜の気温のメリハリがしっかりとあったように記憶していますが、昨今は1日中高温の気温が続き、真夜中を過ぎた朝方に少しだけ涼しくなる程度で、日本の夏の気候も様変わりしてしまったようです。
夏の風物詩である花火大会は昔と変わらず日本各地で開催されていますが、最近の花火大会では、立体で開く花火やコンピューター制御のスターマイン打ち上げ、パステルカラーの星の追加など昔には見られなかったポップな花火も増えてきています。
新しいスタイルの打ち上げ花火も目新しくて楽しいですが、やはり夏らしい!と感じるのは、昔菜ながらの大きなしだれ柳型の花火。
特に夜空一杯に広がる三尺玉は、他に類を見ない美しさですね。
海外から技術が輸入され日本文化に根づいた花火ですが、今では日本の花火の技術力は世界トップクラスで、日本の花火師さんの様に繊細な玉を作れる方は他の国にはまずいないそうです。
蒸し暑い日本の夏ですが、和の美を持つ花火を見ることができるのも日本だけ。
頑張って、夏を乗り切りましょう♪
ウェンディ
P.S.
我が母は、暑い・暑いと言ってはいますが、元気にしています。
旅の計画という名の人参を鼻の先にぶら下げ、体力維持に努めているみたいです。
-
- くわさん 2017/08/09 20:22:35
- 花火の撮影は難しい
- いゃぁー、奇麗な花火ですね。
前から思っていたのですが、ウェンディさん、文章の美しさもさることながら、写真も奇麗で、旅行記に引き込まれてしまいます。
記事を読むと、カメラにも造詣が深いようで、納得しました。
私も星景とかホタルとか、結構撮影が難しいものにトライしていますが、花火だけはなかなか思う通りにいきません。
そうですか、f11くらいですか。参考にします。
http://kuwa72.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-5d1e.html
もうすぐイギリス旅行。グーグルストリートビューでイメージトレーニング中です。それにしても彼の地は街並みが奇麗ですね。電柱が全くないのに感心します。
杉戸宿、初めて聞く宿場町ですが、イギリスに比べて電柱や電線が・・・ウェンディさんも撮影に苦労されているのが窺えます。
- ウェンディさん からの返信 2017/08/11 00:19:56
- 花火の撮影は難しいですよね
- くわさん こんばんは。
2年ぶりに花火の撮影にトライしましたが、元が美しいものをその美しさを保ったまま写真にするのは、本当に難しいですね。
露出時間もF値もこの位がベストの筈…と思いながら撮るのですが、撮影後にモニターに描かれた絵を見て、がっくり…と言うことが多かったです。
くわのすのホームページを拝見しました。
薄暮の頃の鏡山を背景とした花火も、海面の水鏡に写る花火も幻想的で素敵です♪
星空の撮影と言えば、かれこれ30年ほど前に私も星空撮影に嵌っていた時期がありました。
赤道儀にカメラを載せて、手動追尾の15分露出。
あの頃はフィルムカメラで、フィルムはコダックの3200だったかな。
1晩ひたすら赤道儀と格闘して、1枚納得のいく写真が撮れればラッキーだった気がします。
今でも星空撮影はやってみたいのですが、まだチャレンジはしたことがありません。
また、心に余裕が出来たら、やってみたいです。
ご家族でのイギリスへの旅、もうすぐですね。
コッツウォルズ地方の夏は、きっと花盛り。
妖精がいると言われるイギリスの庭園。
何気なく撮った写真に妖精が映りこむ…そんな不思議があるかもしれません。
ウェンディ
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