2015/08/20 - 2015/08/20
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kojikojiさん
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ナショナル・ギャラリーの見学では残念ながらノース・ウイングの部屋が全部閉鎖されていたので見たかった絵画の1/3は観ることが出来ませんでした。しかし無料で見学させていただいているので文句の言いようもありません。古典絵画を見学した後はイースト・ウイングの18世紀から20世紀までの比較的新しい絵画が展示されている部屋です。それでも13室あるので観るべき作品は沢山あります。このエリアにたどり着いたのは開館してから2時間近く経っていたのでかなり混雑していました。ゴッホのヒマワリや幾つかの作品の前は人だかりが出来ていましたが、それ以外は周囲を気にすることも無く鑑賞することが出来ました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船 タクシー 徒歩
- 航空会社
- エティハド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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「キリストの洗礼」
ピエロ・デラ・フランチェスカ
この絵は元々ポリプティカと呼ばれる三連祭壇画の中央部でした。また現存するフランチェスカのもっとも初期の作品でもあります。サイドの扉絵はマテオ・ディ・ジョバンニによって描かれたそうです。 -
イチオシ
そしてこの絵はピエロ・デラ・フランチェスカの生まれたボルゴ・サン・セポルクロの洗礼者ヨハネ修道院に収められていたそうです。
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明瞭簡潔な画面構成で人物や樹木の単純明快な形態に明るい色彩感覚など現代美術に通じるものを感じます。実際のサン・セポルクロの風景が描かれいるそうです。クロアチアのナイーブアートを連想させるような素朴な色彩です。
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「キリスト降誕」
ピエロ・デラ・フランチェスカ
生まれたばかりのキリストの前に跪くマリアの姿と5人の天使が誕生を祝福して歌を謡いリュートを演奏しています。 -
「聖母子と聖アントニウスと聖ゲオルギウス」
ピサネロ
旧約聖書のヨハネの黙示録に表される聖母子の姿です。そして聖アントニウスの姿もあります。アトリビュートであるベルと足元に豚の姿も見えます。 -
素描などを除いてピサネロの作品は10点ほどしか残っていません。
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「女性の肖像」
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
5月6月のベルギーとオランダの旅で何点かの作品を初めて観た作家です。この絵の裏面には茨の冠を被ったキリストの絵が描かれているそうです。 -
「男の肖像(自画像?)」
ヤン・ファン・アイク
フレームもオリジナルのものでギリシャ文字を使い「ファン・アイクは1433年10月21日この絵を描きました。」とあります。画面の明暗が印象に残る作品です。ロンドンに来る前にベルギーとオランダの美術館を巡っていてよかったと早くも思いました。 -
「アルノルフィーニ夫妻像」
ヤン・ファン・アイク
この作品はナショナル・ギャラリーで絶対観たかった作品の1つでもあります。 -
イチオシ
イタリア人商人ジョヴァンニ・ディ・ニコラ・アルノルフィーニとその妻を、フランドルのブリュージュにあった夫妻の邸宅を背景として描いた作品だとされているそうです。やはり旅してきた場所に関連していたりすると思い入れも違ってきます。またゲントで観てきた「ゲント祭壇画」と同じ時期の油彩画ということも感慨深いものがあります。
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背面の壁にかけられた鏡に映し出される反転した情景を見ていると、デューラーの絵画の登場人物の黒目の中に描かれた窓を思い出します。
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「聖母子と二人の天使」
アンドレア・デル・ヴェロッキオ(ロレンツォ・デ・クレーディ)
レオナルド・ダ・ヴィンチの師匠でもあった画家で、彫刻家で建築家で鋳造家でもありました。 -
キャプションを読む前に左右の天使の面影にダ・ヴィンチが手伝ったと言われる「キリストの洗礼」を思い出しました。
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この見上げる眼差しを見てそう感じました。この絵も弟子のクレーディがかなりの部分を描いているようです。
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ダ・ヴィンチが描いた天使の絵を見て絵筆を折ったという伝説がありますが、実際は絵画は弟子に任せて彫刻などの作業を行っていたようです。
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「岩窟の聖母」
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ルーブル美術館のダ・ヴィンチの作品を見た後に、この絵も観たいと思っていた作品の1枚です。 -
ミラノのサン・フランチェスコ・グランデ教会にある聖母無原罪の御宿り信心会の礼拝堂の祭壇画として描かれたものを1781年ごろに教会がこの作品を売りに出しました。1785年にはスコットランド人画家のギャヴィン・ハミルトンが購入してイングランドへ持ち込んでいます。その後複数の収集家の手を経て1880年にナショナル・ギャラリーが購入した経歴があるそうです。
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イチオシ
ロンドン・ヴァージョンとルーブル・ヴァージョンの際について今でも議論や解釈がなされているそうです。
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「東方三博士の礼拝」
サンドロ・ボッティチェリとフィリッピーノ・リッピ -
ボッティチェリと師匠であったフィリッポ・リッピの息子のフィリッピーノ・リッピの共作があったと初めて知りました。
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キャプションによると聖母子と跪く1人はフィリッピーノ・リッピによって描かれたそうです。
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「聖母子と洗礼者ヨハネ」
フィリッピーノ・リッピ -
聖母の顔の表情にボッティチェリの描く女性の面影を感じます。画家の系列まで読み取れて非常に勉強になります。
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「東方三博士の礼拝」
サンドロ・ボッティチェリ
建築家列伝を記したヴァザーリによるとプッチ家のために描かれた円形(トンド)の絵です。 -
シンメトリーな構図にパースペクティブな背景が印象に残ります。その前には聖母子や礼拝する三博士の姿と、そして俗っぽい人々の姿が対照的に描かれています。
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細かい登場人物の顔を見てゆくとやはりボッティチェリの描く顔だと思います。
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「アッシジの聖フランチェスコとテンス」
サンドロ・ボッティチェリ
衣服と髪形でサン・フランチェスコという事はすぐに分かります。 -
フィレンツェのサンタ・クローチェ教会に聖フランチェスコの僧衣が納められていたのを思い出しました。20数年前にアッシジへ行った事や映画「ブラザー・サン、シスター・ムーン」などいろいろなことを思い出させます。
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「聖ヒエロニムス」
アルブレヒト・デューラー
赤い僧衣を脱ぎ棄て荒野へ身を置きながら聖書を手放さない意志の強さを感じます。ヒエロニムスのアトリビュートのライオンも横に座っています。 -
この絵を見て今まで見てきたデューラーらしさを感じませんでした。ウィーンのアルベルティーナの「野うさぎ」の毛の細かさや肖像画の瞳の中の黒目に写り込んだ風景を描くような緻密さがデューラーだと思うのですが。
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「聖骸布を持つ聖ベロニカ」
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イチオシ
聖ベロニカはゴルゴダの丘に向かって十字架を運ぶキリストの姿を見て持っていたハンカチで顔を拭きます。するとその布にキリストの顔が転写されたという伝説の持ち主です。
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「聖母子と音楽を奏でる天使たち」
描かれた花にはシンボリックな意味があるそうです。描かれたオダマキは普通7つの花をつけるのですが、それは聖霊に捧げる7つの贈り物を意味するそうです。 -
音楽を奏でる天使たちの翼の表が黒く、内側が虹色のなのは何か意味があるのでしょうか。
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「聖母子」
ハンス・メムリンク
見た瞬間にメムリンクの作品と分かりました。それくらいベルギーとオランダで幾つもの作品を見てきたばかりです。 -
やはりブリュージュのメムリンク美術館の作品群を観て来たのは良い経験でした。形には残らないけれど、この歳になると物質的な満足より精神的なものに重きを置くようになります。
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「聖母子と楽器を奏でる天使」
ハンス・メムリンク
この部屋全部がメムリンクではないかと思うほどの作品が揃っていて驚かされます。 -
この絵を奉納した男性が右手前に描かれています。その後ろには足元に竜を踏みつける聖ゲオルギウス(トルコのカッパドキアの騎士)の姿があります。コーカサス絨毯にしろトルコ絨毯にしろ「メムリング絨毯」と呼ばれるのはメムリンクの作品い描かれた絨毯が素晴らしいからです。
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基本的にメムリンクの描く聖母子はどれも同じような気がします。通常は三連祭壇画になっていて、寄進者は左右のパネルに描かれることが多いですが、この絵は予算上の都合なのか1枚の絵の中に一緒に描かれています。
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「祈りを捧げる若い男性」
ハンス・メムリンク
多分右側に対を成す絵があったのであろうことを想像させます。 -
「聖母子の三連祭壇画」
ハンス・メムリンク
1470年にブリュージュのジョン・ダン卿によってメムリンクへ依頼された作品と分かっているそうです。左右のパネルには左に洗礼者ヨハネ、右に聖ヨハネの姿が描かれています。 -
このタイプの作品はブリュージュのメムリンク美術館に数点展示されていたので懐かしく思います。右側の跪く女性は聖カタリナで左側の男性が発注したジョン・ダン卿です。
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やっぱりどれも同じような表情とじっとしていないキリストの姿が特徴です。
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「男性の肖像」
アンネトロ・ダ・メッシーナ
シチリア州立美術館で観た「受胎告知のマリア」以来でしょうか。メッシーナの名前通りイタリア半島とシチリアの間のメッシーナ海峡に面した町に生まれています。夜行列車ごとフェリーで海峡を2回渡り、マルタ島から定期航路のフェリーでサレルノまで通過したことを思い出します。 -
「レオナルド・ロレダンの肖像」
ジョバンニ・ベリーニ
ヴェネツィアのドージェ(総督)だったレオナルド・ロレダンの肖像で、このギャラリーを代表する作品でもあると思います。この姿はドージェの正装でローブをまとい、帽子はフレンチホルンと呼ばれるものです。 -
イチオシ
このドージェ(総督)の姿を見ていると何度も行ったヴェネツィアの風景が甦ってくるようです。特にドゥカーレ宮殿の大広間の世界一大きい油彩画と言われるテイントレットの「天国」を思い出します。
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「祝福するキリスト」
アンネトロ・ダ・メッシーナ
正面から観られると心の中を見透かされるような気になります。 -
「聖家族と洗礼者ヨハネ」
アンドレア・マンティーニャ
幼いイエスは救世主として世界を表す球体と平和を表すオリーブの枝を持っています。ヨハネは救世主を指さしています。 -
マンティーニャと言えばミラノのブラレ美術館の「死せるキリスト」を見たとき構図の凄さに驚かされたのを覚えています。6月にアムステルダムの国立美術館でヘンドリック ・ ホルツィウスの「アドニスの死」を見たときは絶対に「死せるキリスト」を知っているなと思いました。
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「サムソンとデリラ」
アンドレア・マンティーニャ
旧約聖書の物語を題材にしています。ペリシテ人はデリラの力を借りてサムソンの弱点を探ります。 -
そして力の源が髪の毛にあり、それを剃ることにより力が無くなると知ります。ペリシテ人に捕らえられたサムソンは目をえぐられガザの牢獄で粉挽きをさせられます。しかし最後には繋がれた2本の柱を引き倒して建物を倒壊させ多くのペリシテ人を道連れにして死んでしまいます。
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「洗礼者ヨハネの説教」
ラファエロ・サンティ
第60室はラファエロのための部屋と言っても良いくらいの作品が並んでいます。 -
この絵はペルージャのサン・フィオレンツォ教会の祭壇の衝立として描かれました。祭壇画はヨハネの肖像で、この絵と同じ衣装だったそうです。
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「アンシデイの聖母」
ラファエロ・サンティ
この絵もペルージャのフィオレンツォ教会のニッコロ・アンシデイの家族の礼拝堂のために描かれたのでアンシデイの聖母と呼ばれるそうです。 -
王座には肘掛も無くステップはとても急で子供を抱えて上り下りするには不自由そうです。画面の左手には洗礼者ヨハネ、右手には聖ニコラスの姿があります。ニコラスはイタリア南部プーリア州のバーリの守護聖人です。
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「キリストの磔刑」
ラファエロ・サンティ
この絵はシッタ・ディ・カステッロのサン・ドメニコ修道院付属礼拝堂の祭壇飾りとして描かれました。キリストの足元ではマグダラのマリアと聖ヒエロニムスが跪きます。 -
天使が空を舞いキリストの血を杯に受け止めています。聖杯伝説に基づく場面だという事が分かります。
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「アルドブランディーニの聖母」
ラファエロ・サンティ
この絵は数世紀にわたってローマの貴族アルドブランディーニ家が所蔵しており、1865年からはロンドンのナショナル・ギャラリーに所蔵されています。ナショナル・ギャラリーに売却される以前の50年ほどガルヴァ男爵家が所蔵していたこともあって「ガルヴァの聖母」とも呼ばれています。このギャラリーのキャプションもガルヴァの聖母になっていました。 -
ラファエロのローマ時代の傑作だと思います。やっぱりラファエロの聖母子像は良いですね。
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「騎士の夢」
ラファエロ・サンティ
「スキピオの夢」という題名も有名ですが、キャプションのまま訳すと騎士の夢になります。左はミネルヴァで右はウェヌス(ビーナス)です。 -
ローマの政治家キケロの「スキピオの夢」が題材になっています。夢の中で祖父の大スキピオが現れ、地上で偉大な功績を残した者が天上ではどのような地位に着くか示します。ミネルヴァは左手に書物、右手に剣を持っている所から「文武」を暗示して、右手のヴィーナスは「官能的快楽」を表します。快楽に負けず文武に励むという教訓ということでしょう。
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「アレクサンドリアの聖カタリーナ」
ラファエロ・サンティ
4世紀のアレクサンドリアの貴族の娘でローマ皇帝マクセンティウスの求婚を受けますが聖母子の幻影を見て幼児キリストから結婚の指輪を与えられたため断ります。 -
イチオシ
そのため皇帝の怒りにふれて処刑されたとされます。大釘を打ち付けた車輪で拷問を受けますが、その車輪は雷で粉々になります。最後に斬首されて殉教します。
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「カルヴァリへの行進」
ラファエロ・サンティ
「コロナの祭壇飾り」と言う名前でも呼ばれ、ペルージャのサンタ・アントニオ教会の祭壇画として描かれました。同じプルデラ(衝立)の絵はニューヨークのメトロポリタン美術館やボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー博物館に収蔵されてるそうです。 -
十字架を背負うキリストの後ろにはキレネのサイモンがいます。気を失いそうな聖母マリアを他のマリアたちが支えます。キリストの視線だけがこちらを向いています。
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「即位する聖母子」
マルガリート・ダ・アレッツオ
この作品はナショナル・ギャラリーでも初期の収蔵品だそうです。 -
ビザンチン風の作風がとても気に入りました。ビザンチウムの王冠を被った聖母は獅子の飾りのついた王座に座ります。左右には聖母マリアの生涯のエピソードが描かれています。
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イチオシ
「聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ」
レオナルド・ダ・ヴィンチ
第51室の奥に暗い部屋が設けられ、この絵だけが1枚飾られています。作品保護のためですが、うっかりすると見落としそうな場所にあります。 -
ダ・ヴィンチの油彩画もいいですがこのような素描も素晴らしいですね。聖母マリアと聖アンナの楽しそうな話し声が聞こえてきそうです。
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まだ幼い姿のイエスと洗礼者ヨハネは見つめ合って何を想うのでしょう。
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この奥に展示されているのでうっかりすると見落としそうです。
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これでようやく古典絵画のゾーンを観終わりました。本当は他にも20部屋以上のノース・ウイング(1600年から1700年の絵画)があるのですが、この日は閉鎖されていました。ここにはフェルメールやカラヴァッジオやルーベンスなどの名画が収められているのですが観ることは出来ませんでした。
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続いて18世紀から20世紀の絵画を収めたイースト・ウイングの13部屋に移ります。
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「田舎の女性の肖像」
ヴィンセント・ファン・ゴッホ
1883年にゴッホがオランダの北ブラバントのニューネンでひと冬に描いた40枚ほどの農民の肖像画の1枚です。この村はゴッホの父が牧師をしていましたが、父親とは折り合いが悪かったようです。 -
「庭に座る女性」
トゥールーズ・ロートレック
この絵は1891年の印象派展と象徴主義者展に出品されています。モデルは看護人のダンサー・ガブリエルであると考えられます。場所はパリのフォレスト・ムッシュの庭で、ロートレックはこの場所で数々の肖像画を描いています。 -
「サン・ポール療養院の庭の草地」(蝶と草地)
ヴィンセント・ファン・ゴッホ
1890年にゴッホが入院していたサン・レ・ミの精神病院で描かれています。 -
精神病院の中庭の何でもない雑草を描いているだけなのですが、心の中がざわざわするような感覚を覚えます。
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生えてくる草を1本1本観察して描き足しているような一筆一筆の力強さを感じます。
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ここまで描いたゴッホへ畏敬の念を抱きました。
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「二匹のカニ」
ヴィンセント・ファン・ゴッホ
1889年1月にアルルの病院を退院した直後に描かれた絵です。 -
アムステルダムのゴッホ美術館にも同様の蟹の絵があります。
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「ひまわり」
ヴィンセント・ファン・ゴッホ
1889年の8月から9月に描いたひまわりの作品4点のうちのひとつです。ゴッホはアルルで借りた黄色い家のゴーギャンの部屋をこれらの絵で飾るつもりでした。 -
イチオシ
ゴッホは弟のテオに出した手紙でこう語っています。「マルセイユ人がブイヤベースを食べる熱意でひまわりを描いている…。」
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「ファン・ゴッホの椅子」
ヴィンセント・ファン・ゴッホ
ゴッホがゴーギャンと一緒にアルルで絵を描いていた時の作品です。そして1889年には加筆修正されています。 -
イチオシ
同じ時期にゴーギャンの肘掛椅子を描いています。その絵はアムステルダムの国立美術館に収蔵されていました。(所有はゴッホ美術館のようですが、他にも数点国立美術館に展示されていました。国立美術館に飾ってあると写真撮影出来ますがゴッホ美術館は撮影禁止です。)
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ゴッホ愛用のパイプが物悲しい気持ちにさせました。
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「窓の前の果物ボウルとタンカード」
ポール・ゴーギャン
タンカードとはビアマグの事です。ゴーギャンがこの絵を描いたブルターニュで造られたものでしょう。 -
ビアマグは真横から見た形に描かれ、横に置いたボウルとフルーツは斜めからの視点で描かれています。ずっと見ていると奇妙な感覚にとらわれます。
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「花瓶」
ポール・ゴーギャン
この絵はタヒチで描かれているので花も南国のものです。
また1898年にドオから友人のダニエル・デ・モンフレイドに売却されています。彼は熱心なゴーギャンの絵のファンだったそうです。 -
花瓶を中央に据え、左右対称に近い形で描かれています。近代の日本画のような印象を受けました。
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「Faa Iheihe」
ポール・ゴーギャン
1891年にゴーガンはタヒチへ旅立ちます。
タイトルは「美しくするために飾る」という意味の現地の言葉「fa`ai`ei`e」を作家が間違えたようです。 -
この騎手と3人の女性はプーシキン美術館に収蔵される「Rupe Rupe(贅沢)」にも描かれています。
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ゴーギャンのタヒチでの絵の中では非常に気に入った作品です。
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いつかタヒチにも行って見たいと思っていますが、このようなパラダイスはもうどこにも無いのでしょうね。
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「カスタネットを持って踊る女」
オーギュスト・ルノアール
この絵はモーリス・ガーナットの所有するフリートランド通り24番のアパートの食堂の装飾として「タンバリンを持って踊る女」と共に描かれました。 -
「タンバリンを持って踊る女」
オーギュスト・ルノアール
両方ともモデルはジョージェット・ピジョーです。 -
「ミージア・セルト」
オーギュスト・ルノアール
彼女は世紀の変わり目のパリのアヴァンギャルドな作家たちの仲間内で有名な人物でした。彼女はタデー・ナタンソンと結婚していましたが1903年にアルフレッド・エドワーズと一緒に暮らし始めます。 後にスペインの画家ホセ・マリア・セルトと結婚しますが、記憶されているのはミージア・セルトとしてです。 -
「流れの中の妖精」
オーギュスト・ルノアール
モデルはリーサ・トレで、数年間ルノアールのモデルとして頻繁に描かれています。ワシントンのナショナル・ギャラリーに収蔵されている「アルジェの女」では東洋的な衣装で描かれています。 -
イチオシ
イースト・ウイングでは印象に残った1枚です。
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「劇場にて」
オーギュスト・ルノアール
劇場で少し前方へ身を乗り出す少女の心境が良く描かれていると思います。X線で見ると下絵にはもう2人の少女が描かれていたそうです。 -
キャバレーや劇場やサーカスのような現代の歳エンターテーメントは印象派の画家にとって人気のあるテーマだったようです。
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「エルミネ・ガリアの肖像」
グスタフ・クリムト
ここでクリムトに出会えるとは思ってもいませんでした。 -
モデルのエミリア・ガリアは彼女の叔父モーリッツ・ガリアの芸術の主要な後援者だった政府のアドバイザーと結婚しました。
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クリムトによってデザインされたドレスは素晴らしいですね。胸元に飾られたシンプルなダイヤの飾りだけ立体的に表現されています。
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「睡蓮の池」
クロード・モネ
今年の春にこれと同じような橋と池をデパートの屋上に造りました。1年がかりのプロジェクトだったのでこの絵を見た時は感慨深いものがありました。 -
長期のパリ旅行でもジベルニーには行けませんでしたし、7月の四国の旅でも高知の北川村のモネの庭の近くまで行きましたが…。でもモネの睡蓮の作品はマルモッタン美術館やオランジェリー美術館を始めいろいろな所で観ていますので充分です。
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「睡蓮」
クロード・モネ -
この絵は早朝のかわたれ時の睡蓮池の風景でしょうか。
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「夕暮れの睡蓮」
クロード・モネ
ジベルニーのモネの池で描かれた1枚です。 -
「Bending over the magic mirror」マルセル・プルーストの言葉です。夕焼けの淡いピンクと黄色い光が枝垂れ柳と共に静かな水面に写り込んでいます。写真で撮った構図のような作品です。
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「アイリス」
クロード・モネ
ジベルニーの庭の日本橋から続く曲がった小道に咲くアイリスを描いたものです。 -
淡い紫色の色彩は白内障によって誘発された影響だそうです。
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「喫煙所の少女」
ベルト・モリゾ
非常に速いタッチで描かれた絵です。 -
こんな風に絵が描けたら人生楽しいでしょうね。ヴィヴィッドな色彩ですが嫌味も無く、モデルの女性の性格まで描かれているように思えます。瞬間でそこまで見抜かないと描けないような気がします。
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「サンラザール駅」
クロード・モネ
1877年にモネはこの駅の近くにアパートとスタジオを借りていたそうです。第3回の印象派展には7枚の駅の絵を出展しています。この絵はそのうちの現存する4枚のうちの1枚です。 -
機関車と言えば第43室をちゃんと見なかったためにターナーの機関車の絵を見損なってしまいました。勘違いしてテート・ブリテンに収蔵されていると思い込んでいました。
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「水遊びする人びと」
クロード・モネ
パリの西方のブージヴァルのセーヌ河岸のボート乗り場の風景です。 -
1869年の夏にモネは愛人のカミールと彼らの息子と共に過ごしています。
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近くで見ると簡単なタッチで水面も描かれているように見えるのですが…。ちゃんと近景から中景、そして遠くに見える建物まで描き分けられています。
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「小型ボート」
オーギュスト・ルノアール
この絵が描かれた正確な場所は特定されていませんが、パリの西方のセーヌ河畔と思われます。 -
ルノアールは1870年代にいくつものボートを漕いでいる絵を描いています。イースト・ウイングは気に入った作家の絵だけ観てしまったので、他にもたくさんの素晴らしい絵がありました。
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イギリスの絵画の部屋を飛ばしてしまって観たかった作品を見逃した失敗はありますが、ロンドンで幾つか観た美術館ではここが幅広い年代の絵画が教科書のように並ぶ素晴らしい美術館でした。本当にイギリス人は絵を描くより集めるのが上手だと思いました。
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展示室を観終わってからエントランスホールなどを改めて見ておきます。
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セントラルホールの入り口の欄間にはレンブラントやダ・ヴィンチのレリーフが埋め込まれています。
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お昼を過ぎてどんどん人が増えてきました。見学するのに約3時間かかってしまいました。
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ミュージアム・ショップで幾つかお土産を購入しました。このThis isシリーズの絵本は面白いですよね。パリでも購入しましたし、ロンドン編と一緒に家に置いてあります。
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今回ノース・ウイングが閉まっていたのと見たかった作品をいくつか見逃してしまったので機会があったらまた来たいと思いました。さぁお腹が減ったのでフィッシュ&チップスを食べに行きましょう。
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