2009/05 - 2009/06
12位(同エリア74件中)
小心者さん
私は一人旅で感じる『心細さ』が大好きです。
「よくこんなところまでやって来たなあ」という、なんとも言えない達成感と解放感。そして孤独感。
頼れる者は自分だけ、という泣きたくなるような心細さ。
「行ってみたい」と念じた場所にたどり着くことができた幸せ、それを実現できる『自由』を持ち得た幸せ。
そんな気持ちを一番強く感じられたのは、ここシリアという国です。
(写真は大モスクの回廊)
シリアの通貨・・・SP(シリアンパウンド)
1SP=約2.04円(2009年5月現在)
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
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-
715年に建てられた『大モスク』。
元はキリスト教会だったそうです。
異教徒にも解放され、入口でフード付マントを借りて見学することができます。
しかしそれを身に着けると、何とも残念な出で立ちになります。
色も灰色だし『ねずみ男実写版』という感じです。 -
首都ダマスカスのウマイヤドモスクと比べると人が少なく、端っこに座っていると何だかとても心が落ち着きます。
この雰囲気も大好きで、(無料だし)アレッポ滞在中に何度も訪れました。 -
壁に施された彫刻が美しいです。
陰で休んでいると、人々がニコニコと近寄ってきて、写真を撮られたりお菓子をくれたり。ほぼねずみ男なのに。
こういうふれあいにも心を和ませていただきました。 -
建物の中。
お祈りする人、休憩する人、読書をする人など様々です。 -
洗礼者ヨハネの首塚。
男性は右側、女性は左側に分かれて見学します。 -
ドーム内部に下がる立派なシャンデリア。
-
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モスク内でも「写真撮って」と、ガンガン頼まれます。
このお二人はきっとご兄弟でしょう。 -
しかし、こっちの人は年齢がさっぱり読めません。
-
スークを抜けると、目の前に『アレッポ城』が現れ、その威容に圧倒されます。
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美しく整備された城門前の道。
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同じく城門前の広場。
この建物は確かハマム。 -
周りを深い堀に囲まれたこの城は、元は紀元前10世紀に造られたネオ・ヒッタイト人の神殿だったそうです。
その後12世紀頃に要塞化され、その頃の姿のままで残されています。 -
石造りの橋を渡って、城の中へ。
入場料は150SP。
もちろん外国人料金ですが、学生さんならかなり安くなるそうです。
一か八か言い張ってみるのもアリか(無謀) -
橋のたもとから見た城門と城壁。
とても緻密で頑丈に造られていることが伺えます。 -
城内は広く、結構歩きます。
照り返しも強く、「日中は避けた方がいい」と地元の方に教えられたため、少し陽が傾いてから入場しました。
が、当然めっちゃ暑いです。 -
修復されているのかどうなのか、石造りだとイマイチ判別がつけづらい。
-
しかし、そんなことは気にならないほど素敵です。
-
城内の石畳。
石の磨り減り具合が歴史を感じさせます。
もちろん滑ります。
真ん中の溝は水路でしょうか。 -
『ハマム跡』
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階段を下りてハマムの中へ。
-
ハマム内部の様子。
係の方が英語で説明してくださいました。
が、内容はすっかり忘れました。 -
ハマムのドームを内側から見ると、こんなふうになっているのですね。
素敵です! -
円形劇場。
これは最近になって復元(捏造?)されたものだそうです。
ハマムの係の人がそう仰っていました。 -
アレッポ城からの眺め。
モノトーンの街並みの美しさに息を呑みます。 -
別の角度から。
あの大きな建物はなんでしょうか。 -
閉門の18時まであと30分ありますが、係の人が怖い顔で笛を吹きまくって、めちゃくちゃプレッシャーをかけてきます。
-
と、ここでシリア人の女の子たちのグループ(子供連れ)と出会い、「一緒に周ろう」と誘われました。
彼女たちは係員の笛にも何ら焦ることなく、「いや、もう閉まるそうですけど」と、あたふた慌てる私とは対照的です。 -
さっきまで私に向かって死ぬほど笛を吹き鳴らしていた係員のおじさんが、女の子たちを見るやいなや『ニッコニコ』な笑顔になり、笛を吹くのを止めました。
…おい。
と思いました。
おっさんが若い女の子を好きなのは万国共通ですね。そらそうですね。
が、いくらなんでもあからさますぎですね。
世知辛いですが、ゆっくり歩けるのはありがたいです。
(写真は牢屋です) -
ここはモスク跡。
修復されているらしく、とてもきれいです。 -
地下に造られた貯水槽。
-
その下の地下牢へと階段が続いています。
『地下牢』とか、涎が出るほど行ってみたいですが、まったくの闇で、怖くて降りられず。
それでも普通に開放されていることが驚きです。 -
若いお母さんたちに、子供の写真をぜひにと頼まれました。
閉門時刻など、どこ吹く風です。
お母さんの手が離れた途端、大泣きしてしまいました。 -
対照的なこの笑顔。さすが男の子です。
シリア人女性の結婚は早いらしく、一番若いお母さんは16歳とのことでした。
私たちが出た後、笛が鳴らされたのかどうかは定かではありません。
が、もしも私が最後に一人になっていたら多分殴られたと思います。 -
殴られるのはイヤなので、彼女たちと共に城を後にし、今日も大モスクに立ち寄ります。
端っこに腰掛けてメモ用紙に日記を書きました。
以下↓
「時にはツアーの団体が羨ましく思え、いっそ紛れ込みたくなる。全責任を負うことがとてもしんどくなる。
でも、こうしてモスクの中庭で1時間だって2時間だってボンヤリと過ごせる贅沢さ。
・・・それにしても、今私はシリアにいるのだ。よくやって来たものだ」
…とか言うて自分に酔っていると、19時につまみ出されました。
(おそらく女性が)夜まで居ることは叶わないようです。
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この旅行記へのコメント (4)
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- さとぴ。さん 2021/12/01 22:34:34
- 連載中止でしょうか。
- 小心者さま、こんにちは。
ちゅーおーとーおー46で
リラの僧院のフレスコ画キレイうっとり。
と思ったらココで切れてるのは作者の都合ですか。
どっかに隠れとるんですか。
再開するまでシリア見始めます。
シリア行った人、ほかにシリアせん(知りません)
ねずみ男だけど。
これも長編ですね。おひとり様でスゴイです。
さとぴ。
- 小心者さん からの返信 2021/12/02 14:08:52
- 返信遅くなってごめんなさい
さとぴ先生、こんにちは!
こんなしょーもない旅行記を延々とご覧いただき、本当に頭が下がります。
いつもありがとうございますm(__)m
この頃の旅行記は、軒並み『いいね0〜1票』という超レアものでして。
自分以外の旅行記でそんなのは見たことがなく、さすがに照れて途中で投げ出しました。てへ。
もはや当時の写真も見当たらず、再開の目途は立っていません。てへ。
中東旅行記もなかなかのレアもの(いいねの数が)ですが、あれは最後までUPした気がするので、暇で死にそうな折にでもご覧いただけると嬉しいです。
定山渓旅行記、とても楽しく拝見しました。
『旧定山渓ホテルの廃墟化した大浴場』めっちゃ素敵!
「あ、10円おちてますよ」もけっこう好きです。
北海道民、絶対に恵まれすぎや(嫉妬)
小心者
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- ciao66さん 2009/07/24 21:31:36
- アレッポ城と子供の写真
- アレッポ城の入口の階段はちょっと見かけないかたちですね。
天に昇る感じを演出したのかなと、思ったのですが・・・。
寺院での休憩は気持ちが和み、私もよくあちこちでやりました。
子供の泣き、笑い顔、タイミングがうまく合い、上手く撮れていますね。
ところで、言葉なんですが、シリアは公用語がアラビア語ということですが、
地元の方とは英語でお話をなさったのでしょうか。
- 小心者さん からの返信 2009/07/24 22:26:04
- RE: アレッポ城と子供の写真
- ciao66さん、いつもありがとうございます。
アレッポ城の階段については、勉強不足で申し訳ありません。
お察しの通り、言葉に関しては今までで一番苦労しました。
英語を話せる方はかなり少なく、主にジェスチャーとごく簡単な英単語で
意思の疎通を図っていました。
看板などにしてもアラビア語表記のみというところが多く、
店名やホテル名など、最後まで不明だったりということが多発しました。
あの独特の字体は、真似して書くことすらままなりません。
数字すらも読めず、本当に大変でした。
あれほど親切な方の多い国だったからこそ、1人で旅行できたのだと痛感しております。
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