はちのすけさんのクチコミ(106ページ)全3,564件

　生月島の最北端にある断崖絶壁に立つ無人灯台だ。普通の灯台は内部のらせん状階段を上がることができるが、この灯台は珍しく展望所が設置されており、すばらしい景観が眺望できる。足摺岬とならぶ360度見渡し型灯台だろう。岬の陸部分には、はまゆうの群生地がある。「ばえ」の文字がうまく打ち出せないが、突出した岬の代名詞だとは想像できる。

　あまりに有名な、平戸ザビエル記念教会と三つの寺院が降りなす景色だ。この日は市役所付近に車を置いて整備された石畳を歩いて上がった。現地に行ってわかったのだが「寺院と教会の見える風景」は一カ所のピンポイントではなく、いろいろな切り抜き方が可能な風景だった。個人の思いを反映した「寺院と教会の見える風景」が撮影できると思う。教会の建立は1931年なので、この風景が注目されだしたのはそれ以降だ。あまり哲学的に語ってはならないのかもしれないが、洋の東西、仏教とキリスト教、本邦と異国などいろんなものが交錯した風景のようだ。

　平戸の港を見下ろす高台にある城。三方を海に囲まれた要害の地だ。再建天守閣で、内部は資料館兼展望台になっている。平戸観光交流センター前に駐車場があり、そこから天守閣に向かうといい。途中にある搦手門が築城当時の遺物という。

　周辺のお寺とともに「寺院と教会の見える風景」を織りなす教会だ。建立は1931（昭和6）年。すでに禁教令が解かれて時間がたち、キリシタンたちが弾圧の手から逃れていた山里から平戸の中心部に移住し始め、信者が増えたことから建設されたという。この時期の教会だから中心部に堂々と建立され、寺院とマッチングした風景が生まれたのだとしみじみ感じる。観光地ではあるが、信仰の場でもあるので内部の見学などは制限されている。それでも足を運びたい雰囲気がある。

　子どものころ習った歴史のレベルでは平戸の外国商館といえばオランダしか思い浮かばなかったが、江戸時代初期にはイギリス東インド会社が平戸に商館を設けていたことを現地の説明版で初めて知った。幸橋の写真を撮るときに見つけた説明版で、平戸市役所と幸橋の間にある。実際、イギリス商館が平戸のどこに設置されたのか正式な場所は不明で、古地図などを頼りにおおむねの場所を比定しているという。

　普段は閑静な山村地帯だが、たまたま「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産への登録を勧告された翌日に訪問するというタイミングだったため、どこかしら晴れやかな雰囲気が漂っていた。単なる棚田ではなく、禁教、迫害、潜伏という歴史の中で、信者たちはあえて目につかない所を選んで住み、生きぬくために切り開いていった棚田だと考えると光景が違って見える。ただ、その場に立っただけでは価値にわかりにくさがあり、世界遺産に登録されたことが地域の幸せになるかどうかは、これからだ。幹線道路（県道42号）から春日地区に向かう県道19号の接続は道が狭いが、現在、トンネル工事が進んでいた。

　平戸港などの海、海岸通りやオランダ商館通りに並ぶ家々のいらか、遠くには平戸城などが一望できる景色のいい公園だ。平戸の町並みの後背地に広がっており、上った時は大学生か高校生と思しき若者たちがバーベキューの準備をしていた。多目的広場だけでなく、遊具や展望デッキ、フランシスコ・ザビエルの記念碑など散策スポットもある。時間があれば上がってみたい場所だが、坂は割に急こう配なので注意。

　これもオランダ商館跡や井戸、塀などと並んで平戸貿易時代の名残だ。オランダ井戸の海側にある石段がオランダ埠頭だ。江戸時代初頭にオランダ商館が置かれていた時代にはアーチ型の門が建っており、 商館の船着場として機能していたという。船が着くことがない埠頭はどこか寂しげな気がする。

　生月島の西海岸を走る「海と緑のロード」だ。名称はサンセットウエイだが、日中でも十分に美しい。塩俵の断崖、牛の放牧、大バエ灯台など観光スポットも多数。大型連休に走ったが、沿道に住宅地がほとんどないせいか、車も少なく快適なドライブだった。灯台からの帰途は東海岸を走ったが、こちらは生月の暮らしがわかるルートだ。

　平戸城から亀岡神社に参拝するときに立ち寄った。と、言うか、ほとんど平戸城の一部のような公園だ。神社のほか、テニスコートや運動場が整備されている。行った時が大型連休だったので実感はなかったが、一帯は平戸を代表する桜の名所という。城址公園のような感じだ。

　江戸幕府開闢から鎖国令までのわずかな間に通商が許されたオランダ貿易の＜夢のあと＞の一部だ。オランダ商館跡の近くにあり、大小の井戸がある。小さな井戸は商館の厨房などに使われ、大きな井戸はオランダ商船用の水を取ったという。江戸時代＝鎖国だけに、オランダとの通商が長崎・出島に集約されるまでの平戸貿易史は意外性たっぷりだ。

　どうしてソテツは各地で大切にされているのだろう。ここのソテツは鎖国前、一帯がイギリスやオランダとの通商で栄えていた時に地元の豪商が植えたものらしい。平戸の海外通商時代を物語る遺構のひとつでもある。室町から江戸期にかけてのソテツは海外との交流の証のようなもので、ソテツが植わっているということは冨と流行の最先端を兼ねた象徴だったようだ。成長が遅いソテツだが、ここのソテツは見事な枝ぶりだけに歴史を感じさせる。

　平戸の景観で全国的に有名な「寺院と教会の見える風景」の一角をなす寺院だ。曹洞宗のお寺で、13世紀終盤に建立された。平戸松浦家の氏寺だった時期もあるという。境内にはオランダ商館長と日本人女性の娘で、鎖国令により日本に戻ることがかなわなかったコルネリアにまつわる「コルネリアの塔」があった。塔はコルネリアが父親の供養のために平戸の親類に塔の建立を依頼したものという。同じく景観を構成する光雲寺の下にあり、教会と光雲寺と瑞雲寺は石畳でつながっている。

　平戸港の中心にある海に面した広場だ。観光案内所や交通ターミナル、二時間まで無料の駐車場が隣接して整備されており、平戸オランダ商館や寺院と教会が見える風景など平戸の主な観光地をめぐる際はここが拠点となる。祭りなどのイベント会場としても利用されている。

　最教寺は三重塔で有名だが、この霊宝館は山頂の三重塔ではなく本堂と同じ敷地内にある。最教寺を建立した平戸藩初代藩主の松浦鎮信が朝鮮の役に従軍した際に持ち帰ったとされる「絹本着色仏涅槃図」などが展示されている。管理人が留守のこともあるので注意だ。

　台湾の英雄として歴史のその名を残す鄭成功。居宅跡は川内かまぼこの直売店が並ぶことで有名な川内港から少し入った集落内にある。近松門左衛門の「国性爺合戦」で取り上げられていたことから、早くから顕彰されており、生家跡は1941（昭和16）年に県の文化財に指定されている。さらに平成25年には生家跡周辺に記念館も整備された。

　川内峠へドライブする途中に＜『あなたへ』のロケ地＞という誘導する看板があったので、それならばとハンドルを切った。少し高台の道から、いかにも漁港という感じの道へ。が、漁港に着いてもパンフレットや看板など案内が全くないので、どうしていいのかわからない。誰かに聞こうにも、人影はない。考えてみれば映画のロケ地はこの町のすべてではなく、この町はあくまで漁港なのだ。案内がないのは当たり前かもしれない。やはり思い付きではだめだった。ロケ地観光は思い入れと下調べと目的が大切なのだと思い知った。

　海水浴場などリゾート地で有名な千里ケ浜から、鄭成功の生家がある方角へ向かった砂浜にある。鄭成功の母である田川マツは千里ケ浜に貝拾いに行き、急に産気づいたのでやむなく浜の木陰の岩にもたれて出産したという。この時、生まれた少年がのちの鄭成功で、この岩も伝説の舞台となった。道路沿いに案内標識があるのでそれとわかるが、満潮時は水没するという。

　遠浅で泳ぎやすい海水浴場だ。千里ケ浜の名は砂浜が2キロにわたって広大に続くことから名付けられたという。青空と海と砂浜のコントラストが美しい。シャワー、更衣室、駐車場を完備。ヤシの木も並び、雰囲気は南国だ。

　平戸市街地にある平戸温泉うで湯・足湯の隣にある石碑。藤浦は戦前戦後を通じて昭和に活躍した平戸市出身の詩人、作詞家で、美空ひばりなど多数のヒット曲や「ラジオ体操のうた」を手掛けたという。歌碑の穴に手をかざすと藤浦が作詞した「平戸のうた」が流れる。散策路にあるので、訪れやすい場所だ。