ヨルダンの砂漠＆荒野をレンタカー旅！～大渓谷を駆け抜けビザンツ帝国と十字軍の遺跡を探訪！～

2025/05/03 - 2025/05/03

砂漠と荒野の国・ヨルダンをレンタカーで周遊しました！
公共交通では回りきれない見所がたくさんあるヨルダンは、レンタカーで巡るのに最適な国。

1日目は首都近郊のクイーンアリア空港から、ビザンティンの古代遺跡、岩山の織りなす大渓谷、十字軍の城などを巡りながらペトラを目指します！

（ところで私はクルマの写真について全くの初心者なので、その点お手柔らかにお願いします、、笑）

エリア ヨルダン

まずはレンタカーの予約から。
ヨルダンは日本車が多く、レンタカー比較サイトでどの車種にしようか迷いましたが、スズキ「フロンクス」を選びました！
スズキのインド子会社・マルチスズキがインドや中東など新興国向けに生産しているSUVです。

例えば「ランドクルーザー」などロングセラー車種を選んだ場合、どの年式の車種が出てくるか分かりませんが、フロンクスは2024年から量産開始した最新型の車種。確実に新型でくるという確証からこれにしました笑

レンタル代金は、保険含め3日間で23,532円。新型かつSUVとしてはお手頃価格です！

…といってもレンタカー予約の常として、「～もしくは同型車種」というカッコつきのため、この時点では必ずしもフロンクスが充てがわれるとも限りませんでした

旅の起点はヨルダンの空の玄関口、アンマン・クイーンアリア空港。
時の国王が愛する王妃の名を冠したという、美しい響きの空港です笑

予約時に便名を伝えており、到着フロアに出たところでレンタカーの担当者が待っている手筈だったのですが、私の名前が書かれた紙を持っている現地人はおらず、、
HartzやEuropcar といったグローバル大手なら空港内にカウンターがあるのですが、今回はAl Ananという現地系の代理店に予約していたので担当者が来るまで待つほかなく、ひとまず空港内のスタバで待機することに

スタバで20分ほど待機。
代理店の窓口担当とはWhatsappで事前にやり取りしていたのですが、始業時間の9時を過ぎても既読がつかず、、

9:30頃になって再び到着フロアに戻ると、しばらくして私の名前が書かれた紙を持った担当者がやってきました
（私がアジア人顔なので判別がつきやすかったのは幸いでした）

担当者はアンマン市街の渋滞で遅れたとのこと。まあアラブ圏ですし、これくらいのルーズさは想定内です笑

遅れてきたのはちょっと幸先悪かったですが、担当者から告げられた車種名で一気にご機嫌に。
指定通りにフロンクスを用意してくれました！それもピカピカの新品です！！
カラーリングがレッドなのは予想外でしたが、これもなかなかかっこいい！！

予約に備考欄で「スズキ・フロンクスでお願いします。それが難しければ、日本で販売されていない、海外専売の日本車でお願いします。」といった旨のコメントをダメ元で書いておいたのですが、それをちゃんと汲み取ってくれたようで、担当者も「そこまで言われちゃあこれで用意するしかなかったよ～」みたいに笑っていました

新品も新品で、後部座席を見るとビニールカバーがかかったままでした笑

確かに走行距離もたったの1629.4kmです

その場で車両やタッチパネルの操作確認と、契約書のサインなどをします。保険もしっかりフルプランで契約しました。
それとデポジットで600JOD（≒12万円）払いましたが、これはちゃんと返ってきました。

ちなみにこのデポジット代は、ヨルダンのレンタカーとしてはかなり良心的。会社や車種によっても異なりますが、例えば中東で最も人気なランドクルーザーなんかだと30万円以上かかります

また、大手他社だとマイクロバスで店鋪へ移動してレンタル手続きといった移動の手間が生じるので、結果的にこのレンタカー会社を利用して良かったなと思います笑

まずは肩慣らしに30分ほど運転。
空港を出てからの国道は片側2～3車線で交通量も多くなく快走でき、そこから脇道を15分ほど運転しました。

道端にはごく普通にロバがいたりと、日本では到底見られなさそうな風景の連続です

やってきたのはウム・アル・ラサスという古代遺跡。
1つ目に立ち寄る観光名所です

チケット売場でヨルダンパスをオンライン購入し、見学スタート！
世界遺産にも登録されている遺跡なのですが、広大な遺跡内には全く人影がなく貸切状態でした笑

ウム・アル・ラサスは東ローマ帝国時代の古代遺跡で、当時の町や教会の跡が残っています

場所によっては上から見下ろすだけでなく遺構の中に入ることもでき、他の有名遺跡ではなかなか味わえない臨場感がありました…！

中でも一番の見所が、こちらの床面モザイク。
東ローマ時代のものにしては大変保存状態がよく、絵柄の隅々までくっきりと見学できます

モザイクの両脇には当時の東ローマ世界の都市が描かれていました。
文字を見て驚いたのですが、こちらは「ガザ」。そう、あのガザ地区です。
多層の建物が連なるこの風景を見るに、当時から栄えていたのでしょう。イスラエル軍によって廃墟同然になった現在のガザと比べると、悲痛の思いがこみ上げてきます

続いてやってきたのは、アル・ラフン（Al Lahun）という遺跡。
ウム・アル・ラサスよりさらにマイナーな、おそらく観光ガイドに全く載ってないであろうスポットです

かくいう私も最初からこの場所を知っていた訳ではなく、ウム・アル・ラサスから走っている経路上にあるのをGoogle Mapで知ったのでした

先ほどのウム・アル・ラサスほど整備はされておりませんが、こちらも東ローマ時代の古代遺跡だそうです。
しかしこのスポットの見所はこの遺跡というよりかは、、

遺跡の奥に広がるこの絶景！
ムジブ・ダムというダム湖を囲むように連なる岩山を見渡せます

そこから数分走って、Google Map上で「Thieben Rock」と表示される場所までやってきました

先ほどの遺跡は車から降りて絶景スポットまで歩きましたが、ここは車で渓谷のすぐ近くまで来ることができます！

SUV×荒野という、まさに求めていた光景！
やはりこういうロケーションはとても似合います笑

青空に向かって荒野を駆け抜けていくようなショットも撮れました笑

ルート35に合流し、ムジブダムの渓谷区間を走ります。

先ほどは上からダム湖周辺全体を見渡しましたが、この区間はまさにダム湖のすぐ脇を通る峠道で、カーブの度に岩肌の地層や山々の遠景が変化する、見所だらけの道です！

沿道のところどころに絶景ポイントがあり、他にも絶景を楽しんでいる人達の車を見かけました笑

国土全体で平坦な道路が多いヨルダンで、渓谷の峠道が楽しめるレアな道。山がちな日本では峠道自体はお馴染みですが、木々の生い茂る日本の山々とは全く違った風景が続いて驚きの連続でした笑

渓谷区間を過ぎると、いくつかの小さな町が沿道に続きます。
ここらで非常用の水や食糧を調達したいなと思い、商店に立ち寄りました

アラブらしくいろいろなスパイスが売っていたりと、店内を歩いているだけでも興味深かったです笑

ここらでガソリンも残り少なくなってきたので、ついでに道沿いのガソリンスタンドに立ち寄りました
（空港を出た時点で3メモリ分しかなかったので、満タン返しではなく使った分だけ補充するようです）

借りるときに予めガソリンの種類は聞いておき、「90」という種類を指定。この数字はオクタン価のようで、日本でいうレギュラーです。

ガソリン代は1Lあたり0.845 JOD。日本円に換算するとおよそ170円以上で、なんと中東ながら日本と大差ないどころかむしろ若干高いくらいです！

実はヨルダンは産油国ではないため、周辺のアラブ諸国よりガソリン代が高め。
日本のガソリン代は船で運んでくる輸送費込みなのを考えるとなんだか割高に感じますが、むしろ日本のガソリン代が低く抑えられている方なんだな～と感じました

町中の区間はこのようにやたら混み合いがちで、脇に停まっていた車が割り込んできたり、歩行者が横切ってきたりと交通ルールは大ざっぱです笑

今までウズベキスタンなどでも助手席で似たような光景は見てきたので特別驚きではありませんでしたが、やはり自分が運転する側になると見える視界も変わってきます。
多少のことには動じない、大らかで泰然自若とした面持ちで運転しました笑

続いてやってきた目的地は、アル・カラクという都市。
ヨルダン中西部の中では大きめですが、人口3万と日本でいうなら「町」くらいの規模感です。

都市の歴史としては大変古く、特に有名な遺跡として十字軍が建てた城が丘の上に現存しています

という訳で丘の上の城へ！

城門にかかる橋からは麓が見渡せます。
大変視界が良く、ここに城が築かれたのも納得です

砦から見た城の全景。

世界遺産の遺跡かつ町中でアクセスが良いのか、地元アラブ系や欧州系の観光客が多くいました

城塞ということで、通路は少し複雑に入り組んでいたり、迎撃用の穴があったりします

かつてはこのトンネルのような壕に十字軍の兵士たちが務めていたのだと思うと、ロマンがあります

城を見て回った後で気がついたのですが、城門の手前、階段を上がったところにビジターセンターがありました

案内のチラシなんかも、ちゃんと置いてありました

このビジターセンターはJICAの支援で建てられたようで、地図にはJICAのマークが入っていました

この日の最終目的地もいよいよすぐそこです！

ペトラの町に到着！
町の入口にはヨルダン国旗がはためき、国を代表する遺跡にやってきた～！と実感します笑

ホテルの駐車場に車を停め、この日の運転は完了！
ペトラには意外と駐車場無料のホテルが多かったです。

そして翌朝からペトラ遺跡を観光しました！
この後のペトラ遺跡巡りについては続きの旅行記でご紹介します！

「ペトラ遺跡 ～インディ・ジョーンズだけじゃない、絶景と歴史とロマンの遺跡探検！～」
https://4travel.jp/travelogue/11985404　

「【パレスチナ上空から、平和を祈念して】ライアンエアー パフォス（キプロス）→アンマン（ヨルダン） 搭乗記」
https://4travel.jp/travelogue/11986014　
「ヨルダンの砂漠＆荒野をレンタカー旅！～大渓谷を駆け抜けビザンツ帝国と十字軍の遺跡を探訪！～」
https://4travel.jp/travelogue/11980690　
「ペトラ遺跡 ～インディ・ジョーンズだけじゃない、絶景と歴史とロマンの遺跡探検！～」
https://4travel.jp/travelogue/11985404　
「ヨルダンの砂漠＆荒野をレンタカー旅！～天変地異の大豪雨のなかペトラ遺跡からワディ・ラムの大砂漠へ…！～」
https://4travel.jp/travelogue/11985434　
「ワディ・ラム ～ヨルダンの紅く美しい砂漠に魅せられて～」
https://4travel.jp/travelogue/11985517　
「ヨルダンの砂漠＆荒野をレンタカー旅！ ～煌めくアカバ湾と夕陽の死海沿いを快走！～」
https://4travel.jp/travelogue/11981214　
「ロイヤルヨルダン航空 アンマン→ドバイ 搭乗記 （PPラウンジ大充実のアンマン空港レポも！）」
https://4travel.jp/travelogue/11986575　

～関連旅行記（レンタカー旅）～
「東京羽田から大阪伊丹までレンタカーで片道GO！～東海道の空港を陸路で巡る旅～」
https://4travel.jp/travelogue/11966531
「中央本線沿いを愛知から東京までレンタカーで片道GO！～中山道の名所巡りと松本空港で飛行機ウォッチの旅～」
https://4travel.jp/travelogue/11970689　

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中東諸国の旅行記も併せてご覧ください！

【イラン】
～旅行記～
【ペルシャ大周遊】世界の半分・憧れのイスファハーンへ！Day 1
https://4travel.jp/travelogue/11962274　
【ペルシャ大周遊】世界の半分・憧れのイスファハーンへ！Day 2
https://4travel.jp/travelogue/11962653　
【ペルシャ大周遊】雪舞うシーア派の聖地マシュハドへ！
https://4travel.jp/travelogue/11963936　
～搭乗記～
【イランの旧型飛行機①】B737-300 ヴァレシュ航空 イスファハーン→マシュハド 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11962823　
【イランの旧型飛行機②】マクドネル・ダグラス MD-83 ATA航空 テヘラン→ヤズド 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11964398　
ANA NH203 羽田T2→フランクフルト 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11886407
ルフトハンザ フランクフルト⇔テヘラン（イラン） 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11886596
圧巻のB747！ルフトハンザ LH716 フランクフルト→羽田 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11888913
※この他テヘラン/ヤズド/シーラーズ/ケルマーンシャー/コムの旅行記、イランのローカルエアライン4社の搭乗記を投稿予定！

【サウジアラビア】
意外と開放的なサウジアラビア観光 ～首都リヤド編～
https://4travel.jp/travelogue/11880909　
サウディア（サウジ国営航空）リヤド→ジェッダ 搭乗記
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サウジアラビアにみなとみらい的なオシャレスポット！？～ジェッダ編～
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意外と異教徒ウェルカムなイスラム教聖地メディナ探訪！
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【エジプト】
ピラミッドで年越し！2023→2024
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エジプト航空 カイロ→アスワン→アブシンベル 搭乗記
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【UAE】
朝のドバイをメトロの車窓から観光！
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～ドバイで世界を巡る～ イブン・バットゥータ・モールを探訪！
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【カタール】
カタール航空 カイロ→ドーハ 搭乗記
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カタール航空 ドーハ→羽田 搭乗記
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【パレスチナ・イスラエル】
【五大陸周遊 総集編⑥】中東・東欧編　～「今」から振り返るウクライナ、パレスチナ～
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【五大陸周遊】世界のキリスト教信仰に触れるナザレ教会巡り
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【五大陸周遊】人の優しさに触れるガリラヤ湖畔巡り
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