2024/01/06 - 2024/01/06
378位(同エリア951件中)
かすぱるさん
エジプト国鉄に乗って、南部の観光都市ルクソールから地中海沿いのアレクサンドリアまで昼行の客車列車で14時間かけて移動しました!
中王国・新王国時代の首都からプトレマイオス朝の首都へと至るこの道のり、「エジプトはナイルの賜物」という格言を体感しながら長い歴史の変遷を感じました笑
この前日にはエジプト国鉄最南端のアスワンからルクソールまでの列車にも乗ったので、併せてご覧ください!
「エジプト鉄道縦断の旅① 南部アスワンから古都ルクソールへ北上!」
https://4travel.jp/travelogue/11909250
-
まずは情報収集から。
乗車前日の夜にルクソール駅へ行き、アレクサンドリア行き列車の有無を確認します。
事前にエジプト国鉄の予約ページで列車の確認をしようとしたところ、「該当の列車は0件です」の意の表示が出たので直接聞きに行くことにしたのでした -
駅の窓口で聞こうとすると、インフォメーションセンターで聞くように、とのこと。
カフェテリアの左にある小部屋がそれでした。
中で職員が暇そうに喋っていたので、早速聞き取り。
・アレクサンドリア行きの列車は1日2本ある。昼12:40と夜24:30発(日によって運行本数は異なるそうです)
・アレクサンドリアまでは所要約13時間
・カイロ行きのような寝台車はなく、昼夜いずれの列車も座席車のみ
・1等62ドル(2等も選択できるようです)
次の日のルクソール観光にかかる時間次第で判断しようと考え、このときはチケットはとりませんでした。
なお、あまりに時間がかかるうえ外国人料金でコスパ最悪なので飛行機利用も検討しましたが、ルクソール⇔アレクサンドリアの直行便はなく、ルクソール空港→(飛行機)→カイロ空港→カイロ・ラムセス駅→(列車)→アレクサンドリア駅という面倒な移動になるため、今回は長時間かかっても乗換無しでいける列車にしました。 -
さて翌日、王家の谷の観光が予想より早い時間帯に終わったので、その足で再び駅へ
-
昼12:40発の列車のチケットを発券してもらいました。
なおドル払いなのでクレジットカード決済となります。
こんな手書きのペラペラな紙ですが、これに一万円近くかかっているので失くさないよう慎重に扱いました。 -
こちらがアレクサンドリア行きの長距離列車!
ステンレスの車体に、エジプト国旗柄の帯をまとっています -
車内は1+2の座席配列
指定された席が車端部の一番後ろの席だったので、ドアの外から聞こえる雑音や人の行き来で落ち着かない位置でした -
ルクソールを出た時点では同じ車両に数名しかおらず、ガラ空きでした。
テーブルを開くと、ドリンクを置く窪みの部分など全体的に汚れが溜まっていて、とても使おうという気にはなりませんでした。
これが現地人と同じ料金なら納得いくのですが、法外な外国人料金を払ってるのですから、それなりに清潔感のある専用車を用意してほしいところです -
車窓にはバナナと思しき南洋植物の畑が見えます。
エジプトというと乾燥地帯のイメージですが、こうした景色を見るとナイル川の豊かな恵みを感じられます。 -
途中、こまごまと駅に停車します
保線工事用なのか、線路が積み重なって置かれています -
アラビア語の書体による駅名標。
味があります -
まるでアメリカ西部のような岩山
-
エジプトを縦断するこの路線は、国内で最も重要な交通ルート。
貨物列車も多く行き交います -
雄大なナイルを渡河。
実に1,000km近くナイル川に沿って進みますが、川を渡るのはごく稀です -
駅舎もいろいろなスタイルがあります
-
沿線にはサトウキビ畑も広がります
時折サトウキビを満載に積んだトラックが通っているのを見ると、まるで東南アジアのようにも見えます -
少し大きめの駅に近づくと、こうしたビル群が見えます
ギザもそうですが、エジプトの中低層ビルはどれも年季が入って見えます
線路脇にはゴミが散乱しており、途上国感がすごいです -
モスクを併設している立派な駅舎です!
駅のホーム上はちゃんと清掃されているのかきれいです -
線路脇には時折、ナイルにしては川幅が短いな…?という川が続きます
これは夏運河と呼ばれるもので、サトウキビ畑などへの灌漑用水を安定的に供給するための水路です
近代以前はナイルの洪水によって豊富な水と栄養素がもたらされていましたが、この運河の開発によって人の手で調整できるようになったのです
こうした運河やアスワンハイダム等の建設により洪水が抑制された一方、豊富な土壌が行き渡らなくなり人口の栄養素に頼らざるを得なくなったり、地中海沿いのデルタ地帯が侵食されたりといった問題もあります
(以上、高校地理の受け売りでした笑) -
エジプトは長らく社会主義の開発独裁が続いたため、東側諸国にあるような無機質で画一的な住宅群が見受けられます
-
留置線には、こちらもなかなか年季の入った客車
-
この辺りになると途中駅からの乗車も多くなり、車内は混みあってきました
-
車窓の反対側を見ると、彼方に沈みゆく夕陽が見えました。
北行きの列車の場合、左側はほぼずっと西を向いているため、西日がきつそうでした -
車窓を見ると、夕暮れ時の桃色の陽が射してきました
-
次第に空が暗くなってきました
-
中規模以上の駅ともなると、英語の駅名標が見られます
-
エジプト中部の主要都市アシュートに到着。
カイロからアスワンまでの鉄路の、ちょうど中間にあたります。
ここまでで5時間半、カイロの更に先のアレクサンドリアはまだまだ遠い彼方です -
アシュートで多くの乗降があり、一瞬だけガラガラになりました
-
ホームの売店でチョコレートを購入!
この先は外の景色も暗くなってしまったので、手元のスマホを見たりするなどして何とか退屈をしのぎました -
カイロ・ギザ駅に到着!
首都のターミナルということで、ホーム上も多くの人で賑わっています
カイロでもまとまった乗降がありましたが、まだまだ乗り続けます -
何やら街らしいネオンが。
-
夜半である程度空いてきたので、座席を向かい合わせにして足を伸ばす人達が続出してきました
長時間乗車していることと車端部で落ち着かないこと、そして何よりエジプト的アングラさで結構ぐったりしてきました -
ルクソールから実に14時間、ついに終点アレクサンドリアに到着…!
ずっとこの席に座り続けていたので、もうクッタクタでした… -
とはいえ最南のアスワンから最北のアレクサンドリアまで、エジプトの長距離列車が体感できたので満足です
-
ようやく目的地についたと思ったのも束の間、新たな問題が発生しました。
どうやらこの駅はアレクサンドリアのメインのターミナルではなく、一つ手前の駅だった模様。
列車はこの駅止まりだったのでまさかそんなこととは気づかず、駅を出てGoogle Mapを開いてから初めて気づいたのでした。
これだからエジプトはーーーーっ!!!(怒)
心労がたたります -
ターミナルから歩いて行けるホテルを予約していたのですが、到底歩いて行けるような距離ではなかったので、流しのタクシーを捕まえました。
-
身も心もクタクタに成り果てたところで、ようやくホテルへ。
19世紀に建てられたクラシカルなホテルでした笑
そのまま翌朝まで熟睡し、次の日はアレクサンドリアの街を散策しました!
その様子は続きの旅行記で紹介します
アレクサンドリア①近代編 ~地中海に煌めく憧れの街を朝から散策!~
https://4travel.jp/travelogue/11910463
------------------------------
エジプト周遊は以下の通りまとめているので、併せてご覧ください笑
「ピラミッドで年越し!2023→2024」
https://4travel.jp/travelogue/11893883
「エジプト航空 カイロ→アスワン→アブシンベル 搭乗記」
https://4travel.jp/travelogue/11907035
「アブシンベルまるっと1泊観光」
https://4travel.jp/travelogue/11907210
「エジプトの超ローカルぎゅうぎゅう詰めマイクロバスでアブシンベルからアスワンへ」
https://4travel.jp/travelogue/11908011
「アスワンゆったり観光 ~古代遺跡にコプト教会、そしてもちろんアスワンハイダム!~」
https://4travel.jp/travelogue/11908230
「エジプト鉄道縦断の旅① 南部アスワンから古都ルクソールへ北上!」
https://4travel.jp/travelogue/11909250
「古都ルクソールで夜の町中散策 & 朝の絶景ナイル渡河!」
https://4travel.jp/travelogue/11909671
「世界史好きがじっくり周る王家の谷&王妃の谷!」
https://4travel.jp/travelogue/11910341
「エジプト鉄道縦断の旅② ルクソール~アレクサンドリアまでナイルに沿うこと14時間!」
https://4travel.jp/travelogue/11877420
「アレクサンドリア①近代編 ~地中海に煌めく憧れの街を朝から散策!~」
https://4travel.jp/travelogue/11910463
「アレクサンドリア②古代編 ~2300年のロマンを感じる街歩き~」
https://4travel.jp/travelogue/11910480
「エジプトの最新特急でアレクサンドリアからカイロへ!」
https://4travel.jp/travelogue/11913078/
「世界的な交通の要衝・スエズ運河をカイロから日帰り見学!」
https://4travel.jp/travelogue/11913091
------------------------------
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
-
前の旅行記
エジプト鉄道縦断の旅① 南部アスワンから古都ルクソールへ北上!
2024/01/05~
アスワン
-
次の旅行記
古都ルクソールで夜の町中散策 & 朝の絶景ナイル渡河!
2024/01/06~
ルクソール
-
水都ヴェネツィア24時間観光!
2023/12/28~
ベネチア
-
意外と開放的なサウジアラビア観光 ~①首都リヤド編~
2023/12/29~
リヤド
-
サウジアラビアにみなとみらい的なオシャレスポット!?~ジェッダ編~
2023/12/30~
ジェッダ
-
サウジアラビアの高速鉄道でイスラム教の聖地メディナへ!
2023/12/31~
ジェッダ
-
意外と異教徒ウェルカムなイスラム教聖地メディナ探訪!
2023/12/31~
メディナ
-
ピラミッドで年越し!2023→2024
2023/12/31~
ギザ
-
アブシンベルまるっと1泊観光
2024/01/03~
アブ・シンベル
-
エジプトの超ローカルぎゅうぎゅう詰めマイクロバスでアブシンベルからアスワンへ
2024/01/04~
アスワン
-
アスワンゆったり観光 ~古代遺跡にコプト教会、そしてもちろんアスワンハイダム!~
2024/01/04~
アスワン
-
エジプト鉄道縦断の旅① 南部アスワンから古都ルクソールへ北上!
2024/01/05~
アスワン
-
エジプト鉄道縦断の旅② ルクソール~アレクサンドリアまでナイルに沿うこと14時間!
2024/01/06~
ルクソール
-
古都ルクソールで夜の町中散策 & 朝の絶景ナイル渡河!
2024/01/06~
ルクソール
-
世界史好きがじっくり周遊する王家の谷&王妃の谷!
2024/01/06~
ルクソール
-
アレクサンドリア①近代編 ~地中海に煌めく憧れの街を朝から散策!~
2024/01/07~
アレキサンドリア
-
アレクサンドリア②古代編 ~2300年のロマンを感じる街歩き~
2024/01/07~
アレキサンドリア
-
エジプトの最新特急でアレクサンドリアからカイロへ!
2024/01/07~
カイロ
-
世界的な交通の要衝・スエズ運河をカイロから日帰り見学!
2024/01/09~
その他の観光地
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ルクソール(エジプト) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 2023→24 年末年始(イギリス・イタリア・サウジアラビア・エジプト)
0
36