2024/03/15 - 2024/03/15
240位(同エリア604件中)
ちゃんさん
2024年3月、北陸新幹線の金沢~敦賀間が延伸開業しました。西日本の民からすると「分断」に外ならぬ部分開業ですが、何事にも光と影はあるもの。まずはお祝いに駆けつけたいのが、鉄っちゃんとしての偽らざる思いです。
そんな開業の瞬間は、延伸区間の「県都」で迎えたい! しかし育児を何日も放棄するわけにもいかないので、金曜日の我が子の「お迎え」の後に、久留米から福井へ駆けつけることにしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 新幹線 JR特急 JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
我が子を園へお迎えに行き、18時に帰宅したヨメさんに引き継いだ後、急いでバスに乗ってJR久留米駅へ。新幹線「つばめ」を迎えます。
自由席で19分、あっと言う間に博多へ。九州新幹線 800系 つばめ 乗り物
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博多駅で緩急接続する「みずほ」に乗り換え。「のぞみ」並みのスピードながら、指定席は4列の快適な「さくら」型車両なので、人気が高いです。
指定席はほぼ満席の盛況。1週間前、大混雑の博多駅の「みどりの窓口」で1時間並んだ甲斐がありました。N700系 みずほ 乗り物
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博多駅での乗り換え時間はわずかだったので、晩飯を仕入れる時間がないのは分かっていました。そこで出発前、自宅横のカフェで持ち帰り弁当を確保。
博多を出てもまだホカホカなんだから、すごいものです。 -
今回の福井までの切符は、JR西日本の株主優待を利用しました。株優券は上司から4,500円で購入しましたが、半額はそれ以上の威力があります。特に博多から北陸方面へは距離があるので、恩恵は大きいです。
できれば翌日に乗る北陸新幹線・福井~金沢間の切符も、まとめて半額になれば御の字でしたが、開業前後をまたいでの通し切符は発券できませんでした。 -
久留米駅で仕入れていた「燃料」をチビチビ補給しながら過ごせば、あっと言う間に新大阪に到着。
我が子とは2ヶ月に一回、新幹線で東京に行っていますが、新大阪までの体感時間は「居酒屋新幹線」の方がずっと短かったです。一人旅は気楽。新大阪駅 駅
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新大阪から北陸を結ぶサンダーバードの終列車は案外早く、8時台に終わってしまうので間に合いません。頼みの綱は、米原と北陸を結ぶ「しらさぎ」です。
東海道新幹線に乗り換えるところを、節約のため京都までは新快速に乗りました。130kmの快速電車の疾走感を、ひさびさに堪能。JR西日本 新快速 (223系・225系) 乗り物
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京都駅22時22分発の「こだま」で、改めて米原を目指します。東海道新幹線はJR東海なので、JR西日本の「株優」の適用外。米原へ追い上げるための投資です。
京都~米原は1駅なので、特例で新幹線の自由席はぐっと安くなります。東海道新幹線 乗り物
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米原方面の新幹線はこの列車が最終で、大都市圏にしては案外早いなと思います。新快速がそれだけ充実してるってことかな。
そんな「こだま」も、自由席が多いこともあってガラガラ。こんな時間、こんな方向の新幹線に乗る機会なんてなく、新鮮です。 -
わずか19分で、深夜の装いの米原着。
普通の切符なら乗り換え改札を通ればいいのですが、別払いの「スマートEX」と株優では自動改札をはじかれてしまいそうだったので、一旦外に出ました。急げ!米原駅 駅
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米原22時48分発の特急「しらさぎ65号」の乗り場へと駆け下ります。
米原と金沢を結ぶ特急「しらさぎ」、そして北陸本線の敦賀~金沢間の在来線特急は、この列車をもって長い歴史に幕を下ろします。 -
ホームは、ファンが埋め尽くしていました。
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2両だけの自由席に乗れるのか不安でしたが、写真撮影をせずストレートに列に並べば、座れたんじゃないかという程度でした。
まずは福井にたどり着けそうで、ほっと一安心です。 -
「しらさぎ 金沢」の文字は、明日以降見れなくなってしまうんですね。
特急しらさぎ 乗り物
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映像鉄さん、準備万端です。音鉄さんもスピーカーにマイクを向けて、収音に余念がありません。
もっとも半分以上は通常の乗客で、お祭り騒ぎに巻き込まれ迷惑そうではありました。 -
ホームを埋めたファンたちに見送られ、「しらさぎ」は最後の旅へ出発しました。
車内放送は通常の案内を終えた後、「北陸新幹線の敦賀駅開業に伴い、しらさぎは敦賀~金沢駅間の運行を終了します。大変長らくご利用頂き、ありがとうございました。最後の北陸の旅をどうぞお楽しみください」と惜別の言葉が加えられました。 -
1週間の仕事を終えた後の立ちんぼうは辛いですが、覚悟の上。乗れただけ幸せと思わねば。
最初の停車駅・敦賀にも、大勢のファンが待っていました。この先は明日から、JRから第三セクターの私鉄「ハピラインふくい」に移管されます。 -
在来線特急「しらさぎ」「サンダーバード」ともに新幹線に役割を譲り、敦賀~金沢間は廃止になります。1時間に2~3本走った特急が消える…大きな変化です。
2011年3月、僕の地元・久留米でも同じ変化がありました。最後の在来線特急も見送りに行くつもりだったけど、その日は3月11日。それどころではなく、テレビにかじりついていました。 -
今日北陸の地に来たのは、あの日感じられなかった思いを追体験するためでもあります。
敦賀を出た「しらさぎ」は、長大な北陸トンネルに突入。北陸への関所でもあり、悲劇の場所でもありました。現代人にとっては、電波が届かない退屈な闇でもあります。 -
最終「しらさぎ」は、中規模な都市にも停車します。
武生市の新幹線駅は在来線と別の場所にできるため、武生駅が長距離列車を迎えるのは今日で最後。 -
眼鏡の町・鯖江は、新幹線の駅もできなかったので、市として優等列車を失います。鉄道ファンでもなさそうな、多くの市民が最後の姿を見届けました。
新幹線開業には、どうしても光と影がつきものです。 -
福井駅に到着。車内の半分近くの人が降りました。僕も続けて降りて行きます。
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福井駅にも、多くの人が駆けつけていました。同じ駅に新幹線が入るとはいえ、思い出が多い列車とのお別れには、それぞれ何かしらの思いがあるのでしょう。
北陸本線のありがとうセレモニーが始まっており、合図とともにドアが閉められました。福井駅 (福井県) 駅
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セレモニーの進行とは無関係に、乗り出さないよう注意喚起の案内放送が、大きな声でかぶってきます。安全輸送こそ鉄道の使命。
ありがとうの声とともに、最後の北陸特急は金沢へ向けて出発していきました。 -
本格的にセレモニーがはじまりました。
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下りの福井着の普通列車が、JR北陸本線としての真の最終列車になります。
JR北陸本線 乗り物
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現代的な顔立ちの普通電車は、「本線」の最終列車としては軽い感じもあるけど、明日からは主役を担います。
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最終列車の乗務員へ花束贈呈。これをもって、長い歴史のある北陸本線・福井駅は終わりを迎えました。
明日からの運行を担う「ハピラインふくい」社長の挨拶と、JRから巨大な「記念切符」の贈呈。さよならセレモニーは、引継ぎ式でもありました。 -
そうしている間にも、大阪方面の線路には次々と「回送」の特急車両が走って行きます。JRの路線である今のうちに、車両を敦賀以西へと逃がす、本当の最後の旅です。
ダイヤの移り変わりを象徴する光景で、よりメモリアルにも見えました。 -
赤い特急列車がびっしり並ぶ時刻表も、間もなく思い出の中へと消えていきます。
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そして式典が続く間にも、夜通し走る貨物列車が次々と通過して行きました。夜行列車がないので、旅客列車こそ「節目」は明確だけど、貨物は走りながら移管されるんですね。
大動脈ならではの光景でした。 -
そして電光掲示板は、すでに明日のハピラインふくいの列車を表示しています。大増発&快速運行と、地域密着の意欲的なダイヤを組んだハピライン。こちらの開業も楽しみです。
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今のところはJRの駅である在来線改札には、ずらり大行列ができていました。入場券をさばく暇がなく、どんどん入場させた見学者から、出場時に入場料を集めているみたい。
大行列は明日以降も各地で大発生するなんて、この時は思いもしませんでした。 -
新幹線駅舎では、式典の準備の真っ最中。0時を過ぎた今も、イベントスタッフが駆けまわっていました。
2011年3月11日の久留米駅では、式典会場が使われることのないまま撤去されていたことを思い出します。どうか無事に、開業を迎えられますように。 -
煌々と明かりが灯り、深夜0時半とは思えません。今夜はずっと開けておくのかな。
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在来線の福井駅では、運賃表示の架け替え作業が始まりました。
正確にはそんな作業の時間もないため、あらかじめ準備されていた「ハピラインふくい」の運賃表の上に貼られた、JRの運賃表をはがす作業になります。 -
マスコミ各社も見守る中での作業は、改めてはじまったセレモニーのよう。ハピラインの運賃表が姿を現すと、「おーっ」とどよめきが起きました。
見守っていた酔っ払いのおじちゃんたち「何がおお~!や」と突っ込み。関心がないなら、ごもっともな反応です。 -
福井駅の駅舎の看板も、JRからハピラインに架け替えられます。
なかなか作業が進まず、見守っていた若者からは「じらしすぎ!」なんて突っ込みも。実際は、単純に手間取っていたようです。 -
こちらも睡眠時間は確保したいので、ハピラインのロゴは明日の楽しみにして根城へ向かいました。どうせ5時間も眠れないので、今日はネカフェの個室泊まりです。
飲み帰りと思しき人たちもカウンタ―に次々来ますが、満席ですと断られていました。2ヶ月前の予約開始日に抑えておいてよかった! -
今やネカフェの代名詞とも言える存在の快活クラブ。地元の店で「体験」しておいたので、旅に使えることは確認済みです。
ずらり並ぶ鍵付き完全個室の多さにビックリ。地元のバイパス沿いの店舗だと、4部屋しかないので。事実上の格安宿ですね。6時間2,180円で夜を過ごせます。 -
僕の学生時代の節約旅行の根城は、もっぱら青春18きっぷで乗る夜行快速。もし20年遅く生まれていたら、定宿にしたろうと思います。
シャワーを浴びれば1時。マンガも借りず、パソコンを操作することもなく、ごろりと横になりました。
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