2024/03/16 - 2024/03/16
2125位(同エリア4766件中)
ちゃんさん
北陸新幹線・敦賀延伸記念の旅。1番列車で乗った福井~敦賀間に続き、福井~金沢間にも乗車。地味な印象だった「つるぎ」にも速達タイプが誕生、驚異のスピードを見せつけてくれました。
これまた短区間で地味な印象だったIRいしかわ鉄道も、石川県内のJR北陸本線を引き継ぎ「全線開業」。生まれたばかりの新駅にも降り立ってみました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 新幹線 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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朝9時過ぎの福井駅新幹線ホームに上がってきました。新幹線駅では最もコンパクトと言われる、島式ホーム1面のみの駅です。
賑わう駅前や駅舎内に対して、ホームは落ち着いた雰囲気。福井駅 (福井県) 駅
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北陸新幹線の列車は「かがやき」「はくたか」「つるぎ」の3つ。
東京行き速達タイプの「かがやき」、主要駅停車の「はくたか」に対し、「つるぎ」は敦賀で在来線特急と接続して金沢・富山まで走る列車という位置づけです。北陸新幹線 乗り物
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「つるぎ」には各駅停車だけではなく、速達タイプもあり、単純に速度差で愛称が分かれているわけではない点は注意したいところ。
「つるぎ82号」も、敦賀~金沢間の途中停車駅は福井のみという韋駄天ぶりです。 -
東海道新幹線や九州新幹線だと、行き先表示LEDの「青」=各駅停車と決まっているので、新幹線に乗りなれた人ほど注意を要するかも。
昨日までの特急「サンダーバード」の、最速達列車に相当する列車になります。 -
開業日の自由席でどれほどの混雑かと身構えていましたが、実際はガラガラ。敦賀で接続する特急がないため、北陸エリア内相互間の利用者に限られる列車です。
九州新幹線の開業ダイヤも、博多~熊本間は1時間に4本という「大盤振る舞い」で、あまりのがら空きっぷりに、心配になったことを思い出します。今後の利用状況を見ながら、「適正」のボリューム感を探っていくことになりそうです。 -
満足に朝ごはんも食べていないので、敦賀駅で仕入れた焼き鯖寿司の包を開けました。空腹にうまいことこの上ありませんが、のんびり食べている暇はありません。26分で、終点・金沢に着いてしまいます。
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福井~金沢間は平野部で、在来線の特急も飛ばしまくっていた区間。近年の新幹線では珍しく、「明かり区間」が多いのも特徴です。
九州新幹線の福岡県内とも共通する特徴で、親近感が沸きます。 -
平行するJR北陸本線、もといハピラインふくいの普通電車の姿が見えました。九州新幹線の博多~八代間では、JRが並行在来線を手放さなかったのは、大きな違いです。
JRとして残った鹿児島本線では極端な減便が続いていて、もし地元の三セクに引き継がれていたらと想像してしまいます。 -
貴重な明かり区間なのに、住宅街に近づくと防音壁の高さが高くなり、ろくに景色を楽しめないのも近年の新幹線「あるある」。上の部分をアクリル板にすることで車窓を確保する、嬉しい配慮も随所で見られました。
ただアクリル板って、時間が経過すると「すりガラス」と化してしまうんですよね。交換してくれればいいのだけど、そのまま放置されるケースも多いです。 -
金沢市街地が見えてきました。いやいやいやいや、早すぎでしょ! 焼き鯖寿司を、急いで口に押し込みました。
サンダーバードも40分で結んでいた区間なので「倍速」とはいきませんが、県都間が26分なら、もはや同じ都市圏と言っても過言ではありません。 -
2024年1月1日の能登半島地震では、金沢市内も大きな被害を受けました。
支援割が始まり、金沢は観光客を受け入れるフェーズに入ったものの、屋根にビニルシートを掛けた民家も見られます。 -
あっと言う間に終点・金沢に到着。E7・W7系が3本並びました。ピタリ頭を揃えて、かっこいいですね。
金沢駅 駅
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整備新幹線の中では、もっとも「勝ち組」の駅なのではないかと思う金沢。その賑わいっぷりは、人口50万人未満の都市とは思えません。
いわんや、記念すべき延伸開業記念日をや。 -
海外からの観光客も多くて、安心しました。海外の人だと余計に、地震への恐怖感はあると思うので。
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小京都らしい、開業祝いのボード。「県内全線開業」というフレーズが新鮮です。石川県民にとっては「敦賀延伸」よりも伝わりやすいんでしょうね。
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今回の旅の目的地ではないけど、せっかくなので金沢駅の賑わいも見ておきましょう。
駅前の「もてなしドーム」も、完成から19年。シンボルの地位は不動です。もてなしドーム 名所・史跡
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もてなしドーム地下広場では、開業記念イベントが開かれていました。
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9時のスタートから間もないのに、おもてなし茶会は行列ができる盛況。
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能登の復興支援物産展が開かれていて、財布の紐がゆるみます。
こちらの肉屋さんも、店舗の方はまだ営業再開できていないのだとか。家で一人子守りをしてくれているヨメさんに、能登牛のカレーを買い込みました。 -
新幹線延伸とは関係ないけど、北陸鉄道浅野川線の駅もチラリ拝見。地下広場に直結した地下駅で、「金沢にも地下鉄ができたのか!」と錯覚してしまいます。
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しかも2020年にはm東京メトロ日比谷線の中古車が導入されたので、余計に「地下鉄」味が増しました。
北陸鉄道 浅野川線 乗り物
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金沢駅の高架下に戻ると、小京都らしい雅なイベントが。海外からの観光客も見入っていました。
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在来線の改札口は「IRいしかわ鉄道のりば」と案内され、JRの文字が消えました。今日から石川県内の北陸本線は、全線がIRへ移管されたためです。
あれ、七尾線はJRとして残ってなかったっけ? と思いましたが、七尾線は3駅先の津端が始発駅なので、金沢駅に乗り入れる「在来線」はIRのみなんですね。 -
IRの券売機は長蛇の列で、今朝見たハピラインの福井駅を思い出しました。
北陸3県の並行在来線ではICカードが使えるので、切符の出番は少ないはずなのですが。今日は、日頃乗らない人も多く乗っていることが分かります。 -
改札をくぐって乗り換え通路に出ると、IRのPRコーナーがお出迎え。こちらも経営移管を「県内全線開業」としてPRしていました。
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昨日まで、特急から新幹線への乗り換え客でごった返していた通路は、ずいぶんガランとしてしまいました。
改札内のセブンイレブンは営業を続けていますが、閑古鳥。早晩、閉店に追い込まれるのではないでしょうか。 -
10両以上に対応した立派な上屋付きのホームに入って来るのは、最大でも4両編成の普通電車。よりガランとした印象を受けます。まだ設備がすべて生きているだけに、なおさらです。
2011年3月12日、熊本駅在来線ホームを見た時の戸惑いを思い出しました。 -
ただし発着する普通電車は、ラッシュ時並みの大混雑。あの日の熊本駅を発着する普通電車は、津波警報の影響で部分運休になっていて、ガラガラでした。
小松方面の普通電車のデッキに、どうにか隙間を見つけ、もぐりこみました。 -
石川県の2大都市を結ぶ金沢~小松間は、30分間隔で電車が走る都市圏輸送区間。昼間は00分・30分発の分かりやすいダイヤになりました。
IRの経営を支える大切な区間。20年前ならJRも手放さなかったでしょうけど、今はそんな「いいとこ取り」は許されない風潮があります。IRいしかわ鉄道 IRいしかわ鉄道線 乗り物
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白山市の西松任駅で下車しました。IRへの転換と同時に、今日開業した駅です。
電車内では若者らが、
「西松任ってナニ?」
「西金沢みないなもんだ」
「なるほどね」
と、分かったような分からないような会話をしていました。 -
開業イベントはもう終わってしまったようですが、駅前には見物に来た地元の人が行き交っていました。
立派な駅前広場があり、気合いを入れて整備したことが分かります。 -
白山市のコミュニティバスはもちろん、北鉄の路線バスも乗り入れ、新駅ながら交通結節機能が充実していました。
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駅開業よりも周辺の区画整理が先行したようで、既に新しい家が立ち並んでいました。今日からは、電車通勤もできる住宅地です。
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垣根やブロック塀が少ない、いまどきの住宅街。駐車場には簡易なカーポートではなく、しっかりしたシェルターを設置している家が目立ちました。
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住宅だけでなく、商業施設もあるのは便利。しかも地域外からの客も呼び込めそうな、大型のスーパーです。
電車通勤「だけ」を目指すような町は、どうしても地方では敬遠されがち。電車も車も便利な西松任駅前は、持続可能な町に見えました。 -
駅の西側の踏切を渡ります。頑丈な新幹線の高架橋と、狂いなく整備された高規格の在来線。久留米の荒木あたりにいるかのような錯覚に陥ります。
しかし在来線はJRではなく、地元の第三セクター鉄道・IR。ヘビー級の貨物も走る幹線を、地元が面倒見ないといけないのか…福井で抱いた思いが、蘇ります。 -
駅裏には、新幹線の白山総合車両所があります。九州新幹線の富合駅、西九州新幹線の大村車両基地駅と、同じようなシチュエーションです。
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各駅には、列車の現在位置も分かる高機能の発着案内が設置されました。富山の「あいの風とやま鉄道」も同様な機械があり、分かりやすく、安心感があります。
駅員がいない時間には案内まで消えてしまう、福岡都市圏のJRの駅より余程しっかりしています。 -
ICカードも全駅で利用可能。観光列車も特急列車もないけれど、地域輸送に関しては最上クラスのサービスレベルで、感心しました。
つづく。
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