チューリップの王国　北海道湧別町を深堀り　定番から穴場まで

2023/05/25 - 2023/05/25

チューリップで有名な「かみゆうべつチューリップ公園」
そろそろ見頃も過ぎてしまう頃と思い立ち、行ってまいりました湧別町。
湧別町はオホーツク海沿岸で尚且つ、サロマ湖の北側にも面しています。
人口は約8,000人。
主な産業としては、漁業、酪農、農業など。
日本最北のリンゴの産地です。
チューリップ楽しみです。
ではでは行ってみましょう！

エリア サロマ湖・湧別(北海道)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

サロマ湖を右に見ながら北上し、湧別町に入ってきました。
早速国道沿いの牧場では牛さん達がお出迎えしてくれました。
さすが酪農も盛んな湧別町。
モ～モ～と鳴きながら近寄ってきてくれました。

町の南部、計呂地（けろち）地区にある「計呂地交通公園」です。

湧別町計呂地交通公園 公園・植物園

旧国鉄湧網線の計呂地駅跡を利用して作られた公園でリアルなＳＬ機関車も見ることができます。

旧駅舎でしょうか、現在は事務所のようです。

なんとこの客車が宿泊施設となっています。
非常に簡素なライダーハウスでシャワー設備や24時間無人コンビニが近くにありました。

現在はコロナの影響で利用不可のようですが、北海道を旅するライダーさんやＳＬファンに人気がありそうな公園でした。

続いて道の駅にやってきました。
「愛ランド湧別」素敵な名前ですね。
中身は至って普通の道の駅ですが、
隣接する敷地にはミニ遊園地が！

道の駅 愛ランド湧別 道の駅

観覧車、メリーゴーランドなど遊具は限られていますが、オホーツク海沿岸では唯一無二の遊園地。
観覧車からの眺めも良さそうです。

運転も疲れてきましたので「御園山公園」で休憩です。

御園山公園 公園・植物園

山といっても標高は40ｍ程の丘のような御園山。
湧別町やオホーツク海が見渡せます。

お天気が良かったためか虫が元気よく絡んできました。
ほどほどに休んでリスタートします。

芭露（ばろう）地区にやってきました。
のどかな雰囲気の場所です。
開拓者たちはこの地から土地を切り拓いていったのですね。

旧国鉄湧網線芭露駅跡は老人ホームとなっていました。
保存することも大切ですが新たな時代に則して切り替えることも必要だと思いましたね。

続いては、サロマ湖の砂州をひたすらに進んで行きます。
砂州の先端近くまできましたら、「龍宮台展望台」にたどり着きます。

龍宮台展望台 名所・史跡

この石碑には当初はサロマ湖とオホーツク海の出口は南側にしか無く、湧別の漁師さんは不便を余儀なくされており、人工的に出口を失敗を重ねながらもこじ開け、海水が入り込み良い漁場になったとのことが書かれてます。
地図をも変えてしまう大仕事だったのでしょうね。

非常に横幅の狭い砂州ですのでオホーツク海沿岸とサロマ湖沿岸が数十メートルしか離れていません。
こちらはオホーツク海沿岸。
広大な海が拡がっていますね。

徒歩１分でサロマ湖側。
こちらも広いですが対岸が見えますね。

まだ先がありますが、
立入禁止です。
先端には灯台があるだけのようです。

ダート道を１キロ以上進んだ海岸沿いにある「機雷殉難の塔」
昭和初期、この場所で機雷の処理を誤り、作業員、見学者など100人以上が亡くなりました。
犠牲者を慰霊する塔です。

場所は非常に辺ぴな場所にあります。
ダート道で駐車場はもちろんありませんし、辿り着いてもこの塔があるだけです。
しかし、後述する資料館で機雷の一部を見れたり詳しいお話を知ることになりました。
手を合わせるべき場所でした。

湧別漁港に近くにある「前浜展望台」です。
高所恐怖症の私でもこれくらいは登れます。

前浜展望台 名所・史跡

展望台からは主に漁港の様子とオホーツク海が見渡せます。

ひざがガクガクしてきました。
安定感のある作りで高さもない展望台ですが下を見るとやっぱり怖かったです。

「前浜展望台」に隣接する「湧鮮館」です。
漁協の直売店でさほど多くはありませんが、地元産の鮮魚や海産物がお安く売られています。

オホーツク湧鮮館 お土産屋・直売所・特産品

巨大カレイ。
こんな大きなカレイ見たことありません。
しかも、300円とは…

湧別特産のホタテ。
こちらも大きくて新鮮でしょう。

湧別市街地に入ってきまさした。
なかなか渋い作りの「湧別町郷土館」
早速、中に入ります。

湧別町郷土館 美術館・博物館

館内はさほど広くはありませんが、すっきりとまとめられており、湧別町の成り立ちから現代までの歴史を学ぶことができます。
入館料は無料です。

こんなかわいいクマの遺物が出土しています。
この地域にとってクマなどの生物に特別な儀礼を行っていたようです。

先述した機雷殉難の詳細です。
ロシアの機雷がなぜか湧別沖に流れ着き、解体することになり一般人にも機雷の威力を見てもらうため、かなりの人々が集まっていた最中、誤って爆発させてしまい多数の一般人含む100人以上が犠牲となってしまいました。
こんな悲惨な事故があったことはあまり知られていないと思いますが、やはり根底には戦争の悲惨さがあります。
犠牲となった人々も戦争が無ければ命を落とすことも無かったでしょう。
こういうことがあったという事実は忘れてはいけないと感じました。

中湧別エリアには開基100年を機に整備されたであろう「上湧別百年記念公園」があります。
文化センター、中湧別駅記念館、100年記念塔、道の駅などがこのエリアに集中しています。

上湧別百年記念公園 中湧別駅記念館 名所・史跡

非常にモダンな建物「湧別町文化センター」
詳細は分かりませんが建築家さんがデザインしたような立派な建物です。

この日の気温は30℃にも届くくらいの暑さでした。
噴水の冷涼感が心地良かったです。

ひときわ目を引くランドマーク「百年記念塔」
上空から見るとハートに見えるそう。
夜にはライトアップされるとのことです。

そしてこの巨大ハーブのような形態。
なんと実際にちゃんと音が出るとのこと。
一体どうやって演奏するのでしょうか。

この中湧別駅記念館も同じエリアにあります。

中湧別駅は名寄本線と湧網線が乗り入れていた駅。
そこそこ賑わっていたものと思います。
名寄本線は唯一、「本線」と名の付く路線で廃線となってしまいました。

除雪車でしょうか。
これで雪の大地を掻き分けて豪快に走っていたのでしょう。

道の駅「かみゆうべつ温泉　チューリップの湯」
道の駅ながら温泉もあるという素敵な道の駅。　
かなりチューリップの雰囲気も出てきました。
町のいたるところにチューリップが咲いています。

道の駅 かみゆうべつ温泉チューリップの湯 道の駅

早々とお土産を購入しました。
チューリップ柄の入ったクッキー。
お味は普通です。
さてずいぶんと寄り道しましたがいよいよチューリップ公園に向かいます。

平日でしたがそこそこの込み具合でした。
大きい駐車場もありますので車で行っても問題ないでしょう。

かみゆうべつチューリップ公園 公園・植物園

入園料は600円。
フードコートでは軽食、ラーメン、お土産屋さんもありました。

かわいい建物のレストランもあります。

チューリップ館 グルメ・レストラン

ピンクのチューリップ。
かわいいです。

色ごとに整列されております。

まさに別世界。
チューリップの王国です。

見頃のピークは少し過ぎてしまったようですが十分に映えます。

オランダを彷彿させる風車とチューリップ畑。

園内を周遊するバスも有料で走っています。

お花好きはもちろん写真好きさんも泣いて喜ぶスポットですね。
本当に来て良かったと思います。

本日最後の訪問場所になりました。
「ふるさと館　JRY」

ふるさと館ＪＲＹ 美術館・博物館

チューリップ公園内にありますが独立しており入館料400円です。
建物のデザインが良くチューリップと共に映えます。
館内は湧別町の開拓に特化した資料館となっています。
写真の公開は許可が必要と言われましたので控えます。
チューリップとセットでご覧になってはいかがでしょうか。

ほぼチューリップ目的で来ましたが、なんともたくさんの発見がありました。
サロマ湖の砂州、機雷の話、かわいいクマさんの出土品、昔の鉄道、そしてチューリップ。
チューリップだけ見て帰るにはもったいない町です。
注意しなければならないのは、湧別エリア、中湧別エリア、上湧別エリアとそれぞれ3キロほど離れていますのでどこに何があるか事前リサーチをお勧めします。
また来年満開のチューリップを見に行きたいですね、
ありがとう、湧別町！