中山道駅伝単独走【第11区】25.9Km　宮ノ越→日出塩

2023/05/13 - 2023/05/13

　第11区は、宮ノ越から日出塩までのコースとなります。
　宮ノ越駅を出て、徳音寺で木曽義仲公と巴御前の墓前に手を合わせた後、巴渕を臨む巴橋を渡り、吉田、藪原の各一里塚を通過し、藪原宿を経て、再整備された石畳のあたりから山道に入り、展望の開けた峠の途中で藪原の遠景を満喫した後、義仲硯水、御嶽神社の鳥居、鳥居一里塚を通過し、アスファルトの道に戻ると奈良井宿に到着。小雨が降っていましたが、さすがは中山道一の観光地、外国人を中心に人で賑わっていました。
　宿場途中のベンチで雨対策をした後、出発。橋戸一里塚、木曽漆の工人町である平沢集落、押込一里塚を通過し、贄川宿を経て、贄川関所、若神子一里塚、是より南木曽路の石碑を通過して本日のゴール日出塩駅に到着。
　中央西線の普通列車、ゴールデンウィーク直後とあって比較的すいていました。本日も前回同様塩尻からはあずさ46号に乗車。今回はさすがに定刻どおりに走行しており、予定どおり立川に着いたのでした。

エリア 木曽・塩尻(長野)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JR特急 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

本日のスタート地点、JR宮ノ越駅。
駅には幟のような布地に少女漫画チックに描かれた木曽義仲公と巴御前の絵がありましたが、ちょっとイメージが違う気が。。。

徳音寺山門。
木曽義仲24代の孫、木曽玄蕃尉義陳の発願により、享保８年（1723年）に建立された木曽における江戸時代中期の楼門建築を代表するものとされているそうです。今年でちょうど建立300年となります。

木曽義仲公霊廟（おたまや）。
山門を入り左折すると正面にあります。天明年間（1781～1789年）に建立されたのだそうです。

霊廟の中。中央に鎮座するのは、笹村草家人作の義仲像。昭和50年に奉納されたそうです。また、天井の絵は地元中学生が描いたものだそうです。

木曽義仲の墓。
１月９日に第１区で義仲公の墓がある大津義仲寺を訪れて４カ月、約61里の道のりを経てようやく自分の足だけでここまで到着しました。感慨深いものがあります。
中央奥に見えるのが義仲公の墓標。左手前にあるのが巴御前の墓標。

南宮神社手洗水。
義仲公が手を清めたとされる場所で、かつてはここを真っすぐに行くのが中山道だったようです。わずかに山道が残っていますが、とても通れそうな雰囲気ではなく、巴橋を渡ることにします。

巴淵と巴橋。
巴御前はこのエメラルドグリーンの淵に住む龍神の化身とする言い伝えがあるそうです。

中山道　67番目の一里塚　吉田一里塚址。
石碑と地元の中学生が調べた一里塚の歴史を記した案内板があります。

中山道　66番目の一里塚　藪原一里塚址。
SLと一里塚址の石碑が一緒にある珍しい一里塚です。石碑の後ろには「昭和59年３月建立」とあるので、石碑建立より先にSLが来たのかもしれません。

中山道　35番目の宿場町　藪原宿。
元禄八年（1695年）の大火の反省に立ち、四つ辻の広小路を作り、その後、土を盛り、石垣を築きその上に高い土塀を作って防火壁とし、これを「高壁」と呼んだのだそうです。藪原宿には古い人家は残っていませんが、この防火高壁が残っています。

鳥居峠に続く石畳。
きれいに整備されています。この辺りから旧中山道は山道になります。

鳥居峠山頂手前から見る藪原の町並み。
山道の坂道の途中が急に開けた場所からの撮影です。この峠道は、８世紀の和銅年間からあると言われており、鳥居峠は木曽川と信濃川上流の奈良井川の分水嶺をなしています。

御岳手洗水鉢。
ここで給水。500m先の峠山からの湧水とのこと。画面左奥に見えるのが義仲硯水。木曽義仲が北国攻めの際の戦勝祈願の願書を書いた時の硯の水だという言い伝えがあるそうです。

水鉢の近くにあった英泉作の浮世絵の看板。
「木曽街道藪原鳥居峠硯清水」とあります。1830年代の天保年間に描かれた作品のようです。湧水、江戸時代から出てるんですね。

中山道　65番目の一里塚　鳥居峠一里塚址。
峠と奈良井宿の間にあります。文化３年（1806年）に完成した「中山道分間延絵図」でもすでに一里塚跡となっているため、面影は全くありません。ここにも地元の中学生が調べた一里塚の歴史を記した案内板があります。

中山道　34番目の宿場町　奈良井宿。
奈良井宿は妻籠宿（https://4travel.jp/travelogue/11819073）と並び国の重要伝統的建造物群保存地区を持つ中山道でも有数の往時の面影を色濃く残した宿場町です。写真は鎮神社入口から見た宿場町。左手には奈良井宿の特色でもある水場も見えます。

江戸側、「旅館あぶらや」から見た奈良井宿。
江戸時代の宿場町といえばここと言える有名なアングルではないでしょうか。
GW明けの小雨降る悪天候にも関わらず、外国人観光客で賑わっていました。

旧中山道の杉並木。
奈良井駅手前の坂を上り、八幡宮方面に向かうと現れます。ただ、この杉並木、旧中山道とは全くつながっておらず、本当に中山道って思ってしまいます。

中山道　64番目の一里塚　橋戸一里塚址。
塩尻市役所楢川支所の近くにあります。鳥居峠一里塚同様、文化３年（1806年）に完成した「中山道分間延絵図」ではすでに一里塚跡となっています。一里塚は「橋戸一里塚パーク」という公園になっており、公園内にはパターゴルフのコースが作られています。

橋戸一里塚パークに行くには、奈良井川に架かる塩尻市役所楢川支所の少し先にある橋を渡ります。

木曽平沢。
奈良井宿の枝郷として形成された集落で、江戸時代より漆器業で栄え、明治以降も技術革新により成長し、今なお日本有数の漆器生産地となっています。

中山道　63番目の一里塚　押込一里塚址。
残念ながら何も残っていませんが、地元の中学生が調べた一里塚の歴史を記した案内板があります。

中山道　33番目の宿場町　贄川宿。
古い町並みは全くと言って良いほど残っていませんが、所々に残っている水場によりかろうじて宿場の名残を感じます。

贄川関所。
建武２年（1334年）頃に関所が設立。明治２年（1870年）に廃止されましたが、昭和51年（1976年）に復元されたそうです。

中山道　62番目の一里塚　若神子一里塚跡。
明治43年（1910年）に中央本線鉄道敷設時に一基が壊され、現存する一基も一部残存という状況です。

国道19号線の拡幅によって切り崩された若神子一里塚。直径５ｍ高さ１ｍだけが残されています。

是より南　木曽路の碑。
全て山の中にあった木曽路もこれで終わりかと思うと少し寂しく感じます。

本日のゴールJR日出塩駅。
古い駅舎は取り壊され、待合室だけの駅舎となっています。
統計しおじり2022（令和４）年版によると、令和３年度の日出塩駅の乗車人数は１年間で2,997人で１日平均8.2人。中央本線の駅内では最も乗降客が少ない駅のようです。私以外に乗降する人はいませんでした。