日本脱出　後半　Roma 5-1♪ Episode 27

2022/10/14 - 2022/10/14

皇帝ネロ、近年再評価されているみたい
歴代ローマ皇帝の皆さまの中には、かたや死後「神君」として崇められる方がおられる(フツ～、後継者が前皇帝を推挙する)一方で、「記録抹消刑」と言って存在すら抹消されるという悲運(罪深い、とも)な方がおられます。

「記録抹消刑」は、元老院にとって気に入らない、不都合な皇帝の記録を葬り去る、という伝家の宝刀、恣意的に用いられたように思えます。皇帝vs元老院、の関係は現U.S.Aの大統領と上院下院議会との関係に似ていて、皇帝は元老院を味方につけるか、敵対するか？それは大きなテーマだったようで、上手に操れていた、良好な関係を築いていた(アウグストウス、アントニウス・ピウス、マルクス・アウレリウス、トライアヌス帝など)皇帝と、敵対していた(テイベリウス、ドミテイアヌス、後半のハドリアヌス帝など)皇帝がいらっしゃる。

ネロについては、キリスト教徒を弾圧、ローマの大火の責任をキリスト教徒に帰した、というのが、後の評価に大いに影響したのかも?なんたって、キリスト教全盛時代、その興隆に貢献した皇帝や人には『聖』、弾圧派には『背教者』の烙印を付けたほど。

再評価されているのは、文化的貢献であって、政治的外交的に何かやったけどわけじゃなく、たまたまその時期、国境付近での争いが起きず、戦争せずに平和を享受できた時代だったからで、親族(母、妻、恩師セネカなどなど)を殺害したという残虐性が消えたわけでもなし。ただ、ローマ大火時の対応や、特に何もしなかった外交によって、逆に見直されている？
ここみたいなネロの遺跡を公開するなら、集客のためにもネロの再評価は必須かも
イタリアの観光振興策の一環では？とは深読みしすぎでしょうか。

ドムス・アウレア(黄金宮殿)内部の似たような写真、枚数かなり多いですm(._.)m

エリア ローマ(イタリア)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

いつものようにホテルの近くのバス停からしゅっぱ～つ
ですが
毎回違うバス停発、となるのは、ひとえにGoogle くんのお導きによる

♪

な、な～あんと、イタリア人が縦列駐車?
ちょ、感激しすぎて何枚も写真

ここは斜線が引いてあるから分かるけど、
他でも駐車してる車の車間距離が離れているのにびっくり(°_°)
いつも、こんなにくっつけて駐車して、どうやって出し入れするのか？一度でいいからライブで見てみたい！

ほら、ね？
私の記憶では、以前はもっとくっついていたような

↑写真はトラステヴェレで撮

実は下見に来たコロッセオ側の反対側からアプローチ(笑×3)
そっちの方にバスが止まった。
下見が役にたった試しがない?

コロッセオの北東の高台に広がる長閑な公園
その地下にはネロの黄金宮殿が横たわる

ひまつぶしに
魅惑のお尻♪ など眺めつつ、近くのベンチで待機

隣には新聞を読む素敵なイタリアおばあちゃんがひなたぼっこ

前の時間帯予約のみなさん

私と同じ時間帯のガイドツアー参加のみなさん
入口でバッグの中を検査されたのは、今回初！
危険物持ち込みを警戒？

ガイドツアーは金～日限定、20～30分毎だったかな？英語とイタリア語対応
ネットで予約購入時に言語と日時を選択、料金払うとvoucherもらえます。
当日のvoucher提示はスマフォでもプリントアウトでもO.K.
HPには服装と履物のアドバイスも載っています

入場～

こんな間取り見ても、分からんし

まずはココで予習
てか、すごい映像を見せられた！
「たぶんこうだったんじゃないか？劇場」黄金宮殿版、的な
その一部をご紹介↓
こういうのも著作権問題にかかる？

https://youtu.be/OW-4GFJQ8cA

https://youtu.be/t6LPBVyi-UA

「たぶんこうだったんじゃないか？劇場」
ちょっと、圧倒されました。

ツアーご一行と連れ立って
暗い中を奥へ進み

ネロ帝は、パラテイーノ丘からエスクイリーノ丘に及ぶ広大な渡り宮殿(ドムス・トランシリア)を計画、着工していたが、前64年の大火で炎上すると、新たな館を造営し、黄金宮殿(ドムス・アウレア)と称した。

ライトアップされたこれらは何だったのだろう？

実はわたくし
ツアー、とか、オーデイオガイダンスが苦手
だんだん耳が遠くなり(笑)
意識が耳→眼に移ってしまいます。
耳からと目からの情報を同時に処理できないらしい(-｡-;

やたら写真だけは撮りつつ
だんだんご一行さまの後ろの方へ

勝手に見たい撮りたいところを選択

ガイドさんはめちゃ早口英語で説明するので
耳をダンボに、集中力高めないとついて行けない(;o;)

それもまた、自分勝手な行動を促す要因だったかも？

黄金宮殿の造営に抜擢された建築家セウエルスとケレルは奔放な創造力を駆使して森や池のような自然までもつくり出す。

このような事業は焼け野原となったローマにおいて当然、市民のひんしゅくをかった。
この丘の宮殿は広大な建造物のごく一部に過ぎなかった。現に2009年、天体のように自転していたという球状の食堂の遺構が、パラテイーノの東側、人工池(現コロッセオ)に面した部分から出土している。

どんだけゴージャス?

壁画や天井画は退色しながらも残っている。
主題はトロイア戦争や後日譚のオデユッセイア

何を撮ったんだ？？

ポリュフェモスのニンファエウム

天井の八角枠の中には、ガラスモザイクにより、一つ眼の巨人に葡萄酒を差し出すオデユッセウスが描かれている

そうな！

黄金宮殿を熱く語る、ガイドさん

影絵遊び？ではありません

暗くて見にくい写真m(._.)m
このメガネを装着して、VR体験♪

始まってしばらくしても「壁」の映像のまま(-｡-;
？？？と思うまでしばしかかった～
壊れてるんじゃ？と係の人に尋ねたら、別の椅子に移動させてくれました。

お～
まるで宮殿内にいるかのよう！そこから庭園へ歩いて進んで行く私♪
的な仮想現実、初体験^o^

遺構内部は支壁で分断されトンネル内のようだが、当初は南向きに日当たり良く作られ、噴水を持つ庭ので花壇ごしに人工池や森が見渡せた。

ラファエッロらは天井に穿った穴から地中に潜り、ろうそくを灯して壁画や天井画を夢中で模写した。
彼らによりヴァテイカン宮殿などの内装に再現された奇想的なモチーフにがグロテスク文様(グロッケステ)と呼ばれるのは、この遺構が洞窟(グロッタ)のようだったから。

この天井の穴
何だったかな？
説明聞いた時は、なるほど～、と感心した記憶あれど？？
5枚も撮っていた！

同時代の大プリニウスは、ファブルス、またはファムルスという画家が手がけ、画家が足場の上で物々しくトーガ(官服)をまとっていたこと、作風は「重厚にして厳か、かつ流麗でみずみずしい」と伝えている。

大プリニウス
ウエスパシアヌス帝時代の博物学者、政治家、軍人ローマ帝国の属州総督を歴任する傍ら、自然界を網羅する百科全書「博物誌」37巻、ローマ史31巻を著した。79年ベスヴィオ火山噴火時に死亡。
その時の様子を甥(養子)の小プリニウスが書き残している。小プリニウスは、トラヤヌス帝と交わした、キリスト教徒をめぐる対応についての書簡が有名。
大、小、とつくのは、2人のプリニウスを区別するため

部屋には、いわゆる第4ポンペイ様式の絵画装飾が施されている。部分的にスタッコを使用してレンダリングされた複雑な遠近法建築を描写する、第4ポンペイ様式。おそらく画家ファブルスの作品であるヴォールトは、スキロス島のリコメデスの娘たちの中にいるアキレスを示す中央のパネルで飾られている。長辺の装飾は、それぞれ3つのパネルに分割された２つのバンドで続く。

ヴォールト(vault)
自立アーチ形態で、通常はレンガ製、天井や屋根によって空間を張り出す役目をする。
アーチ(断面)を平行に押し出した形状(かまぼこ型)を特徴とする天井様式、及び構造。広い空間を少ない数の柱で支える事ができる。

床

アキレウスの間

天井の中央には、スキュロスの王宮に隠れていたアキレウスが武器をとっている

天井

今見ても分からない間取り
赤マルが現在地

八角の広間

セメント工法による丸屋根をもち、5つの部屋が放射線状に並ぶ

https://youtu.be/jT7wGg9ADtM

東西約300mに及ぶ遺構の発掘は今も続く

パラテイーノやコロッセオ(もと人工池)もトラヤヌス浴場も敷地内だったって事(°_°)
ミケランジェロが出土現場に駆けつけたという、あの「ラオコーン群像」(現ヴァテイカン博物館蔵)もココにあったのだそう

堪能させていただきました♪

↑
この左側、メガネの女性がガイドさん
ツアー終了後も質問に応えていらっしゃいました。
質問していた人も熱心、熱い！

キックボード、
パリでは乗り捨てが多くて色々問題になったみたいですが、
ローマでは乗り捨てO.K.なのかしらん？
チャリもっキックボードも、後先考えるとtry出来ない
小心者のばあば(;o;)

この旅行記へのコメント （2）

• しにあの旅人さん 2023/02/19 07:45:17

  大変なものを作った

  これ、地下に作られた宮殿ということですか。または横穴のでっかいの。窓がない。柱がない。石を積み上げて作るより、掘ればいいのだから、楽かも。
  どうやって、削り土を外に出したか、説明ありましたか。
  
  1世紀ですよね。日本だと、まだ古墳もない。とんでもない格差です。
  綺麗かもしれないけれど、閉鎖空間で、嫌だな。ネロさんは閉所恐怖症でなかったことは間違いない。
  天井まで10mくらいですか。
  
  豪華だけど、ここに住めと言われたら、嫌ですね。掃除はしてやると言われても嫌。
  何を考えてこれを作ったんでしょう。
  
  天井に開いた穴、ひょっとして、ラファエロたちが入り込んだ穴ということはないですか。
  
  グロテスクの語源、初めて知りました！誰かに言って自慢しよう。
  
  びっくりのローマ遺跡でした。
  ネロって、こういうものを作ろうと思ったということは、やはり迷惑な天才かも。
  
  キックボード、私たちがご幼少の頃は、ケリンチョと言いました。関東方言かな。By妻も知っているので、全国的かもしれません。

  kummingさん からの返信 2023/02/19 09:48:23

  Re: 大変なものを作った

  しにあさん、おはようございます♪
  カキコ連投、恐れ入りますm(._.)m
  
  ちょ、誤解を正したく、急ぎこちらからお返事させて頂きます。
  日本の古代も大体地下から掘り起こされますよね。
  ドムス・アウレア、建設当時(弥生時代)はちゃんと地上にございました。ご存じかとは思いますが、元々都市ローマ成立時は7つの丘の集落を合体して形成されたとか。丘の上の集落から次第に人々の住まいや活動の場がその谷間の土地に広がった。カンピドーリオ、チェリオ、エスクイリーノ、パラテイーノ、クイナーレ、などの7つの丘の集落が合体して都市となった。
  
  現在のローマは昔のローマの街の上↑に築かれている、という事があります。インペリアル通りの両脇にあるフォロ群(アウグストウスのフォロ、カエサルのフォロなどなど)、フォロロマーノも、インペリアル通りから見下ろす位置にあります。ムッッソリーニがヒットラーに誇示するためにフォロ遺跡の真ん中をぶった切って作ったのがインペリアル通り。コロッセオは高いのでそう感じにくいですが、脇の道路側の方が高いです。
  
  ローマでは中々地下鉄延伸や新規建設が進まないのも、掘れば何かにぶつかってしまい、工事が中断してしまうからとか？最近やっと新規路線が増えたみたいですが。
  
  古代ローマはその上に中世、現代のローマが築かれたので、数m下にあります。コロッセオの下はネロの人口湖、黄金宮殿は上にはトライアヌス浴場、が建設された。
  
  このブログの初めに「たぶんこうだったんじゃないか黄金宮殿」の動画？添付していますので、地上にあって光差し込む宮殿であった事、確認できますよ～
  
  もう一つ、わたくしNHKの回し者ではございませんが、先日「歴史探訪」という番組で「ネロの黄金宮殿」特集番組がありました。内容にはめちゃ不満足でしたが(-｡-; そして、3月4日BSプレミアムでもう1度、黄金宮殿の番組が放送される由。
  
  ラファエッロたちが潜り込んだ穴の写真は撮り損ねました。
  
  知人がパリに行った時、ちょうど公共交通機関のストにあたり、キックボードが重宝したそうです。ケリンチョ、は初耳
  
  大変長くなりましたm(._.)m
  しにあさんの新作閲覧中、カキコはあの分野がお得意な前日光さんを待ってから？と思っていましたが、ちょっと、トライしてみなきゃ⁈ どんだけ分かり易くして頂いても、やはり知らない作家さんをめぐるお話、感情移入するのが難しいです(;o;)