日吉の森庭園美術館とプクプク亭とルメルシエ。学生の街日吉で芸術と洋食とスイーツに触れて来た。

2022/02/26 - 2022/02/26

数年前、何気なく地図を見ていて見つけた日吉の森庭園美術館。
田邊泰孝記念館と彫刻家の田辺光彰氏の作品を展示する予約制の小さな美術館であるようだ。

既に訪問された方の4トラベルの旅行記で予習をさせていただいて、これまた宿題であった日吉の洋食店プクプク亭でランチ、日吉で評判のルメルシエでケーキを買って帰るという小さな計画を立てる。

日吉は慶応大学がある学生街。知らぬ街ではないけれど予想外に刺激を受けた小さな旅となりました。




日吉の森庭園美術館
http://hiyoshinomori.com/

洋食　プクプク亭
https://www.facebook.com/Pukupukutei.Yokohama/

ルメルシエ
https://www.instagram.com/remercier_depuis2017/

エリア 港北・長津田・青葉(神奈川)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.5

• 交通手段: 徒歩

日吉東急アベニューを背に、中央通りを進む。

日吉は東急が作った街であり、駅を中心に田園調布同様放射線状に道が伸びている。

日吉東急アベニュー 百貨店・デパート

HPの地図とgoogle先生の案内で目的地へ。

15分ほど歩くと田邊という表札がかかった大きな家が現れた。

ここか？

何だあの黒い箱は？

と思いながら壁沿いを進む。

日吉の森庭園美術館

ここですね。

インターフォンを鳴らし予約名を告げて中へ入る。

田辺光彰美術館の中に受付があり、入館料400円を支払いパンフレットをいただく。
庭を回り、田邊泰孝記念館を経て再度こちらへ、と指示を受け外へ。

すると目の前を何かが横切った。

何だあれ？

たてがみが見えたので仔ライオンが居る。と最初思った。
いや、猫か？イタチか？

どうやら疥癬症で毛が抜けてしまったタヌキだな。
暫し、にらみ合い。

そっちに行きたいんだけれど・・・

庭を回ると池が見えた。

紅梅

白梅

福寿草

この日、とてもポカポカした一日で花も一気に咲き始めたようだ。

おっ、日本昔話の世界。

田邊泰孝記念館

築150年を超える庄屋造りの建物。
こんにちは～と引き戸を開けると、学芸員を名乗る現当主が中へ迎え入れてくれた。

庄屋だったのかと思ったがそうではなく、現当主の案内によると徳川家康が江戸に来る際に付き従ってきた田邊氏の子孫が十二代当主の田邊泰孝氏ということらしい。

田邊泰孝氏はこの地の発展に尽力した人物だそうな。
港北公会堂の緞帳作成に関り、制作を人間国宝、芹沢銈介に依頼。
下絵4点を収集したと。

これが、人間国宝、芹沢銈介が描いた緞帳の下絵だそうな。

緞帳の下絵も良いが縁側越しに見る庭もほのぼのしてよろしいな。

山岡鉄舟の書

山岡鉄舟がここに来て書いた、というわけではなく借金のかたに誰かが置いていったものらしい。
50年後には、違う話しになって伝わっているだろう。

この辺りで見つかった土器や貝塚の貝。

貝塚？
この辺りは海だったのか、と驚く。
考えてみれば隣の駅は綱島駅。

島という名前が付くからには海に縁があった場所に違いない。

そういえばもうすぐひな祭。

田辺光彰美術館へ戻り作品と収集品を見学。

田辺光彰氏が亡くなったのが2015年ということなので、その後遺族が美術館にしたのだと思われた。

“ペント・スコウマンが提唱し、2008年2月26日、ビル・ゲイツ主導のもと、地球上の種子を冷保存する世界最大の施設がスビッツベルゲン島の中心地・ロングイエールビーン近郊にて操業開始した。”

とある。

まさに「種子の箱舟計画」

世界種子貯蔵庫のモニュメントのデザイン田辺光影が手掛けた、とある。

14年前の今日のことだ。

田辺氏は野生稲自生地保全プロジェクトを制作のモチーフに据えていた。

これが野生稲の種子。

「MOMI」という作品。

制作はなんていうんだ？工場で使うような火器を使って行われたらしい。

アーク放電の高熱で金属を溶解？
なんのこっちゃ？

シャーマンの館。

様々な作品の製作と並行して、世界遺産として認定されたフィリピン、ルソン島の棚田に関連した神具や農具を数多く収集していたそうな。



シャーマンの館は、実際に祈祷に使われていたものを船で運んだらしい。

シャーマンの館の中にはこんな方たちがいらっしゃった。

私事だが
ここ数年、様々なものを処分してきたので、
こういうものを遺されても困るよなあ、というのが正直な感想である。

造ってるほうは楽しそうだ。

川崎の岡本太郎美術館もそうだけど、展示品に実際に触れることが出来るというのは良いですねぇ。

何に使われたものかは知らないけれど、妙に惹かれる展示品。

1時間ほどの滞在でありました。

タワマンで一躍全国区になった武蔵小杉からほど近い日吉。
そこには森があってタヌキが居て、日本家屋と美術館がある。

不思議。

刺激をいっぱいもらって退館。

尚、現在予約制なので訪れる際はHPを確認ください。

日吉の森庭園美術館
http://hiyoshinomori.com/

美術館のすぐ横に下田神社という神社があったの立ち寄り。

ひょっとしたら鳥居の向こうはかつて海だったのかもしれないな。

来るときは遠く感じた道も、帰りは近く感じる。

さて、ランチは日吉の洋食店プクプク亭へ。

こちら、横浜そごうにも出店されていますね。
初訪問。

想像していたのと違い、店内はいたって庶民的。
誰かが出ていくと、新しい客が入り常に満席。

子供お断り！
的な店を想像していたんですが、ベビーチェアまで用意されていました。
ハンバーグが有名なので迷わず特製ハンバーグをオーダー。

デミグラスソースはビターなタイプでおこちゃま受けはしないだろうな。
白いソースは山葵の風味を感じた。

プクプク亭 グルメ・レストラン

この日は結構暖かかったので昼ビール。

ライスは1/2で。

お連れさんはオムライス。

ソースはケチャップ、ホワイトソース、デミの三種類から選択できるようだ。

そしてサツマイモのポタージュ

食後は、日吉の駅前をふらふら。

日吉は田園調布と同様、放射状に町が形成されていると先に書いたが、
放射状の町って“行き”は1本道を間違えると明後日の方向へ向かっちゃうが、
帰りは、どこからでも駅に着く。

慶応大学のある日吉。

ラーメン店の多いこと。
ちょっと前に世間を騒がしていた大勝軒もあったが、やはり家系が多いな。

パティスリー ショコラトリー ルメルシエ

日吉で評判の良いスイーツ店。

ルメルシエ グルメ・レストラン

「パリの朝市」、「テオブロマ」、「ショコラベルアメール」を経て開業されたらしい。

”パリの朝市”、銀座も池袋店閉店しちゃいましたね。使いやすい店だったのに。

チョコレートとケーキを買って帰りますか。

意外と面白かった近場の小さな旅はこれにて終了。