津久井湖城山公園から相模川流域を下る

2022/01/09 - 2022/01/09

相模原市緑区にある神奈川県立の津久井湖城山公園は、かつて国道413号線を通って中央道相模湖IC方面に向かっていたころに前を通過していたが、神奈川県の相模川上流域の地理を知らないことから手短に探訪した。
治水のための大きな3つの湖、森林を背景に優れた環境に３つの酒蔵、数多い遺跡などなど見どころが多い。

エリア 津久井湖・相模湖(神奈川)

県立津久井湖城山公園は津久井湖下流の両岸にあり、左岸側は水の苑地として整備されている。

県立津久井湖城山公園 （花の苑地） 公園・植物園

円弧状の水路があるが、補修中で水流は止められていた。
対岸に見えるのが津久井城址だ。

県立津久井湖城山公園 （花の苑地） 公園・植物園

県立公園だけあって植栽の手入れが素晴らしく、晴天と併せてとても気持ちが良い。

津久井湖記念館 美術館・博物館

公園からは城山ダムの堰堤の６門のラジアルゲートが良く見える。堰堤は国道になっている。傍らには展望台があり重力式ダムの景観を堪能できる。

城山ダム 名所・史跡

津久井湖記念館の展示は適度に維持されていた。
全国的に流行っているダムカードの配布も行なわれいる。収集にはまると大変だ。

津久井湖記念館 美術館・博物館

移転し生活が大きく変わった渓流沿いに暮らしていた集落の住民の多大な協力を展示資料で知ることができる。
２階には古民具の展示もあった。

津久井湖記念館 美術館・博物館

対岸には津久井湖観光センターと称する地域物産店がある。なかなかの品揃えだ。

津久井湖観光センター グルメ・レストラン

花の苑地から対岸の水の苑地を望むことができる。

県立津久井湖城山公園 （花の苑地） 公園・植物園

城山を頂上まで登るのは、道が整備されているとはいえ結構ハードで時間が掛かるようだ。
こちら側からより反対側からの方が良さそうだ。

県立津久井湖城山公園 （花の苑地） 公園・植物園

反対側の根小屋にも駐車場が整備されている。
駐車場は表通りから少し入った立地で、入口の案内看板があるので分かりやすい。

津久井城址 名所・史跡

パークセンターがあり、資料展示があるほか、様々なアクティビティを開催、案内している。

津久井城址 名所・史跡

１周約２kmの周遊園路が整備されている。
時間を割いて散策してみたいが次回に頂上まで登るのとあわせ予定を組んで再訪し、今回は先を急ぐ。

津久井城址 名所・史跡

神奈川県最北の酒蔵「清水酒造」に到着。「巌乃泉」とは硬派な印象。県外の美山錦を醸しているようで、純米酒だけでなく醸造用アルコールを添加して調整された酒もあるが、県内でもなかなか手に入らない。
残念ながら日曜日は酒蔵での販売営業はしてない。
近くの酒販店で取扱っていて、先ほどの津久井湖観光センターでも販売していた。

清水酒造 グルメ・レストラン

清水酒造の近所の「相模灘」で有名な久保田酒造はなんと正月三ヶ日も酒蔵での販売を行なっている。
別途冬季限定の生酒を購入した際に、神奈川県選出の国会議員であり長期に官房長官を努めた前首相の菅さんの「国酒」の色紙書きを見させてもらった。以前は総理大臣が就任すると配布されていたようだが現在は有料らしい。

清水酒造 グルメ・レストラン

母屋に「相模灘」がずらりと並び壮観な雰囲気で販売されている。酒蔵が自ら運営している通販サイトでの購入も可能だが、酒蔵でしか手に入らないレアな商品もある。

久保田酒造 お土産屋・直売所・特産品

串川交差点経由で国道412号線を下る。
途中、あんぱんで有名なオギノパンの本社工場がある。直売所が人気で広い駐車場があり混んでいる。

オギノパン 本社工場直売店 専門店

愛川町田代にある大矢孝酒造に寄る。独特な雰囲気を残している。
昭和な雰囲気と言うのかもしれないが、全国的にはよくある恵まれた環境であり、首都や地方の超過密状態こそ異常で優しい環境ではなかろう。

大矢孝酒造 グルメ・レストラン

この扉から入ると事務所のカウンターに２枚看板の残草蓬莱と昇龍蓬莱の時期に応じたバリエーションが並んでいる。
ディスプレイされてない銘柄も要望すれば在庫を確認してもらえる。何本ですか？と問われ１本と答えるのがちょっと気まずい雰囲気だが、酒販店や飲食店、贈答用にまとめ買いに来るのだろうか。

大矢孝酒造 グルメ・レストラン

母屋の門前に欅の大木がある。この時期は葉を落とし明るい。母屋の裏側に主様のSNSにしばしば登場するトキちゃんこと「時之進」くんが居るようで、残念ながら見ることはできない。おとぼけな様子を紹介されているが、現役の番犬で、不審者には吠えるだけでなく、噛みついたり攻撃するのだろうか。

大矢孝酒造 グルメ・レストラン

名木の碑がある。推定樹齢400年とのこと。

大矢孝酒造 グルメ・レストラン

相模川の高田橋を渡り相模原の田名向原遺跡に向かう。
勝坂式土器の勝坂遺跡と違い、旧石器時代について学習するための立派な施設が建っていることを知った。

田名向原遺跡 名所・史跡

道路の付け替えのため、古墳群のなかのひとつが発掘調査され、移設されている。坂道敷設で古い地層まで調査された際に、古墳時代より遥か前の地層から旧石器時代の住居状の跡が見つかり、黒耀石などが多量に出土したそうだ。近隣の大規模調査までの予算は付かず、集落の跡なのか位置付けは不明なようだ。

田名向原遺跡 名所・史跡

唯一の住居状の遺跡は表土を埋め戻され保存されている。周囲に頑強な太い手摺か設置されていた。
背景は相模川、圏央道の相模原愛川インターチェンジの連絡橋など。

田名向原遺跡 名所・史跡

分かりやすい地層の標本展示があり、相模原の河岸段丘の成り立ちも含めて学習できる。
週末は熱心なボランティアが常駐しリクエストに応じて詳しく解説してもらえる。
相模川流域には見どころが点在するので、事前に目的やルートを決めて周遊すると良いのだが、未知を自覚して探究するにも相当なエネルギーが必要だ。
IOCの北京冬季五輪2022も最終日、多大な権益と犠牲が調和するかは今後関係者が掲げる理念通りムーブメントを維持できるかに依るのだが、性悪な人類の根本的な和平は原理的に不可かもしれないし、宇宙生誕からの時間軸からすると人類の活動自体が小さいのだが、国内のコ６波はようやくピークアウト、次は何処に。チャンスは逃すな。

田名向原遺跡 名所・史跡