新緑のかながわ県中央部をサクッと巡る2023GW

2023/04/30 - 2023/05/01

やってきました2023ＧＷ、最近３年間のコロナ禍などの規制対応などで以前の嗜好や志向を忘れてしまっているところ、神奈川県中央に位置する伊勢原市、厚木市をサクッと散策、予習不足で消化不良ながら、溜まった課題の解消を。
神奈川県の県庁所在地横浜市には酒蔵は無く、長年功績のある黄金井酒造が所在する厚木市に酒造組合が設置されていて、多摩地区に偏って酒蔵が配置する東京都と類似性が有りそうだが、東京都酒造組合は酒蔵の無い立川市の立地であり事情は異なる。
県政以前の相模と武蔵の国の統治と系譜について学習不足に気付くとともに、厚木市の北部の地理について少しだけ理解を深めることができ興味関心も湧く。
相模川を渡り再選を果たしたほぼ同世代の首長に期待が膨らむ相模原市に寄りご先祖に挨拶を。

エリア 厚木(神奈川)

小田急電鉄の総合車両基地新設に伴う大規模な開発が発表され、都内の複々線化事業が落ち着き、新宿駅ビルの再開発とともに、一部本社機能の海老名市への移転など、神奈川県沿線のサービスと事業の高度化に注力し始め期待が膨らむ、前線の小田急小田原線伊勢原駅にやってきた。
神奈川県の名峰大山阿夫利山に向かう北口駅前に、小田原線開通の遥か前の江戸時代から大山参りで栄えた名残り、大きな鳥居が構えるが、その先の距離は歩くには長く、賑やかな参道が続く環境ではない。
控え目な地元の優者はまぎんよりもデカくりそな銀行が鎮座するが、北側駅前は大規模な商業施設の開発はなされていなく、ちょっと先に地域色のほとんど無い生鮮食品ディスカウントスーパーOKが進出する他、駅から離れた国道246号線沿いに小さめな忠実屋からダイエーを経たイオン、駐車場潤沢なヨークマートなどもあり駅前の賑やかさを得るのは容易ではなさそうだ。

伊勢原駅 駅

伊勢原駅には大山観光のため小田急自慢の特急ロマンスカーも一部止まる列車があり、大きな橋上駅舎になっている。
北口出口に降りる途中に観光案内所があるが、事務所に面したカウンターがあるだけで気軽に見所を聞く雰囲気では無い印象で、物産店的な小さなショップが併設されていた。他に土産物店は無いので、小田急線利用の場合に帰りに寄るには重宝だろう。
なお、駅近くを散策するガイドツアー等の案内は見あたらないものの、詳細な散策パンフレットが数種類配布されていた。

伊勢原駅観光案内所・駅ナカクルリンハウス 名所・史跡

南口も観ておこう。南口には2階建ての小田急マルシェがあり、OXなどが出店している。
神奈中のバスターミナルがあり屋根も整備されている。大山ケーブル行は北口から出ているので注意。
南口には伊勢原とうきゅうから転身した相鉄ローゼンやイトーヨーカドーも出店している。

伊勢原駅 駅

伊勢原の主な文化財は大山、日向、比々多の3エリアに分散されている。
駅から徒歩圏内を散策しよう。

伊勢原大神宮 寺・神社・教会

「伊勢原」の地名発祥の地、伊勢原大神宮をお参り。
由縁など調査不足で良く分からず。

伊勢原大神宮 寺・神社・教会

最近あまり見かけ無くなった鯉のぼりが何セットも。
ほぼ無風で綺麗に泳いでくれません。

伊勢原大神宮 寺・神社・教会

外宮と内宮が隣り合い鎮座、下段に降りなく拝殿が繋がっていて順序よく祈願できる。
周辺の遺跡調査から縄文の山岳信仰にまで遡り東日本最古級の可能性があるとされる比々多神社をお参りするつもりが、駅から離れていてアクセス路がややややこしく、他に時間を割くことを優先した。

伊勢原大神宮 寺・神社・教会

大規模出店ラッシュが続くAPAホテルチェーンと提携している格安なセレクトイン。最近は補助事業の予算も使い果たされて値上がりした印象。
隣には日産自動車の通勤バスターミナルがある。混雑する本厚木駅ではなくこちらから、追浜から2007に移転した森の里の総合研究所へ送迎されるようだ。
なお、セレクトインの駐車場は未舗装の砂利敷で水溜に注意。フロントの担当は海外からの応援者らしく他国に来た錯覚。駐車料金はインクルーシブ。
独特な配色は神奈中バスだ。
それにしても凄まじい数の空中架線。美しい街並みとは程遠く、地中化する予算を確保するのは容易ではないだろうが、計画的な市街化はなされているのだろうか？無策、責任放棄では立ち行かないが、そもそも課題に気付いているのだろうか？

ホテルセレクトイン伊勢原 宿・ホテル

リニューアルされた壁紙。ユニットバスも更新されものの、カーテンの一部がカビていて残念、防カビ仕様では無いのかな？しかも、便座に腰掛けると、蓋が洗面台と干渉して開き切らなく背中に当たり若干不快。
なお、窓にレースのカーテンは無く、両側に開く遮光性抜群の引戸のみだ。
部屋にエアコン室内機が設置されていて、好みに応じて個別に細かく運転操作できて良い。
オンデマンド式のビデオプログラムの利用もインクルーシブ、コンテンツ一覧が見にくく改善の余地あり。APAホテルのような大型サイズではなく、部屋サイズに合わせた選定だ。
インスタント式緑茶、歯ブラシなどアメニティもインクルーシブ。
部屋の配置によって窓から大山丹沢連峰と扇状地的な地形も楽しめる。

ホテルセレクトイン伊勢原 宿・ホテル

伊勢原を立ち、厚木市七沢の黄金井酒造の直売所へ。
八代目の現当主が日本酒造組合中央会 理事、評議員を歴任されている精力的な酒蔵だ。清酒だけでなく、味醂、米焼酎、ジン、ビール・発泡酒、蜂蜜酒や梅酒などリキュールの製造も手掛け多角化経営されている。
メインブランド「盛升」の比較的リーズナブルな純米吟醸の生酒も扱う。
南側の隣地に先月新しくできた「青空と大地 七沢温泉 食の市」に寄るつもりが、平日なのに駐車場が満で、午後の大事な予定もあるのでまたの機会に。

黄金井酒造 名所・史跡

七沢にある森林公園に寄る。
2006年から認定が始まり現在全国に約60の森林セラピー基地のひとつ。2007年認定の古参だ。神奈川県には他に箱根町、秦野市、山北町、大井町にも。
1500万㎡もある森林セラピー基地には、3本のセラピーロードのほか、いくつものハイキングコースがあり、周辺には七沢温泉、広沢寺温泉などを有する東丹沢七沢温泉郷がある。森林セラピー基地の拠点施設でもある七沢森林公園は64万4000㎡の面積を有する県内最大規模の県立の都市公園だ。
駐車場のキャパが控え目なものの平日は余裕あり料金も無料。ＧＷはＢＢＱ場に近い駐車場はＢＢＱ利用者専用になっているので注意。
なお、駐車場の先のトンネルを抜けると森の里の住宅街でガラリと環境が変わるのも特徴的だ。

七沢森林公園 公園・植物園

土休祝日は駐車場が有料なのだが格安であり、むしろやはり到着時に空きがあるか否かが問題だろう。
料金は料金徴収員の人件費にあてられ、くだびれ劣化してゆく設備改善には回らないパターンか。

七沢森林公園 公園・植物園

「森のかけはし」と命名された優雅なアーチがシンボル

七沢森林公園 公園・植物園

公園のメインの入口の看板は大きく育った街路樹に隠れ、駐車場の入口とは異なり分かりにくい。
予約を取れれば手ぶらでも流行りのＢＢＱを楽しめるそうだ。

七沢森林公園 公園・植物園

セラピーロードのマップの掲示板。
印刷紙面のマップは公園事務所前で入手することができる。歩くだけでも十分かもしれないが、効果的な利用には、やはり森林セラピストのガイドツアーが良いだろう。
先駆的な２つ星の基地と比べると整備状況は劣るようだが、温泉も予約してじっくり味わいたいものだ。
立看を細い紐で固定するのもなんだが、ガムテープは緊急措置としても余りに不粋。県の貴重な予算の使い方、センスアップに期待したい。

七沢森林公園 公園・植物園

恐らく最近リニューアルされた県立公園の大きな案内地図。
次回ゆっくり楽しむ予習をしたかったがwebのマップと同等で今ひとつ臨場感がなく分かりにくい印象。
せっかく来たが、だんだん興味が薄らいで行く…

七沢森林公園 公園・植物園

公園入口は間口が広いものの、事務所を過ぎるとすぐに狭まる。入口からは高低差や奥行きが掴めなく、周りは森と言うか山に囲まれ遠望の眺望はないが、空気は抜群に良く森の木々の放つ芳香が濃く強い。

七沢森林公園 公園・植物園

有名なアルプホルンイベントの演奏など企画は盛りだくさん、園内には施設が散りばめられ流石に良く工夫されている。

七沢森林公園 公園・植物園

かながわの公園50選の銘板
神奈川県公園協会によると、神奈川県内には現在27ヵ所の県立都市公園があるそうだ。横浜市南部には県立都市公園は無く、県税受益に地域格差がある。
なお都市公園の他に「自然公園」という概念が法令で指定されているが、環境省主管の富士箱根伊豆国立公園、丹沢大山国定公園・県立丹沢大山自然公園は全て県西部で離れているので身近では無い印象。
かながわの公園50選には「金沢自然公園」も選定されていてややこしいが、横浜八景島と同様に名称付けの配慮が足らないのではないかと。他にも横浜公園、港の見える丘公園、観音崎公園、三渓園等に加えて野島公園も名を連ねる。

七沢森林公園 公園・植物園

七沢森林公園の先のトンネルを抜けて、森の里の住宅街最上部の交差点を左折、突き当たりに「あつぎつつじの丘公園」がありつつじが見ごろ。道路からはつつじはほとんど見えない。

あつぎつつじの丘公園 公園・植物園

日本一を目指した整備をうたう幟が掲げられているが、植栽本数あるいは面積による定量化だろうか？
丘陵地の緑地公園として規模は大きく、高台なので一部厚木市街の眺望も良いが、17世紀からの歴史がある館林市の国指定名勝「躑躅ヶ岡」の巨大な古木群などを有するつつじが丘公園などを凌ぐのは容易では無いだろう。

あつぎつつじの丘公園 公園・植物園

森の里は比較的新しいニュータウンだが高齢化の波は激しく。そう言えば、青山学院の厚木キャンパスが20年足らずで撤退移転したのは衝撃的だったが、跡地に日産の先進技術開発センターが開設されるなど、本厚木駅から離れた立地はなかなかの激動を産んでいるようだ。
七沢森林公園に続いて奥までゆっくり散策して見たかったがまたの機会にしよう。

あつぎつつじの丘公園 公園・植物園

ところ代わって中津川のそばに数年前に新しく開館した郷土博物館へ。
森の里から直接向かうバス路線は無く、本厚木駅を経由してのアクセスとなるが、本数が少なく。

あつぎ郷土博物館 美術館・博物館

入館料は企画展示も含めて無料措置中だった。

あつぎ郷土博物館 美術館・博物館

コンパクトながら展示や新しい整備は参考になる。
以前の企画展示の内容に関心を持ち存在を知った博物館で、入口近くのロビー脇に配架された資料も参考になった。

あつぎ郷土博物館 美術館・博物館

裏手にまわるよく整備された庭。
右手は研修室で左手が展示室。研修室の利用状況は？

あつぎ郷土博物館 美術館・博物館

平日なので駐車場はガラガラ。正面が中津川。
周辺はコンテナハウスの保管場や廃車の解体工場などで文教施設や公園の集積はなく想像していたより環境が良くなく、博物館が浮いた存在になってしまっている印象。残念ながらグローバルな探訪者に貴重な時間を割いて訪れることを薦めるには問題有りそうだ。

あつぎ郷土博物館 美術館・博物館

午後の用事を済ませ、相模原公園へ。
正面の白い排気スタックは神戸製鋼の手掛けた二代目の清掃工場のもの。予約すれば施設を見学案内してもらえるようだ。焼却炉の排熱を温水プールや温室で利用している。

県立相模原公園 公園・植物園

目的はクレマチス鑑賞だったがクレマチスフェアは７日のみで欲求不満に。やはり事前の下調べは重要だ。

相模原麻溝公園 公園・植物園

代わりにはならないけど、緑化フェアで整備された広場の大花壇を観て帰ろう。
コンクリート面の褐色化はなんなん？汚れた大気が降雨で伝染るのか。
南清掃事業所の排気スタックのてっぺんが雲に隠れて何の前触れかな。

相模原麻溝公園 公園・植物園

斜面の花壇に大きく描かれた花の茎はパセリ。青いビオラ、白いノースポールも含めて背丈が伸びやや乱れているものの、なかなか良く維持できてますね。

相模原麻溝公園 公園・植物園

白藤棚が青空に映えなかなか立派な様子を観れ満足。

相模原麻溝公園 公園・植物園

今回はグリーンタワー相模原には寄りません。
展望室に人気が、ぐるっと展望できるのはGood！、但し高さはさほどでなく眺望に期待し過ぎてはなりません。

相模原麻溝公園 公園・植物園

麻溝公園の中に片岡球子等を輩出した名門女子美術大学相模原キャンパスがあり。併設美術館の入口が目立たず分かりにくく。あとで調べると展示会の端境期で開館してなかった。会期中に機会を設けてみたい。
なお公園内で木々の写生に励む学生さんが多数、最寄り駅から遠くバス便で時間かかり過ぎ、近くにスーパーなどなく大変そうですが、県立公園にも隣接した都市公園内のキャンパスの環境は良さそうだ。
連休序盤の天気予報では関東は後半は雨天だったものの気持ちの良い晴天が続きました。
次は久しぶりの県外への遠征をレポートする予定です。
連休最終日はいよいよ雨天の予報で、雨天は数日続く見込みですが、５月病などにならないよう楽しみましょう。
最後まで読破頂き有難うございます。皆様の武運、幸運を祈ります。

相模原麻溝公園 公園・植物園