2017/04/25 - 2017/07/19
163位(同エリア506件中)
おくさん
歩く歩く歩く2017 プリミティボの道3(3の8)
プリミティボの道8 Berducedo - Grandas de Salime
スペイングループに混ざって
6月26日
5時40に起床。キッチンでチョコパン2個とヨーグルトで朝飯。昨日の轍を踏まないように入念にパッキングする。もう忘れ物なんかするもんか。別のアルベルゲに泊まったスペイングループが7時に朝飯だと言ってたので、しばし時間を潰して6時45にアルベルゲを出てみる。濃霧が巻いているのでザックカバーと雨合羽を装着。プリミティボの道になってから、毎日のように雨支度での出発になっている。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- エティハド航空
-
スペイングループが泊まっているアルベルゲの前に行けば賑やかな連中の姿が見えるだろうと思ったが、何の気配も感じない。もしかして既に出発した?考えても仕方がないので、暗い中をポツンと一人で出発する。
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濃霧の中、ちょっと離れた家に明かりが灯っていて、バックパックを背負った女性の巡礼が出てきた。どうやらあそこもアルベルゲかバルのようだ。その先に3人の連れらしき人たちがいて一緒に歩き出した。もっけの幸いと、このグループに付いて行くことにする。4人は少し行った三叉路で予想外の方向に曲がった。え、ここでいいの?そこには矢印も道標もなかった。そのまま付いて行くとやがて道筋に矢印が現れた。このグループに付いてきて良かったこと。自分ひとりなら曲がらずに間違った方へ行ってしまっただろう。詳しい地図を持ってないので危険がいっぱい。
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追いついたので話しかけてみると、この人たちはフランスからの夫婦2組のようだ。手持ちのフランス語は10個に満たないので、少し喋ると品切れになる。でもこの人たちは言葉は通じなくてもとてもフレンドリー。名前を教えてくれるが聞きなれないフランス名前は覚える可能性ゼロ。私のことはミッチャンと呼んでくれと言ってみる。欧米人には母音がはっきりしている日本の名前は発音しずらいので、ミッチャンならちょっと欧米ぽいので覚えやすいだろうとの思いで、いつもこう教えている。それに日本でも仲の良い友達からは昔からミッチャンと呼ばれてるし。この人たちは私の名前をすぐ覚えてくれて行く先々で「ミッシャーン」と声をかけてくれるようになった。みっちゃんでなくミっシャンだが。これってフランス語読みなのかな。貴重な道連れなので暫く後に続くが4人が立ち話を始めたときに抜いて、その後は一人旅になる。
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ずっと濃霧が続いているし、一人だと怖いような山の中をずっと歩いていく。ここは頂上付近なのか、周りには高い木がなくなってきた。絶対に人は住んでいないだろうと言うような石つくりの建物の周りには墓石みたいのが並んでいるので薄気味悪いところだな。こういう所はやっぱりグループで歩いた方が心強く感じる。
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やがて道は下りだし、また森の中に入ってくると、前方にやっと人影が見えてくる。近づいて行くとどうもモンセラットらしい。追いついたらやっぱりモンセラットとスペイングループの一人だった。他の人たちはその少し前を固まって歩いていた。私が追いつくとみんな旧知の仲間がやって来たように歓待してくれたのでテンションが上がる。
スペイングループは7時に朝飯と言ってたと思ったので、後ろにいるかと思ったが出発を早めたのかな。或いは6時を7時と聞き間違えたか。スペイン語で6はセセンタで、7はセテンタだから聞き間違えた可能性は充分にある。そう言えば前日の出発も真っ暗けの中をスタートしていたので、やっぱり私の聞き違いだったのかも知れない。何はともあれ追いつけたのは私も早めに出発したお陰か。早起きは三文の得。 -
この後はずっとこのグループに混ざって歩くことになった。このグループには英語を話せる人は一人もいないが、やたらとスペイン語で話しかけてくるヒョウキンなおっさんがいるので、まぁ有り難いです。喋っている10分の1も分からないけど、みんなフレンドリーなのでとても居心地がいい。
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ここの巡礼路は山火事の後をずっと続いていた。行けども行けども山火事の爪跡だらけ。燃えている時は歩ける訳ないので、そのときここに差し掛かった巡礼は大きく迂回せざるを得ないからさぞや難儀したことだろう。木々は炭になっているが草はもう新しいのが生えだしているので草の生命力に舌を巻く。こんな広い範囲を植林し直すのは大変そうと思うがスペインだから自然に任せるのか?
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上りきったら今度は大きなダムを下に見ながら下りだした。どうやらあのダムの方へ道は続いているようだが、ダムの上流へ行くのか下流へ向かうかまでは分からない。やがてダム湖脇を走っている舗装路に出ると、山道から平坦な道になったので歩きやすくなる。
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ダムの近くまでやってきたら、一番のひょうきん者がコンクリート壁に付いていた不思議な鉄扉を開けたのでみんなで入っていく。袋田の滝みたいなトンネル状の通路を抜けるとそこはダムの展望台だった。
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眺めの良さに記念撮影タイムの始まり。何の看板も掛ってないし、自分ひとりでここにやって来たらこんな得体の知れない所には入ろうと思わなかっただろう。大勢で歩くメリットはいっぱいある。ホントにこのグループに混ぜてもらって良かった。
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ダムの上を歩いて対岸に行くと遠くの高台にレストランらしき建物が見える。早朝からずっと歩き詰めだったのであそこで休んでいかないかなと期待したら、本当にみんなで寄っていくことになった。そこにはフリアンが先に到着していた。喘息持ちのフリアンは山越えをしないで、また舗装路をやってきたと想像する。それでここを待ち合わせ場所にしていたようだ。
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ひとりのメンバーのおばちゃんは名前をドミニクと言った。日本でも有名な「ドミニークニクニク粗末ーななりで~旅~から旅へ~」と日本語で歌ったら、当然のことながらこの歌を知っていて受ける。皆で歩くのは何かと楽しい。
このグループは殆どが60前後のようだ。最高齢は私より一つ年上の68才。酸いも甘いも噛み分ける年配者はフレンドリーで付き合いやすいのは洋の東西を分けないらしい。この中では唯一、モンセラットだけが若い青年だが、同じ巡礼の道を歩く仲間なので普通に馴染んでいる。 -
誰かがスマホでラテン音楽を大音量で掛けたら、そこにいるみんなが一斉に踊りだした。60後半と思われるおばちゃんまで腰をぐりんぐりん回しながら「ほらこれを見てごらん」なドヤ顔をしている。歩いている途中でも音楽があると、歩きながらステップを踏んでいたりして、さすがラテンの国。見ているだけで楽しい。
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途中にあった大きな水場に全員で寄っていく。広場にはゆすらごの木があって、たわわに実を付けているのでひょうきん親父が採って食べだした。私も真似して食べてみたが、やっぱり酸っぱくて美味くない。誰も食べないからこんなに実が付いているのか。ここでも音楽が掛ったら一斉に踊り出している。どんだけダンスが好きなんだよ。
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その名もグランドサリメの町に入ってきて、広場がある公園で休んで行く。野外ステージの上に登ってひょうきん者が何やら始めた。マイクに見立てたボトルを片手にスペイン語でレディース&ジェントルマンとでも言っているようだが、その後の演説は意味不明。どこまでもハイテンションだ。私はこの町に泊まるが、みんなはここから4km先のCastroと言う町のアルベルゲに予約を入れてあるそうなので、取りあえずのお別れとなる。おばちゃんが「次の町の A Fonsagradaへは Castroから24kmだがあんたは28kmだ」と言っているらしいので、ハアと聞いておく。お互いに明日はA Fonsagradaを目指すのなら、明日も一緒になるだろう。また再会するのが楽しみだ。
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この町のアルベルゲは私営しかないが、私営でもあるだけありがたい。公園から少し上った坂の上にあって、とても綺麗な建物だった。シャワー、洗濯してから近くのスーパーへ買出しに行くも、既にシエスタに入っていた。シエスタの2時にはまだ少しあるのだが、この町のシエスタは早めになってるのか?
買い物が出来なかったのでアルベルゲに戻って、ここの自販機で1ユーロの缶ビールを2本飲む。チーズとナッツは持っているので、やっぱり何か食料を持っていると助かることが度々ある。少し重くなっても切らさないのが肝要だ。
今朝、立ち話ししたフランス人4人組とインディラ、アストン組もチェックインしてきたし、先にチェックインしていたのは昨日一緒に歩いたスペインの親子3人組。この親子はたまたまスペイングループと一緒に歩いてはいたが、元々は別だったらしいのが分かった。それに昨日のアルベルゲで初めて知り合いになったイタリア人のアウレイリオもやって来た。この人は騒がしい若者グループとは一線を画していた40代の男で、見るからにローマの兵士みたいな頼もしい風貌をしている。このアルベルゲは知り合いがいっぱいになったので自分の家みたいな安心感を感じられて一層楽しい。
シエスタが終わった時間になったので再度スーパーへ。さっきアルベルゲで缶ビールを2本飲んだけど、また缶ビールを2本とヨーグルト4、コーラ、トマト、チョコパン、つまみ、桃缶で5.8ユーロ。700円ほどでこんなに買えるんだからスペインの物価はありがたい。このスーパーには例のアホグループが買い物に来ていた。こいつら若いくせにまだこんな所でぐずぐずしてるのかよ。さっさと次の町に行ってしまえばいいのに。顔を会わせてもこちらがニコリともしないので、幾らか感じてはいるかもね。この6人組は買い物したら次の町へ向かったのでせーせーした。
歯ブラシを無くしてしまってるので、このスーパーで歯ブラシも買いたかったが3本入りしか置いてないようだ。余計な荷物は持ちたくないけど2本捨ててしまうのもなーと悩む。だめ元でお店の人に1本入りがないか尋ねたら、親切にファルマシア(薬局)に行けばあるよと教えてくれる。薬局への道順も教えてもらえたので歩いていくと、道端でモンセラットが携帯で電話をしていた。あれ、モンセラットはスペイングループと一緒に次の町へ向かったんじゃなかったのかね。ほかの人たちはとっくの昔にCastro目指して歩き出してる筈なんだがな。ま、電話中だし放っといて近くの薬局へ。 -
歯ブラシは教えてもらったとおり1本売りをしていた。携帯に便利な折り畳み式で小さな歯磨きチューブまで入っている。ついでに足に塗るためのニベアが終わりそうなので、何かクリームが欲しいな。ニベアは無さそうなので、足にクリームを塗るしぐさで伝えようとしたが旨く伝わってくれないようだ。でもワセリンと言う単語が通じてすぐ小さな缶に入ったワセリンを出してきてくれる。ワセリンってスペイン語だったのか?或いはスペイン語ではヴァセリンと発音するかも知れないが、ワセリンで普通に通じた。やっぱり日本人が喋るスペイン語なんて想像で理解してくれるよね。
そんなことをしていたら何故かモンセラットが入ってきた。薬剤師さんとなにやら話しているが何が欲しいのだろう。女の子なので日焼け止めクリームでも欲しいのかな。もちろん日焼け止めなんて単語は知らないので「ソル、ソル?(太陽?)」とだけ言いながら身振りで聞いてみる。モンセラットの言葉と身振りから想像すると汗で肌がかぶれるようだ。スペイングループが予約していたアルベルゲにモンセラットも予約済みなので、このあと出発するそうだ。アスタマニアーニャ(また明日)と言ってバイバイする。
でも結局、モンセラットは6時半になってからこのアルベルゲにやって来た。そして予約しといたアルベルゲに携帯でキャンセルの電話を入れている。話し振りから想像すると「疲れてしまったのでそこまで行けないの」とでも言っているようだが、きっと遅くなってしまったのでこの先5km歩くのが面倒になってしまったのだろう。このアルベルゲにはベッドルームが2つあるが、モンセラットは隣の部屋になった。
今日のアルベルゲはモンセラットと親子3人組の息子以外はみんな年配者なのでとても居心地がいい。あ、インディラ・アストン組も若者だった。要するに馬鹿騒ぎする若者がいなくちゃ快適なのだ。
明日は5km先に宿泊しているスペイングループ6人が6時に出発するだろうから、こっちは6時半に出発して追いつく作戦にする。歩くのが遅い人たちだがこの差で追いつけるかな?連中が泊まっている村までは5キロあるので、合計1時間半の差はいくらなんでも追いつけないか。まぁそれでも明日は同じアルベルゲに泊まるだろうから、そこで一緒になるだろう。
ここに泊まっている人の全員が明日はA Fonsagradaに泊まるだろう。それに5km先のアルベルゲに泊まっている知らない人たちも同じ町を目指す筈だ。距離的にそこしか泊まれるところがないし。Fonsagradaのアルベルゲは56ベッドもあるから泊まれないことはないだろうが、同じ料金なら下段ベッドを確保したい。明日も頑張る。
プリミティボの道9 Grandas de Salime - A Fonsagrada
ドミノ初体験
6月27日
アルベルゲのキッチンでヨーグルト2、チョコパン2、ジュースで朝飯にして予定より早目の6:10にスタート。10分前にはモンセラットが一人で出発していった。スペインの夜明けは7時近い。女の子一人で真っ暗闇の中を良く行くよな。もっとも、この山岳の道を一人で歩こうと言うんだから最初の気構えから一般の女の子とは違うんだろう。見上げたもんだよモンセラット。 -
前の晩に一応、巡礼路は確認しておいたのだが真っ暗なので合っているかどうか不安だ。教わった道には矢印ないし。すぐあとにタイミング良くスペイン家族3人が続いたので一緒に歩くことにする。町の中に入ると少しの明かりがあるが、出てしまうとまた真っ暗闇。矢印探しもままならないが4人なので心強い。今日は1,050mの山越えを含む27.6km。朝から気合いが入っている。おまけに小雨が降ったり止んだり降ったり降ったりの天気なので、深い山道と相まって修行してる気になる。まぁ巡礼ですけどね。
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3人家族と一緒に山登りして、1時間ほどでスペイングループ6人が泊まったらしいCastroの村に辿り着く。アルベルゲがあったが付近には店もバルもなさそうだった。泊まるには不便そうだな。そこを越えて暫く行くとアストゥリアの博物館に寄ると言うので付いて行ったが霧の中、扉は閉ざされていた。閉館日と言うより時間が早すぎたんじゃないのかな。
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頂上付近にアストリア州とガリシア州の境目があったので州境を跨いでみんなで記念写真。そこへクロアチアから来たという女の子がやってきたので歩きながら少しお喋り。モンセラットもそうだが、こんな霧が舞ってる山の中なのに良く女の子が一人で歩いていると感心する。来年はポルトからLa Costaの道を歩きたいそうだ。やはり銀の道やプリミティボの道を歩くような人はサンチャゴ巡礼にとりつかれてる人が多い。私も同じ道を歩きたいのだと言ってみる。本当はこの後歩く予定だったが坐骨神経痛のお陰で日程が大幅に遅れたため諦めたとは言わなかった。それだけの英語力ないし。
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家族のお父さんが、ガリシア州からは道標に付いているホタテ貝の向きが今までと逆になるんだと講釈を始めた。今までは貝の根元が進む方向で、ガリシア州は貝が開いている方がサンチャゴだと。でも私の経験だとこの貝の向きは必ずしもそうじゃないんだよな。ガリシア州でも貝の向きはあっちこっちに向いているのがあるので無条件に信じてはいけない。信じていいのはどこでも矢印の向きだけだ。その後、スペイン家族は巡礼路が分岐しているところで、どっちに行くか話し合いを始めたので家族とは離れて一人旅になる。
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頂上らしきところを越えると、そこからは延々と下り道になった。遠く丘の上に目的のFonsagradaの町が見えてきたが、ここからは一旦谷底に下りてまた上っていかなくてはならないようだ。それが見えているのはちょっとテンション下がる。谷に下りて行くと、また巡礼路が分岐していて、矢印のある方は町の方に続いてないので、ここは矢印を無視して町方面の道を選択する。町の入り口に到達したら、今度は道がアチコチに分岐しているのでアルベルゲがどこにあるのかGPSでチェック。このまま真っ直ぐ行けばいいらしい。旅の頼れる相棒はGPS。
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そろそろアルベルゲの近くまでやってきたが、道が複雑にグネグネしていてGPSでも確認できないので町の人二人に聞いてやっと見つけることができた。二人目に聞いた所はアルベルゲのすぐ目の前だったが、それが分からないのが初めての町だ。普通の家みたいに見えるので分かりづらいアルベルゲだな。ここはカンタブリコと言う名前のアルベルゲなので、カンタブリア州の何かなのだと想像する。何かって何なのかな?
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無事に私営アルベルゲに到着すると、インディラがチェックインの最中だった。インディラはメタボ気味なので心配した通り、膝を故障したのでバスを利用して到着したが、相棒のアストンは一人で歩いて来て丁度今到着したようだ。銀の道で仲良くなったホセも足を怪我した奥さんのジヌはバスに乗っても自分は一人で歩いていたし、そういう拘り好きだなー。前に読んだ日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会の掲示板には「ここはALSAのバスが走っているので雨の日は利用するのがいいかと」なんて投稿があったが、何を考えているんだ。
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私営は高いので滅多に利用しないが、今日の町には公営がない。でもやっぱり私営はサービスが違っていた。部屋もキッチンもキレイで、トイレ、シャワーは3つずつもある。一人一人に布のシーツ、枕カバー、掛け布団、おまけにバスタオルが一人ずつにってホテル並み?ベッドルームは8人部屋が幾つもあって、インディラ達は昨日と同様、私の隣のベッドになった。今日もインディラが下段でアストンがその上。
大方は文句なしのアルベルゲだが、ただ一点だけ不満なところは物干し場がないこと。洗濯・乾燥機は6台もあるけど手洗い派には干す場所がない。仕方ないので靴下だけ洗ってベッドの近くに干しておくが天気が悪いので乾くはずがない。濡れた雨合羽も干す場所がないので同じように近くに広げて置くしかない。雨の日は何かとジメジメしている。 -
買い物に出かけたら、仲良くなったフランスの4人組がアルベルゲを探していて今回も嬉しそうに「ミッシャ~ン」と声を掛けてくれる。4人をアルベルゲまで案内してからスーパーへ。1リットル白ワイン、豆のビン詰めとピクルスのビン詰め、トマト、パン沢山とヨーグルト4で6.5ユーロ。たまにピクルスが食べたくなるのは漬物が食べたいからなのかな。このピクルスは余り美味くなかった。ワインはまた飲みきれなかったので近くの人に残りを上げる。
スペインの6人グループがチェックインしていたが、モンセラットが居ないので、もう一つの私営に入ったかな。この人たちは別のベッドルームになったが、広いキッチンでゲームを始めたので観戦してみることにする。二人はボードゲームだが、あとの4人は何とドミノだった。日本でドミノと言えば将棋倒し以外の発想がないが、本来はこうしてゲームをするものらしいのは知っている。テレビで一度やってるのを見たことがあるが、実際に目にするのは初めてだ。相手に手持ちのドミノを知られないように麻雀みたいに立てていて、用心深い人は更に両手でドミノを覆っている。麻雀は縦に立てるがドミノは駒が薄いので横に立てるようだ。 -
見ていると何となくルールが分かってきた。要するに時計回りで隣の人が出したドミノの駒と同じのをくっつけるゲームのようだ。1枚の駒には両端に2種類の数があるので、くっつけた反対側と同じ数の駒をくっつけて行く。手持ちのコマに適切な駒がないとペナルティーとして山から1枚引いて自分の駒が増えるという仕組みだ。最終的に手持ちの駒がなくなった人が勝者で、それで1ゲームが終わるらしい。
へーと思いながら見ていたら、「やれやれ」と言うので初ドミノを体験させてもらうことになった。駒を出す向きが縦だったり横向きだったりのルールがあるようだが、それはやっている中で教えてくれるが意味不明のままやっている。3ゲームやって、一度だけ勝利することができたので喝采を浴びる。すごく単純なゲームに見えるが、単純なものほど奥が深いんだろなと想像する。思いがけずにドミノを体験できる楽しい夜になった。今日のアルベルゲも顔なじみが沢山いるので、親戚の家に来たみたいで楽しい。
プリミティボの道10 A Fonsagrada - O Cadavo(Baleira)
今日も一緒に -
6月28日
アルベルゲの広いキッチンで朝飯。ヨーグルト2、パン数個にキッチンにあった本物のコーヒー。珈琲フィルターは無いのでどうやって飲めばいいんだろう?そう言えば、昨年仲良くなったターニャが大のコーヒー好きで、いつも挽いた粉を大きなカップに直接ぶち込んで飲んでいたのを思い出す。ターニャにそれどうやって飲むのか聞いたら、暫くすると粉は下に沈むので、上澄みを飲むんだと身振りで教えてくれた。それを真似してみる。まぁ多少粉が気になるが飲めないことは無いようだ。 -
6時半にスペイングループに混ざってスタート。真っ暗闇で(写真は自動露出なので明るく写ってますが)強い風と小雨が降っている中、みんなポンチョを翻して黙々と歩く。なんか普通に考えれば凄い光景だろう。一人なら修行の心持ちだがグループならむしろ楽しささえ感じてしまうから不思議。こんな状況でも深刻な顔をする人は一人もいないし、むしろ楽しんでいるようにさえ見える。降ったり降ったり止んだり降ったりの中を歩き続ける。
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舗装路を歩き続け、途中から細い山道に誘導されて入っていく。天気の悪い山の中での一人歩きだと、なるべく舗装路を歩きたくなってしまうが、グループなら何でもござれだ。
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暫く登っていくと小さな祠みたいな不思議な建物がポツンとあった。マリア様を祀る祠のようだがハッキリしない。信仰心の篤いスペインにはこういう祠や小さい聖堂があちこちにある。日本で言えばお地蔵様みたいなもんか。その前で全員で記念撮影。グループなら雨の中も楽しい。
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深い山の中にポツンと雀のお宿みたいなバルがあったので、雨支度を解いて全員で休むことになった。外のテラス席には昨日一緒に歩いたスペインの親子3人組がいたので再会したことに全員のテンションが上がる。ひょうきんものはバルで飼っている小型犬にそこまでやるかと言うほど挑発を繰り返している。目と鼻の先であれだけやったら噛まれるんじゃないかと冷や冷やした。私は1.4ユーロのコラカオだけ頼み手持ちのパンをちまちまと食べるが、ほかの人たちは朝飯のつもりなのか、全員が飲み物とボカディージョを豪勢に注文していた。こんな寒いのにビールを飲む人もいたな。
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この店は建物の中に入るなら外でポンチョを脱げと、店のセニョーラがやかましく指導していた。店の人が客より威張っているのはスペインではお約束。でも店内に入るのはトイレを借りる人くらいで全員が外のテラスで過ごしている。寒いのにみんな外が大好き。
ずっと山の中を歩いて来て初めてのバルなので、あとからやって来る殆どの巡礼がここに寄っていく。暫くしたらモンセラットが一人で到着してきた。モンセラットまた一人歩きかよ、よくやるよなこの子も。スペイン語が堪能ならそのモチベーションはどこから来るのか聞いてみたいところだ。
バルを過ぎると小さな村があったが、すぐまた山道に変わる。喘息のフリアンはきつい山歩きの行程は舗装路を歩き、ところどころで我々と一緒になる作戦のようで、舗装路から道標に従い山道に入っていく所で「じゃぁ」と言う感じで一人で舗装路をそのまま行ってしまう。大人の喘息があるのに山歩きなんて命に係るんじゃないのかね。フリアンも大したもんだ。喘息で亡くなった歌手、テレサ・テンを思い出してしまった。 -
この後は今日一番の上り坂が続いていた。女性3人はみんな60代なので息が上がり始めている人も出てきた。その中でも一際大変そうなおばちゃんの事を一番のひょうきん者が盛んに気遣っているので、どうやら二人は夫婦らしいのが分かったが他の人たちの素性は未だにさっぱり分からない。やっとこさ峠らしい所に到達した。一番の難所を越えられたので、親子三人組の息子にカメラを渡して撮ってもらう。
私の履いている水色の短パンは20日前に訪れた温泉の町オウレンセで買った海パンだ。雨合羽と合わせるとベストマッチ。海パンで歩く利点は洗濯が1枚少なくて済むことと、こういう雨模様の日には濡れるのを気にしないで歩けること。なのでこれ結構お気に入りになった。次の巡礼もこれで行こう。 -
今晩泊まる予定の O Cadavo4km手前の村に差し掛かった所にバルがあって、中からフリアンが出てきた。ここに先回りして我々が来るのを待っていたようだ。みんなで雨具を脱いで一休みしていく。そろそろ目的地が近づいて来たので、ここではコラカオじゃなくビールを飲んでしまおう。1.4ユーロで小皿のピンチョスがおまけで付いてきた。みんなも目的地が近いのが分かっているので気楽になっているのが感じられる。遅れて一人、モンセラットが入ってきた。大きなポンチョのまま入ってきて美女がビショビショ。モンセラットはいつも女の子一人で頑張っているので本当に感心する。モンセラットはポンチョだけど、バックパックは中に入れないで雨カバーを掛けて外に担いでるんだな。余り見ないスタイルだ。
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下り坂が終わるころに突然大きな建物が現れる。標識を見たらここが公営のアルベルゲだった。村に入る手前にあるのは探す手間が省けて助かる。来る前はフリアン達が予約しているという私営のアルベルゲに一緒に泊まろうかと思っていたが、中に入って見ると広くて近代的。騒がしい若者連中もいないのでここに泊まることに決める。みんなも中に入って見渡しているが、私営に予約してあるのでやっぱり村の中へと流れていった。ここには先着が3名いたので自分で4人目だ。ふたつのベッドルームがあり、イビキ大王の顔が見えたので他の部屋にベッドを確保する。
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シャワーしてから洗面所でパンツ一丁で洗濯していたら、玄関に誰かやってきて大きな声で呼び掛けている。ここは自分しか応対する者がいなそうなので玄関に行ってみたところポンチョを着たままのモンセラットだった。パンツ一丁のまま受け答えをするが、モンセラットも特にどうと言う事もなさそうだ。お互いとても開放的。誤解のないように書いておくが、ここスペインではパンツ一丁で寛ぐ男は珍しくない。女性も下着でウロチョロしているから決して私が特別なのではない。露出狂でも変態でもないからね、郷に入れば郷に従え。
モンセラットはスペイン語しか話さないので何を言っているのか良く分からないが、どうやら若者グループが泊まっているか確認しに来たらしい。自分としたらやかましいだけの連中だが、同じ若者のモンセラットには波長が合うようだ。ここには居ないよと言ったら私営アルベルゲを探しに行ってしまった。 -
洗濯したはいいが、相変わらずの雨降りなので外に干すことができない。他の人たちも廊下に渡したロープに工夫して干しているので自分もそうするが、こんな湿度の高い室内では絶対に乾かないだろな。荷物を軽くするために最低限の衣類しか持っていないので、乾かない衣類というのは死活問題だ。ま、それも大げさだが着替えがなけりゃ同じのを着続けるだけの話だ。
イタリア人のアウレイリオと長身の男がチェックインしてきたのに続いて、インディラ達もびしょ濡れで到着して来た。こっちの部屋はイビキだよと豚の鳴き声で教えて上げると自分と一緒のベッドルームに入って来た。出来ればアルベルゲにはイビキ専用部屋を設けて貰いたい。
濡れた合羽をまた着て雨の中を買い物に行くのが億劫なので、とりあえずインスタント珈琲を入れてナッツと干しぶどうで空腹をごまかしておく。こんな物でも何か食べ物を持っていると淋しい思いをしないで済む。
雨がやんだ所で買出しに出て行く。このアルベルゲは村の取っ付きだが、5分も歩けば村の中心に行くことができる。スーパーへ行く途中には私営のアルベルゲが2つあって、両方ともとても綺麗だ。公営だって負けないくらい立派なのに、スペイングループは予約ができる私営に泊まりたがるようだ。やっぱり予約しておけば安心だからかな。
この村の小さなスーパーはシエスタをやってなかったので助かった。冷凍の Canelones Italiana と言うのが旨そうなので買ってみる。もちろん、アルベルゲに電子レンジがあるのはチェック済みだ。これは3.4ユーロもしたが、たまにはいいだろう。小さいトマト2個、ヨーグルト4、チョコレート、少し甘い主食用のパンと明日の行動食に甘いパンの袋詰め、それに勿論1リットルビールも忘れない。占めて10.33ユーロと大量買いだが3食分と思えば安いもんだ。店の定食なら1回分の値段だし。スペイングループは良く私営に泊まってるし外食してるので、余り節約はしないようだな。 -
アルベルゲのキッチンで一人宴会の始まり。冷凍の何とかイタリアナはレンジでチンを繰り返して7分もチンしたら、やっと熱々になった。高いだけにチーズたっぷりでとても旨い。インディラ達も色々買い込んできて調理を始める。いつも男のアストンが料理をしてるようだ。銀の道のギャエレ達も男のルアンがいつも料理を作ってたし、女性が料理すると言うのは日本人の偏見なのかも知れない。
今頃になってまたモンセラットがやってきた。下見に寄ってからもう2時間くらい立ってるんじゃなかろうか。どこまで行ってきたんだよ。結局、このアルベルゲに泊まることにしたようで、私のベッドルームに落ち着いた。こないだも良く分からない行動の果てに遅くなってから同じアルベルゲに入って来たし、何を考えてるのか良く分からない子だな。まぁ言葉がほとんど通じないんだから分からないのは当たり前だが、思ったより子供なのかも知れない。
今日は一日中雨降りの山の中で結構きつかったけど目的のアルベルゲに落ち着ければ結果オーライだ。Wi-Fiもないし昼夜兼ねた食事を食べたら寝ちゃおうかと思ってたら、私営にチェックインしたフリアンとひょうきん者がわざわざ訪ねて来てくれる。これからセナ(夕飯)だから一緒に食べようとのお誘いだった。
お腹は一杯なので飲むだけと手真似で言って着いていくと、何が好きなんだと途中で寄ったスーパーで白ワインを買ってくれる。良く分からないけど今度はセナの前にバルに寄って一杯やるようだ。ワインを買ってくれたことだし、ここは二人に奢ってやろうとしたら「いいからいいから」とここもご馳走してくれた。至れり尽くせりで会社の接待のようだ。どこでセナなんかと思ってたら彼らがチェックインしているアルベルゲだった。 -
食事付のアルベルゲなんかなと思ったが、自分たちで夕飯を作って一緒に食べようと言うことだった。生ハム、チョリソー、オリーブにパン、色んな物に交じってスナック菓子みたいのに加えポテトチップまであった。これってスペインでは食事になるんか!どうやらこの中で調理したのは卵焼きだけらしい。
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ビールを飲む人はいても誰もワインは飲まないと言うので一人でフルボトルを1本飲んでしまう。残してもどうせ捨てられちゃうだろうから。さっきビール1リットル飲んでるし、昼もバルで飲んだし、ここに来る前もバルでビール飲んでるし今日はさすがに飲み過ぎ。
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ここで、みんなはどういう仲間なのか知ってるスペイン単語を駆使して聞いてみた。これまた知ってる単語を拾って要約すると、一組が夫婦で他の4人は全員ソロでCaminoで知り合って一緒に歩いているそうだ。そう、私もまさにその内の一人として仲間に受け入れてくれたのが分かった。そんな人たちにちょっと感激した。明日は6時に出発と言うことを約束して、一人で寝ぐらのアルベルゲに帰る。
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サンティアゴ・デ・コンポステーラ
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