霙降る＊東京さぬき倶楽部～芝公園～増上寺

2020/03/28 - 2020/03/29

東京さぬき倶楽部は朝ご飯もさぬきうどんなんだって。
でも、今年の8月末に営業を終了しちゃうから、その前に一度行っとかなくちゃ。
sanuki-club.tokyo/
とは言え、土曜日に母の夕食を済ませてから、日曜日の昼食までの間にね。
それでもお風呂には3回も入って、ちょっとした温泉気分を味わいました。
だけど夜の雨が朝には霙、昼前には雪に変わって、桜咲く中季節が逆戻り。
なので東京さぬき倶楽部の最寄り駅が麻布十番にもかかわらず、三密を避ける為にも知らない所へは足を向けず、地図無しで歩ける港区の東側を抜けて帰る事にしました。
そんな天気の中を歩き回ったので、服も靴もグッショリになった上に、撮れたのは残念な写真ばかり( ノД`)

エリア 三田・田町・芝浦(東京)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

東京さぬき倶楽部。
雨の中、到着です。
此処は元々、香川県が所有する東京事務所及び宿泊所として建てられました。
国立能楽堂の設計者として著名な建築家大江宏氏の作品で、昭和47(1972)年に開業しています

東京さぬき倶楽部 宿・ホテル

フロントカウンターに置かれた、香川県高松市産の庵治石。この石には「サヌカイト」という金属片が入っていて、ベル代わりに鳴らすと、金管楽器のような高音が響きます

残念だけど、駅からの経路をGoogleに任せたら、とんでもなく狭くて折れ曲がった道を歩かされ、行き止まりの古い民家がゴールになったりで、再開発に関してはチェックイン前に理解出来ました

ラウンジ。
クッションチェアとテーブルは全て香川県に記念館が在る家具デザイナー、ジョージ・ナカシマさんの作品です。国内でジョージさんの作品に触れられるのは、此処と国立近代美術館だけなのだそうですよ

壁面のタイルは大江氏が瀬戸内海をイメージして作ったオリジナルで、ディープブルーのタイルは１つ１つ焼きムラの違いで表情が異なります

香川県人だった大平正芳元総理の奥様が弾いていたピアノ。ご家族によって寄付されました。コンサートなどで今も演奏されています

ラウンジから庭を見る

真ん中は2階までだけど、吹き抜け

雨の庭にも出てみました。季節によってはビアガーデンとなります(この夏が最後？)

東京さぬき倶楽部 ビア庭園 グルメ・レストラン

何と、夕飯食べ損ねました。
館内のレストランが10時までだったので、チェックイン後の8時56、7分に行ったら、｢申し訳有りませんが8時55分でオーダーストップです｣と断られ、雨の中を再び出歩く事になりました。
写真は一ノ橋から見た首都高環状線と2号目黒線のジャンクション

麻布十番商店街。店は一部のバーなどを除いて何処も開いていません。結局コンビニでアイスクリームやスナック菓子を買って夕飯代わりとしました。こういうの好きじゃないんですけどね( ノД`)

めちゃめちゃお洒落なランプ。
階段もクラシックです。
大江氏は、建物だけにとどまらず、インテリアから照明の位置まで、完璧に計算し尽くされた空間に仕上げました

吹き抜けからラウンジを見下ろす

シングルルーム。
7階は女性専用フロアでした。部屋にバス・トイレは在りません。テレビは有りますが冷蔵庫は有りません。wifiはロビーのみ。
とは言え、お部屋お任せで朝食付きが3880円(税込み)ですからね

地下には男女別に大浴場が在ります。入れ替え制ではない上に、午前0時以降も利用出来るのは嬉しかったです。また7階には1～2人用の貸切りバスも在りました

大浴場と言うより、中浴場

7階には女性専用の貸切り風呂が在ります。朝はこちらを利用しました。浴室はほぼ家庭サイズかと

朝食は和・洋・うどん定食のどれかをチェックインの時に選んで食券をもらいます

空いてます

うどん定食。半ライス付けられますって。
PHOはサラダとか食べないし、寧ろ定食である必要が無いのです

花季月 グルメ・レストラン

ホテル2F「レストラン花季月」の天井は無数のアクリルパネルがビッシリ。
夕べ利用出来なかったのが残念。窓からの眺めも良いのです。朝はオープンしていないので、ブラインドの隙間から撮影

午前中のラウンジ

桜はほぼ終わり

庭園の奥に「花樹海」と言う数寄屋造りの別館が在るのです

駐車場手前に蔵！
何と、この蔵は白金に在った真珠王ことMIKIMOTO(ミキモト)の創業者・御木本幸吉さんが使っていた蔵を移築した物なのです。現在は、倉庫代わりに使われています

正面玄関。
さよなら、東京さぬき倶楽部

赤羽橋交差点手前の首都高入口。横断には注意してください

芝公園は増上寺を中心とした緑地帯(都立公園)で、明治6(1873)年の開園と、東京都内でも上野恩賜公園などと並ぶ古い公園です。
今更ながら芝公園ってプリンスホテルと増上寺をグルッと囲むように何ヵ所かに分かれて存在するのですね、ってか嘗ては増上寺の境内も芝公園になっていました

東京タワーはPHOと同い年です。
先が見えない不安★

芝公園17号地の桜

芝公園 公園・植物園

芝公園17号地の桜

弁天池。
逆さ東京タワーが見られるらしいのですが、この時は知らず

この池の存在自体を知りませんでした。赤羽橋から増上寺裏にかけては、車で通った事は有っても歩いてはいなかったのです。
PHOが小中学生の頃、夏になると泳ぎに来ていた芝ゴルフプールは今のプリンスタワーの在る所(この隣)でしたが、JRの浜松町か都営地下鉄の芝公園から歩いてたので、こっちへは廻って来ませんでした

カフェかと見紛う三縁山宝珠院。
増上寺の塔頭である宝珠院は、増上寺第三十世貫主生譽靈玄大僧正が、閻魔王と共に白蓮池の辨才天女を勧請、別当寺として貞享2(1685)年に創建したと言われています。港区七福神の一つとなっている弁財天は、三井寺を開山した智証大師が858年に竹生島で彫刻、源頼朝や徳川家康の崇敬を受けた事で知られています

宝珠院 寺・神社・教会

どっち行く？迷うまでもなく、右。
増上寺境内を抜けて、日比谷通りへ出る事にしました。都営三田線の駅もそっちです

大納骨堂。
昭和8(1933)年に建立されました。震災・戦争の難を逃れた数少ない建物です

貞恭庵。
十四代将軍徳川家茂公御正室、皇女和宮様ゆかりの茶室です。「貞恭」とは和宮様の法号「静観院宮贈一品内親王好譽和順貞恭大姉」から名付けられています。 四畳半二間の茶室からなる建物で、昭和55(1980)年に移築・改修し、一般にも利用されるようになりました

増上寺 寺・神社・教会

これまた開いていないので、隙間から撮影。
雨と言うか霙がハッキリ写り込んでいます

圓光大師堂。
宗祖法然上人八百年御忌を記念し、総本山知恩院門跡第八十六世中村康隆猊下と増上寺第八十七世法主成田有恒台下との尊い結縁が実を結び、平成18(2006)年11月25日、知恩院より法然上人御廟の御浄砂を拝領しました。御浄砂を成田台下は「御身柄」と命名、この法縁を承け奉安する御堂の建立を発願し「圓光大師堂」として平成21(2009)年9月に竣工しました。 御身柄は内陣奥の特別な厨子に経筒型の五輪塔に納められ奉安されています。建築様式は木造平屋建、妻入入母屋造、軒唐破風付吹放し向拝の意匠を施した和様の伝統建築で、身体と心を養う念仏道場になっています

増上寺 寺・神社・教会

景光殿(旧広書院)表門。
この門が現在地に移築されたのは、新書院建設時の昭和53(1978)年だそうですが、建立当初の位置は不明との事です。
形式は、一間一戸の四脚門(平唐門形式)で、屋根は桟瓦葺です。主柱には両側に壁が取り付けられていた痕跡が在りますが、現在は門だけが単独で建っています。
でも、圓光大師堂って額が・・

大殿裏に朱塗りの橋。桜の時期には景色の良い所ですが、何しろこの天気じゃね

徳川将軍家墓所。
以前、中に入った時に感じた事ですが、かなりの狭さと言うか、ギッシリ詰まった感がします。勿論、当時はそんなに詰め込む訳が有りません。
霊廟は戦災で焼失した後、昭和33(1958)年夏、文化財保護委員会が中心となって、発掘された土葬の遺体は、綿密な調査が行われた後、東京・桐ヶ谷にて荼毘にふされ現墓所に改葬されました。
埋葬されているのは、二代秀忠、五代将軍兄弟の綱重、六代家宣、七代家継、九代家重、十二代家慶、十四代家茂の6人の将軍の他、女性では将軍正室として二代秀忠夫人崇源院、六代家宣夫人天英院、十一代家斉夫人広大院、十三代家定夫人天親院、十四代家茂夫人静寛院の5人、将軍の側室としては三代家光の桂昌院、六代家宣の月光院など5人、その他、将軍の子女を含む計38人です

徳川家墓所 (徳川家霊廟) 名所・史跡

鋳抜門には｢この紋所が目に入らぬか！｣の三つ葉葵

この建物は何でしょう？

辛うじて桜が残っていたのは境内北側の付近。
小さなお地蔵様の並ぶ細い道は舗装も良くなく、ところどころに苔も生えてたりして、色の有る割りには雰囲気暗いのです

千躰子育地蔵尊。
子供の成長や健康を願って、昭和50(1975)年から奉納されているそうです。
今では本当に千躰以上のお地蔵さんが置かれています。
浜松町駅から東京タワーへ向かって歩いて来ると、此処を通るのがお約束

増上寺 寺・神社・教会

安国殿。
この建物の名は徳川家康公の法号「安国院殿」から命名されています。
戦災で焼失した大殿の代わりに仮本堂としていた建物を昭和49(1974)年、新大殿完成の折りに境内北側に移転し安国殿としていましたが、老朽化した為、平成23(2011)年法然上人八百年御忌を記念し、新しい安国殿が建立されました。
恵心僧都の作と伝えられる秘仏「黒本尊」は、家康公の念持仏として有名な阿弥陀如来像で、勝運・厄除けの仏様として江戸時代以来、広く人々の尊崇を集めています

増上寺 寺・神社・教会

安国殿黒本尊(秘仏なので、これは御前立本尊)。

大殿。昭和49(1974)年に再建されました。
首都圏では最大級の御堂で、石段を登りつめた2階に本堂、3階に道場、1階に檀信徒控室、地下に増上寺宝物展示室が在ります。
PHOが学校帰りに有楽町の三愛や西銀座デパート(さすがに学生なので銀座までは足を踏み入れられませんでした)へ向かってブラブラ歩いてた頃はピカピカの出来立てだったのですね

大殿に上る階段...25菩薩をあらわし、25段となっています。
参道から大殿前に至る階段...18段。阿弥陀仏の本願、第18願。
三解脱門から大殿...距離にして約48間。阿弥陀仏の48願。
大門から三解脱門...約108間。三解脱門をくぐり108の煩悩から解脱します

増上寺 寺・神社・教会

鐘楼。
寛永10(1633)年の建立ですが、現在の鐘楼堂は戦後に再建されたものです。収められている大梵鐘は、品川御殿山で椎名伊予守吉寛により延宝元(1673)年に鋳造されました。四代将軍家綱公の意向で奥方の簪まで寄与され、7回の鋳造を経て完成したもので、江戸三大名鐘の一つに数えられています。その大きさは高さ一丈(約3m)、重さ四千貫(15t)で、東日本では最大級とされています

増上寺と言えば、この東京タワーとのコラボですよね。天気悪くて暗いですが

三解脱門。
東京都内有数の古い建造物であり東日本最大級を誇るこの門は、正式名称を三解脱門といいます。元和8(1622)年、徳川幕府の助成により幕府大工頭・中井正清とその配下により建立、再建されました。増上寺が江戸の初期に大造営された当時の面影を残す唯一の建造物で、国の重要文化財に指定されています。 三解脱門とは三つの煩悩「むさぼり、いかり、おろかさ」を解脱する門の事です。上層部(楼上)には、釈迦三尊像と十六羅漢像が安置されています

三解脱門全景、ボケました★が、これが無いと締まらない増上寺。
箱根駅伝や東京マラソンの走者が此処を通る映像でお馴染みｗ

増上寺 寺・神社・教会

芝公園再び。東京プリンスホテルの日比谷通りを挟んで反対側を歩いています

芝公園6号地

芝公園6号地

東京タワーは芝公園20号地に建てられています

有章院霊廟二天門。
有章院は江戸幕府の第７代将軍、徳川家継の院号です。
霊廟は徳川吉宗が享保2(1717)年に建立したもので、日光の東照宮に劣らぬと言われるほどの豪華なものでしたが、戦災で、この二天門を残して焼失しました

有章院霊廟二天門 寺・神社・教会

派手。去年修復が終わったばかりだそうです。
この門のすぐ隣が地下鉄御成門駅です。此処はプリンスホテルの敷地です。
びっしょりになってしまいましたが、日曜午前中の三田線は間違い無く空いてるでしょうから、大丈夫(^_^;)

この旅行記へのコメント （2）

• 琉球熱さん 2020/04/24 13:50:39

  え！？あの日！

  PHOさん、こんにちは
  
  なんと、あの日に外出してたんですか！？
  さぞや寒かったでしょう
  しかも傘を差しながら写真まで…(笑)
  
  東京さぬき倶楽部、なかなか素敵ですね
  閉館とはもったいない
  8月までに行ってみたいです
  
  そうそう、芝公園
  2つあるのはご存知ですか？　都立と区立
  都立に囲まれている園地が区立、一応管理元が違うんですよ（紛らわしー）
  
  千躰子育地蔵尊は、以前芝公園で花見をした時に偶然通りました
  夜だったんで、ちょいと不気味でした(笑)
  ありがたいお地蔵さんだったんですね
  
  時節柄、物騒な話も多くなっています
  ご自愛のほどを
  
  ---------琉球熱--------
  

  PHOPHOCHANGさん からの返信 2020/04/24 15:21:11

  Re: え！？あの日！

  そうなんです、よりによって。普段の心がけが判ろうと言うモノです。
  それでもおとなしく帰れない因果な性格ですw
  さぬき会館、写真ではラウンジ辺り見映えしますが、実際は何より古さが目に付きます。値段からすると文句は言えませんけれど。
  都内のホテルで部屋から浴衣で風呂に行くのは違和感有りまくりでしたよ。
  
  2つの芝公園、知りませんでした。今度確認しに行きます！
  
  お地蔵様の前に出た時に、琉球熱様の旅行記で見たよなって、ちゃんと思い出してました☆
  自分も学生の頃はあんなり数多くなかったものの、不気味だと思ってました。初見はやっぱりそう感じるんですね。
  
  現在、母の転院先が見つからず右往左往しており、ストレスMAX間近ですが、次のお出かけ先はしっかり考えています。
  琉球熱様もお身体にお気をつけてお過ごしください。