桜散る＊国際文化会館～善福寺～MEl.T

2020/04/04 - 2020/04/04

麻布十番で仕事絡みの用事が有りました(休日扱いですが)。待ち時間を利用して麻布山善福寺を訪れ、ついでに前々から気になっていた植治の庭が在る国際文化会館へ足を延ばしてみました。桜にはちょっと遅かったのですけれど、カフェは寛げました。正直、教えたくない場所ですが、かなりお勧めです☆
ちなみに、歩いた順番はタイトルと逆ですが、1つ前の旅行記と対になっているので、こちらもメインの(宿泊)施設の名前で始まっています

エリア 麻布(東京)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ショッピング: 3.5
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 私鉄 徒歩

毎日新聞麻布赤坂販売所は令和元(2019)年5月1日に静岡市に本社の在る江崎新聞店に引き継がれました。其処は嘗てツレが静岡に住んでいた時に、配達してくれてた新聞店でした。
別に毎日新聞についてどうこうでは無いのです。
ただ、江崎新聞店が｢新聞や書籍を自由に読める｣スペースの在る新聞販売店を作ったと言う話を小耳に挟んで(実際はネット上で見かけて)、それってどんなの？そのフリースペースで誰でも寛げちゃうの？との興味から見学しに来ました

ビルの2階がお目当てのフリースペースでしたが、予想に反して扉は閉まったままです。どうしよう、思ってたのと違い、セキュリティしっかり？

たまたま夕刊の配達準備に出て来た(一応その頃を狙っての来店です)スタッフさんに中を見たいと言うと、｢内覧はネットで予約していただかないと｣だって。｢ええっ、せっかく電車賃かけて来たのに～っ｣、｢どちらからですか？｣｢静岡｣、｢少々お待ちください｣。
｢店長は今、会議中ですので、それが終わってからで良ければご案内させていただけるとの事でした｣｢あっ、そう。それじゃ、その頃来るからね｣で、すぐ近くの善福寺へ向かう事にしたのです

トイレかと見紛う個室はこれが1つの会社になるのです。ベンチャー企業向けのオフィススペースですね。住所は港区麻布十番♪ 中は2.1平方mで賃料は月に15000円(税・共益費別)。他に入会金と年会費が必要です

こちらは窓の在る3.1平方mの個室。賃料は月に57000円(税・共益費別)

会議室。こちらは無料で利用出来ます(勿論、賃料払ってる人だけ)

フリースペース。
こちらを利用するだけでも賃料が月に6000円(税・共益費別)。
なかなか見映えのするエリアでは有りますね。
スマホでもバシバシ写メ撮って、所長にメールしました。ちょこっと見学、なんて雰囲気じゃなく、スタッフさん(店長直々) に案内してもらう内覧で、恐縮しました。
少しでもツレから先代の江崎善三郎氏の事教えてもらっといて良かったです

善福寺。
平安時代の天長元(824)年に弘法大師によって開山されました。鎌倉時代に親鸞聖人が訪れ、迎えた了海上人は親鸞の高徳に傾倒し、一山をあげて浄土真宗に改宗しました。
幕末に初代アメリカ公使館となり日米友好の絆を深めた寺でもあります

善福寺 寺・神社・教会

可愛い八重桜。今年は桜だけがやたらと早かったですね

柳の井戸。
善福寺惣門を入って参道右手にある井戸で、境内の「逆さ銀杏」と共に麻布七不思議の一つにも数えられています。
柳の井戸は正式には「楊柳水」といい、井戸の脇には「楊柳水銘」と書かれた石碑が在ります。この石碑は明和2(1765)年に建てられたようで、江戸名所図会によると弘法大師が常陸の鹿島明神に願って得た阿伽井であると言う事で「鹿島清水」とも言われます。
弘法大師が、鹿島大明神に祈願して手に持った杖を突き立てたところ、たちまち湧き出したと言われる井戸で常陸の鹿島神社に在る井戸は、1つを此処に寄越したため、空井戸になっていると言う言い伝えも有ります。
「柳」とは、井戸の横に「うなり柳」とも呼ばれる柳の木が在る為だそうです

柳の井戸 名所・史跡

関東大震災や昭和20(1945)年4月、5月の空襲時にはこの井戸が多くの人に水を与えましたが、現在は保健所の指導によりそのまま飲む事は出来ないそうです。
水は見えませんでした

中門。
勅使門とも呼ばれ、昭和20(1945)年焼失、昭和55(1980)年に再建されました

本堂。
現在の本堂は、慶長12(1607)年に徳川家康が東本願寺八尾別院本堂として建立し、京都天明の大火の後10年間御影堂の役を勤めた建物を昭和36(1961)年に移築、再建した由緒あるものです

修復工事が平成20(2008)年に行われました

鐘楼越しに見た本堂

逆さ銀杏。
貞永元(1232)年、善福寺を訪れた親鸞聖人が立ち寄った記念に、持っていた杖を地にさしたところ枝葉が繁茂したと言われています。樹齢750年余、都内最古の古木として国指定の天然記念物になっています

善福寺のイチョウ 自然・景勝地

甍越しに見える東京タワー

ハリス顕彰碑。
日本最初のアメリカ公使宿館跡でもあります。
安政6(1859)年、麻布山善福寺は初代アメリカ公使館となり、タウンゼント・ハリス公使以下の館員を迎え日米友好を深めました。
ハリスと言えば下田のイメージが強い(唐人お吉など)ですが、日米修好通商条約を締結した人ですよね

旧アメリカ領事館跡 名所・史跡

麻布十番商店街。先週は雨の中、これを坂の下から眺めてました。
童謡「赤い靴」に歌われた女の子(きみちゃん)の像が在ります。
「赤い靴」にまつわるイメージをモチーフとして作られた像は横浜の山下公園とJR横浜駅とに在るのは知っていましたが、麻布十番商店街は平成元(1989)年「きみちゃん像」を建てました。女の子のモデルとされる岩崎きみの最期を看取った孤児院が、麻布の鳥居坂教会(跡地は、現在の十番稲荷神社)に在ったからだそうです

麻布十番商店街 市場・商店街

豆源本店。
創業慶応元(1865)年の豆菓子専門店です。
https://www.mamegen.com/

豆源 麻布十番本店 専門店

店内ぎっしり、色んな豆の色んな味が並んでます。どれにしよう？

迷いに迷って選んだのがこれ、黒胡椒味の空豆324円です。味は、まぁ好みによりますが、定番の塩豆にしておけば良かったかな？と。PHOにはスパイシーさが物足りませんでした

十番稲荷神社。
末広神社(慶長年間創建・旧坂下町鎮座)及び、竹長稲荷神社(弘仁13年創建・旧永坂町鎮座)の両神社は、昭和20(1945)年に戦災に遭い焼失、昭和25(1950)年6月復興土地区画整理により、両社境内地を現在地に換地、隣接指定されました。その後両社は合併して社名を十番稲荷神社と改称し、平成9(1997)年3月29日、現社殿に建て替えられました。
地下鉄麻布十番駅7番出口すぐ横です
jubaninari.or.jp/

十番稲荷神社 寺・神社・教会

狭い！階段の上は2人が立っただけで窮屈になりそうです。
港七福神宝船のお社なのだそうですが、七福神の神様はいらっしゃいません。あくまで宝船のみです。www.minatoshichifukujin.org/

鳥居坂。
40年程前に有機溶剤取扱主任者の講習を受けに来たのが、この坂沿いの施設でした。その時はランチにカレーを食べ、Top'sのチョコレートケーキを買って帰ったのを覚えてます。
目指す国際文化会館はこの先の左側

国際文化会館。
公益財団法人国際文化会館は、日本と世界の人々の間の文化交流と知的協力を通じて国際相互理解の増進をはかることを目的に、昭和27(1952)年にロックフェラー財団をはじめとする内外の諸団体や個人からの支援により設立された非営利の民間団体です。
https://www.i-house.or.jp/

ロビーはガラス張り

ロビーから図書館へ向かう途中で

The Garden。
ティーラウンジです。レストランさくらはPHOの行かれる値段では有りませんが、こっちはケーキセットがリーズナブルなのです。非会員価格にサービス料金が10%加算されても1000円以下で、テーブルキープしたまま庭で遊べちゃうんです

通された窓際のテーブルからの景色。時折、桜の花びらが飛んで来ます

モンブランと紅茶。添えられたミルクが温かいという☆ポットでもう2杯飲めました。
モンブランの中身にも感激。詳しくは…食べてみてください！

ケーキを食べ終えた後で、庭へ下りてみました(テーブルはキープ中)

PHOの大好きな植治の庭です。
昭和5(1930)年、岩崎小彌太がこの屋敷を所有していた頃に、京都の名造園家「植治」こと７代目小川治兵衛に作庭を依頼したもので、桃山時代あるいは江戸初期の名残りを留めている近代庭園の傑作として知られています

新緑と言うには少し早いけど、紛れも無く新緑

PHOの居た(テーブルはキープ中)カフェは右手の建物の2階です

遊歩道を歩いています

かなり緑深い感がします

和の庭から見える近代建築

PHOにとって、植治と言えば灯籠ってイメージが有ります。何しろ最初に見た庭が京都・伏見の大橋家庭園「苔涼庭」で、施主の仁兵衛さんが植治の言う事を聞かずに、狭い庭の中に灯籠を10幾つも配したって話を聞いたものですから

国際文化会館の建物は日本モダニズム建築の巨匠・前川國男、坂倉準三、吉村順三が共同で設計した唯一の作品として知られ、日本建築学会賞を2度受賞しているほか、平成18(2006)年8月には文化庁が指定する登録有形文化財に登録されました

山の中みたいでしょ

桜ちょっと遅かったね。でも風が吹くたびに花びらが舞って、それもなかなか良い風情では有りました。先週は霙が写り込み、今週は桜吹雪w

ティーラウンジのテラス席が良く見えます、逆もまた真なり？
池の方へ下りてみます

隈笹が印象的

山(？)を下りました

今度は水の流れの在る方へ

色々な道が選べます

現代的。でも、庭園に初めて芝生を用いたのは植治だったのですよ

池に浮かぶ桜の花びら。レストランが浮殿みたいです

池の窪みに沿って巨石が置かれています

ティーラウンジは玄関と同じフロアですが、庭園は1階下がるのです

テラスからの眺め。
昭和5(1930)年、植治は岩崎家鳥居坂本邸に池泉回遊式の庭園を作りましたが、邸宅は空襲で焼失し、昭和35(1960)年に国際文化会館として現在の建物が建てられました。その際に庭は保全され、調和が取られているとの事でした

レストランの屋根にも白砂と芝生で庭園を造り、2階部からの景観にも気を配っているのです

建物主体にすると、ちょっと殺風景。でも重要文化財です

テラスからの眺め

羽田空港への着陸機が東京都心を通過する新たなルートは3月29日から運用開始となっていましたが、条件の南風にならず、実際の飛行は前日の3日からとなりました。上空を通過する頻度に驚かされました。何しろ運用時間は午後3～7時のうちの3時間程度とされているので、最多で2分に1回も通過する事になります

JALボーイング787。車輪が出てるのまで判ります

テラス席お勧めです、外国人のお客さんが陣取ってる事多いようですが

六本木交差点角に在るイタリアンレストラン「シシリア」。
昭和29(1954)年創業の老舗で、地下への入口から漂うガーリックの香りが憧れでした。40余年前の土曜日の放課後、増上寺前(そうです、先週歩いたところなのでした)から内幸町を経て西銀座デパートもしくは銀座三愛を目指すのが女学生コースとすれば、東京タワー裏から飯倉へ抜け、六本木を駆け抜けるのが大人コースでした。歩くたびにいつか此処へ連れて来てもらおうと思ったものです。結局卒業後、一緒に歩いた女友達と来てはみましたが

何だ、こりゃ！
東京メトロ六本木駅から乗った日比谷線の車両で、座席をロングシートとクロスシートで切り替えられる仕様とした「70090型」とやらです。「THライナー」とか言う、東武線・日比谷線直通の座席指定制列車なのだそうです。

この後、千代田線に乗り換えて帰ります。
最後までご覧いただき、有難うございましたｍ(..)ｍ