2019京都の紅葉⑳ 低温熟成×低温調理のやわらかトンカツ「空蝉亭」

2019/11/20 - 2019/11/25

5泊6日で巡った紅葉の京都の旅です。
お天気にも紅葉の色付き具合にも恵まれ、美味しいものもたくさん食べて来ました。

５日目その３　11/24(日)
今夜は京都駅前の「平安坊」泊。
周りにはいくらでも飲食店は有るのですが、どうしても行ってみたかった、二条城北の町屋レストラン「空蝉亭」に、平安坊に一旦チェックイン後、京都駅前からバスで向かいます。
低温熟成×低温調理に拘る熟成豚のやわらかトンカツを目指して・・

【今日の全行程】
富山県詰所にて朝食　→（龍安寺）→　 仁和寺　→ 音戸山山荘畑善でランチ→ 空蝉亭で夕食　→ 平安坊泊

エリア 二条・烏丸・河原町(京都)

• 旅行の満足度: 4.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

15：00　「音戸山山荘畑善」で3時間半も掛かったランチを終えました。
こんなに時間を取られるとは思っていなかったので、予定では仁和寺に戻って、期間限定公開最終日の「幻の観音障壁画」を見ようと思っていたのですが、とてもそんな余裕はなくなってしまいました。
音戸山の高級住宅地の坂道を下り、

15：30　「福王子神社」近くのバス停から26系統のバスに乗って、宿近くの京都駅に向かいます。

四条河原町あたりは夕方の渋滞も重なり全然進まない中を、
結局バスは定刻より35分遅れで福王子から京都駅まで1時間半も掛けて、

17：00　今夜のお宿「平安坊」に一旦チェックイン。
お風呂は早い者順の順番制なのでここぞとばかり一番風呂で入浴を済ませ、

18：20　京都駅から乗り慣れた9番系統のバスに乗って、

19:00 バス停「堀川下立売」で降ります。
下立売通りを西へ300mくらい。
”二条城の北” と言っても、そのついでにフラッと立ち寄るという距離ではありません。
通りに面してはいますがこんな所でよく開業したな？と思う目立たない場所です。
本当に来る気で来るお客さんしか行かないような立地ですが、行く気で行っても一旦通り過ぎてしまいました。

町屋をモダンにリノベした、観光客が喜ぶ京都っぽい店内です。
土間部分にテーブル席２名×4卓、
靴を脱いで上がる小上がりにテーブル席４名×１卓、2名×1卓。
BGMも静かに流れています。

厨房が見えます。
小上がりの客が脱いだ靴には布が掛けられ、土間席の客の目に入らないように配慮されています。

「吟醸ヘレかつ」(税別2,000円)と「お食事セット」(900円)を注文。
お食事セットはバーニャカウダ・ご飯・豚汁・玉かつが付き、ほぼ全員の方が頼むのではないでしょうか。

前菜のバーニャカウダ。
彩りも綺麗。
ロースト玉ねぎ・ブロッコリー・赤大根・しめじ・レンコン・パプリカ・紫芋・さつま芋をディップに付けて頂きます。

メインのとんかつには大根おろしとライムが添えられています。
確かにジューシーでお肉の味がギュッと詰まった濃厚で柔らかい味わい。
こんなの初めての食感と言ってもいい美味しさです。

でも、写真ではよく分からないのですが、この四つはボール型の丸いカツ二つを半分に切っているんですね。
だから結構厚みもあり、見た目にはインパクトもありますがポーションが大きいんです。
しかも熱々で、一口では口からはみ出します。
お箸しか用意されていないので、ナイフとフォークが欲しいなと思いました。

卓上には黒胡椒と七味、3種の塩が用意されています。
でも、やっぱりソースの選択肢も残して欲しかった。
そしたら既存の食べ方でも比較出来て一層違いが分かると思うんですが・・

ポン酢と日本では発売されていないハインツのハニーマスタード

ご飯はとても美味しいのですが、よそられた量は少なめで男の人では完全に物足りないかな？
多分、お代わりも可能だとは思いますが未確認（でも、私には丁度良かった）。
お味噌にも拘った豚汁もとても美味しい。
汁物用に豚肉も厳選しているんだそうです。

とんかつが来ると、どのように食べて欲しいか、丁寧過ぎるほどの熱意で話されます。
まず、三種類の塩（ポルチーニ茸味・スモーク味・海水100%の塩）で。
塩で食べるのが一番旨味が分かるそうです。
次に、添えられた大根おろしで・・

そこに柚子ポン酢やライムの搾り汁をプラスして・・

ハニーマスタードと黒胡椒で・・（これは私にはイマイチな食べ方）

「お食事セット」についている「たまかつ」は甘くない玉子焼きに薄衣を付けてフライにして大葉とマヨネーズ？と共にパンに挟んだもの。
お腹一杯でしたがデザート感覚で美味しく平らげました。
テイクアウトも可能で二人前1,200円。
ネットの情報を見ると1人3個の写真が多いけれど減らされてしまったのかな・・

豚肉についている汚れを50度のお水で落としてカット。
その豚肉を独自の発酵エキスに漬け込み真空パックに詰めて熟成させます。
熟成温度：氷点下1.0～1.5度
熟成期間：　　21日～45日間

「林ＳＰＦ豚」とは徹底した衛生管理と高度なスキルにより飼育加工された ”超衛生豚”
老舗：山中油店の「あっさりなたね油」で揚げているそうです。

最初居た先客が帰ったので写真が撮れるようになりました

奥には坪庭があります

坪庭の向かいがトイレ

天井が低いので ” 頭 上 に ご 注 意 下 さ い ” と書かれています

坪庭側から見た小上がり席

小上がりのテーブル席は2名×3卓に分割できるんでしょうね

｢林ＳＰＦ豚｣も取り扱っているという表示。
わずか９人の養豚家でしか飼育されていない希少な豚。
今回は頂いていませんが味が濃く、脂身が甘いのが特徴だそうです。

光源氏をたった一度の逢瀬で虜にしてしまった「空蝉 （うつせみ）」。
そんな彼女のように一度の来店で客を魅了する ”作品” をお出ししたいという気持ちから
”からり” と揚がったにかけて店名を「空蝉亭（からせみ亭）にしたそうです。

天井のアンティークな電灯

ちなみに、埼玉県岩槻市にも低温熟成肉のとんかつ屋さん「キセキ食堂」があります。
テレ東の「孤独のグルメ」で採り上げられ、連日大行列のお店です。
今年の夏に行って来ましたが、お店によって同じ低温熟成肉といってもそれぞれ拘りが違うんでしょうね。

とんかつとカツカレーの店 キセキ食堂 岩槻店 グルメ・レストラン

私が行った時は夕飯だったので先客が一組だけでしたが、お昼は予約した方が良さそうです。
なお、ランチメニューというのは無く昼夜同じ値段なので、通常はどこの店でも値が張る夕食時の利用でも精神衛生上はいいかもしれません。

ランチメニューは昔はお手頃なのが有ったみたいですが、”今は無いんだ” とは問い合わせの時電話で訊いただけなのですが定かではありません。

お会計は（2,000円＋900円）×1.1＝3,190円。
ドリンクもデザートも食後のコーヒーも別でこの値段はちょっと奮発モード。
でも他ではなかなか食べられない拘りの低温熟成豚でした。

この後、「平安坊」にバスで戻ります