2019京都の紅葉⑤ 「三井寺」の紅葉と「円満院門跡」の精進料理

2019/11/20 - 2019/11/25

5泊6日で巡った紅葉の京都の旅です。
お天気にも紅葉の色付き具合にも恵まれ、美味しいものもたくさん食べて来ました。

2日目その１　11/21(木)
京都市内のバス移動はこの時期大変混むので、今日は大津の「三井寺」に出掛けます。
10年ほど前に行った時、琵琶湖の絶景と共に、図らずも素晴らしい紅葉だったので再訪です。
ランチは三井寺の北側に在る「円満院門跡」で精進料理を頂きます。

【本日の全行程】
三福にて朝食　→ 三井寺　→ 円満院門跡精進料理　→ 南禅寺　→ 哲学の道　→ 真如堂　→ 御所東フレンチのエピス　→ 伊香詰所泊

エリア 大津(滋賀)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 3.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

泊まった先斗町の「京のお宿 三福」の朝ご飯は早くても8：00～でした。
観光時間が短くなるので本当はもっと早く食べたかったのですが・・
食後、お宿を辞して今夜の宿泊先：京都駅徒歩5分の「伊香詰所」に荷物を預けます。

駅前のバス停にはこの時間から長い列ができているのを横目で見つつ、

10：22　「京都駅」からＪＲ湖西線で11分
10：33　「膳所駅」着

10：41　京阪石山坂本線の「京阪膳所」で乗り換え
10：48　「三井寺駅」着

琵琶湖疎水沿いのゆるい坂道を10分ほど歩きます

三井寺の「仁王門」に到着

国の重要文化財に指定されています

後から目にした境内の紅葉マップ。
春に来た時はここに桜マップが掲げられていました。

拝観料は600円

仁王門からすぐの「釈迦堂」も重文

「金堂」は桃山時代の名建築で国宝

近江八景の「三井の晩鐘」は平等院や神護寺の梵鐘と共に「日本三名鐘」といわれています

前回来た時に思いっきり打ち鳴らしましたので今回はパス

霊鐘堂の中にある「弁慶の引摺り鐘」は奈良時代の梵鐘で重文。
私、今まで「三井の晩鐘」とこの鐘を混同していました。別物なんですね。

重文の「三重塔」は徳川家康によって寄進されたもので「唐院」の中に建っています。

ここまで見て来て境内には目ぼしい紅葉が殆んど無いのです。
昔見たあの深紅の紅葉のトンネルは何処かいな　(?_?)

この茶店から観音堂に行く坂の両脇だと教えて貰いました

ウン、確かにそれっぽい

やっと巡り会えた三井寺の紅葉

でも、何だか昔のような感動が無い。
昨日の仙洞御所の紅葉なんかと無意識に比較してしまっているからかな？
それとも一緒に見る人が居ないせいか・・

「観音堂」が近付いて来ました

階段を上った先には、

「観月舞台」などがあり

ビューポイントからは

琵琶湖を眼下に見渡すことができます。
それにしてもいいお天気です。
こういう日に紅葉を見ると一段と綺麗なのに・・勿体ない感じがよぎります。

12：30　三井寺のすぐ北にある「円満院門跡」にお昼を予約してあります

食事会場の「遊々館」

フローリングの床に座卓席です

席毎に予約者の名前がフルネームで高々と掲げられています。
何だか気恥ずかしい感じではありませんか・・

その日毎のおしながきもちゃんと用意されていました

緒口　
小松菜信田煮　紅葉人参

向附
銀杏寄せ　灰干し若布　菊菜　坂本菊　紫色のもって菊

煮物
柚子の形の蓋物を開けると

木の葉南京　大豆ミート　小芋　蓮根　絹さや

焜炉は牛蒡味噌の朴葉焼き
八幡蒟蒻　粟麩　胡麻麩　舞茸　胡桃

見上げると天井には太い梁です。
古民家でも移築したのでしょうか？

蒸し物
菊蕪　菊葉冬瓜　大黒しめじ　菊花餡　振り柚子
よく見ると、

蕪に菊の花びらのような切り込みを入れた手の込んだ細工が施されています。
この辺りは食用菊の産地でもあり、やはり菊花も献立に取り入れられているんですね。

揚物はこのインパクト!
ありきたりの精進揚の天婦羅なんかではありません。
「門跡カレーコロッケ」の上にはトマトソースとイタリアンパセリ。
そして、五色の素麺を帯状に並べて揚げた帯素麺が這っています。
神田川さんだったか道場さんだったかがこのお寺の為に考案した精進料理だそうです。

酢の物
大根と人参と食用菊の膾
ほうれん草　鮑茸　柘榴　梨のみぞれ酢かけ

飯椀のご飯は　近江産のコシヒカリ
汁椀の清まし汁は　黄檗豆腐　三つ葉　茗荷　ぶぶあられ
豆子（香の物）は　きゅうりの糠漬け　大根の大葉挟み

デザートは　
黒豆　メロン　マンゴー　苺のゼリー寄せ

税込3,850円でこの内容、一品出しの精進料理コースで大満足です。
10年以上前にここの宿坊「三蜜殿」に泊まって朝夕2食頂いた精進膳も見た目にも華やかで凄く美味しかったのを記憶しています。
1万円くらいで泊まれ、大浴場も有り、広い和室でした。
京都からも意外と近く、部屋数もあるので穴場の宿坊なのですが・・
過去にちょっと門跡寺院らしからぬ問題もあったりしたのが残念です。

食事をした人は無料で重文の「宸殿」や「三井の名庭」、「大津絵美術館」が見学できます（一般は500円）

「宸殿」は秀忠の息女和子が後水尾天皇の后として入内する際に建てられ、1647年に御所から譲り受けたものです

「投扇興」も前回泊まった際に体験しました。

坐禅の間でしょうか

玉座

廊下

宸殿の南側に広がる庭園は「三井の名庭」といわれ、室町時代の相阿弥の作と伝わっています

池泉鑑賞式の庭園です

宸殿の玄関

併設の「大津絵美術館」。
「大津絵」は大津の宿場で行き交う旅人に縁起物として神仏画を売ったのが始まりです。
ここには初期から近世までの大津絵と資料が展示されています。

でも、私、この手のタッチの絵はどうも感性に合わない　(-"-)

「三井寺駅」から「びわこ浜大津駅」に戻ります

14：40　琵琶湖汽船乗り場を駅のデッキの上から見つつ、これから何処に行こうか思案。
夕飯は御所の近くだから取り敢えず電車で行ける市内に戻ろう、ということで「蹴上駅」で下車しました。

南禅寺から哲学の道を通り、真如堂の夕日に染まる紅葉を見て今夜のディナーのレストラン：「エピス」に向かいます