2019/08/07 - 2019/08/07
8位(同エリア402件中)
+mo2さん
前日、ボートでナセル湖からとライトアップした音と光のショーでみたアブ・シンベル神殿。本日(旅行4日目)は朝日の鑑賞とともにいよいよ神殿内に入ります。このアブ・シンベル神殿ですが、1960年代にアスワン・ハイ・ダムの建設計画によって水没の危機が訪れました。しかしユネスコの国際的な救済活動が行われ、現在神殿が存在している200mほど高台の場所へ正確に分割されて、コンクリート製のドームを基盤とする形で移築されたへと移設されています。この活動がなければ、この素晴らしい神殿は、現在はダムの底に沈んでしまっているところでした。この大規模な移設工事がきっかけとなり、遺跡や自然を保護する世界遺産が創設されています。
普段、旅行記はたくさん撮った写真の中からストーリー(コメント)を考慮しながら一応、選んでアップしていますが、今回、神殿内の写真は選ぶことができませんでした。少し順番を並べ替えたものもありますが、ほぼノーカットでアップします。単なる手抜きともいえますが(笑)
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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4:00に起床し、朝日が出る5:00前にアブ・シンベル神殿に到着。まだ薄暗いです。
アブ シンベル大神殿 城・宮殿
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(上)アブ・シンベル神殿のチケット200EGP
(下)同カメラチケット300EGP
チケットはツアー代金に含まれていますが、カメラチケットは別途購入しました。スマホ・携帯での撮影は無料ということで少し高い気がしましたが購入・・・買ってよかったです。買わなかったら一生後悔していたかもしれません(笑) -
本日は昨日と逆に時計回りで神殿に向かいます。途中、野犬がいましたが、観光地の犬なので人懐っこいです。
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アブ・シンベル神殿が見えてきました。
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夜明け前の大神殿です。朝早いので観光客は私たちと別のツアー(同じクラツーだったような気がします)の日本人の団体だけでした。
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5:30過ぎにナセル湖から日が昇ってきました。
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アブシンベルの朝焼け。
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朝日に輝く大神殿。アブシンベル神殿は、第19王朝のファラオ・ラムセス2世によって紀元前1300年ごろに建設されたものです。ラムセス2世は数々の神殿を築きましたが、そのなかでも最高傑作といわれるのがアブシンベル神殿です。
アブ シンベル大神殿 城・宮殿
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真下でみると圧倒的な迫力!!本当に大きい(高さ22m)ラムセス2世像です。ラムセスという名は、ラーによって生まれたという意味の「ラー・メス・シス」のギリシア語読みで24歳(紀元前1314年頃)で即位し、66年間統治し、90歳で没したとされる古代エジプトを代表するファラオです。
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門の両脇にある王妃のネフェルタリの像。
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何人もの王妃や側室との間に、111人の息子と69人の娘を設けたとされるラムセス2世。その足元を王妃や王子の像やヒエログリフが刻まれたレリーフがびっしりと覆っています。
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この壮大なアブシンベル神殿ですが、1813年にスイスの東洋学者ヨハン・ルートヴィヒ・ブルクハルトに発見されるまで建設後、3000年近く砂に埋もれていたそうです。
ラムセス2世像の前にはホルス神(ハヤブサ)が並んでいました。 -
ラムセス2世の四つの像は、右が一番若い時の顔で、左に行くにつれて年をとった像になっていきます。そして中央(入口上部)にはこの神殿の祭神「太陽神ラー」の像が配置されています。
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左から2番目の像の頭は崩れ落ちていますが、これは神殿が完成してから7年後の大地震によって崩れたもので、今も足元に頭部が転がった状態になっています。
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入り口脇には、各国に遠征した際に捕えた捕虜(首を縛られ繋がれています)のレリーフが飾られています。
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入り口の左右にある壁画ですが、上エジプトと下エジプトを象徴する二人のハピ神が向き合ってひもを引いています。これは、上下エジプトの統一を象徴しているそうです。
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大神殿の平面図です。A ラムセス2世の巨像 B 大列柱室 C 第二列柱室 D 前室 E 至聖所 F 図書室 G 倉庫 です。
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いよいよ大神殿の中に入ります。入場時には、見学の人は我々だけでした。
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高さ9メートルのラムセス2世の像が8体立ち並ぶ大列柱室(B)です。
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像はすべてオシリス神のポーズをとっています。オシリスは冥界の神で、ファラオは死ぬとオシリスになると考えられおり、ファラオのミイラも、すべて同じ格好の人型に入れられます。
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大列柱室(B)入口左裏の壁画です。ヌビア人の捕虜たちを打ち据えるラムセス2世と王に勝利の短剣を差し出すアメン・ラー神が描かれています。
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壁画をよく見るといくつものアルファベットが刻まれています。1836と刻まれたものもあり、砂に埋もれたアブシンベル神殿の発掘時のものと想定されます。
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下には、ダチョウの羽の扇を持って行進する8人の王子が描かれています。
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大列柱室(B)左裏の壁画を見ていきますが、カデシュの戦いでのラムセス2世が描かれています。カデシュの戦いは、紀元前1286年頃シリアのオロンテス川一帯で起きた、古代エジプトとヒッタイトの戦いです。史上初の公式な軍事記録に残された戦争であり、成文化された平和条約が取り交わされた史上初となる戦いであるといわれています『ウィキペディア(Wikipedia)より』
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この壁画、ラムセス2世の腕が2本、馬の足も4本と躍動している様子が描かれています。現在、NHK連続テレビ小説で放映されている「なつぞら」で、主人公のアニメーターなつ(広瀬すず)が、躍動感ある馬を表現するために馬の前脚を4本描くシーンがありましたが、3千年以上昔からあったアニメーション技法かと感心してしまいました。
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その隣のラムセス2世が、リビア人捕虜を足で踏みつけながらもう一人を打ち据えようとしているシーン。
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大列柱室(B)の天井には、ハゲワシの姿をした上エジプトの守護神ネクベト女神が、描かれています。またネクベトは、ラーの右眼あるいは、ラーの娘と呼ばれています。
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ライオンを連れて走るラムセス2世。ここでもアニメーション的表現がされています。
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大列柱のレリーフ。
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大列柱室(B)奥の壁は、ラムセス2世が座っている3人の神々にヌビア人の捕虜たちを差し出しているシーンです。
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図書室(F)方面に入ります。
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ラムセス2世が神々に捧げものをしているシーンが描かれています。これはセト神かな、もしかしたらセクメトかもしれません。
※神殿内レリーフのコメント上の神名は、見た目から判断しているものなので違っているかもしれません。 -
これは!!ミン神。多くの神々が崇拝されてきた古代エジプトの神々の中でも、一度見たら忘れられないような強烈な特徴を持つ神様。頭に2枚の羽毛がついた頭飾りを着け、手には唐竿を持ち、男根が勃起しているという凄まじいインパクト・・・
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神々に戴冠されるラムセス2世。右はトト神とラー神だと思われますが、左は判別できませんでした。
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図書室(F)入口のヒエログリフ。本は元の場所にとか一人三冊までなどと書いてあるのでしょうか。
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前室横の儀式用の呪文などが描かれたパピルスなどが保管されていた図書室です。
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図書室(F)の壁にもたくさんの壁画があります。この壁に描かれているのはラムセス2世が様々な神に捧げものをしている場面だと思われます。手前からミン神、ラー神、アメン神だと思われます。
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ラーに捧げものをするラムセス2世。
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第二列柱室(C)は、四本の柱が並んでいますが、それらも4面すべてレリーフが描かれています。
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ハトホル女神が、生命の印のアンクをラムセス2世に与えています。
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第二列柱室(C)の列柱のレリーフ。
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またまたでましたミン神です(笑)
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柱のヒエログリフ
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素晴らしい芸術的なレリーフの中で、こういうのを発見すると逆にうれしくなります(笑)
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第二列柱室(C)の壁に描かれたレリーフ、(右)のラムセス2世が3人の神々にレタスなどを捧げています。神々は左からイシス女神、神格化されたラムセス2世、ミン神。大人気のミン神・・・ところかまわず勃〇しています(笑)
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柱の上部や梁の部分にもびっしりとヒエログリフが書かれています。
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第二列柱室(C)から前室の壁に描かれた最高神アメン・ラー神の聖なる船を歓迎しているラムセス2世とネフェルタリ王妃の大きな画を見ています。
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そのアップ、アメン・ラーの船(の形をした神輿)を担ぐ神官たちです。
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第二列柱室(C)から前室(D)に入ります。
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一番奥の至聖所(E)には、左から、プタハ神、アメン・ラー神、ラムセス2世、太陽神ラー・ホルアクテイが祀られています。
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毎年2月22日頃と10月22日頃に朝日がまっすぐ差し込み、神々が照らされるように計算されているそうです。
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倉庫(G)に入りますが、ここにもたくさんの壁画がありました。
図書室(F)と同じで神々にラムセス2世が捧げる場面が続きます。 -
こちらは、トト神。頭がトキです。知恵の神、書記の守護者、時の管理人、楽器の開発者、創造神などとされ、王族、民間人問わず信仰されたそうです。
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これはラーでしょう。
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ホルス神。天空と太陽の隼の神。オシリスとイシスの子であり、父の敵である叔父セトを征伐する神話が特に有名です。
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プタハ神でしょうか。ちょっと不明です。
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セト神?それとも雌ライオンの頭部を持つ女神セクメトでしょうか?セクメトだとするとプタハ神の妻になります。
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大列柱室(B)に戻ってきました。
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大列柱室(B)右側の壁画。
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たくさんの戦車が戦っています。
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大列柱室(B)のラムセス2世像を下から見上げてみました。
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感動の大神殿内見学を終え小神殿に移動します。
旅行記はエジプト8日間【8】アブ・シンベル神殿(3)小神殿に続きます
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この旅行記へのコメント (1)
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- トットさん 2020/06/24 11:05:29
- 早く元に戻って欲しいものです。
- 沢山の訪問”いいね”ありがとうございます。
本来なら直ぐお返事をしているのですが
何故か1日30回と言う邪悪な規定に阻まれ
中々思うように進んで行きません。
史上最悪最低の規定を設けた4トラさん
どうしたの、疫病にやられたのでしょうか?
取り敢えずお礼のみ先に申し上げます。
これからも宜しくお願いします。
トット
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