2019.8 エジプト８日間【3】世界遺産・メンフィスとその墓地遺跡（2）サッカラの階段ピラミッド

2019/08/05 - 2019/08/05

旅行初日。ダハシュールとメンフィス（2019.8 エジプト８日間【2】）の次はサッカラ。エジプト第2王朝期から首都だったメンフィスの王家の墓地（ネクロポリス）として使用されてきた場所であり、ジョセル王の階段ピラミッドを始め、ピラミッドが16基、多数のマスタバ(貴族階級の墓)や歴代王朝の埋葬記念碑が発見されてきています。近年、発掘・発見が相次いでおり、ここ半年余りでも2018年11月：「石棺7棺が発見、猫の女神に捧げられた銅像や猫のミイラ数十体が発掘」「スカラベのミイラ発見」2019年1月：「4400年以上前の聖職者の墓が、手つかずで発見 装飾鮮やか」2019年4月：「未知の王妃眠るピラミッドと高官の墓発見」「ミイラ工房発掘」
と5つのニュースがありました（※私がチェックしていたものだけです）
個人的に訪問を楽しみにしていた場所で、暑さや長期間の移動にもめげずテンションMAXで歩き回りました(笑)。

エリア サッカーラ(エジプト)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: クラブツーリズム

メンフィスからサッカラへバスで移動。ナツメヤシの林から砂漠になっていき、持参したwalkmanは上田現のコリアンドル（元ちとせのcover versionも）が流れています♪

ジョセル王のピラミッド・コンプレックスに到着。ピラミッド・コンプレックスとはピラミッドや周辺の建築物のことでジョセル王のピラミッド・コンプレックスは高さ10m東西277m南北545mの外壁に囲まれています。

ジョセル王のピラミッドコンプレックス 建造物

最古のピラミッドとされるエジプト第3王朝（紀元前2686年頃 - 紀元前2613年頃）ジョセル王の階段ピラミッドも見えてきました。

ジョセル王のピラミッドコンプレックス 建造物

写真の建物がピラミッドへの入口となっており、こちらから入場します。

サッカラのチケット　150EGP　
※チケット代はツアー料金に含まれています。

入口から入ると2列に20本の柱が並ぶ天井のついた列柱廊を通ります。

ジョセル王のピラミッドコンプレックス 建造物

入口の柱廊を出て広場にでると目の前に大きな階段ピラミッド。
現在も大規模な改修が進んでいますが、この階段ピラミッドが史上初のピラミッドと言われています。もともとは1段のマスタバ（墳墓）だったところを、天才建築家のイムホテプが改修を行い、最終的にこの形に至ったそうです。

ピラミッドに向かって右手前に３本の円柱が見えます。葬祭殿のようです。

一人で感動しながら見ていたのですが、何処からか物売りのエジプト人が集まってきてしつこく話しかけてきます。ツアーの集団に戻ります。

こちらは葬祭殿の表側。古代エジプトのファラオ（王）が行った王位更新祭（セド祭）で使われたそうで、即位後30年目に行われ，以後3年目ごとに繰り返されるのだそうですが、王が国土に見立てた土地を走り回ることによって国土の安泰を祈るとともに、自身の元気な姿をみせる意味もあったようです。
日本も今年は、平成から令和への王位更新祭（セド祭）といえるのでしょうか。

少し高台になっているところに上ります。
ラクダと階段ピラミッド、直射日光でラクダも暑そうです(笑)

それまでは日干し煉瓦等で作られていたファラオのマスタバ（墓）ですが、建設を担当したジェセルの重臣イムホテプによって初めて石造りで、東側に向けて拡張が繰り返され、最終的には階段状の概観を持つピラミッドとして完成しており、この後、古代エジプトのファラオ達によって次々とピラミッドが建設されるようになっていきます。イムホテプの出身はメソポタミアといわれており、シュメール文明との関連や遠いマヤやアステカの階段ピラミッドの関係など考えると興味が尽きません。

この方向を見ると手前にピラミッド（アブ・シールのピラミッド群）がありますが、その奥にギザの大ピラミッドも見えますというガイドのラヴィさんの説明。
見えた方もいるようですが、目の悪い私は手前のピラミッドすらぼんやり。
写真で見ると確かにギザの大ピラミッドも見えました。

ジェセル王のピラミッド・コンプレックスのすぐ南に位置するのが、第5王朝最後の王、ウナス王のピラミッドです。規模は小さくまるで瓦礫の山にしか見えませんが、ピラミッド内部の壁面にピラミッド・テキストが初めて刻まれたことで有名です。遠くにはスネフェル王の赤いピラミッドと屈折ピラミッドが霞んで見えています。

ウナス王のピラミッド 建造物

ニュースで見ていたとおり、サッカラではいたる所で発掘調査が行われているようでした。まだまだ新たな発見がでてくると思いますが、一番の関心はジェセル王のピラミッド・コンプレックスの設計者イムホテプです。イムホテプの墓が、このサッカラのどこかにあると考えられていますが未発見です。建築と医学の神として崇拝されたイムホテプの墓がもし、手つかずの状態で発見されれば、ツタンカーメン並みの世紀の大発見になるのではないでしょうか、ロマンがあります。

階段ピラミッドの周り（南側）には、発掘された（途中の）貴族や聖職者などのマスタバ（墳墓）がたくさんあり歩いて回ります。こういう場所を歩くのは非常にテンションがあがります(笑)

マスタバ周辺を歩いていると、其の辺りに転がっている石にも絵や文字が刻まれていたりするので驚きます。

最近発掘されたという非常に深い穴。なんの為のものかガイドさんから聞いたのですが忘れてしまいました(笑)

一人で歩き回っていると砂に埋もれたこんな部屋がでてきました。ゆっくり見たかったのですが、皆集合しているようです。

こちらのマスタバ（墳墓）が見学できることになったそうです。
なんと写真撮影もOKだそうです。

中に入るとはっきりと色彩が残った壁画が見られびっくりしました。4000～5000年前のものです！！

動物を捕獲、解体しているシーンでしょうか。

ナイル川での漁の様子がいきいきと描かれています。

出産中のカバとそれを狙うワニ。何故、このデザイン？・・・日常的に見られたシーンなのでしょうか。現在のエジプト、ナイル川ではカバは絶滅してしまったようです。

サッカラは、国産ビールのサッカラとともにじゅうたんづくりでも有名だそうです。ギザへ向かう途中、イクナトン カーペットスクールという絨毯作りを教えている学校（絨毯屋）へ寄りました。

イクナトン カーペットスクール 専門店

とても小さい（幼い）子も働いています。
細かい作業なので子供の細くて小さいな手で織る方が良いそうです。

2階で販売もしています。何か月もかけ手作業で完成させるので当然なのでしょうが高いです。小さなカーペットでもかなりの金額がしたので見るだけ何も買いませんでした。

ギザに戻って遅めのランチ。3大ピラミッド近くのSun Z Restaurant and Loungeという店でエジプト料理です。

サンZレストランアンドラウンジ 地元の料理

エジプトはイスラム教の教義で禁酒となっていますが、比較的ゆるやかで観光客向けのレストランやホテルでは、アルコールも提供されています。国内産ビールのステラを注文。

サンZレストランアンドラウンジ 地元の料理

なかなか美味しかったピラフとイカリング風の揚げ物。

メイン料理の魚とエビ。
ランチのあとは、いよいよギザの三大ピラミッドとスフィンクスです。
旅行記　2019.8 エジプト８日間【4】に続きます。

サンZレストランアンドラウンジ 地元の料理