初夏の北イタリアを巡る　１３　１２日目　ヴェネツィア滞在

2015/06/29 - 2015/06/29

１２日目（６月２９日（月））

・今日は１日ヴェネツィアの街歩き。この街も２回目だが今日は隅から隅まで歩こうと意気込む。サンマルコ広場のサンマルコ寺院とドゥカーレ宮殿は前回入場済みだから広場を突っ切って迷路のような道を写真に撮りながらアカデミア美術館へ向かう。これまで街歩きばかりしていたがここではイヤホンガイドを聞きながらヴェネツィア派の絵画をじっくり鑑賞していた。ところが途中で入ったトイレで念のためにウエストポーチの中をチェックするとクレジットカードがない！ない！ない！どこを探してもない！青くなって受付に行くと「あそこに立っている係員のセニョーラが拾って届けてくれたよ」とのこと。入場券を買うときに落としたらしい。「グラッチェ、セニョーラ！サンキュー！ありがとう！」。一昨日と同じセリフを繰り返す。ボケてる！反省が全くない。
・気を取り直して街歩き再開。駅に行って明日の列車時刻を確認したあとカナルグランデに沿って魚市場を目指す。午後なので市場は閑散としていた。ついでに夕食のレストランの場所をチェックした。疲れたのでスパゲッティとビールで昼食、これはまずかった。リアルト橋からサンマルコ広場に戻り次は海岸に沿って東に向かう。ここは観光客が少ない下町。ヴィヴァルディが司祭をしていたピエタ教会は修復中で入場できず。更に歩いて造船所跡をめざす。日差しが強く遮る木陰もない中を更に１時間程度歩いたがさすがに疲れたのでホテルに戻って洗濯の後シェスタ。
・１９：００ホテルを出て昼間にチェックしたレストランに向かう。入口で写真を撮っていた夫婦にシャッターを押した縁で隣同士の席で食事。ジャネットとテリーは同年代でイギリス南部から来たという。当方のコースを説明したら「patchwork travel」と笑って言った。最後はお互いの孫自慢になりスマホで写真を見せあった。イワシのスパゲッティに漁師風スープと白ワインも美味しく楽しい夕食になった。明日はボルツァーノ、北部の山岳地帯だから少しは涼しいだろう。

エリア ベネチア(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ヴェネツィア街歩き（中心部一帯、アカデミア美術館、魚市場、リアルト橋、造船所跡、泊）

　夜の雨があがり太陽がまぶしい。今日も暑くなりそうだ。

　今日はヴェネツィアの街を隅々まで歩こう。サンマルコ広場は昨夕歩いたので素通りして西側の地区へ行く。

国立マルチャーナ図書館 博物館・美術館・ギャラリー

　３月２２日通りを西に歩く

　客待ちのゴンドラが並ぶ。まるでタクシー乗り場。

　ロマンチック

　建物下を潜り

　ゴンドラの日本人に手を振り

　気ままに歩く。

　客待ちのゴンドラの船頭（ゴンドリエーリ）。制服は白黒の横縞模様のシャツと黒いズボン。かっては世襲制の職業だったらしい。

　小さな橋をいくつ渡ったやら。

　古い建物の広場もいくつか通って

　どこの風景も見飽きない。

　古楽器博物館があったので入った。

　リュートよりさらに古い楽器。楽譜は５線でなく４線で書かれている。

　バルバロ宮

　ここで毎晩コンサートが開かれる。

　アカデミア橋に出た。大運河に架かる３本の橋の一つで唯一木製。

アカデミア橋 建造物

　サンタ・マリア・テッラ・サルーテ教会が見える。船から見た時すごく存在感があった。

　せっかくだから近くまで来てみた。

　真っ白な大理石に薄緑のクーポラが水の反射で輝いている。

サンタ マリア デッラ サルーテ教会 寺院・教会

　ここは岬の先端になっていて観光客は少ない。

　アカデミア美術館に戻る。

　ヴェネツィア派の作品を集めたアカデミア美術館。これまで街歩きばかりだったがここではゆっくり名画を鑑賞する。

アカデミア美術館(ベネチア) 博物館・美術館・ギャラリー

　膨大な量がある。「歩き方」で名作とされているものを中心にイヤホンガイドの説明を聞きながら見て回った。

「多翼祭壇画　聖母の戴冠」パオロ・ヴェネツィアーノ作

「レヴィ家の饗宴」ヴェロネーゼ作
大きな絵だった。

「聖マルコの遺体を火葬の焼却から救う」ティントレット作

「奴隷を救うサン・マルコ」ティントレット作

「ピエタ」ベッリーニ作

「老女」ジョルジョーネ作

「聖ヨハネ」ティツィアーノ作

「玉座の聖母子と諸聖人」ベッリーニ作

「サン・ロレンツォ橋から運河に落ちた聖遺物の軌跡」ベッリーニ作

「サン・マルコ広場の祝祭行列」ベッリーニ作
寺院は現在の姿と同じ

「聖ウルスラ物語より　ブルターニュの宮廷に来たイングランド大使」カルバッチョ作

　「ゾレィコアの聖母」トゥーラ作
　イヤホンガイドを聞きながら後は端折ったが２時間弱かかった。

　このあと【トラブル３】発生。

【トラブル３】
　トイレの後で何時やってる持ち物チェックをしたらクレジットカードがない。慌てて受付に入ったら幸い届けられていた。チケットを買ったとき落としたらしい。拾って届けてくれた女性係員に何度もお礼を言った。

　アカデミア美術館を出て今度は駅の方向へ歩いた。この壁の剥がれ具合が実にいい。

　八百屋船

　サン・バルバナ教会。インディー・ジョーンズの映画の舞台に使われたそうだ。

サン バルナバ教会 寺院・教会

　ヴェネツィアはどこをとっても絵になる。

　スカルラッティ橋が見えてきた。駅はすぐそこ。

　サンタルチア駅。ここで明日の列車時刻を確認した。

サンタ ルチア駅 駅

　仮面の店はあちこちに。

　今度は大運河の北側を歩く。

　いい感じ

　歩いては運河に突き当たる。迷宮のような路地を歩くのもヴェネツィア街歩きの楽しみ。

　カ・ペーザロ。ヴェネツィアンバロック建築の典型

カ ペーザロ国際近代美術館 博物館・美術館・ギャラリー

　疲れたのでスパゲッティ・ボンゴレとビールで一休み。

　カ・ドーロ。かっては黄金で飾られていたそうで当時のヴェネツィア豊かさがわかる。

カ ドーロ (ジョルジョ フランケッティ美術館) 博物館・美術館・ギャラリー

　魚市場にやってきた。

魚市場 市場

　午後で市は終わっていたが朝は盛況だったろう。

　魚市場の横のサン・ジャコモ・リアルト教会。大きな時計が印象的。

サン ジャコモ リアルト聖堂 寺院・教会

　教会の中に古楽器を展示していた。ヴィヴァルディがそうであったように当時の司祭は孤児に音楽を教えていたのだろう。

　今夜のレストランの場所を確認しておく。

　アンティーカ・トラットリア・ポステ・ヴェシェ。魚市場の奥にあるシーフード専門店。

ポステ ヴェーチェ イタリアン

　リアルト橋を渡り今度はスキアヴォーニ河岸からカステッロ地区に向かう。

リアルト橋 建造物

　サン・ザッカリア教会の「王座の聖母と諸聖人」。ん、同じものをアカデミア美術館で見たぞ。どちらが本物？

サン ザッカリーア教会 寺院・教会

　教会内は絵画で埋め尽くされさながら美術館。

　スキアヴォーニ河岸。強烈な日差しの上に遮るものがなく暑い。気温３５℃といったところか。

　目の前はアドリア海。

アル　セナール。海洋帝国を支えたヴェネツィア船団の造船所だった。

国立造船所 (アルセナーレ ディ ヴェネツィア) 文化・芸術・歴史

　この辺りは観光客もいなくて通りもさびれている。
　暑さと歩き通しでさすがに疲れた。ホテルに戻りシャワーを浴び２時間ほど仮眠した。

　１９：００ホテルを出て魚市場裏のレストランにやってきた。

ポステ ヴェーチェ イタリアン

　ポステの名が示すように昔は郵便局だったそうだ。

　名物パスタ　ビゴリのヴェネツィアソース。濃厚なイワシの味が美味しかった。

　漁師風スープ、これを食べるのが楽しみだった。それに白ワインのフルボトルを１本。

　南イングランドから来たジャネットとテリーはほぼ同年代。入口でシャッターを押した縁で隣りのテーブルになった。

　すっかり打ち解けて最後は互いの孫自慢になった。
　炎天下の３万歩はさすがに疲れて早々に寝た。