ジャンヌ・ダルク、モネに想いを馳せるノルマンディの古都ルーアン　新緑のドイツ・フランスの旅5-2

2017/05/07 - 2017/05/07

2017年5月7日（日）

両親の足跡を辿るのが目的のドイツ・フランスの旅。
「足跡」は、しばしお休み。
パリ3日目は、モネの描いた大聖堂で知られる、ルーアンに足を伸ばしました。

きっかけは、リュック・ベッソン監督、ミラ・ジョボヴィッチ主演の映画「ジャンヌ・ダルク」でした。
ルーアンは、ジャンヌ・ダルクの終焉の地でもあるのです。

幸い、雨も上がり、ジャンヌや、モネに想いを馳せながら、ノルマンディーの古都をそぞろ歩き。

切符のすったもんだ、トイレ閉鎖のハプニングとともに、印象に残るサン・ラザール発の旅となりました！

（旅行期間：2017年5月3日～5月13日）

切符の顛末はコチラ：
次の電車にしてくださいって、そ、そんなぁ…で、ノートルダムにダッシュ！　新緑のドイツ・フランスの旅5-1
http://4travel.jp/travelogue/11261364

エリア ルーアン(フランス)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

1本前の10：21、サン・ラザール駅発の電車に乗るはずが、切符の販売を打ち切られ、次の11：52の電車でようやくルーアンにやってきました。

時刻は間もなく14時。　帰りの電車は16：12。
約2時間の観光です。

幸い、雨は上がっていました。

駅前に大きな地図。

まず目指すのは、ヴュー・マルシェ（古市場）広場。
駅前から伸びる、ジャンヌ・ダルク通りを進み、裁判所の所で右折すればいいようです。

ジャンヌ・ダルクの塔。　これは帰りに見ましょう。

ジャンヌ ダルクの塔 建造物

かつてはノルマンディー公国の首都だったルーアン。
古都の雰囲気、ありますね～！

これが裁判所かな？
ファサードの装飾がすばらしいとのことですが、残念ながら、修復中でした。

裁判所 (ルーアン) 建造物

ヴュー・マルシェ（古市場）広場にやってきました。

ヴィユ マルシェ（古市場）広場 広場・公園

1431年、ジャンヌ・ダルクが処刑された広場に建つ教会は、斬新な建物でした。

ジャンヌ ダルク教会 寺院・教会

その一角に一体の像が。

あっ、ジャンヌだ！　足元は炎と思われます。

ルーアン行きのきっかけとなったのは、1999年公開のリュック・ベッソン監督、ミラ・ジョボヴィッチ主演の映画「ジャンヌ・ダルク」。

ずいぶん前の映画ですが、この旅行の少し前、CS放送で初めて観て、人間らしいジャンヌが頭から離れませんでした。

ミラ・ジョヴォヴィッチは、おかっぱ頭のジャンヌを演じていました。
この像で、おかっぱ頭が演出ではなかったことが分かります。

教会内部も斬新！　船底を思い浮かべました。

兜をかぶったジャンヌの胸像がありました。

祭壇がモダンです。

建物の側面、一面のステンドグラスに描かれているのは、ジャンヌの軌跡？

ところが、どうもそうではないような…。

フランス観光局のサイトで、サン・ヴァンサン教会にあったルネッサンス期のものとわかりました。

この像は、ジャンヌをイメージしたものでしょうか。

映画では、神の啓示を受け、フランスのために戦って勝利を導いたジャンヌが、人と人とが殺し合うことに葛藤を抱く様子が描かれています。

神がかり的な活躍に魔女の疑いがかけられ、1431年5月30日、わずか19歳で火あぶりにされたジャンヌ。　なんだか、胸が詰まります…。

ジャンヌ・ダルク教会を後にして、次なる目的地に向かいましょう。

教会の屋根。　この曲線が、内部の不思議なカーブを創り出しているのですね。

教会前の広場を囲むのは、木組みの家。
その前にプティ・トランが停まっています！
ルーアンにも、トランがあったのか…。　乗りたかったなぁ。

トラムの後を追うように、ジャンヌ・ダルク通りを横切って進みます。
木組みの家に、こんな看板が。

路地の上につり下がっているのは、靴…？

ほどなく、16世紀につくられたルネサンス様式の大時計が現れました！

大時計台 モニュメント・記念碑

金色の装飾が綺麗です。
アーチの部分には、彫刻が施されていました。
裏側は何もなかったりして…と思いきや、表と同じ立派な時計。

大時計をくぐった先、路地の間に尖塔が見えるような。　あれは、もしや…。

細い路地から一気に視界が広がり、ノートルダム大聖堂が目に飛び込んできました！

ファサードの彫刻が見ごと！　なんて綺麗なの！！
鳥肌が立ちます。

ルーアン大聖堂 寺院・教会

12～16世紀にかけて建てられた大聖堂。
彫刻の素晴らしさが、写真ではイマイチ伝わらないのがもどかしい…。

広場がさして大きくないため、大聖堂の全貌をカメラに収めるのが至難の業。
あーだこーだと試みたけれど、これが精いっぱい。

スペイン人らしき若い女の子3人組に、シャッターを押してと頼まれ、しゃがみこんで聖堂を入れて撮ってあげました。
そのお礼がこの写真。　ありがとう！（^^）

幾度となく大聖堂を描いたモネ。
聖堂前の旅籠に泊まりこんだと聞いた気がするけれど…。
観光局が入っている建物がそうかしら？

大聖堂の色は、天気によって、やはり違って見えるのだろうか…。
また別の日に来てみたいもの。

では、中へ。　身廊の高さ、さすがです！

この旅行、天気イマイチのせいか元気イマイチ、食欲イマイチ、おまけになんかツイテない…。
マリア様、私を護ってね。

一番大きなロウソクを献灯。　旅の無事を祈りました。

身廊を進みます。

祭壇

振り返るとパイプオルガン。

その上のバラ窓がシックです。

荘厳な雰囲気の大聖堂。

磔のイエス様の足元で、天使が祈っています。

大聖堂でも、思いかげず、ジャンヌに会うことができました。
主祭壇の右手の礼拝堂のジャンヌは、炎に包まれ、悲しげに見えます。

パリのジャンヌ・ダルク像は、甲冑をつけ、馬にまたがり、意気揚々と旗を掲げています。
モン・サンミッシェルのサン・ミッシェル教会前の像も、甲冑を付けた戦士の姿でした。

でも、ルーアンのジャンヌは…。
弱い生身の人間の姿に、胸を打たれます。

脇の扉から、外に出ました。
塔は、フランスの教会で一番高いらしい。

プティ・トランは、大聖堂の脇から出発するようです。

タイムテーブル。　10時～17時まで、ほぼ1時間おきに出ているよう。
ただし、8人集まらないとダメみたいですね。
帆船が映っているのを見ると、セーヌ川のほうまで行くのでしょうか。

大聖堂の正面を横切って、左手のほうにまわり、

サン・ロマン通りへ。

雰囲気のある通りです。

大聖堂の脇の扉、主祭壇辺りでしょうか。　これもまた素敵です。

ジャンヌ・ダルクの資料館？　見学している時間はナシ…。

サン・マクルー教会。　この教会の手前で左折、レビュブリック通りへ。

サン マクルー教会 寺院・教会

しばらくすると、またまた荘厳な教会が。　サン・トゥアン教会でした。

サン トゥアン教会 寺院・教会

サン・トゥアンの隣、立派な建物は市庁舎。

緩やかなだった上り坂は、市役所から先、急に勾配がきつくなります。
石造りの門のようなものが見えて気になるのだけれど、ジャンヌの塔から離れてしまう…。
門はあきらめ、市庁舎前の広場から続く路地に入りました。

ジャンヌ・ダルクの塔。
ジャンヌ・ダルクが幽閉され、1431年5月9日に拷問を受けたとのこと。
13世紀、フランス国王フィリップ・オーギュストにより建立された城郭の7つの塔のうちの1つだそうです。

ジャンヌ ダルクの塔 建造物

ジャンヌ・ダルクの塔から駅はすぐ。　15時半、駅に戻ってきました。
駅のトイレの前には、なにやら赤い字の立札が立っていました。
この日、フランス中のトイレが閉鎖になったのでしょうか。

トイレを借りがてら、駅のカフェ゛LEO”で一休み。
カフェ・オレを頼んだら、ミルクが別に出てきました。

16：12の電車でパリに戻ります。
復りは、2階席の窓に座れました！
走り出してから、しまったぁ。　進行方向と逆だった…。

セーヌ川越しに、教会の尖塔が見えました。
大聖堂？　それとも、サン・トゥアン教会？

ヴェルノン・ジヴェルニー駅に停車。
往きは、この駅でたくさんの乗客が降りました。
復りも往きほどではないものの、ほかの駅に比べたら、乗りこんで来る乗客が圧倒的に多い。　ジヴェルニー、人気の地ですね。

進行方向逆とはいえ、窓際に座れたおかげで、セーヌ川のいろいろな姿を見ることができました。

船が停泊する、印象派の絵画の様な景色もあれば、

大きなクレーンのある工業的な景色も。

セーヌの奥に、超高層ビルが林立する゛ラ・デファンス”を眺めながら、

18時前、サン・ラザール駅に戻ってきました。

サン ラザール駅 駅

心に残るルーアン行きでした。

サン・ラザール駅を後にします。

お腹は空いてないけれど、夕飯をこの辺りで済ませたい。
駅からすぐのヒルトンのカフェに入りました。

ヒルトン パリ オペラ ホテル

ガラス張りで明るい！
野菜のスープを注文。　中にクスクスっぽいものが入ってました。

追加で、ショコラ・ショーを頼んだら、ミルクとチョコが別々に出てきました。
スプーンもなくて、底によどんだチョコをかき回せない…。

本場モンはこうなの？　詳しい方、教えてください！

ヒルトン前のマクドナルド、お話に出てきそうな佇まい。

ヴァンドーム広場を見て帰りたい。
オペラ座の脇に来ました。
オペラ座の正面まで行ったら行き過ぎだよね。　向かいの路地に入ります。

オペラガルニエ 劇場・ホール・ショー

この道、歩いた覚えがある…。　あっ、ル・グラン！

2度目のパリは、マイレージを使ってANAのエア＆ホテルのパッケージを利用しました。（当時は、ANAマイラー）
到着日に渡されるはずの地下鉄の切符が用意されておらず、ル・グランの前のビルのオフィスに取りに来たのでした。
ホテルに届けてもらえたのだけれど、時間がかかるようなこと言われ、待ってられなくて。

で、トイレを借りたいと言ったら、向かいのホテルに行ってくださいと。
たくさんのカサブランカが活けられたゴージャスなロビーは、ユリの香りでいっぱいでした。
そんな所に、トイレが目的で行ったワケ。（^^；

インターコンチネンタル パリ ル グラン バイ IHG ホテル

カプシーヌ通りを渡ろうとしたら、ものすごい数のパトカーが通り過ぎていきました。
なんだろう、大統領選の影響？

ヴァンドーム広場に来ました。
以前、夜に急ぎ足で通り過ぎただけなので、明るい時に来てみたかった。

ヴァンドーム広場 広場・公園

ヴァンドーム広場を見て気が済んで、マドレーヌ教会を眺めつつ、ホテルへの路地へ。

マドレーヌ寺院 寺院・教会

20時、ホテルに戻ってきました。
ホテル前の道を真っ直ぐ行けば、サン・ラザール駅です。

朝、ホテルを出た時には、まさか、切符が買えなくなる事態が起こるとは思いだにせず…。
でも、あきらめずに、ルーアン、行ってよかったな。

ホテル ドゥ ラルカード ホテル

部屋のテレビをつけると、マクロン候補当選確実のニュースを伝えていました。
昨日、コンサートでもあるの？と思ったルーヴルのステージは、選挙のイベント用だったのか…。

ルーヴル前の広場には、たくさんの群衆が詰めかけています。
ヴァンドーム広場とルーヴルは目と鼻の先、そんな喧騒は、まったく感じられませんでした。

あの時、「ここまで来たのだから、ルーブルまで行ってみようか」チラッと思いました。
行けばよかったか、行かなくてよかったか…。（笑）

この日の歩数、20203歩。　よく歩きました。

明日はパリを発ち、アルザスへと向かいます。
エッフェル塔のシャンパン・フラッシュを観れるのは、この夜が最後のチャンス。
が、そんな気力もわかず、「前に観たから、いいよね」。
重い腰は上がらず、22時半、就寝。

この旅行記へのコメント （2）

• 白い華さん 2025/08/19 06:00:16

  「古都『ルーアン』に、行く・・つもり」なので、参考！に　なります。

  お早う御座います。
  私・・として。は、ぶどう畑さん！は
  ４トラベル・・の　中。でも「旅！の　上手な・・方」って　位置づけ。と
  長年、思っておりました。
  
  今回、改めて「世界　あちこち！の　旅行記」を　読ませてもらって
  「本当に、素晴らしい～！　旅（写真　＆　コメント。説明）」と　
  次に、読み手！が　旅するコト・・を　考えた「内容」を、
  有難～く・・享受するのでした。
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  この秋、フランス『ルーアン』に、行ってみたい。と　思っていて、
  旅行記を　拝見しました。
  
  私も、鉄道旅。そして、個人！で
  「ルーアンの　観光時間・・は　３時間位」と　考えています。
  あまり、迷わず「ポイント」は、行かれそう！で、安心・・しました。
  
  いいですね～。
  ちょっと、『アルザス地方』の　木組み！より
  年季・・の　入った『ノルマンディー』独特・・の　木組み・家屋。
  
  旅行記を　拝見して、
  「期待」が、高まりました。（♪）
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  ただ・・・。
  皆さん！が　出発地・・の『パリ』から・では　なくて、
  反対側！の　大西洋に　面した『ル　アーブル』（終点駅）から
  『ルーアン』を　目指します。（７０ｋｍ。鉄道で、１時間）
  
  まぁ～、鉄道に　乗ってしまえば、「１日　便数！も　２２本」とのこと。
  なので
  「帰り・・も　大丈夫！」と　思う。ので『ルーアン』に　しました。
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  『ル　アーブル』は、第二次　世界大戦・・で　壊滅してしまって
  一応、応世界遺産・・には、なっている「コンクリートの　建築」で　街並み！を　統一。
  正直、観光には「イマイチ」とも　思える・・場所。
  （わざわざ、行くほど・・でも　ない。と　思いますよ）
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  なので
  「大人気・・の　可愛らしい～！港町『オン　フルール』（路線バス！で　３０分）と　近い」も　ずいぶん、考えた。
  のですが、
  路線バス・・の　
  行き！は『ル　アーブル』が　始発・・で。も
  帰り！が「途中　停留所」で、バスの本数・・も　少なくて
  
  「乗れなかったら　？」と　考える。と
  「鉄道で『ルーアン』に　軍配！が　あがりました。
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  ヨーロッパ『地中海　クルーズ』には、２度・・参加してて
  最近は「夫が　好き」な『クルーズ旅行！での　海外・・ばかり』です。
  
  『クルーズ』は、いいですよ～。
  「寄港地」も、「朝～夕方まで」と　時間は、たっぷり！ある。し
  自由行動・・なら「無料」です。
  
  私は、時間を　有効利用したくて、
  毎度「寄港地！の　観光」に、プラスして
  「もう　一箇所！に　鉄道。路線バス・・で　行ける
  「ミニ　旅行」で、２箇所を　見るよう。に、欲張っています」（笑）
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  今回は『北ドイツ』で、クルーズ船！に　乗り込み、
  「北欧」を　巡り、大西洋・・を　ひたすら！南下して
  
  「フランス。スペイン。ポルトガルなど」の　寄港地！を　旅しながら。の
  最後は『バルセロナ』の『大西洋　クルーズ旅行』です。
  
  「素敵な　旅行」を　今後・・も　楽しんで下さいね。
  　　　これからもよろしくお願いします。

  ぶどう畑さん からの返信 2025/08/19 10:51:12

  RE: 「古都『ルーアン』に、行く・・つもり」なので、参考！に　なります。

  白い華さん
  
  こんにちは、ぶどう畑です。旅行記にお越しいただき、コメントをありがとうございます！
  
  白い華さん、どこかにご旅行？と思っていましたが、やはり…。（^^）
  どうも船旅が苦手で、大型客船は揺れないと聞きますが船酔いするほうだし、陸地で眠りたい。前世、海で嫌なことがあったのかも？（笑）
  
  次は、北ドイツから出港して、ル・アーブルにも寄港するのですね！
  
  旅行の計画では、どこを起点にどこを観光するか…、練っては考え直して…を何度も繰り返しますので、目的地をどこにするかの悩み、よくわかります。
  
  フランスは日曜日に電車の本数が減るのですが、ル・アーブル～ルーアンは電車で1時間程度、乗り換えもないし、ちょっと足を延ばすにはいいですね♪
  
  オンフルール、おっしゃるとおり、バスの本数が少ないけれど、結構、近い。
  帰りのル・アーブル行き122番のバスは、直通のようですよ。
  https://plan.atoumod.fr/fr/schedules/line/ATOUMOD011:Line:1004459:LOC?direction=RETURN
  
  ルーアンとオンフルール、両方行けそうな気もしますが。
  
  私はなにか目的がないと食指が動かないタイプで、フラッと旅に出るのは苦手。
  その代わり、目的地が決まったら情報収集にはかなり力を入れるから、「読み手が旅するコト」を考えて、情報のおすそ分けを旅行記に盛り込むのが私のクセ？少しでもお役に立てたなら嬉しいです！
  
  どうぞ、楽しい旅行になりますように！