次の電車にしてくださいって、そ、そんなぁ…で、ノートルダムにダッシュ！　新緑のドイツ・フランスの旅5-1

2017/05/07 - 2017/05/07

2017年5月7日（日）

両親の足跡を辿るのが目的のドイツ・フランスの旅。
ようやくヴェルサイユを訪れ、フランス編の宿題終了。
ドイツに戻るまでの数日間、「足跡」はお休みです。

フランス大統領選のこの日、パリからルーアンへと足を伸ばす予定ですが、またまた天気が悪く、朝から雨…。
行こうかどうか迷ったものの、人、人、人のパリを離れたかった。

電車を3本遅らせて、いざルーアンへ！

と思ったら、切符の購入でトラブル発生。
マシンで操作をしているうちに切符が買えなくなって、ガ～～～ン！

逡巡するも、「ルーアンに行く機会はそうそうない」と腹をくくり、次の電車の切符をゲット。

じっと待っているのはもったいなーい。
ダッシュでノートルダム大聖堂を観に行くという荒技を強行しました！

（旅行期間：2017年5月3日～5月13日）

エリア パリ(フランス)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

6時半起床。　外は雨…。　相変わらず寒いし、それも結構な降りです。

この日、ルーアンに行く予定で早割を買っておきました。
ただ、決めかねていたため、無駄にしてもいいように、払い戻し・変更不可の割引率の高い切符にしました。
正規運賃24.1ユーロのところ、往きは10ユーロの7：53発、復りは15ユーロの16：12発。

ルーアンまでは2時間弱。　10時頃着いて、16時まで雨の中歩くのは…。
予定の電車は見送り、部屋でグズグズ。

「ルーアン、行くのやめようかなぁ」、考えがよぎります。
でも、この日は美術館が無料の第一日曜日でした。
ルーブルも、オルセーも混んでいるのは目に見えている。
といって、雨の中、傘をさしての観光はもうごめんです…。

踏ん切りもつかず、かったるいせいもあって、8時台を見送り、9時台を見送り…。

Hôtel De l'Arcade ホテル

そのうちに、雨が小降りになってきました。

よし、10：21の電車でルーアンに行こう！
向こうに着くのが、ちょうどお昼時。
ランチして、観光して、帰りの電車の時間的にもいい具合じゃない？

9：45、ホテルを出て、徒歩5分ほどで、サン・ラザール駅に到着。

駅ビルは、サン・ラザール駅の雰囲気を取り入れた、明るく、近代的なつくり。

モネも描いたサン・ラザール駅のホームに出ました！
どんな駅か見に来たことはありますが、利用するのは初めて。

パリ3日目の観光は、電車で1時間程度の場所を検討し、最初は、ゴッホ終焉の地゛オーベル・シュル・オワーズ”が候補でした。
ところが、線路工事で電車が途中までしか行かず、すんなりと行けなかった…。

中世の街゛プロヴァン”も考えましたが、パリ東駅発だったので、サン・ラザール駅発にこだわり、ルーアンに決めた次第。

サン ラザール駅 駅

切符を買うのに、゛イル・ド・フランス”の窓口で「ルーアン」と言ってみましたが、「奥のほうに窓口があるから、そこに行け」と。

SNCF（フランス国鉄）の窓口の前には、券売機がたくさん！
でも、後ろに並ばれたら焦るので、窓口の中へ。
対人のカウンターには行列ができていましたが、ずらりと並ぶディスプレイはそこそこ空いていました。

端っこの方のマシンを操作。
なんと、1等しか残っていません。　う～ん、36.1ユーロかぁ。
「しょうがない、1等で行こう」とやっているうちに、「最初から操作してください」に…。
気を取り直して、再度、購入を進めたものの、最後の最後で「このカードは使えません」。　なにー？そんなはずはない。

隣の機械が空いたので、再び、トライ。
カードを入れて…。
これで切符が買えると思いきや、今度は「次の電車にしてください」のメッセージ。

うそ…、10：21の電車に乗れないってこと…？？？
この旅、何度目かのガ～～～ン！！！

カウンターの列に並んでみようか？　でも、データベースは同じだよね…。
ヨロヨロと窓口を出て、ベンチに座り込んで、まとまらない頭で考えます。

次の電車は11：52発、ほとんど12時です。
ルーアンに14時に着いて、観光約2時間か。　どうにか周れるかな。

ハブ都市のパリには、また来ることはあっても、ルーアンに行く機会はそうそうないでしょう。
やっぱり、ルーアンに行こう！

窓口のマシンに戻って、11：52発の2等の切符を買いました。　24.1ユーロ。

この時、10：25。　出発まで約1時間半ありました。
ただ待っているのはもったいない。　どこか行けないか？

パリの地図を眺めます。
ノートルダムなら地下鉄一本で行けそう。　よし、大聖堂に行こう！

サン・ラザール駅から地下鉄14号線に乗り、シャトレ駅で下車。
地図ではシテ島に着くように見えたのですが、シャトレってシテ島じゃないよね…。

思った通り、地上に上がったら様子が違う。
路地の先、並木の向こうに見えるのはセーヌ川？

川沿いに出ると、なにやら見覚えのある立派な建物が。
コンシェルジュリーだ！

コンシェルジュリー 城・宮殿

駅からノートルダムまで、少々距離があるのは誤算でしたが、久しぶりのシテ島周辺の景色に感動！

コンコルドやエッフェル塔付近とはまた違い、落ち着いた雰囲気。
これもパリだなぁ。

初めてのパリでは、シテ島にもほど近い、モベール・ミュチュアリテ駅の近くのサン・ジェルマン通りに面したホテルに2泊しました。
その時の新鮮な驚きと、ワクワクした気持ちを懐かしく思い出します。

コンシェルジュリーの前から川沿いを行くと、花市に来ました。　懐かしい！

シテ島の花市 市場

花市では小鳥も売られています。

綺麗な花々を横目に急ぎ足。

ここにも桐の花。

小鳥を売っているのだから、なるほど、鳥かごもね。

花市を抜けた所から、右手にサント・シャペルが見えました！
あの時、チェック・インして、まず向かったのがここでした。

友達と南仏を旅行して、当時、ブリュッセルに住んでいたイトコを訪ねる途中に立ち寄ったパリ。
地図のワンブロックが、南仏とは違うことにも驚いたっけ。

ノートルダムにやってきました！

新入社員の時、部署の先輩から、夏休みのお土産に、ノートルダムで買ったという釣り鐘型のペンダントヘッドをもらいました。
ヒヨッコの私には、ヨーロッパは夢のような場所で、個人旅行でパリとスペインに行った3つ年上の先輩が、とっても、とっても大人に思えました。

あれから月日は流れ、ようやくパリにやって来たのは、先輩の旅行から25年以上が経っていました。
それでも、パリ・リヨン駅からタクシーでホテルに向かう途中、セーヌ川の中州に建つ大聖堂が目に飛び込んできた時はお土産のことを思い出して、「ノートルダムをこの目で見ることができた！」と本当に感動しました。

初パリは、私の一人旅デビューでもあります。
不安で、「たったの2泊だからどうにかなる」と自分に言い聞かせたり…。

ところが、いざパリに着いてみると、一人旅が気楽で、楽しいのなんの！
一人旅の虜になったのでした～。（^o^）/

ノートルダム大聖堂 寺院・教会

話を元に戻して…。

警官の姿が見えます。
この日はフランス大統領選。
お巡りさんも、気が抜けないでしょうね。（~~；

ノートルダム、お久しぶりです！

雨なのに、大聖堂に入る列ができていました。
初パリで並んだ記憶、ないんだけれど…。

パリの中心を示す、ゼロメートル起点のプレート。

トンボ帰りでサン・ラザール駅に戻らなければなりません。
外観だけで我慢です。

中央の「最後の審判」の扉。　彫刻が素晴らしい！

聖堂前には銃を持った警官が。　あらっ、イケメン！

「聖母戴冠の扉」の脇に、頭を持った像がありました。　サン・ドニさんと思われます。

キリスト教の布教に努めたサン・ドニは、異教徒の僧侶の恨みを買い、モンマルトルの丘で斬首刑に処せられました。
首を斬り落とされた後、それを拾い上げ、説教をしながら、なんと数キロメートルを歩いたそうな。
彼が歩みを止めた場所に小さな礼拝堂が建てられ、後に歴代のフランス王家の墓が安置されるサン・ドニ大聖堂になりました。

この彫刻を見ながら、
「えっ、首…！？　まぁ、大変、どうしましょう」
「う～む、信じがたい状況だ…」
「隣で首がどーのこーのと言っておるが、聞こえないふりしておこう」
な～んて、話を作ってました。（^^；

上のほうに、苦渋の表情の方もいらっしゃいますねぇ。

時刻は11時。　そろそろ、切り上げたほうがよさそうだ。

大聖堂のすぐ近くに、RERのサン・ミシェル・ノートルダム駅への降り口がありました。
サン・ラザールも確かRERが通ってたよね。

ところが、路線図を見てもさっぱりわからず…。　どこかで乗り換えが必要？

こういう時は急がば回れ。　もと来た道を戻るのが無難。
花市を通り抜け、シャトレ駅へ急ぎ足。

11：20、地下鉄サン・ラザール駅に到着。
えーと、国鉄の駅は…。
SNCFの足型を辿ればいいようになっていました。

サン ラザール駅 駅

トイレに行こうと、通りがかったSNCFの運転手さんらしき人に尋ねると、5分前に何やら起きたようで、駅のトイレが閉鎖になったことがわかります。
大統領選のこの日、やはり事件は起きたか…。

トイレ閉鎖は、旅行者には由々しき問題。
「電車の中のトイレは使えますか？」聞いてみたら、それは大丈夫とのこと。

駅にも兵士の姿。
フランス国鉄゛SNCF”のロゴ入り防弾チョッキを着け、腰に銃を携帯した人の姿も見かけました。
平和な日本とは違う…。

お昼は電車の中で。　バゲットを購入。

ルーアン行きの2階建ての電車は、思った以上の乗車率。
前のほうに向かい、どうにか席を見つけて座りました。

今考えると、全席指定でない限り、切符が売り切れはあり得ないはず。
なぜ1等しか残っていなかったり、切符の販売が打ち切られたりしたんだろう。
ルーアンへ行きの電車は、フランスの新幹線゛TGV”でもないのに…。
機械の不具合？　ナゾは残ります。（?_?）

サン・ラザール駅を出た電車は、ノロノロ運転。
こんなスピードだから、ルーアンまで2時間もかかっちゃうんダヨー！（+_+）

な～んて思ってましたが、最初の停車駅゛マント・ラ・ジョリー”でしばらく停車の後は、スタコラサッサと走り出しました。

今、時刻表を確認すると、ルーアンまで2時間もかからず、1時間強～1時間半で行けるようです。
オーベル・シュル・オワーズの路線も工事中だったし、この時は、なんらか事情があったのかもしれません。

モネの家の最寄り駅、ヴェルノン・ジヴェルニー。
ここでたくさんの人が降りました。

モネの家は、初パリでJTBの現地発ツアーを利用して行きました。
6月で、ちょうどバラが花盛りでした。
家の周りの雰囲気も良かったです。　いつかまた行きたいな。

ジヴェルニーを過ぎてしばらくすると、牛の姿も見えるのどかな景色が。

右手にセーヌ川が現れました！

菜の花畑も見かけます。

田園風景だけでなく、石造りの家並みがある所も走ります。

オワセル駅。　ホームに草が生えている…。
それなのにホームの数が多いのは、それなりに使われているってこと？

セーヌ川を渡ってほどなく、

14時前、ルーアンに到着。
艱難辛苦を乗り越えて（？）、ノルマンディの古都にやってきました！