妻と行くスペイン（4-①） バルセロナのゴシック地区でカタロニア人の誇り、カテドラルやサルダーナを見た

2017/06/05 - 2017/06/05

スペインの中でもバルセロナのあるカタロニア地方は独立運動を画策しているように独特の文化、アイデンティティを持っています

バルセロナ滞在最後の日は旧市街ゴシック地区を散歩、カタロニア人の心の拠り所であるカテドラル（＝サンタ・エウラリア大聖堂）と地元の踊りサルダーナを見ることができました

また偶然地元の同年代の御婦人と会話することもできました

エリア バルセロナ(スペイン)

今回ホテルはカタロニア広場からも近い Hotel Avenida Palace に4泊した

かってビートルズも滞在したことがあるというこのホテルは格式も高く、ロビーにはキンキラのラセン階段があった

もちろんビンボーな私たちは一番安いツインの部屋を予約したが十分広かった

ツイン仕様の洗面やバスタブも完備

他のホテルにはあったビデがない分トイレが広く使いやすかった

ホテルの対面はH&M、

交差点をはさんで東側には日本のユニクロが新店舗を出店準備中

その向かい側には地元スペインのZara（スペイン語ではサラと発音）が営業中

バルセロナの目抜き通り、グラシア通りとグランビア通りが交わるこの好立地で世界のファストファッションの雄が競うことになる

Zaraのショーウィンドー

ファッションにはまったく詳しくないがやはり日本のとは随分デザインが違うようだ

ちなみにお値段はユーロで、ブラウス：39、スカート：39、サンダル：49

全体にプリントの花柄が多いようだ

妻の話によると値段は日本の半額程度？

ただし妻もファッションには疎いので信用しないで下さい

歩道が車道より広くゆっくり散歩やショッピングが楽しめるグラシア通り

大きく育った街路樹が強烈な日差しを和らげてくれる

また要所にはポリスが立って治安の維持に努めている

*近くから撮影すると削除される可能性があるので望遠レンズで撮影しました

ホテルからバルセロナの旧市街・ゴシック地区へは歩いていった

ゴシック地区の中心、カテドラル前広場にはカタロニア建築家協会の壁に描かれたピカソの壁画があった

民族舞踊「サルダーナ」を踊る人々や無形文化遺産である「人間の塔」、祭りごとに町を練り歩く巨大な人形「ヒガンテス」など故郷カタロニアの風景が描かれている

バルセロナの教会ではサグラダ・ファミリアが有名だがカテドラルと呼ばれる司教座のある大聖堂はここ、正式名サンタ・クレウ・イ・サンタ・エウラリア大聖堂 （La Catedral de la Santa Creu i Santa Eulàlia）

教会も昼休みがあり午後は3時から拝観できたので列に並んだ

カテドラル前の広場には祝日（＝第二イースター、バルセロナだけの祝日）だったので多くの人々が集まっていた

全身をセピア色に染めた変なおじさん「自称ガリレオ・ガリレイ」がカテドラル前にいた

カテドラル前にはガウディ博物館もある

広場ではサルダーナと呼ばれるカタロニア地方伝統の踊りが輪になって踊られていた

意気軒昂な若者がカタロニア自治州の旗を振りながらダンスの輪の周りを走り回っていた

これはコブラと呼ばれる楽隊の生演奏

楽器の編成はグラジャと呼ぶオーボエに似たものやトランペット、ピッコロの管楽器

他にはコントラバスがあった

輪の中央に荷物を置き盗まれないよう監視している

老若男女が手をつないで輪になって踊る（年寄りが多かったが、、）

お互い見知らぬ者同士でも手をつなぎ輪を作る
手のつなぎ方は独特で握手の握りではなく親指を除く4本の指を手のひらに包むように握る

一曲終わって拍手する参加者

アンダルシア地方の熱情の文化フラメンコとは対照的に勤勉かつ冷静な文化が特徴のカタロニア

結び合った手を高く挙げ、大聖堂の尖塔に向かって突き出すような様は彼らの民族意識の高さを象徴しているようだ

サルダーナを見ていたら２歳くらいのお孫さん（女児）を抱いた婦人と少しつたないスペイン語で会話する機会を得た

どうやら家族９人で日本に来たこともあるそうで同年代の私たち夫婦に興味があったようだ

カテドラル内に入った

このカテドラルは1298年に建設が始まり、約150年後に完成したゴシック様式

高い天井と太い大木を思わせる列柱が目を奪う

Coro （聖歌隊席）の前にはバルセロナの守護聖人である聖エウラリアが受けた迫害を表わすレリーフがある

聖エウラリアは伝承によるとディオクレティアヌス帝時代のキリスト教徒大迫害で殉教した

13の拷問を受けたとされそれらの主なシーンがレリーフで描かれている

繊細な彫刻がなされたオーク材の聖歌隊席

主祭壇の地下には、サンタ・エウラリアの棺が置かれた地下聖堂がある

日ごろはなかなか見られない Cripta （地下聖堂）を拝観することができた

カテドラルの内陣

天井のリブボールトの交差部分

一番人気のあるモンセラットのモネレータ（黒いマリア様）のチャペル

モンセラットで見たように右手には世界（全宇宙）を象徴する球を持っている

内陣の周歩廊

聖母子像

カトリックの大聖堂なので聖母子像が多くある

高窓（クリアストーリ）のステンドグラス

この大聖堂には回廊が付属している

回廊には13歳で亡くなったエウラリアに因んで13羽のガチョウが飼われている

王の広場

1492年にアメリカ大陸に到達したコロンブスが彼のパトロンであったカトリック両王（＝イサベル女王とフェルナンド王）に謁見した場所

コロンブスは当時、この石段を上り奥にある大広間に通された

カテドラルからサン・ジャウマ広場に向かう狭い道（ビスバ通り）を歩いた

この通りに面したカタルーニャ自治政府庁の旧入り口の上にバルセロナの守護聖人サン・ジョルディ像があった

この通りにはいろいろなショップがあって見るだけでも目を楽しませてくれる

左はピコ太郎だろうか？

広場の北側にあるのがカタルーニャ自治政府庁

なにやら女性リポーターが取材中だった

広場の南側にあるのがバルセロナ市庁舎

名残惜しいがバルセロナに別れを告げ去るときが来たようだ

ホテルに預けていた荷物を取りに戻りカタロニア広場から出ている空港バスでBCN（バルセロナ・エル・プラット空港）に向かった

バルセロナは昨年7月に続いて2回目だ

残念ながらほとんど前回と同じ場所を観光しただけで少し新鮮味に欠けたがスペイン語を少し習得したおかげで現地の方とお話する機会を得たことは大きな収穫だった