2017/06/04 - 2017/06/04
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deracineさん
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日本では圧倒的にサグラダ・ファミリア他を設計した Antoni Gaudí (アントニ・ガウディ) が有名ですが当時は彼の先生だった Lluís Domènech i Montaner(リュイス・ドメネク・イ・モンタネール) の方が有名でした
今回は「花の建築家」といわれた彼の作品のうち世界遺産に指定されているカタロニア音楽堂とサン・パウ病院を妻に案内しました
特にサンパウ病院は日曜日で無料開放日だったにもかかわらず比較的すいており、また初めて見た妻には「アラビアンナイトの世界のようだ」と好評でした
モンタネールは美しい建築が人間の心を癒し、病からの回復にも効果があると確信してこの宮殿のような病院を作ったのです
また San Pau とは聖パウロのことですが同時にバルセロナに最先端の病院を作ってほしいと膨大な資金を遺贈した Pau Gil Serra の名前でもあります。このような太っ腹の篤志家がいるスペインが羨ましい限りです
病院という名前が付いているせいで不人気なのかもしれませんが是非皆様もこの美しい病院に一度ご入院(?)されることをおすすめします
なお一部に昨年訪れた際撮った写真を転用しています。ご了解ください
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これがサン・パウ病院の正面玄関
有名なサグラダ・ファミリアから徒歩でも十数分で行ける距離なので世界遺産のハシゴも可能 -
サンパウ病院の位置する Eixample (アシャンブラ)地区は45度に傾斜した見事に規則正しい碁盤の目状に区画整理されている
ところがこの病院だけは周りに迎合せず南北に建物を配置している
そうすることにより海からの潮風により病室を換気し、日光を取り入れるのがモンタネールの狙いだった
上のスマホの Google Map はサン・パウ病院とガウディ通りを介して対峙するサグラダ・ファミリアの位置関係を示している -
サン・パウ病院の南側にはモンタネールの教え子であるガウディが設計したサグラダ・ファミリアがある
「青は藍より出でて藍より青し」
今ではすっかり弟子の方が有名になってしまった
この写真は管理棟の2階から対面のサグラダ・ファミリアをガウディ通り越しに写したもの
写真の下の方に見える門はサン・パウ病院の門柱 -
正面の右の方にある管理事務分館に入場口がある
自由にマイペースで見学する方法とガイド付きで見学する二通りがあり料金はユーロで以下のとおり ( )内はシニア料金(65歳超え)
ガイドツアー:19.0(13.3)、自由見学:13.0(9.1) -
ただし太っ腹な国スペインでは多くの美術館、博物館および建築物が無料開放される日が設けられている。これを利用しない手はない
このサン・パウ病院も例外ではなく毎月の第一日曜日、2月12日(=サンタエウラリアの日)、4月23日(=サン・ジョルディの日)、および9月23日(=メルセの日)
なお正確には以下のサン・パウ病院のHPにて確認してください
http://tickets.santpaubarcelona.org/muslinkIII/venda/index.jsp?nom_cache=SANTPAU&property=SANTPAU&grupActiv=1&lang=3
写真は入場口でここで ¿Hoy no hay que pagar? (今日は無料ですね?)と確認した -
入口を入ってすぐの見学者ホールには病院全体の模型が展示されていた
サン・パウ病院はバルセロナの傾斜地上に建てられているので視覚的に高さが揃うように病棟を半地下にするなどの工夫をしている -
サン・パウ病院の配置図(前回有料見学時にもらった資料)
病棟は左右対称に並んでおり当初48の建物が建設される予定だったが最終的には27棟のみが完成
うち16棟がモデルニスモ建築になっており、そのうち12棟はモンタネールの設計で残りの4棟はモンタネールの息子による設計
なお見学できるのは黄色で囲まれた3棟(=管理棟、サン・ラファエル棟およびサン・ジョルディ分館)と中央の手術棟だけである -
病院には衛生的な環境が一番と考えたモンタネールは天候、季節に左右されずに自由に往来できるよう病棟および手術棟を地下通路で結んだ
地下通路で患者を移送した状況が通路の壁に投影されている -
地下通路から地上に出ると手術棟正面が目の前に現れる
手術棟は敷地のちょうど中央に位置する
衛生面を考慮し各病棟から隔離されている -
手術棟の北側は半円状の部屋で明るいように全面ガラス張り
大きくて広いガラス張りの明るい部屋だったが、まさかこの状態で手術したのでは患者も医師も落ち着かないなぁ~ -
病棟は男女別に分かれ敷地の左半分に女性、右半分に男性患者専用の病棟を建設しそれぞれに女性の聖人及び男性聖人の名前が付けられている
-
一番南に位置する女性患者用聖プリシマ病棟
破風に埋め込まれている女性の彫像が聖プリシマか? -
サン・サルバドール分館
建物は全てレンガ造りで建設当時に流行したイスラム教建築とキリスト教建築の融合系のムデハル様式となっている -
サン・ラファエル棟
唯一見学ができる病棟 -
各病棟には二つずつ庭園が配置され患者の心を癒してくれる
もうラベンダーが紫色の花を咲かせていた
奥に見えるのは修道女の宿舎 -
左右に並ぶ病棟の一番奥に建つサン・マヌエル分館
この病棟だけが2階建てとなっていること及び各病棟ごとに塔が付属しているがこの病棟は中国寺院に似せたオブジェだということが特徴。これは当時の流行りで多くのモデルニスモ建築に見られる
現在この建物は Casa Asia として利用されている -
怪しかった空模様だったがついに雨が降ってきた
そこで雨宿りのため地下通路で一時雨宿りした
当然降ってきた雨にもめげず見学を続行する観光客
雨に打たれて樹木や草花の緑が一層鮮やかになった -
病棟の見学を終え最後に敷地内で一番大きな建物である管理棟を見学した
管理棟は中央部とそこから左右に45度の角度で伸びた両翼部分がある
中央には時計台があり最大地上高は62m
上の写真は管理棟の裏側(=北側) -
管理棟中央のエントランスホール
丸いピンクのタイルで仕上げられたドーム天井が9つある
柱など全体にパステルカラーで統一され来客も和ませるような気配りが感じられる
なおドームと柱の間のできる▽状スペースには寄贈者 Pau Gil の名前やこの病院の建設、竣工年が書かれている -
これは中央のエントランスホールから続く階段室
階段室はエントランスホールをはさみ左右2か所にある -
高い吹き抜けの階段室にはドーム天井があり、ドームにはステンドグラスが入っている
また階段手すりには細かな透かし彫りが施されている -
イチオシ
階段室から中央ホールにつながる廊下の壁はステンドグラス、天井はセラミックタイル画で華麗に彩られていた
-
最後には二階中央の高さ18mもあるホールを見学した
一般には「ドミニック・イ・モンタンタネールの間」と呼ばれ、従来サン・パウ病院の大ホールとして利用されていた -
最後には二階中央の高さ18mもあるホールを見学した
一般には「ドミニック・イ・モンタンタネールの間」と呼ばれ、従来サン・パウ病院の大ホールとして利用されていた
ホールにはバルセロナの守護聖人サン・ジョルディの彫刻像(左)があった -
この部屋から敷地内の病棟群が見渡せた
中央は病院の中庭で長さ500m、幅50mの広い空間を設け病室を隔離した
奥の建物が手術棟 -
管理棟の二階から見た敷地内を見た眺め
突然妻がこの光景を見て「アラビアンナイトの世界みたい」と言った
確かに病院の建物は全てレンガ造りで建設当時に流行したイスラム教建築とキリスト教建築が融合したムデハル様式だから半分はアラビアンナイトかも知れない -
管理等に隣接するサン・ジョルディ棟は特別ショー会場になっていた
-
出るときは管理棟中央にある出口からではなくてこの左端にある出口を利用する
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出口の上にはこの病院建設の資金提供者である Pau Gil Serra を描いたタイル画が飾られている
Pau Gil さん、アンタはエライ! -
さて無事サン・パウ病院を退院して次もモンタネールの偉大な作品であるカタルーニャ音楽堂を訪れた
ここは無料開放などなく、内部見学するためにはガイドツアーを利用するしか方法はない
ツアー申し込みは直接音楽堂に申し込む、あるいは VELTRA を利用する方法があり今回もVELTRAを利用した
音楽堂にはレストランが地上階に併設された新館が隣接し、この中に切符売り場がある
写真にあるヤシの葉っぱのようなところが切符売り場 -
ツアーには日本語はないので英語ツアーを申し込んだ(18ユーロ)
ヴァウチャーがメールで送られてくるので印刷したものをこの切符売り場で入場券と交換する -
これが窓口でゲットした入場券
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見学に先だって音楽堂の概要説明とビデオ上映があった(英語)
カタルーニャ音楽堂は地元のカタラ合唱団のために造られたもので1908年にわずか3年という短期間で完成した
一時は政治家としてカタロニアの民族主義運動に没頭したドメネクだったが挫折し、再び建築家として本音楽堂の建設に専心した -
ビデオによる概要説明が終わるといよいよ見学開始
階段や廊下の手すりには厚いガラス製の柱が並びほんのりと周りを照らしている
写真左手が見学者入口になっているレストラン -
階段を上がって2階(=スペインでは1階)のホールに入場
このホールにはバルコニーが付属し、外に出られる -
イチオシ
二階(=スペインでは1階)のバルコニー
柱、天井が過剰なほどに細かなタイルで装飾されており、また二つとして同じ模様が見られない徹底ぶり
柱頭も「花の建築家」と称されたモンタネールらしく大きな花弁の彫刻で覆われている -
イチオシ
さていよいよ待望のコンサートホールに入場!
これがコンサートホールか?間違って別の場所に来たのでは?と思わせるほど明るい光の洪水だ
2,3階席の壁はすべてステンドグラスで覆われている
まさに「花のコンサートホール」だ。客席は3層構造で2,200人を収容できる -
天井には大きな長方形のステンドグラスが、そしてその中央部はシャンデリアとなって垂れ下がっている
-
ステンドグラスのみならず音楽堂の壁、天井その他いたるところが華麗な花などの装飾で覆われており「やりたい放題」
「やりたい放題」とは堀田善衛氏が著書「カタルーニャ礼賛」でカタロニア音楽堂を見て思わず発した言葉だが全く同感だ -
クジャクの羽根を模した扇型とそれを縁取る紅白のバラの花
天井にもいっぱいバラが咲いている -
イチオシ
一番下のフロアーからこの華麗な音楽堂内の全貌を撮るべく魚眼レンズで写してみた
-
ステージの後ろには楽奏の天使たちの姿があった
これはステージに向かって左側の天使たち -
ステージ右側の天使たち
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ステージの上にはパイプオルガンがあり見学時バッハの「トッカータとフーガ
ニ短調」のサワリの部分をデモ演奏してくれた
しかしパイプオルガンのせいか、それともこの音楽堂のせいかよく分からないが自分の耳には残響が少なく感動する音色ではなかった -
見学は約1時間で終わった
外に出て音楽堂の外観をじっくり見学することにした
この音楽堂は旧市街の道幅が狭い場所にあるため惜しいことにその美しい外壁のタイル画などがよく見えないのが残念だ -
路地の壁にへばりつくようにしてできるだけ後退して外観をとった
2階部分が先ほど見学したバルコニー
最上階の壁面にはカタラン合唱団を描いたタイル画があるが非常に見えにくい
カタルーニャ人の聖なる山、モンセラットも描かれている -
頑張って望遠レンズで大きくアップしてみた
カタルーニャ人の聖なる山、モンセラットも描かれているのが分かった -
これは昔の入場口で現在はここからは入場できない
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建物の東端コーナー部分にはバルセロナのあるカタロニア地方の守護聖人、聖ゲオルギウス(サン・ジョルディ)を描いた彫像がある
4月23日はサン・ジョルディの日でカタルーニャでは男は愛する女にバラの花を、女は男に本をプレゼントするらしい
これで一日で「花の建築家」ドミニク・イ・モンタネールの二大作品&世界遺産に指定されているサン・パウ病院とカタルーニャ音楽堂を鑑賞したことになる
日本では彼の弟子のガウディに隠れて無名だがまさしく「やりたい放題」の彼の建築は或る意味痛快で見ていて気持ちがいい
またサン・パウ病院のカラータイルで美しく覆われた屋根、壁は「アラビアンナイト」の世界にいざなってくれる
特にツアーでも訪れることの少ないサン・パウ病院はサグラダ・ファミリアからも近く、無料開放日もあるので是非一度「体験入院」をオススメします(この編・完)
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