2017/06/09 - 2017/06/10
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deracineさん
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今回は「スペインに旅行に来て1日しかないのであれば、迷わずトレドヘ行け」と言われるトレド編です
これは長きにわたってイスラム、キリストおよびユダヤという三つの宗教文化の支配下にあったため多様性に富んでいるからと思われます
そのような立派な見どころの多い街ですがシニア夫婦の旅も9日目に入り旅の疲れもピークに、、、、、
さらに前日にはセビリア大聖堂を見たためスペインカトリックの総本山であるトレドのカテドラルもデジャビュ(既視感)で感動もイマイチでした
ただガイドブックにも書かれているトランスパレンテだけは独自のものでしっかりと鑑賞しました
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トレドでの宿泊先はパラドール・デ・トレド
同ホテルは眺望は抜群だが旧市街からは遠いのでしばし休息したのちタクシーで街に出かけた -
タクシーの車窓からはアルカサルや
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カテドラルが見えた
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タクシーでトレド観光の起点となるソコドベール広場まで行った
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広場の周囲には多くのレストランやバルがある
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またここを始発として街を巡回する二階建てバスも出ている
二階建てオープンバス愛好家である我々夫婦だが時間が限られていることもあり、今回ここでは利用しなかった -
トレドは「16世紀で歩みを止めた街」とも言われ、狭い道が迷路のように張り巡らされている
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また「天然の要塞」と言われる地形で坂道も多い
おまけに晴天で暑かったので街歩きにはあまり快適ではなかった、、、、とグダグダ言い訳じみたことを書いています -
トレドは画家エル・グレコが愛した街でもあるが彼に興味のない二人はカテドラルだけを参拝することにした
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カテドラルに通じる狭い道を歩いていると花嫁姿の女性とその父と思われる正装した男性に遭遇した
よく見るとパラドールで結婚披露パーティをしていた花嫁さんだった -
イチオシ
免罪の門方向から見たカテドラル
高さが約90mある尖塔の中には宝物室があり、聖体顕示台ほか豪華な金銀細工が多数収納されている -
カテドラルのパンフレット スペイン語版しかなかったような気がする
中を読むと詳しく主祭壇やトランスパレンテのことが説明されているが誠に残念ながらスペイン語をスラスラ読んで理解できる能力はまだ待ち合わせていない
なお拝観料は大人10ユーロ -
中に入るとゴシックの特徴であるリブボールト天井が広がっていた
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高さ40mにも達するカテドラル内部を明るく照らすステンドグラス
合計750枚もあり15~16世紀につくられた -
翼廊のバラ窓?
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何処のバラ窓か不明だがカラフルだった
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免罪の門のバラ窓ステンドグラス
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側廊のステンドグラス
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主祭壇の前には頑丈な鉄柵が設置されていてうまく全体写真が写せない
これは聖歌隊席まで下がって望遠レンズで主祭壇上部を撮ったもの -
主祭壇の上部写真
天井に至るまで祭壇が続いている
最上部は磔刑のキリスト像だった -
イチオシ
幸い鉄柵にはちょうどカメラのレンズが入るだけのスキマがあったので以下の写真は望遠レンズを使って聖書の教えの主なシーンを撮影した
主祭壇にはキリストの生涯を表した新約聖書から20の場面を紹介、正面一番下には聖母マリア像があった
カラフルなステンドグラス同様この祭壇も聖書が読めない一般の人々に聖書の教えを説明するために使われたのだろう
もちろんキンピカの豪華な祭壇は教会の権威を見せつける役目も果たしていた筈だ -
イチオシ
主祭壇は木製彫刻に金箔を施した高さ約30mもある巨大なもの
なお前日(6月8日)にもセビリア大聖堂でまったく同様の衝立を見たので感動は弱いがさすがスペインカトリックの総本山だけあって比較するとこちらの方が大きい(セビリアは高さ20m)
また描かれている場面もセビリアは45に対しこちらは20、従って一つの場面の大きさも大きく遠くからでも見えやすい -
イチオシ
受胎告知と思われるシーン
左に見える大天使ガブリエルが聖母マリアに神の子イエスを宿したことを告げるシーン -
東方三博士の来訪
マリアに抱かれたイエスのもとに博士(マギ)がひれ伏して拝んでいるシーン
それぞれの手には貢物を携えている -
ずいぶん話が飛びますが次は有名な最後の晩餐のシーン
銀貨30枚と引き換えにイエスを裏切ったユダはどれだろう? -
キリストの鞭打ち
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ヴィア・ドドローサ(悲しみの道)
重い十字架を背負ってゴルゴダへの道を歩かされるキリスト
そばにはキリストの顔の汗を拭いたベロニカとイエスの顔が転写された布が描かれている -
わが子キリストの死を悲しむ聖母マリアを描いたピエタ像
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これは聖母被昇天だろうか?
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主祭壇の最上段には磔刑のキリスト像
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磔刑のキリスト像のアップ
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カトリックではマリア信仰も強いようで至るところに聖母子像が見受けられた
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主祭壇の後ろには聖歌隊席(Coro)があり両側に立派なパイプオルガンが備え付けられている
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パイプオルガンの周囲もキンピカに装飾されラッパを吹く天使が飛び回っている
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中央の司教席上の巨大な彫刻
後ろは免罪の門のバラ窓 -
聖歌隊席にはトレドの守り神である白いマリア像があった
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イチオシ
主祭壇の後ろに回るとトレド大聖堂にしかない見事な仕掛けがあった
「トランスパレンテ」と呼ばれる透かしの入った祭壇衝立で、天井の窓からの光を開口部から通して祭壇衝立をほの暗く照らすという凝ったもの
またこの衝立が過剰と思えるほどの彫刻で上から下まで埋め尽くされている -
最下部には聖母子像と縁の下の力持ちにしては幼すぎる天使たちがこの重い衝立を支えている
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衝立の上部には丸い明り取りがありその周囲を白い天使像が飛び回っている
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明り取りのアップ
天井にはフレスコ画が描かれている -
最後に尖塔の下に位置する宝物室を見学した
写真は宝物室の天井 -
これが宝物室の目玉である Custodia(聖体顕示台)、高さは3m
製作者はドイツの金細工職人である Enrique de Arfe
5600もの部品を12500ものボルトで組み立てられ、260体ものフィギュア(小彫像)で飾られている
18kgの18金と183kgの純銀が使用されており、コロンブスが新大陸から持ち帰った最初の金が含まれているとも言われている
貴重なものなので防弾ガラスと自動警備システムにより厳重に保護されているが、年に一度の聖体祭の日に限り大聖堂の外に運び出され聖体行列でお披露目される
中央は総純金。聖体祭ではキリストの身体を表すパンを収め、トレドの街を行進する -
旅の疲れが出たのか街歩きにも疲れたので拝観もそこそこにタクシーに乗って今夜の宿・パラドールに帰った
パラドールの部屋のテラスから天然の要塞と言われるトレドの街が一望できた -
そばでは大きすぎて狭くてその全体像がつかめなかったカテドラルもここからだとよく見えた
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疲れていたので訪れなかったアルカサル
現在は軍事博物館として使われているようだ -
カメラのパノラマ機能を駆使してこの得難い光景を写真に収めた
フィレンツェも「街全体が美術館」と言われるが斜面に位置するため立体的なトレドも甲乙つけがたい
今この旅行記を書いていると見逃した個所も多く、機会があれば再度訪れてまたじっくり鑑賞したいと思わせる魅力的な街だった
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