2016/05/28 - 2016/05/28
88位(同エリア164件中)
まりも母さん
湿原の景色が好きです。
高層湿原で、地糖がある景色が一番好きですが、花の咲く湿原景色は、あちこち行ってみたい所ばかりです。
先週、山小屋1泊で尾瀬に行ってきたばかりですが、新聞で見つけた「井戸湿原」
聞いたこと無い名前だ・・・と調べてみると、今まさにツツジが見頃だというではありませんか。
場所は、「前日光」という これまた聞いたこと無いな・・・と思ったら、鹿沼市内なのでした。
ダンナに、どんなもんでしょうか??とお伺いをして、土曜日 少し早起きして出かけてみました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
「奥日光」と言うのは 良く聞きますし 何度も行っていますが、「前日光」なんて初めて聞いたよ〜。
今日目指すのは、「前日光 横根高原」と言う標高1373mほどの横根山あたりです。
牧場に隣接する場所で、林間の遊歩道を歩くことができ、湿原もあります。
自宅から車で2時間15分位。
県道58号線を進み、車で ある程度の標高まで上がれます。 -
まず、最初に寄ってみたのは、“古峰ヶ原湿原”道路脇に車5台位が止められるスペースと東屋、案内看板がありました。
-
車が4台ほど停まっています。
ツツジが咲いているのも見えます。
ここから遊歩道が始まっています。少し様子を見てみます。 -
湿原の様子。
この“古峰ヶ原湿原”には、ツツジはあまり多くありませんね。
ハイキングコースのマップ看板があり、ここから井戸湿原や近くの山へ行くコースが色々あるようです。
ここから、今日の私たちの目的地までも 歩く事はできますが、距離が長くなりますので、「健脚者コース」となっています。
私たちは、もっと上の方まで車で行ってから歩くつもりです。 -
湿原の脇道を少し入った先に建物が見えたので、そこまで行ってみました。
「古峰ヶ原湿原ヒュッテ」という避難小屋のようなものがありました。
宿泊はできない旨が書かれているので、どのように使う小屋なのでしょうか?
すぐ、後ろには車が通る県道もありますので、避難小屋とも思えませんが・・・。
トイレは無いようでした。 -
オレンジ色のきれいなツツジが咲いています。レンゲツツジです。
-
“古峰ヶ原湿原”から更に車で進み、“前日光ハイランドロッジ”まで来ました。
宿泊・食事や入浴のできる施設と 「まちの駅」と ある売店などの建物がありました。その前が駐車場です。
ツツジの季節なので、混んでいるかと思いましたが、車はまだ数台しか停まっていませんでした。
ハイキング出発の仕度をしている人が多いです。ほとんどの方は登山靴で、山歩きのスタイルでした(時間的にも、朝は山歩きの人が多いですね)
売店などはまだ営業時間前です。トイレは別の建物で使えます。
しかも、ありがたい事に ウォシュレット付きの洋式もある かなりきれいなトイレでした。 -
私たちも靴を履き替え、仕度をして出発です。
遊歩道入り口にツツジの季節の井戸湿原の写真がありました。
これはすごいですね〜本当かなぁ??・・・後で判りますが、これは 盛ってますね。ここまで色とりどりではありませんよ・・・。 -
マップなどは置いてない(まちの駅は閉まっていますし)ので、自宅でプリントアウトしてきた地図が頼りです。マップの看板もスマホで撮影しておきます。
石のゴロゴロ転がる牧場脇の道から歩き始めます。 -
今日は曇りです。明日より、今日の方が 天気が良い、との予報でしたが、結局 ほとんど晴れずに ずっと曇りでしたね。
牧場の向こうに男体山・大真名子山・女峰山が見えます。
案外近くに見えるのだな。「前日光」と言うだけはありますね。 -
黄色いイワニガナが咲いています。
タンポポみたいな花ですが、葉っぱとランサーみたいなのが地面を這っています。
別名ジシバリと言うそうです。「地縛り」ね。なるほどね〜。 -
遊歩道の所々には 道票があります。
最初の分岐に来ました。砂利舗装の車道を歩けば、象の鼻展望台方面へ最短。
私たちは、林の中の道を進み、横根山山頂を目指します。 -
細い登山道のような林の中の道ですが、木立の廻りにもツツジが咲き、10分もかからずに山頂に到着!
栃木百名山のひとつだそう。標高1373m 二等三角点もありました。
日光開山の勝道上人が修行したと言われる ゆかりの山なのだそうです。
周りの木々の為に山頂からの眺望はありません。東屋がひとつあります。 -
ここから井戸湿原へは20分位だそう。
先週の尾瀬に比べたら、ポイントポイントの間が1キロ未満でとても短いです。
まぁツツジを見ながらのんびり歩きましょう〜。
山頂からはほぼ下りの道。
色とりどりのツツジのトンネルもあって、素敵な道です。
紫っぽいツツジはトウゴクミツバツツジで、もう、終わりかけで 花も少ないです。
今は、赤っぽいピンク色のヤマツツジが最盛期です。 -
途中、建物みたいなものがあるやや開けた場所にケルンがいくつもありました。
これは何でしょうね?? -
一部 木道になった場所もあります。
遊歩道はどこも歩きにくくはありませんが、今日は 歩く間、何度もクモの巣が顔に引っかかりました。
何度も絡まるので、嫌だなぁ〜と思ったら、クモではなく、上から小さなイモムシみたいなのが糸でプラプラしているのを見たので、これだったのかも。
帽子にイモムシみたいなのがついて 振り払う事も何度も・・・。
虫は苦手だけど、山歩きでさすがに少しは慣れました。 -
もうしばらく進むとネットで囲われたエリアへ。
湿原廻りには鹿避けのネットが張り巡らしてあるようですね。
一部開く様になっていますが、緑のロープでフェンスのポールを結ぶ開閉式です。
開けたり、閉めたりがやや面倒。山では、カンヌキが 付いてるゲートの方が良く見るので、
このタイプは古いのか予算が無いのか・・・。 -
白いツツジは少なかったですね。
花が残っていても花びらが茶色くなってきていたりして、もう終わりかけって事みたいでした。
白はゴヨウツツジ。通称シロヤシオと呼ばれる花です。 -
東屋がありました。“湿原荘跡”と言う場所です。
湿原荘ってなんだ??と思うと、調べずに居られないのが、まりも母です。
ネット検索は便利だね。ちゃんと書いている方がいましたよ。
かつて、ここに井戸湿原荘という避難小屋があったそうです。老朽化の為取り壊され、現在は東屋が建てられています。 -
ベンチが斜面に並び、先に湿原が見えてきました。まわりにもツツジが沢山。
下に湿原を眺めながら、休憩できるポイントなんですね。 -
このあたり、ヤマツツジが最盛期です。
びっしり花を咲かせた木がまわりにいっぱいあります。 -
レンゲツツジも少しあります。
こちらは、まだこれから咲くようですね。 -
ツツジの案内板がありました。
5月上旬のアカヤシオから 6月上旬のレンゲツツジまで順番に咲いていくのですね。
やはり、遊歩道入り口で見た写真のように一斉に咲く訳ではない・・・アカヤシオのピンクとレンゲツツジのオレンジまでが色とりどり〜ってのは、無さそう・・・。 -
“井戸湿原”は、周辺の沢水が流れ込む東西500m南北60〜140m 約4ヘクタールの小さな湿原です。
湿原の種類としては、中間湿原(低層湿原から高層湿原に移行するときの湿原 )ですが、
中間湿原を代表するヌマガヤ群落は発達していません。
フナガタミズゴケやワラミズゴケといった中間湿原性のミズゴケ類は育成しており、栃木県のレッドデータブックで保全がされています。 -
湿原を縁取るようにツツジが咲いています。
白い花はズミだと思います。 -
湿原の真ん中を渡るように 木道が整備されています。
木道を少し歩いて、湿原荘跡の東屋方面を振り返ります。
入り口あたりツツジでいっぱいです。 -
先を見ると、木道の脇で作業をしているおじさんたちが居ます。
-
近づいてみると、スコップで何か、植物を掘っています。
「外来種の除去なんですか?」とたずねてみると、「これだよ〜」と見せてくれました。
この葉っぱ・・・水芭蕉なんだそうです!
おじさんの話では、
「元々ここには無くて、何十年か前に植えたらしいから、抜けって言う事なんだよね。だから何年もかけて抜いてんの。でも、もっとずっと昔には水芭蕉あったって言う話もあるし〜。俺らにも判んないんだけど、抜けって言うから抜いてるの」なんだそうです。
観光客を呼ぼうとして「小尾瀬」とも言われる場所ですから、「水芭蕉 植えるっぺ」って事があったのかもしれませんね。
平成12年(2000年)から保全事業として鹿避けの柵や木道整備と一緒に水芭蕉の除去も行っているそうです。
抜いた水芭蕉は、株が大きく、根っこは取り切れないので、なかなか完璧な除去は難しそうでした。
抜いた株は・・・おじさんに「要る?あげっぺよ」と言われましたが〜〜植える所ありましぇ〜んって〜庭に植えてもダメでしょう〜。 -
小川が流れ込んでいますが、土の流入、湿原内には樹木もあり、乾燥化が進んでいて、対策は難しいのだそうです。
-
湿原の周りを彩るツツジの景観はなかなかすばらしいのですがね。
新緑の緑と赤いツツジのコントラストの湿原は、あまり見る事が出ない景色だと思います。 -
湿原の真ん中の木道を渡って、近くの“五段の滝”へ行ってみます。
-
シラカンバも生えています。
良い眺めです。 -
コバイケイソウも葉を伸ばしています。もうすぐ花芽が出てきそう。
コバイケイソウの葉の形と色、好きなのです。 -
木道を渡り左へ湿原脇の道を進みます。ここから見ると、やはり、中間湿原とは言え、乾燥化が進んでいる感じはありますね。
-
まだ花を沢山つけたゴヨウツツジ。
さっき、遊歩道入り口で見た、色とりどりのツツジいっぱいの写真は・・・
やはり よほど稀な年か画像修正だろう・・・と思われます。 -
ウコンウツギ・・多分。他にはみつからなくて、1本だけ咲いていました。
-
再びネットの柵を開けて外へ出ます。林の中の道です。
ネットの外には、鹿の食害にあった樹木が沢山見られましたね。
この木は相当激しく、皮を剥がされています。かじった痕もすごい・・・。
そう言えば、歩き始め、いや、県道でもあちこちで「クマ注意」の看板を見ました。
遊歩道の途中で沢山の動物の糞も見て、これはクマか〜?と ややビビリましたが、
さっき、木道の所でおじさんに、落ちている糞は 鹿のだと教えてもらいました。
「クマなんて1年に1回か2回しか見ないよ」と。そっか〜 やや安心。
だって、林の中 ダンナと私しか居ませんからね・・・。 -
“五段の滝”に到着!小さな滝でした。
石の間を1,2,2,4….5段たしかにありました。
このあたりは、花崗岩が基盤岩の高原だそうで、大きな岩がゴロゴロあります。
滝のある沢の辺りは、そんな岩だらけで、苔の多い場所です。
写真には撮れませんでしたが、きれいな鳴き声でさえずる、ミソサザイの姿も見られました。 -
五段の滝が、井戸湿原周回コースの折り返し点あたりになるので、戻り、再び湿原縁の遊歩道へ向かいます。
すでに散り始めたゴヨウツツジ。
滝のそばは、苔むした場所で、そんな苔や草の上に散った白い花が 美しい景色を見せていました。 -
今咲いているのはほとんどが、ヤマツツジですね。
少し前までは、ピンクのトウゴクミツバツツジでいっぱいだったでしょう。 -
井戸湿原は ぐるっと廻る事のできる遊歩道があり、1週歩くと40分ほどだそうです。
今日は、真ん中の木道で湿原を突き抜け、そこから反時計回りに歩きました。
五段の滝から湿原荘跡下まで戻る道は、やや整備が遅れているようで、丸太の段は壊れ、その脇を歩く感じでした。 -
そうそう、今日は、ハイランドロッジに来てすぐ、ハルセミの声に気がつきました。
駐車場のあたりでは、やや遠くに聞こえる・・・という感じでしたが、歩き始めて、木立の方へ行ってからは、ずーーーっとハルセミの鳴き声がBGMでした。
途切れる事無く、ずっと聞きながら歩きましたが、小さなハルセミは、どこに居るのか探しても見つからないのです。
湿原脇の木道を歩き、鳥を探している時、かなり至近距離でセミの声が聞こえるので、じっくりさがしてみたら・・・ついにエゾハルセミがシラカンバで鳴いているのを見つけました!
このセミはあまり幹に停まらず、高い木の枝に居る事が多いので、見つけにくいのです。
なので、近くのあまり高くない幹で見つけられてラッキーでした。
鳥見用の双眼鏡でじっくり観察もできました。 -
湿原の半分をぐるっと歩いて、真ん中の木道、湿原荘跡東屋の下まで戻ってきました。
この湿原廻りで、ちょっと早めのお弁当にします。
湿原に入ると、木道だけで、ベンチはありませんので、休憩には 東屋か その下のベンチが良いのですが、湿原に入る直前の場所にひとつだけベンチがあったので、ここで、ランチ休憩にします。 -
小さな湿原ですが、廻りを花の咲く木で囲まれているのが良い景色で、
花の時期に来られてよかったです。
実は、ツツジの景色・・・として 八方ヶ原のツツジもいいかな?と思っていたのですが、
すごく混むと聞きます。
それに比べれば、景色の良さも 空き具合も、ここは私たちには、まさに「穴場」でした。 -
お昼を食べて、もう一度、真ん中の木道を渡り、今度はその先を時計回りに歩きます。
“象の鼻展望台”まで歩いてみるつもりです。
木道はツツジのトンネルの中を歩くようです。 -
まだまだこれから咲きそうなつぼみをたくさんつけたツツジもありました。
-
ヤマツツジ。花はレンゲツツジよりすこし小ぶりです。
葉より先に花がびっしり咲くので、見ごたえあります。 -
人工的に植えたものではなく、自然景観のすばらしさ。
歩いて来るしかない場所ですが、その甲斐がある景色です。 -
根元から沢山の幹が生え 上から下までびっしりと花を咲かせています。
きっと古い株なのでしょうね。 -
湿原の中には白い点々。ワタスゲが咲いているのも見えます。
このあたり、300〜400種の湿原植物や亜高山植物が見られるそうです。
湿原管理をしていたおじさんに、「夏のサワギキョウがたくさん咲くのもきれいだよ」と教わりました。
それも見てみたいですね〜。 -
湿原脇から外れて、樹林帯の道へ進むと、こんな表示板が木にくくりつけてあります。
石の境界標も地面に打ってありました。
二社一寺と言う事は・・・このあたりも日光の二社一寺の敷地だという事なのでしょうか。
男体山など日光三山や華厳の滝も二荒山神社境内に含まれると聞きますが、
二社一寺の境界って、どういう意味なんだろう?? -
井戸湿原から象の鼻までは、途中から少し登りですが、ゆっくり歩いても30分はかかりません。
あちこちに良いツツジの景色も見え、楽しい道です。 -
“仏岩”というのがありました。
日光山開山の祖と言われる勝道上人や修験者がこの地で山岳修行を行い、その際に名付けた岩だとか。 -
“象の鼻”へ到着。
この花崗岩の形が象に見える事から、“象の鼻”と言われるそうなのですが・・・どこが象なのかが・・・あんまし良くわかりましぇん・・・。 -
展望台があり、天気が良ければ、日光白根山、赤城山、それに富士山も 見えるのだそう。
近くの男体山〜女峰山は 曇って良く見えなくなってきちゃったから、今日の眺望はダメですね。
東屋やベンチもあります。
トイレもありますが、ここのトイレは和式のドボンです。 -
“象の鼻”あたりから見える牧場の景色。
まだ放牧の季節ではないのか牛はいません。ニホンジカが歩いているのは運がよければ見られるらしいけど。 -
ハイランドロッジに戻ります。途中までは木立の中を。そのまま遊歩道を歩くと遠回りなので、途中から車も通れる(牧場関係の車が通るのだと思います)砂利の道へ出ます。
牧草地の中に白い花が沢山咲いた木が。 -
ズミでした。白い桜みたいで、満開の様子。
牧場の柵の所に白いズミと赤いヤマツツジが並んでいてきれいでした。 -
駐車場に戻ると車が増えていましたね。
朝は、山歩きっぽい人が多かったけど、
今は 犬を連れた人、コンビニで買ったお弁当袋を提げたおばさんグループなど、
観光っぽいお客さんもやってくる時間になったようです。
ロッジの前の駐車場はほぼいっぱいでしたが、実はこの手前にもっと広い駐車場もあるので、ここは、車が停められない・・・なんて心配は今の所なさそう。 -
今日は、5キロ半位歩いて来ました。
まだ12時半。小さな湿原だから戻るのも早かったね。
お昼は食べちゃったので、アイスクリームを食べる事にします。
売店に誰も居なかったけど、食堂からおじさんが来て、作ってくれました。
山歩きの後、暑い時はアイスがおいしいのです。 -
横根高原のもうひとつのピーク 方賽山(ほうさいさん)
山頂近くには“三枚石”という奇石がありますが、今日は登っても曇っていて見晴らしが良くないので、行くのをやめました。(三枚岩まで登り1時間位)
まだ、時間は早いので、ここまで来る間にあった“古峯神社”に行ってみようと思います。
この続きは、
おまけに寄った古峯神社は 社殿内も庭園もりっぱでびっくり。
https://4travel.jp/travelogue/11138724
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