郷愁の尾道を歩く

2016/03/19 - 2016/03/19

昨年は一度も遠出することが無く、何もしないまま過ごしており、なんとなくこのままどこにも行かなくてもいいかー、などと、遠出自体が億劫な気分すらしていましたが、少し余裕ができたので、３月の連休を利用して久々に遠出することを決意しました。

旅に飢えたpuricが連休の旅先に選んだのは、こころの故郷、3年ぶりの尾道。
以前は年に数度は行ってたのに…

エリア 尾道(広島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

金曜の仕事が終わり、そのまま前乗りします。
新大阪駅で必要なものを買いそろえました。

新大阪駅

22番ホーム、広島行きの「のぞみ」に乗ります。

珍しく新幹線の到着が遅れていました。

どうでもいいが、つぎに新しい新幹線に名前つけるときは、「カナエ」「タマエ」にしてはどうかな。

ノゾミ！カナエ！タマエ！モモコ！

5分も遅れてるおかげでホームをうろうろして写真を撮れました。

最近外国人客などが多いおかげで、あちこちでパシャパシャやっててもあまり目立たないので助かる。

向かいのホームにいた「さくら」

私の乗る「のぞみ」が入ってきました。
最近のカメラは連写できるから素晴らしい

夜のガラガラの新幹線に乗る贅沢さが楽しくて仕方なかった。
外は結構強い雨が降っていて、バタバタと窓が鳴っていた。

5分ほど遅れて、福山駅に到着しました。
ここから在来に乗り換え、尾道に向かいますが、尾道駅周辺には何もないので駅前のコンビニでお茶とかを購入。

海が見えた（ような気がする）
海が見え（てるような気がす）る
三年ぶりに見（てるような気がする）尾道の海は懐かしい

などと思いながら、黒くドロドロした感じの尾道水道らしきものを眺めているうち、懐かしの尾道駅に到着しました。

雨は止んでいた。
雨天にも関わらず本日ここまで傘無しで来れました。

泊まるのは尾道駅前の「グリーンヒルホテル尾道」
直前予約なら少し安い。

雨で地面が光ってギラギラ光っていた。
潮のにおいと湿気が全身にべたべたまとわりつくような感じ。

向島も海も真っ黒に静まり返っていて、吸い込まれそうな感覚になった。

ホテルにチェックイン

広くて長い廊下

部屋です。

部屋

朝食用にパンを買ったが、夜食に食べてしまった

朝起きて外を見たらまさかの町中真っ白状態に

尾道大橋も見えない。

山の上のお城やホテルも消えていた。

予定では「百島」にわたってみようか、あるいは常石とか、もう一度瀬戸田に行く？と考えていましたが、このまま霧が晴れなければ何も見えないかもしれないし、これからどうしたものかと考えている。

島をめぐるか市街地をうろつくか、決断がつかないまま歩道橋をフラフラしながら、とりあえず何するか整理するため、喫茶店へ

「尾道浪漫珈琲」へ

ワッフルとコーヒーのモーニングです。
ワッフルにもベーコンエッグにもメープルシロップをドバドバかけて食べた。

喫茶店で落ち着いてるうちに、船に乗るのが億劫になってきたので、市街地巡りすることに決めました。
店を出ると、少し霧も晴れてきました。

尾道駅の裏側あたりから階段めぐり開始。
長い間ろくに歩くことすらしていなかったため、2分くらいでもう息が切れてきました。

一度は通ったことがあるような、無いような道を選びながら、とりあえず千光寺のあるほうこうへ進む。

カタツムリ

狭い道も

広い市街地の景色も、みんな好き

お、ここはベストスポットやな！と立ち止まって写真を撮るのですが、次から次へとベストスポットが出てきて、今回も気づけば５００枚くらい写真を撮ってました。

こういう道を器用にバイクが走ってたりする。

晴れてきて、暑くなってきた。

半袖で走ってる人も

ひたすら歩きます。汗だくになってきた。

雨の後は草花から水がしたたって、きらきら美しい

もう春なのですね

上に行けなくなって引き返し、民家に迷い込みそうになって引き返し、を繰り返してるうちに、せっかく階段上がりまくったのにかなり市街地近くまで降りてきてしまいました。

また再び上りに

道には滑り止めみたいなのが入ってますが、雨上がりのせいか結構滑ります。

廃墟化したような空家も結構多かった
それがまた味があって良いけど、問題は問題
手入れしないと家は住めなくなってしまう

日常生活のなかで、通勤のためにこういう階段を上がったり降りたり…考えるとちょっと辛い

久しぶりなので自分がどこにいるのか、わからなくなってきました。

さて、迷ってるうち「古寺めぐり」ルートで舗装された道が出てきました。見慣れた場所に出てほっとしている。

これまで見たこと無いお店があったので、入ってみました。
「花ねこ」
紙粘土細工の猫の置物を展示販売しているお店でした。
お話を聞くと、地方からここに移住されたらしく、自分の今後の参考に、すこし突っ込んだ話を聞かせてもらった。

気分がよくなり再び出発

実際移住されてる方の話を聞くと、少し自分の中で尾道移住計画が具体的になった（ような気がした）ので、上機嫌になり足取りも軽い。

階段

再び上りになります。

階段をゼーゼー言いながらのぼっていると

途中にふかふかの猫が

お久しぶりネ

階段に猫の足跡がいっぱい

かわいい

日が出ると汗だくでコートを脱ぎ、陰ると寒くなって、結構体感の寒暖差が激しかった。
思ったより長くかかりましたが、千光寺に近づいています。

千光寺には少し早く咲くサクラがあったはず

楽しみです

展望台付近まで、最後の上り坂です。

咲いてた。
ソメイヨシノなどより開花の早いカワヅザクラです。
いつもこの時期はちょうど満開くらいだった気がしますが、今年は暖かいせいか、すでに花は終わりかけでした。

千光寺公園

千光寺公園
さっきまでほとんど誰にも会わなかったのに、ロープウエーの降り場付近は若者であふれていました。

山頂から千光寺までの道には「猫の小道」という名がついてた。

猫の小道も何も、このあたりで猫なんか見たこと無けどな〜、なんでも猫猫って、こじつければいいわけじゃ無いのでは？と思ったら、いました。
なんかぐうの音も出ないというかなんというか

つかれたので通り道にあったお堂で休憩

猫が出た

千光寺近くのつづみ岩です。
こんなに大きかったのね。

つづみ岩近くからの景色

千光寺

そのうえを行くロープウエー

千光寺からの景色

千光寺からの景色
だいぶ遠くまで見渡せるようになりました。
でももっと晴れてる時に来たかったな

千光寺の鐘

千光寺の鐘

ここからの景色は格別ですね

ロープウエーは満員でした。

千光寺　裏側

千光寺を降りてきたところにある休憩所は改装中でした。ここもオシャレカフェになるのかな

千光寺から天寧時方面へ

天寧時の三重塔
ザ・尾道

猫の細道へ
久しぶりに見る福石猫

福石猫

猫の細道の路地のアート感はさらに増していた。

このあたりは日本のようで日本じゃないみたい

童話の世界のような雰囲気

建物の壁のタイルにはメッセージが書き込まれていた。

前からこんなタイル猫あったかな？このあたりも以前とはわずかながら変わった気がします。

鯉のぼりに東北応援メッセージ（以前からの謎）

壁にも猫のシルエットが

猫、猫

福石猫

さて、休憩のため以前から気になっていた「梟の館」へ入ってみることにしました。
なんかスゲーオシャレ感高めの人たちのたまり場だったりしたらどうしようとか思って以前は躊躇していたのですが、最近その感覚も薄れて厚かましくなってきた気がする。

店員さんとお話をしてみると、またしても移住者との事でした。
移住者は増えている一方去っていく人も少なくない、外から見るのと中から見るのは違う、とおっしゃっていた。
移住するだけなら直ぐにでもできるが、どうやって生きていくかが一番の課題。地域のコミュニティやら風習と共存していけるかどうかやら、いろいろあるんでしょうね

ちなみにコーヒーとアボカドのチーズ焼き、ケーキをいただきました。
撮影禁止と書いてあったので写真無し。
室内は梟の置物でいっぱい、アンティークで素敵だった。

謎のアート

予定より長く梟の館でくつろいでしまった。

猫の置物が随分増えた

梟の館の先にもカフェがあります。

招き猫美術館
入ろうとしたが人がいっぱいだったので、諦めた

三年ほどの間隔があると、この界隈にはかなりお店が増えた気がします。
一方以前あった店が無かったり、名前が変わってたりすると、ここものんびりしているようで割と激戦区なのかなあと思ったりします。
猫の足跡が続く道をそれて、「時をかける少女」」に出てくるうしとら神社へ

りっぱなお猫さまが！

お猫さま

猫じゃ猫じゃ

お猫さま

お猫さま

うしとら神社

うしとら神社

うしとら神社

さて、ここから西國時に行くため、東へ向かう

でも西國時がどこにあるのか、まったく知らず適当に歩いてたら、古寺めぐり最終地点付近の浄土寺に着いてしまいました。
足利尊氏が勝利祈願した場所

浄土寺

「あの花」で見たこの小坊主、どこにであるんやね

浄土寺

寺門からの見える造船所と海の景色がいい〜！！

そして門を出ると線路がある。いい〜！

しばらく線路に沿って景色を楽しみながら、古寺めぐりルートに沿って戻ることに

今では珍しいオレンジと緑の車両が走ってた

日立造船

このあたりで、疲れたので道端で休憩

電車が側を走っていきます
末期色といわれる車両

西郷寺に到着
お地蔵さんがたくさん

西郷寺本殿
重要文化財のはず

横には学校が
生徒さんが皆「こんにちは」と声をかけてくれ、慌てて「あっ、こここんちは(小声」とやってしまった
知らん人と喋っちゃいけないと習ったpuricには新鮮というか、驚きです

お寺、学校、電車、海が共生する優しい世界

路地

椿咲く春なのに〜

さてまたウロウロしてるうち、やっと西国寺の案内を発見しました。

西国寺到着
山門にはおおきなわらじがぶら下がっている
坂道の多い町では健脚必須のため、足の神様としてお祀りされているらしい

草履をぶら下げた仁王門を超えると、長い長い階段があります

108段を上がって本堂へ向かう

階段の上から
桜が咲いてたら格別やね

金堂
重要文化財

西国寺は山の中腹にあり、山の半分くらい大伽藍になっている

三重塔目指して歩きます。
どこまで階段が続くんや…もう足は靴ずれでボロボロや…
ちゃんとウォーキングシューズで来るべきやった…というか最初はこんなに歩くつもり無かったんや…

毘沙門堂、弥勒堂のあたり

持仏堂

毘沙門堂、太師堂、仁王像など

三重塔へ向かう
山ぜんぶがお寺という感じ

三重塔

三重塔

三重塔

複雑ではないが通路がグネグネで、お城の城内を歩いてるような感じ

ちなみに、尾道の7つのお寺（千光寺、持光寺、天寧寺、大山寺、西國寺、浄土寺、海龍寺）にはそれぞれ誕生石みたいな感じに充てがわれたパワーストーンがあるらしく、石を買うとブレスレットを作ってくれるらしい。
色々考えるなあ

この西國寺の石はアメジスト
安らぎの効果があるらしい

今日は健脚になったうえ、癒されて（西國寺・アメジスト）、邪気が祓われて（千光寺・ラピスラズリ）、物事の本質を見極める力を得た（浄土寺・レッドタイガーアイ）。

そろそろ日が傾いてきました

貨物列車が目の前を通っていく
最近の都会では高架化が進んで、踏切自体が少なくなってきて、電車を間近で見られないのでつまらん

市街地に戻り、商店街をうろうろします。
備前焼のお店を見たり、尾道帆布で買い物をしました。
今度は陶芸体験とかしてみたいなあ

向島にも行ってみたい！

さっき梟の館でたべたから空腹では無いが、とりあえず3年分尾道を取り戻したいので、ラーメンを食べる。
「Chino(チーノ」という店に入ってみた。
ガラリとドアを開けたら薄暗い店の中で、客が異様なメイクした女子高生だけだった時は、思わず引き返そうかと思ったが、勇気を出して入店
味は意外に？美味しかった

ラーメンの後は「おやつとやまねこ」でプリンとマフィンを購入
尾道とのお別れが近づいて来ました。
帰りたくない…住みたいんや！！！

福山駅ではお土産を買って、新幹線時間までコーヒーショップでいちごのワッフル(まだ食べるか)

お土産屋に寄ると、カープグッズコーナーができていました。
今年のテーマ「真赤激」の赤ワイン
あとカープ日本酒やカープビール、カープスポーツドリンクもあった。
カープカープカープですわ

帰りの「のぞみ」

旅は終った

今回のお土産
前述「花ねこ」の置物

「おやつとやまねこ」のマフィン、プリン
プリンについてる魚の醤油入れには柑橘系のシロップが入っていて、濃厚なプリンにかけるとスッキリ爽やか。
以前はレモンのジャムが入ってたけどこっちのほうが好みの味だった。

カープうまい棒
うまかった

尾道帆布のブックカバー

最初は重い腰を上げた格好でしたが、行って良かった。
では再見。