団塊夫婦の東欧/バルカン半島4000キロドライブ旅行(2015)ー(18)コルフ島ドライブ最終日はカノニへ

2015/06/01 - 2015/06/01

東欧・バルカン半島４０００キロドライブ旅行記は、第１３部以降は後半部分に入ります。マケドニアのオフリドからスタートして、ギリシャ、アルバニア、モンテネグロ、クロアチア、コソボの６か国を二週間かけてレンタカーで周りました。最後はマケドニアのスコピエに戻って車を返し、その後にウィーンに立ち寄ってから日本に戻り、１カ月にわたる旅を無事終了。思いがけない絶景にも数多く出会い、自然や世界遺産の奥深さを感じることができました。
第１８部は、ギリシャ旅行記その５で、コルフ島ドライブの最終日三日目の記録です（表紙写真は、カノニのヴラヘルナ修道院とネズミ島）。

=日程=

５月１３日　成田―ウィーン（オーストリア航空）
５月１３日　ー＞ブラチスラバ（泊）
５月１４日　ー＞ブダペスト（泊）
５月１５日～２２日　ルーマニア周遊
５月２３日～２５日　ブルガリア周遊
５月２６日～２７日　マケドニア（オフリド）
５月２８日～６月１日　ギリシャ（メテオラ、コルフ島）
６月２日～３日　アルバニア縦断
６月４日～７日　モンテネグロ周遊＆クロアチア（ドゥヴロブニク）
６月８日～９日　コソボ～マケドニア（スコピエ）
６月１０日　スコピエー＞ウィーン（泊）
６月１１日　ウィーン―＞成田

エリア ケルキラ島(ギリシャ)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー

ギリシャ旅行記その５。コルフ島滞在も最終日の三日目に入りました。アルバニアのサランダに行くフェリーは夕方発。ほぼ一日島を周る時間があったので、島の代表的な観光地、カノニとアヒリオン宮殿を見ることに。その５は、その様子と、そこまでの途中のドライブの様子を掲載しました（写真は、山の上を走る道路から俯瞰したPaleokastritsaの五つの湾）。

上の地図上の青線が、最終日のルート。

６月1日（月）、今日から６月、旅の日程の半分以上が過ぎた。今日は、アルバニアのサランダまで移動するが、フェリーの出発時間は夕方の６時半なので、ほぼ一日時間がある。せっかくいいロケーションの宿に泊まったので、朝は宿でゆっくり過ごして、１１時少し前に宿を出る。サービスの赤ワインは結局全部は飲み切れず、冷蔵庫に置いていくことに。写真はアパートのテラス。

最初の目的地は、コルフの市街地の南にあるカノニというところだが、時間がたっぷりあるので、来た道を少し戻ったところから左に分岐して山の方へ向かう道を行ってみることにした。狭い崖の上の道を上っていくと、まもなく左手にPaleokastritsaの素晴らしい眺望が広がった。この道に入って正解だった。

何とか道路わきの駐車スペースに車を止め、撮影したPaleokastritsaの海岸風景。

左の湾を拡大。

右の湾。波止場とたくさんの船が見える。

道路わきには十字架のついた小さな祠が建っていた。

さらに崖沿いの道を走り、町を過ぎたところで眺めの良いレストランが現れた。そのそばからの景色はすばらしかった。おそらくコルフ島隋一の眺望だろう。写真にはPaleokastritsaの五つの湾が全部写っている。

横長の写真に切り出してパノラマ風にしてみた。

左側を拡大。最初から四番目までの湾が写っている。

四番目と五番目の湾。

もう少し拡大。

昨日登った岬と修道院。

四番目の湾。昨日最後に泳いだところだ。

泳いだビーチを拡大。

二番目と三番目の湾。手前の湾が昨日の宿の前に広がっていた。

上の写真の奥の方の湾。昨日最初に泳いだ湾だ。遠くから見るときれいだ。

岬そばの５番目の湾。ここでは泳がなかったのが残念。

撮影を終わって、レストランで休もうと思い、中を見たらバスで来たツアー客でかなり混雑していた。窓際の席に座ることはあきらめて、レストランのテラスから絶景を撮影。

座席も満杯だったので、休憩はあきらめて、アイスクリームだけ買ってトイレを使わせてもらってレストランを後にした。

このレストランは、Golden Foxという名前だった。抜群のロケーションにあるので、団体のツアーも皆立ち寄れるように、向かい側に広い駐車場があった。

メイン道路まではまだまだ狭い道が続く。バスの後をついていくと楽だ。

まだまだ先は長そうだ。

２日前に訪れた北の海岸が見渡せる景色のいいところで、休憩して撮影。

海がかすんでいる。かなり険しいところにも町ができていた。

まだ山道が続く。

ようやくメイン道路に合流。レストランを後にしてから３０分以上は走った。

コルフの市街地に入ると、一方通行ばかりで、車の数が多く、どこを走っているのか迷ってしまい、カノニまでの行き方を人に尋ねることになった。英語を話すひとだったので、言われた通りに走ると、カノニへの道標があり、何とか町を抜けだすことができた。とにかく町の中はわかりにくくて走りにくい。

道標に従って走ると、途中から一方通行の道を行くようになった。

道も段々狭くなってきた。このあと、カノニの海岸に出るには、右の方に狭い道を入る必要があったが、最初はそれがわからずに左に行ってしまい、崖の上のホテルの前を通り過ぎてから、一回りして戻り、ようやくカノニの海岸に出ることができた。一方通行なので、道を間違えると途中で引き返すことができなくなるので、注意が必要だ。

海沿いの駐車場はガラガラだった。駐車場からもヴラへルナ修道院とその先のネズミ島が目の前に見えた。海の色は時間帯が悪かったせいか、逆光できれいでなく、期待が大きかっただけにがっかりした。教会もいままで数多くの教会を見てきたので、それほどの感動がなかった。海の水もあまり澄んでいない。気を取り直して修道院に行く前に記念撮影。

修道院を正面から見る。

中も簡素。

少し高いところに上って撮影。ちょうど飛行機が着陸しようとしていた。

ネズミ島と修道院のツーショット。

車を移動して向かいの崖の上のレストランへ入って休憩。ここからの眺めがおなじみの風景だ。一番いい席は他の客が占領していた。ここで食べたサンドイッチは美味しかった。

島の南側をバックに。

ネズミ島の拡大。島にはボートで渡れる。中にも小さい教会があるようだ。

ネズミ島と修道院が直線で並んだツーショット。

着陸直前の飛行機が低空で飛んできた。すぐ隣が飛行場になっているためだ。島の飛行場からの発着便はかなり多く、近くのホテルに泊まった場合騒音に悩まされそうだった。近くには今は廃業してしまったホテルもあった。

修道院の横を通過し、

もうすぐ着陸だ。

桟橋上を通過。

レストランのテラス席の様子。

カノニから戻り、再びキルケラの町に出てきた。市街地の背後に高い山が見える。街中でメイン道路を左に入り、空港の横を通り過ぎてさらに南に走って、アヒリオン宮殿に向かう。宮殿はキルケラから南西へ約７キロ離れたところにある。

アヒリオン宮殿への分岐点にはちゃんと道標があった。それにしたがって左折すると、道は上り坂になり、登りきったところに宮殿があった。宮殿前は大型バスや一般車が路上駐車。駐車スペースを捜すと、右手に宮殿の駐車場があることに気が付き、そのまま駐車。どういうわけか路上は満車でもここは空いていた。

一人７ユーロ払って宮殿に入る。英語の音声ガイドが聞ける機器を貸してくれた。
ここは、オーストリア・ハプスブルグ家のエリザベート王妃が１８９１年に夏の別荘として建てさせた宮殿だ。写真は入り口の天井絵。

おなじみのエリザベート王妃の肖像画がかかっていた。

玄関を入ってすぐに目に入ってきた絵。

階段部分の壁の模様が変わっていて素晴らしかった。階段正面には鏡がある。

柱には像が。

踊場には大きな壁画。

エリザベート王妃はギリシャ神話が好きで、特に英雄アキレウスを好んでいたという。この絵は、トロイア戦争で勝利したアキレウスが凱旋する様子を描かせたものだ。ちなみに、この宮殿の名前のアヒリオンとは、アキレウスのという意味だ。

アキレウスの銅像も庭の先端に建っていた。

庭の先端からみえたコルフ（キルケラ）の市街地。

新旧二つの要塞も見えていた。

アキレウスの像から三々五々観光客が宮殿へ戻ってきた。

庭園にあった像。アキレウスではなさそうだ。

ここにもアキレウスの銅像。エリザベート王妃は彼の肉体美に魅かれたとか？

面白い像のある池。

この日は非常に暑かったし、時間をかけて見るようなところではなかったので、見学を早々に切り上げ、フェリー乗り場へ向かうことにした。写真は宮殿の正面。入り口と出口が違っていた。

宮殿前の道をそのまま下ると、海沿いの道に出た。その道をコルフの市街地の方面に走ると、再びカノニのそばを通るようになっていて、右手にネズミ島が見えてきた。

コルフ市街地に入ると、道はそのまま旧要塞横の公園前を通過するようになっていた。いったん車を止めて、要塞を撮影。

海近くまで行って撮影した旧要塞。

フェリー乗り場に向けて、市街地を通り抜ける。

旧市街の門をくぐると、

今度は前方に新要塞が見えてきた。この先がフェリー乗り場。出発の１８時３０分の２時間以上も前に着いてしまった。

切符を買ったときにフェリー乗り場の地図をもらったが、どこが事務所だかはっきりせず、もしやと思って尋ねたところがアルバニアへの出入国管理事務所だった。近くで車が待っていたので、尋ねたら、アルバニアから来るフェリーの客を待っているところだった。私たちも荷物をもって建物の中で待つことにしたが、車はどこに止めていいのかもさっぱりわからない。そのうち出国手続きが始まり、車で行く私たちは優先的に手続きをしてくれ、中の待合室へ通された。そこにはトイレがあったが、外にはなかった。その後主人だけ外の車にもどり、管理事務所の門から入って事務所前に停車（写真の赤い車）。

少し遅れてアルバニアからのフェリーが到着（手前の赤い小さな船）。車は乗っていず、人だけ下りてきた。彼らは入国手続きのため、事務所内へ。待っていた乗客は荷物を持って乗船。主人だけ車に乗って出国手続きを待つことに。実はこのあと、係官からクレームがつくことに。ギリシャ入国時の税関のスタンプが押されていないという。ちゃんと税関を通過したのでこちらは関知しないことだと突っぱねると、最終的にＯＫを出してくれて、やっと乗船できた。

出発時刻をすぎてもなかなか車が乗船しないので、フェリーの中で待っている私は気が気でなかった。荷物は車のトランクの中だし。ようやく車が動き出し、波で上下する渡り板の上をバックで乗船。幸い一台だけだったので、他の車にぶつかる心配はなかった。これで一安心。

フェリーの中。フェリーとはいっても、車は2台しか乗れないので、混雑するときは車ごと乗るのは難しいだろう。今日はたまたま乗客が少なく閑散としていて、このフェリーに乗れたのは全く幸運としか言いようがなかった。なお、コルフからサランダへは、朝に出るフェリーがもう一便あるが、これには車は乗れないので注意。いずれにせよ何とかアルバニアへ車ごと行けることとなった。後は、アルバニアにスムーズに入国できることを祈るばかりだ。（アルバニアその１に続く）