団塊夫婦の東欧/バルカン半島4000キロドライブ旅行(2015)ー(12)北マケドニアその２・オフリド滞在＆聖ヨハネ・カネオ教会

2015/05/27 - 2015/05/27

まだ一部しか行ったことの無い東欧・バルカン半島。そしてギリシャのコルフ島にも行ってみたいという思いで今回の旅行を思い立ちました。季節は花がきれいで、暑くなる前の５月から６月。公共交通は不便極まりなく、結局ほとんどをレンタカーで周ることになりました。オーストリアのウィーンに入り、そこから、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、マケドニア、ギリシャ、アルバニア、モンテネグロ、クロアチア、コソボを周り、最後にマケドニアからウィーンに立ち寄って日本に戻り、１カ月にわたる旅を無事終了。思いがけない絶景にも数多く出会い、自然や世界遺産の奥深さを感じることができました。
第１２部は、マケドニア旅行記その２で、オフリドの街中の散策の記録です（表紙写真は、オフリド湖畔に建つ聖ヨハネ・カネオ教会）。

=日程=

５月１３日　成田―ウィーン（オーストリア航空）
５月１３日　ー＞ブラチスラバ（泊）
５月１４日　ー＞ブダペスト（泊）
５月１５日～２２日　ルーマニア周遊
５月２３日～２５日　ブルガリア周遊
５月２６日～２７日　マケドニア（オフリド）
５月２８日～６月１日　ギリシャ（メテオラ、コルフ島）
６月２日～３日　アルバニア縦断
６月４日～７日　モンテネグロ周遊＆クロアチア（ドゥヴロブニク）
６月８日～９日　コソボ～マケドニア（スコピエ）
６月１０日　スコピエー＞ウィーン（泊）
６月１１日　ウィーン―＞成田

エリア オフリド(北マケドニア共和国)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 旅行の手配内容: 個別手配

マケドニア旅行記その２。昨日はソフィアからバスを乗り継いでオフリドまで1日で移動できたので、オフリドでは二泊して、久しぶりにゆっくり滞在しました。その２は、オフリドのシンボルともいえる湖畔に建つ聖ヨハネ・カネオ教会（写真）を中心にして、オフリドの街中を散策した様子を掲載しました。

５月２６日夕方、ソフィアから途中スコピエでバスを乗り継いで、９時間かかってオフリドに到着。長いバス旅だった。この日の宿は、旧市街の中腹に建つゲストハウス（Villa Rustica)。ベランダから見るオフリド湖の景色が素晴らしかった。さんざん迷った末選んだ甲斐があった。

宿のご主人は英語が流暢で、周囲の観光スポットを丁寧に説明してくださった。一泊３０ユーロなので、２晩ここでもよかったが、朝食がないのが難点。もっとも、次の日は別の宿を予約済だったので、明日はそこに移動しなければならない。

パノラマにして（画像をクリックしてください）。オフリド湖は、ヨーロッパでは最古の湖といわれ、面積は琵琶湖の半分ほど。南北に３０Ｋｍと長く、オフリドから最も遠い対岸まで２０Ｋｍはある。今日は天気が良いので、一番遠くの対岸もかすかに見えていた。　

左側には波止場も見える。

天気予報では、明日は天気がくずれるといっていたので、長時間のバス旅で疲れてはいたが、オフリド一の観光スポット聖ヨハネ・カネオ教会へ行ってみることにした。

歩きにくい石畳の道や石段をいったん下り、聖ソフィア大聖堂の横を通り、再び石段を上り、緩やかな坂道をたどっていくと、岬の突端にお目当ての教会が目に入ってきた。道端には可憐な花が咲いていた。

午後７時を過ぎていたので、あいにく逆光。教会も入口側（東側）は陰になっていた。

教会の前には、上にあがる手すりのついた道が整備されていたので、さっそく上がってみた。ここからは教会を正面から眺めることができる。オフリドを紹介する写真でおなじみの構図だ。

ちょうど前面に夕日が当たってすばらしかった。

一番高いところからのショット。まだ陽が落ちる前で、まともな写真になるぎりぎりのタイミングだった。

湖側から撮影。テラスにはまだ観光客が大勢いた。中にも入れたが、狭いし、それまでさんざん教会の中を見てきたので、パス。

対岸を拡大してみると、山腹にも町ができていた。教会を十分撮影し満足したので、宿に戻ることにした。

帰り道にきれいにバラを咲かせている家があった。今がちょうど見ごろだった。横に咲いている白い花は旧市街のいたるところに咲いていた。

日も傾いてきたので、宿のベランダから再び撮影。手前はもう日が翳ってしまった。
そろそろレストランでおいしいシーフードを食べようと思い、ネットでチェックしてから出かけた。なかなかお目当てのレストランが見つからなかったので、ハーバー沿いの眺めがよさそうなレストランに入ってみた。外の席は海からの風が冷たく、肌寒いので、中の席に慌てて移動。

私たちの席のすぐ横のステージでは生演奏の真っ最中。この女の人の声が聴きやすくとても上手だったので、聞きほれてしまった。英語で昔懐かしいポップスを次々と聞かせてくれたので、アメリカ人の老夫婦の一人が目の前に近づいてきて、一緒に歌っていた。ほんとうにすばらしい歌声だった。ご夫婦は帰り際に女の人に感謝の言葉をいい、握手して帰っていった。

歌に聞きほれて待っているうちに運ばれてきたのがこれらの料理。このレストランの売りがフィッシュスープということなので、注文してみたのだが、おいしかった。

料理と生演奏に満足して、宿に戻る途中、ライトアップされた城塞が見えた。

５月２７日（水）、天気予報に反して、朝から晴れていた。まだ6時前だったが、朝の景色を撮ろうとベランダに出てみた。

遠くの対岸に聳えるアルバニアの山に朝日が当たり、赤く輝いていた。

ベランダの右側に広がる家々にも朝日があたりきれいだった。

上の写真に写っている聖ソフィア大聖堂を拡大。

まだ７時前で朝食も食べていなかったが、もう一度聖ヨハネ・カネオ教会へ行ってみることにした。写真は、その途中で通りかかった聖ソフィア大聖堂。

教会の入口手前まで来ると、昨日は逆光で陰になっていた教会が、朝日をあびて明るかった。掃除のおじさんたち以外まだ誰も来ていなかった。

教会へのアプローチから花を入れて撮影。

昨日来た時は陰になっていた入口の門も、今朝は朝日が当たって明るかった。

門をくぐって教会の中へ。

門を入ったところから見上げた教会。

門から湖の方に歩いていくと、このような石段があった。

昨日と同様、階段を上がって一番高いところから撮影。昨日よりこころもち海の色がきれいになっている。

やや拡大して。

白い花を手前にして。

こんどは真っ赤なけしの花を前にして。手すりが入ってしまった。

けしの花のアップ。

少し先まで行って斜めの角度から。

少し拡大で。

目いっぱい拡大して。

パノラマで（画像をクリックしてください）。

さらに先に行けるところまでいって撮影。教会は西の方向になり、光線の具合はここからが一番良かった。

横方向から目いっぱい拡大。

これが最後といいながらも、しつこく教会を撮影した。写真は教会を去るときに撮影したもの。これが本当の最後の教会の写真になった。

教会から帰るとき道端に名前がわからないがかわいい花が咲いていた。

木々の間にはけしがかたまって咲いているのを見つけた。

いったんホテルに戻り朝食を食べてから、もう一度要塞へ出かけた。宿からは歩いて１５分ほどだったが、けっこう坂がきつかった。この要塞はサミュエル要塞と呼ばれ、１０世紀末から１１世紀初めごろ、ブルガリ帝国の皇帝で、オフリドを首都にしたサミュエルによって建てられたそうだ。ここからの旧市街地の眺めがいいといわれている。

ところが、こんな大事な時に二人とも入場料をはらうお金を持たずに出かけて来てしまったことに気付いた。入り口の人にお金がないことを伝えてもいれてもらえずあきらめて、外側から湖と市街地を撮影。きっと城塞からはもっときれいに市街地が見渡せたのだろう。日ざしが暑いので、出直してまたきつい坂道を登ってくる気分にはならなかった。

青空ではなかったので、あまりぱっとしない景色だった。手前側が旧市街。

パノラマにして（画像をクリックしてください）。このころには雲もでてきたので、海の色もさえなかった。

オフリドの新市街地を拡大。

オフリドの旧市街地。

城塞から坂道を下ってくると、劇場跡があった。

ここからも城塞が良く見えた。

かなり古そうな教会があった。

今日の宿は昨日とは違うゲストハウス（Jovanovic Guest House)を予約していた。そこは同じ旧市街の聖ソフィア教会のそばで、歩いて５分ぐらいのところにあった。１０時過ぎに電話で早めのチェックインが可能かどうか聞いたらＯＫという返事だったので、すぐに移動。ここは９時からチェックインできることになっていた。新しいゲストハウスの部屋（写真）からは聖ソフィア大聖堂が目の前に見下ろせた。シービューの部屋を頼んでいたので、海も見渡せたが、低いところにあるので、海の眺めは昨日の宿のほうが優っていた。

広々としたベランダがついていて、海と大聖堂がよくみえた。まだ早かったので、宿の主人が掃除をしている間、ベランダでサービスのコーヒーとクッキーをいただいて、掃除が終わるのを待った。ご主人夫婦は気さくないい人達だった。

リニューアルがすんだばかりのようなキッチンも付いていた。

ベランダからの聖ソフィア大聖堂の眺め。多くの観光客が見学に来ていた。

しばらくして再び大聖堂を撮影。庭では何かの実況中継が行われていた。
この後、部屋から下りて行き、大聖堂に入ってみると、子供たちがコンサートのリハーサルをしていた。ピアノ、ヴァイオリン、ギターなどの演奏だったが、演奏のレベルの高さに驚いた。しばらく席に座って聴いていた。その後演奏の合間に壁に残されたフレスコ画を見て回った。オスマントルコによって消された絵が復元されたもので、素晴らしい絵だった。内部の撮影は禁じられているのが、残念だ。

午後になってから、明日レンタカーを借り出すハーツの事務所の場所を確認するために、旧市街に出てみた。写真は歩行者専用道路。レストランが多い。

波止場の方には変わった像が建っていた。

拡大してみると、手には十字架を持っている。

旧市街と新市街の間にあるきれいに整備された広場。このあと雨が降りはじめた。ハーツの事務所はここから海とは逆の方に広い通りを１０分くらい歩いた右手にあった。ハーツの場所と明日の予約の確認をしてから、スーパーであす以降の食糧を買い出しして、急いで宿に戻った。

戻ったとたん雨足が強くなり、雷までなりだしたので、夕食は宿の経営するレストランで食べることにした。聖ソフィア大聖堂の目の前にあるので、昼間はツアー客で混んでいたが、夜はまだ時間が早いせいか空いていた。料理は美味しかった。

５月２８日（木）、朝食に手作りの伝統的パンとチーズと生野菜、それに飲むヨーグルトとデザートにチョコレートケーキが出された。食べきれなかったので、残したものを包んで、昼食用にとっておいた。パンはお祝いのときに作るそうだ。ここの宿代は５０ユーロ。この広さと立地のよさと心のこもった朝食でこの値段は安い。高評価なのもうなずける。

薄日のさす中再び広場の聖クリメント像の前を通り、ハーツの事務所へ向かった。荷物を引いての移動なので、２０分くらいかかった。いよいよ二週間のバルカン半島ドライブ旅行が始まる。第一日目の今日は、オフリド湖の最南端のスヴェティ・ナウムに立ち寄ってから、ギリシャに入り、カストリアまで走る予定だ。（マケドニアその３に続く）