2014/07/18 - 2014/07/22
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binchanさん
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この日は苗栗県内にある海線の駅を全部廻ってみました。全駅で乗車または下車して時間が許す限り周辺も観光して、それなりに充実した内容だったと思います。どんな旅でも、帰ってきた後は「もう一度行きたいな、今回廻りきれなかった場所にも行ってみたいし」と思うものですが、今回の旅行でその思いが最も強いのがここ龍港です。
もし台鉄海線が山線のように効率化を目指し時間短縮のために路線変更をするとしたら、現在の龍港駅はバッサリ切られてしまうような位置にあります。
龍港の辺りは線路が北へ大きく湾曲しています。一つ北にある後龍駅と次の白沙屯駅はともに莒光などが停まる海線の主要駅。両駅の直線上には丘陵地帯があり、すんなり線路を通せなかったというのも理由の一つだとは思いますが、なぜ龍港に駅が必要だったのか、現在の状況では疑問に思うほど集落は小さく、実際乗降客も少ないのです。
1922年(大正11年)の海線開業当時、この駅は「公司寮」という名前でした。「公司」とは会社と言う意味で、ここに貿易会社の拠点があったことからそう呼ばれていたそうです。今は静かな漁村である龍港ですが、数十年前まで実は台湾の一大貿易拠点だったのです。
ここが貿易港として開かれたのは清の雍正年代、今から300年近く前のこと。それまで小さな漁港だったのが、「公司寮港」として大陸との交易港となったのです。当時大陸(主に福建や広東)から苗栗へ渡ってきた客家のほとんどがこの港から入ってきたとのこと。苗栗の客家の歴史とも深いつながりがある場所なのです。
往時は夜間も港に火が灯り、そこへ船が帰ってくる様子が美しかったのでしょうか、「寮港歸舟」は苗栗八景の一つとされていたそうです。
日本時代に入っても港の隆盛は続き、海線に公司寮駅が設けられたわけです。当時としては「ここに駅を作らなくて何のための鉄道だ」くらいの繁栄ぶりだったんでしょう。やがて港の底に砂が溜まり、貿易港としては使えなくなり、今では300年前に戻ったかのような、静かな漁村となっています。
かつては談文や新埔のような木造だった駅舎も、現在は取り壊されており、日本式建築の駅舎めぐりの旅程からも外されがちなこの駅。しかし、実際に訪れてみるとなんとも言えないいい雰囲気を持った集落なのです。しかも旅行記を書くために、今になってじっくり調べてみると、なぜこれを出発前に気付かなかったのか、もっとじっくり見てきたかったと未練と後悔でジリジリするほど興味深いところなのです。
訪問できずに後悔しているものの筆頭を紹介します。訪問当時はその存在すら知らずにいた老街です。
名前は同興老街で、wikiの公司寮のページに写真が載っています。龍港駅からは徒歩8分程。台6線を同光國小へ向かって入って行ったところにあります。「あります」と書いていますが、実際に今回行ったわけではないのであくまでもネットで検索した情報です。後龍から新竹客運5667路バスでも行けますが、一日わずか2往復の激レア路線なのでご注意を。
レンガ造りの崩れかけた建物や、中には内部見学できるものもあるのだそうです。往時の繁栄ぶりをどのくらい思い描ける老街なのか、いつか確認しに行く機会を得たいものです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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<龍港駅>
12:30、龍港駅に到着。時刻表より少し遅れていました。跨線橋で駅舎が有る側へ移動します。 -
昔は木造駅舎だったそうですが、今はこんな感じの実用的な建物。改札もなにもない無人駅(招呼站)です。
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ホームはこんな感じ。コンクリートの実用的な建屋ですが、なんとなくノスタルジーを感じるのは私だけ?
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ホーム全景。
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跨線橋からの眺め。海が見えます。
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線路。
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駅舎があるホームから、こんな階段を降りて駅の外へ。
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駅にはこんな門があります。
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駅の表側に出ました。ここからどうやって駅裏にある港方面へ行くんだっけ?確か左に行って廻り込むんだったはず、と地図も見ずになんとなく左方向へ。
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この石碑があるあたりまで歩いてきて、何か違うと認識。こちらから港へ向かうのは遠回りでした。
実は、同興老街へ行くならこの道だったんですよね。この時は存在すら知らなかったのですが、間違いついでに歩いてみればよかった。 -
来た道を引きかえし、駅を越えて更に西方向へ。
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<旧公司寮街区>
トンネルで線路をくぐると港側に出られます。
計画では龍港見物はほんの少しで、すぐに好望角を目指すつもりでした。後龍好望角(半天寮好望角)は海線きっての景観を誇る丘陵地なのですが、鉄道駅からアクセスする場合最も近い龍港からでも徒歩30分ほどかかり、バスについても海線沿線からは路線がなく、海沿いにある景勝地であるにもかかわらず、海線からのアクセスが難しい場所なのです。そこへの訪問を決めた後、いろいろ考えた結果龍港から徒歩で向かい、帰りはバスを乗り継ぐことにしていました。そういうわけで、この時の私は手っ取り早く港を見物して、さっさと好望角への道を歩きたいと思っていたのです。 -
そんな気持ちで線路をくぐると、そこにこんな案内看板が。「公司寮主題街」?
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主題街の方へ進むと今度はこんな案内看板。こんな観光案内があるような場所だなんて聞いてないよ!でもとっても気になる…、予定時間オーバーだけど少し集落内も歩いてみよう、ということに。
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そういえば、ホームから駅裏に直接出られないのかチェックしてなかった。港は駅裏側にあるので、そちらに行くならわざわざ跨線橋で表に回る必要はないはず。無人駅だから改札もないことだし。
とりあえずホームは柵で仕切られてる… -
出入口発見!
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ホームから直接裏に出られることが判明しました。
私がなぜこんなに駅の裏表へのアクセスを気にするかというと、台湾の駅ってその前後に踏切がなく、改札のある側から線路の反対側へ渡るのが難しいのです。大きな駅は両側に改札があるからいいんです。中くらいの駅だと地下道があったりしますが、地図にのっていなかったりして探すのが大変。まして、これくらい小さい駅になると、地下道もないし、踏切もないしで、どうやったら反対側へ行けるのか本当にわからないのです。今回の調査(?)で、そこに道がある限り(新埔のように道がない駅はダメ)、小さな駅でも駅の両側からアクセス可能だとわかりました。道や入口を探す必要はありますけどね。(この情報誰かの役に立つかな…)
※訂正!この後大山駅で気づきましたが、大山は駅裏に道があるのにそちらからはアクセスできません。やっぱり一駅ずつ確認する必要があるようです。 -
主題街と書いてあった方へ進みます。なんとなく古い街並み?結局主題街の正体はわからないまま。もしかしてこのず〜〜っと先にある同興老街のことなのかな?
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主題街は見つからなかったけれど、こんな路地に出ました。古そうな赤レンガ!
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魚市巷の看板が指す方向へ。
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民家の中庭のような場所ですぐに行き止まりになってましたが、この街区は赤レンガの家が保存されているようです。
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<龍港漁港・旧公司寮港>
続いて提岸大道の指す方向へ。 -
こんな道を歩いて行くと海沿いに出ます。
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この日の干潮は12:20。現在時刻は12:49。干潮時刻とあって浜には何か採っている人がたくさん。多分麺線やオムレツに入れるあの小さいカキだと思います。
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海沿いの観光に潮の干満は重要。昼下がりの日差しが強い時刻に長い距離を歩く旅程になってしまったのも、この時間が干潮だったからなんです(干潮時にこだわった理由は次の旅行記で)。
台湾の海洋気象情報も中央気象局のサイトから調べられます。
http://www.cwb.gov.tw/V7/
左のメニュー、預報→漁業気象→潮汐預報、地図から地域を選んで、調べたい漁港の「未来30天」をクリックするとこの先30日の潮汐予報が見られます。 -
龍港漁港は後龍溪の河口にあります。2日前、出磺坑で吊橋を渡ったあの川の河口です。
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同興老街がある台6線方面を眺めてみると五福宮が見えました。現在は台6線や西部海浜快速公路の高架によって景観が分断されていますが、海岸から同興老街のあたりまで、数十年前まではずっと集落が広がっていたと思われます。
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港の建物。
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満潮になればこの船は港から出られるんだろうか…
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港の外れには井戸。
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さあ、龍港見物はこのくらいで切り上げて、そろそろ本日最長徒歩区間、後龍好望角(半天寮好望角)に向けて歩き始めなくてはなりません。
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