2011/05/15 - 2011/05/19
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旅人のくまさんさん
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1泊した花蓮のホテルを出発し、観光バスでタロコ渓谷に向かいました。タロコ渓谷の見学は、これで3回目となりました。生憎の雨模様でしたが、荒々しい別の顔を持ったタロコ渓谷を見学出来ました。
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レストランが併設された大理石工場でした。2008年12月の台湾一周旅行の時にも、食事と見学をした場所でした。各種の原石が展示された中にあった、エメラルドグリーンヒスイの原石です。
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大理石壺の製作中の工程のようです。荒削りは機械加工のようですが、細部加工は、人手に移るようです。壺の上から水を流して、加熱しないようにしての加工です。
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完成か、ほぼ完成に近い大壺の光景です。グレー系の大理石が素材のようです。グレーの地に、白や茶色の模様が浮かんでいます。
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大理石工場での食事と見学を終えて、タロコ渓谷の見学に向かいました。強い雨ではありませんでしたが、止みそうにない降り方でした。
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『タロコ(太魯閣)』の地名は、流域の台湾原住民タロコ族の言葉で『連なる山の峰』とされます。高名な族長の名にも由来するようです。
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タロコ渓谷の入口にある中華風の門です。太魯閣渓谷を通る道路は三つあります。日本統治時代に岸壁の岩を削って作られた『古道』、中華民国時代になって作られた一車線の『旧道』、その後に作られた二車線の『新道』の三つです。
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中華風の門のアップです。『東西横貫公路』の額がありました。2008年の旅行の時、現地ガイドさんは、台中方面に抜ける新道は、蒋経国総統時代に軍隊も動員して完成したと説明されていました。中部横貫道路の工事中に殉職した人は、212名に上るとされます。
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タロコ渓谷入口付近の撮影を終えて、戻ったバスの中からの撮影です。窓ガラスも雨滴で曇ってしまいました。
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同じく、次の見学場所に出発する前のバスの中からの撮影です。下方に見えていた橋と道路のアップ光景です。補修工事の跡でしょうか、赤いカラーコーンが各所にありました。
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下流方向の光景です。タロコ渓谷は国家公園に指定されています。国家公園は、現在次の八つです。
①陽明山国家公園
②雪覇国家公園
③玉山国家公園
④墾丁国家公園
⑤太魯閣国家公園
⑥金門国家公園
⑦東沙環礁国家公園
⑧台江国家公園 -
今回は、雨と落石で見学場所は限られましたが、タロコ渓谷の主な見所を五箇所紹介しておきます。
①九曲洞:太魯閣渓谷で最も素晴らしい景観とされます。
②長春祠:東西横貫公路の工事中に殉職した212名が祀られています。
③燕子口:岩壁に多くの洞穴にツバメが営巣していることからの命名です。
④慈母橋:赤い総大理石造りの橋が見所です。
⑤天祥:宿泊、飲食の施設が集中している場所です。 -
前方に見えてきた赤い橋は、総大理石造りの慈母橋です。この橋の名前の由来は、台湾初代総統の蒋介石が、母を記念して造ったことによります。橋の袂近くには、蒋介石総統の生母、王太夫人を記念した慈母亭があります。
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慈母橋が近くに見えるようになりました。蒋介石と宋美齢は再婚ですから、蒋経国の母君ではありません。宋美齢は、有名な美人三姉妹の一人です。実業家の孔祥熙の妻となった宋靄齢、孫文の妻となった宋慶齢の2人の姉と共に、『宋家三姉妹』として、世界的に有名でした。
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更にアップした赤い柱です。吊り橋形式のロープを吊り下げる目的のようです。大きなかじょうが架かりますので、橋の反対側にもロープが伸びています。その先端が岩盤にしっかりと固定されているのでしょう。
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イチオシ
歩道にも大理石を敷き詰めた慈母橋の造りです。その歩道に、一抱えもある石が転がっていました。大雨の時、崖の上から落ちて来たようです。
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同じく、歩道脇に転がっていた岩の欠片です。現地ガイドさんは、万が一の場合、崖の真下の方が危なくないと解説されていました。落ちて来た石が、崖の途中にぶつかり遠くに落ちるためです。そう言われても、経験はしたくないものです。
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慈母橋の上からの下流方向の眺めです。岩肌を削った道路が細く続いていました。ところで、岩石学上の『大理石』は、結晶質石灰岩を指します。石灰岩がマグマの熱を受けて、変成作用で再結晶した変成岩の一種です。
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同じく、カメラアングルを縦にして撮影した下流方向の眺めです。『大理石』の呼び方は、現在の中国雲南省の大理市を中心とする地域で多く産出することに因んでいます。英語では、マーブル(marble)です。美術館の彫刻の素材表示でよく見ることが出来ます。
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右手の林の中に見えるのが、蒋介石総統の生母、王太夫人を記念した慈母亭です。生憎の雨でしたから、少し離れた場所からの撮影です。
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イチオシ
慈母橋の上から眺めた渓谷です。グレーに染まった濁流が大理石の間を下っていました。左手が川下側になります。中々迫力のある光景でした。
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グレー色の濁流のアップ光景です。奔流が削った大理石で付いた色のようです。大雨が続いたために見ることが出来た光景のようです。大理石に浮かんだ白い文様も面白い光景でした。
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下流方向の光景です。今日のような光景が繰り返されて、次第に渓谷が深くなっているようです。とは言っても、長い、長い年月をかけての自然の造作です。
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イチオシ
光の具合によって、濁流のグレー色は墨のように黒く見えました。その黒さを引き立てていたのが、大理石の白い肌です。
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こちらの濁流は光線を受けていますので、やや明るい色に見えます。ところで、大理石の中には、カルシウムが40%程度含まれているようです。初めての台湾旅行で買ってきた大理石のワイングラスは、内側がざらついてきたことを思い出しました。大理石はアルカリや酸には弱いようです。
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水流が少ない、支流の光景です。水量が少なくても、既にグレー色に濁っていました。ワインの話の続きです。ワインは化学的には酸性のお酒とされます。ただし、原料がブドウのため野菜や果物と同じようにカリウムなどのミネラルを多く含み、体内ではアルカリ性食品として働きとされます。
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上流光景です。左手に見える白い柵が付いた場所は、見学用のテラスのようです。慈母橋のビューポイントかも知れません。
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同じく、水量が少ない上流のアップ光景です。この流れは、グレー色に染まっていませんでした。
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上流方面の光景です。河原に転がっているのは、大理石のようです。タロコ渓谷は総大理石で出来ていると言っても過言ではありません。
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同じく、霧で霞んだ上流方面の光景です。現地ガイドさんによれば、タロコ渓谷を中心とする台湾の大理石埋蔵量は、イタリアに次いで世界第2位と説明されていました。
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河原の石のアップ光景です。ここに転がっている大理石は、白からグレー系が多いようです。濁流が削って来たのは、このような大理石だったのでしょうか。
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