2010/12/25 - 2010/12/26
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redchilipadiさん
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昔、昔、盲目の少女がピアニストとして成功する映画を見ました。
詳細なストーリーは覚えていないのだけれど、スクリーン一杯に
映し出されるモンサンミッシェルの景色が強く印象に残っています。
いつか行ってみたい、とずっと思っていました。
2010年クリスマスに滞在。
時刻によって違う姿を見せるモンサンミッシェル。
迫力あるダイナミックな景色は、視覚だけではなく、肌や心で感じる景色。
写真には表しきれない景色があるな、、とつくづく感じました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
-
一年の中でも、最も満潮時に水位が高くなる大潮の日を
選んで旅を計画しました。
ホテルもモンサンミッシェル(MSM)を目の前で見れる
対岸のホテルを予約。準備万端。
世界遺産に登録される「モンサンミッシェルとその湾一帯」。
青い澄んだ冬空をバックに僧院が聳えたっています。 -
朝、冬至の頃の日の出は遅い。
9時前に起き、ゆっくりと朝食をとって、MSMへ向かいました。
辺りは人が少なく静寂をイメージしていたのだけれど、
日の出前、急に風が騒がしくなり、
辺りの空気が大きく動いているのが五感で感じられます。
太陽が昇り始めると、岩山が真っ刻々と赤に染まっていきます。 -
この写真は、日暮れ。
遠くの雲がピンクに染まっています。
モンサンミッシェル内のレストランやホテルのあかりが灯り始める頃。
足下では、潮の動きがダイナミック。 -
満潮の時刻がせまってきました。
波は、とても静かに、規則ただしく、ひたひたと。幾層もの襞を重ねています。
みるみる内に、岸に迫ってきます。
浜に最も近い駐車場(朝停めていた辺り)は、完全に波に飲み込まれてしまっています。 -
闇が迫ります。
日中は、エレガントな優しさがあるモンサンミッシェルだったけれど
だんだん、不気味な岩山へ。 -
そして、漆黒の中に浮かびあがるモンサンミッシェル。
私のカメラの限界。
神秘的な山を、肉眼でしっかりと焼き付けて帰ります。 -
中世は、巡礼者は、干潟を渡ってモンサンミッシェルを目指しました。
今はモンサンミッシェルまで車道が整備され、道が海に沈むことはありません。
島の一歩手前に駐車場があり、そこに停めることができます。
モンサンミッシェルは、モン=Mountain(山)
サン=Saint(聖)
ミッシェル=Michael
島の中央の教会の頂上に、天使ミッシェルの像が見えます。 -
島に入るとすぐ左手に、オムレツで有名なプラールおばさんのレストランがあります。
そこから修道院の入り口まで、狭い参道にレストランや小さなホテルが
十数件、続いています。
クリスマスイルミネーションや、
クリスマスセット(キリスト生誕のミニシーン)が
静かにクリスマスらしい雰囲気を盛り上げています。 -
5分ほど、店の並ぶゆるやかな石畳を登ると、
修道院の入り口に到着。 -
帰りは、プラールおばさんのレストランで食事。
その昔、巡礼客に卵料理を出して、元気を与えていた老舗です。 -
名物のふわふわオムレツ。
とても薄味、卵の風味が口いっぱいに広がる。
温かいグラタンや魚のキャセロールも注文しました。 -
この店、表からキッチンが見えるようになっていて、
卵の泡立て係さんが、観光客のカメラに応えてくれます。 -
今回は、島へ渡る橋(洲)の手前のホテルに宿泊。
ル ルレ サン ミッシェル (Le Relais Saint-Michel)。
シャトーコレクションで予約。
モンサンミッシェルの島内にもホテルはあるのですが、
島に入ってしまうと、モンサンミッシェルの姿を撮ることはできません。
全景が一番きれいに見えそうなホテルを探しました。 -
106号室。(日本の2階にあたる)
部屋にはプライべートなテラスがついています。
真正面にモンサンミッシェルが見えるという贅沢。
遮るものは何もありません。独り占めしている気分。 -
表紙の写真をもう一度。
冬の早朝のモンサンミッシェル。いつまでも眺めていたい景色でした。モンサンミッシェルとその湾 史跡・遺跡
-
さて、ここからは、モンサンミッシェル近郊の町。
モンサンミッシェルの東、約100㎞に位置するカーン(Caen)。
カーンは、カルヴァドス県の県庁所在地。
第二次世界大戦、この辺りは激戦地だったので、何度も焼け落ち、
古い町並みは残っていません。
が、城を中心に、教会や修道院など、がっしりとした歴史的な建物が多くあります。 -
サン・テティエンヌ修道院。
ノルマンディ公ウィリアムにより 1063 年に設立された修道院。
アベイ・オー・ゾム (Abbeye aux Hommes、男子修道院) と呼ばれています。
ノルマンディ公ウィリアムは、1066年にイングランドを征服した王様。 -
修道院の向かえに建つ、サン・テティエンヌ・ル・ヴュー教会
(Saint-Etienne-le-Vieux)旧 聖ステファン教会。
廃墟のような姿。存在感があり印象に残ります。 -
そして、Caen城の東に位置するサント・トリニテ修道院
(Abbey of Sainte-Trinité)。
さきほどの男子修道院と同じ時期に、城の西に建てられました。
こちらは 女子修道院。
この2つの修道院は、ウィリアム公によって建てられました。
ウィリアムは血縁関係にあるマティルダとの婚姻をローマ教皇レオ9世に認めてもらえず破門されます。そこで、ウィリアム公は、ここカーンに男子修道院、女子修道院を寄進し、特免状を得たのだとか。
マチルダ妃は、夫ウィリアム公のイングランド征服を幅70mにも及ぶ刺繍(タペストリー)に残しました。(世界遺産に登録、隣町バイユーにあります。)
ウィリアム公は、男子修道院にある教会に、妃マチルダは、女子修道院にある教会に今も眠っています。 -
カーンを後に、夕暮れの道を進みます。
海(イギリス海峡)まで、ずっと平野が広がっています。
薄っすらと雪をかぶるところも。 -
縮れ毛がかわいい白い牛が放牧されていました。
短角牛。 潮風にさらされた牧草は塩分やミネラルが豊富。 -
イズニーという町にも立ち寄りました。
-
この辺りにノルマンディ上陸作戦で有名なオマハ・ビーチがあります。
ノルマンディ上陸作戦とは、第二次世界大戦中、1944年6月6日に
連合軍によって行われた侵攻作戦。
当時、ノルマンディの海岸線は、ドイツ軍が占領していました。
この作戦の後、フランスは領土を取り返し、ドイツ軍が劣勢になっていきます。
この作戦で、連合軍のアメリカやカナダ兵がたくさん命を落としています。
北米からの団体観光客にも人気。
(写真の看板の下のD-Day-Le Chocとは、D-Dayの衝撃という意味) -
それから、イズニーは、バターのA.O.C.
町のバター専門店にイズニーバターが並んでいました。
乳製品が美味しいあたりは、お菓子やデザートも期待できます。
(イズニーバターは、日本のスーパーでも買えます。)
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