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三井財閥一門十一家の総領家、第11代三井八郎右衛門高公氏の麻布にあった戦後の邸宅がなぜか、ここ江戸東京たてもの園にあります。<br />どうして・・・・・・・?<br />その訳は・・・・・・・<br />平成4年に亡くなった、三井宗家第11代当主三井八郎右衛門高公氏その豪邸はの西麻布の1200坪の敷地に建っていました。<br />人が亡くなると真っ先にかかるのが相続税。<br />亡くなった当時高公氏は三井不動産の相談役でした。<br />当然、プロがバックについて相続対策をおこなっていたはずですが、平成4年といえば、バブルが弾けて土地神話が崩壊した時代。相続の際の土地の評価基準となるこの土地の路線価はなんと、坪1190万円もしていたそうです、相続財産の総額が160億円にもなってしまったそうです。財産が多ければ多いほど税率が高くなる日本の相続税。<br />なんとこれにより相続税が100億円課税されてしまったそうです。<br />天下の三井財閥の宗家とは言え、さすがに100億もの相続税を納めることは困難を極めました。<br />土地の実勢価格は下落の一途をたどり、高い評価の路線価と実勢価格とのギャップは大きく、やむなく一部を残して国に物納されたそうです。<br />物納の場合は更地にしなければならないため、この建物が平成6年にこの地に一部移築されることになったわけです。<br />皮肉なもので、物納された土地は数年後に一般競争入札により売却され、ライバルである三菱地所が落札し、高級マンションとして分譲されました。

三井財閥総領家~三井八郎右衛門邸~

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2009/02/28 - 2009/02/28

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旅行記グループ 近代建築散歩(東京2)

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ぬいぬい

ぬいぬいさん

三井財閥一門十一家の総領家、第11代三井八郎右衛門高公氏の麻布にあった戦後の邸宅がなぜか、ここ江戸東京たてもの園にあります。
どうして・・・・・・・?
その訳は・・・・・・・
平成4年に亡くなった、三井宗家第11代当主三井八郎右衛門高公氏その豪邸はの西麻布の1200坪の敷地に建っていました。
人が亡くなると真っ先にかかるのが相続税。
亡くなった当時高公氏は三井不動産の相談役でした。
当然、プロがバックについて相続対策をおこなっていたはずですが、平成4年といえば、バブルが弾けて土地神話が崩壊した時代。相続の際の土地の評価基準となるこの土地の路線価はなんと、坪1190万円もしていたそうです、相続財産の総額が160億円にもなってしまったそうです。財産が多ければ多いほど税率が高くなる日本の相続税。
なんとこれにより相続税が100億円課税されてしまったそうです。
天下の三井財閥の宗家とは言え、さすがに100億もの相続税を納めることは困難を極めました。
土地の実勢価格は下落の一途をたどり、高い評価の路線価と実勢価格とのギャップは大きく、やむなく一部を残して国に物納されたそうです。
物納の場合は更地にしなければならないため、この建物が平成6年にこの地に一部移築されることになったわけです。
皮肉なもので、物納された土地は数年後に一般競争入札により売却され、ライバルである三菱地所が落札し、高級マンションとして分譲されました。

交通手段
高速・路線バス JRローカル 徒歩
  • まず最初に気になったのは入口の門構えの上部に乗った門灯

    まず最初に気になったのは入口の門構えの上部に乗った門灯

  • シンプルな感じに見えましたが、良く見るといろんな装飾が施されています。

    シンプルな感じに見えましたが、良く見るといろんな装飾が施されています。

  • 玄関の上を見上げると複雑に屋根がかかっています。

    玄関の上を見上げると複雑に屋根がかかっています。

  • 建設に際して、京都油小路、大磯、世田谷用賀、今井町の三井家に関連する施設から建築部材、石材、植物などが集められ最高の資材を使って建てられたそうです。

    建設に際して、京都油小路、大磯、世田谷用賀、今井町の三井家に関連する施設から建築部材、石材、植物などが集められ最高の資材を使って建てられたそうです。

  • 裏口にはめ込まれたアイアンの装飾

    裏口にはめ込まれたアイアンの装飾

  • 玄関には三井家の家紋が入っています。

    玄関には三井家の家紋が入っています。

  • 玄関開けたらいきなりルネラリックの照明 さすが三井家ですね。

    玄関開けたらいきなりルネラリックの照明 さすが三井家ですね。

  • 玄関のすぐ右手には洗面所とトイレがありました。

    玄関のすぐ右手には洗面所とトイレがありました。

  • ここに移築されたのは母屋の一部で、麻布に建っていた頃はこの数倍あったそうです。

    ここに移築されたのは母屋の一部で、麻布に建っていた頃はこの数倍あったそうです。

  • 先ほどの裏口の飾り窓、これは内側から見たほうが素敵ですね。

    先ほどの裏口の飾り窓、これは内側から見たほうが素敵ですね。

  • まずは先に2階から見て行きます。階段は意外にシンプルです。

    まずは先に2階から見て行きます。階段は意外にシンプルです。

  • こちらは寝室<br />部屋はそんなに広くなくて意外な感じがします。

    こちらは寝室
    部屋はそんなに広くなくて意外な感じがします。

  • 天下の三井家の寝室にしては、特に目立つ装飾もなく意外に質素な感じですね。

    天下の三井家の寝室にしては、特に目立つ装飾もなく意外に質素な感じですね。

  • 襖絵も部屋ごとに違って絵が描かれています。

    襖絵も部屋ごとに違って絵が描かれています。

  • 襖の引き手を良く見ると中央には鮮やかなターコイズブルーの七宝焼きがはめ込まれています。<br />

    襖の引き手を良く見ると中央には鮮やかなターコイズブルーの七宝焼きがはめ込まれています。

  • 三井家の照明器具ですごいのが2階の仏間前の廊下にあったシャンデリア。

    三井家の照明器具ですごいのが2階の仏間前の廊下にあったシャンデリア。

  • 真下から見上げるとキラキラ輝くクリスタル

    真下から見上げるとキラキラ輝くクリスタル

  • 電球自体はすごくシンプルです。

    電球自体はすごくシンプルです。

  • これは第一国立銀行に飾られていたもので、そのあとは大磯の別荘城山荘使われていたそうです。何段かになった織り上げ天井にすごく似合っていました。

    これは第一国立銀行に飾られていたもので、そのあとは大磯の別荘城山荘使われていたそうです。何段かになった織り上げ天井にすごく似合っていました。

  • 業務用厨房の入った台所。三井家が大所帯だったことが想像できます。

    業務用厨房の入った台所。三井家が大所帯だったことが想像できます。

  • 2部屋つながってガスオーブンなども設置されパーティの料理などもここで作られていたのでしょうね。

    2部屋つながってガスオーブンなども設置されパーティの料理などもここで作られていたのでしょうね。

  • 繋ぎこまれた土蔵は1874年の建築で3階建てになっています。この中は撮影禁止エリアのため中の写真はありません。

    繋ぎこまれた土蔵は1874年の建築で3階建てになっています。この中は撮影禁止エリアのため中の写真はありません。

  • この木瓜形窓は、もともと京都油小路邸の奥書院にあったもの。

    この木瓜形窓は、もともと京都油小路邸の奥書院にあったもの。

  • 南側の部屋は畳の上にじゅうたんを敷きイスやテーブルを置くという和洋折衷の生活様式を示しています。

    南側の部屋は畳の上にじゅうたんを敷きイスやテーブルを置くという和洋折衷の生活様式を示しています。

  • 金色に輝く襖や壁、そこに描かれている襖絵もお見事。

    金色に輝く襖や壁、そこに描かれている襖絵もお見事。

  • 古い建物を見てまわる楽しみの一つがこの照明器具です。

    古い建物を見てまわる楽しみの一つがこの照明器具です。

  • 建物とともにその時代につくられていたものがついていると思わず見入ってしまいますね。

    建物とともにその時代につくられていたものがついていると思わず見入ってしまいますね。

  • 食堂部分は1897年(明治7年)頃京都に建てられたものを戦後東京に移築した部分です。

    食堂部分は1897年(明治7年)頃京都に建てられたものを戦後東京に移築した部分です。

  • 和洋折衷の使い方、いかにも明治のお屋敷といった感じですね。

    和洋折衷の使い方、いかにも明治のお屋敷といった感じですね。

  • 1階の南側にある望海床は、大磯の別荘、城山荘より移築したもので当時は画室として使用されていて床にはオンドルが入っていたそうです。

    1階の南側にある望海床は、大磯の別荘、城山荘より移築したもので当時は画室として使用されていて床にはオンドルが入っていたそうです。

  • 移築後は一時的に立礼式の茶室として使用され、その後は庭園にあった茶室の待合い室として使用されていました。<br />

    移築後は一時的に立礼式の茶室として使用され、その後は庭園にあった茶室の待合い室として使用されていました。

  • こちらも七宝細工

    こちらも七宝細工

  • あっレッドカーペットだ!

    あっレッドカーペットだ!

  • 椅子の配置された部屋に床の間がついていたりして、でもそれほど違和感は無いですね。

    椅子の配置された部屋に床の間がついていたりして、でもそれほど違和感は無いですね。

  • 南側に広がる庭園に出てみました。

    南側に広がる庭園に出てみました。

  • ちょうど梅の季節 満開に咲いた梅 見事でした。

    ちょうど梅の季節 満開に咲いた梅 見事でした。

  • 今日は水にちなんだものもテーマに写真を撮っています。

    今日は水にちなんだものもテーマに写真を撮っています。

  • 水に浮かぶ波紋

    水に浮かぶ波紋

  • こちらは白梅

    こちらは白梅

  • 軒先に吊るされた吊灯篭風の照明

    軒先に吊るされた吊灯篭風の照明

  • この黄色い花はミズキ科のサンシュユ

    この黄色い花はミズキ科のサンシュユ

  • 雨上がりの午後 今日は意識して水溜り狙いです。

    雨上がりの午後 今日は意識して水溜り狙いです。

  • さすが天下の三井家の総領家のお屋敷、本の住まいはどれほどの大きさがあったのか、オリジナルを見てみたかったですね。

    さすが天下の三井家の総領家のお屋敷、本の住まいはどれほどの大きさがあったのか、オリジナルを見てみたかったですね。

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  • arfaさん 2009/03/08 21:22:04
    ぬいぬいさん、相変わらず写真うまいですね。
    こんばんは、arfaです。

    三井本家の建物って戦前は20,000坪あって財閥解体後、三井八郎衛門さんに相続時にやはり相続税で1,200坪になったそうです。

    幼稚園を経営されていましたが亡くなっていたんですね。日本の相続税って個人が頑張って稼いだものを死んだらお上が取り上げるって言う仕組みですよね。これって戦後に作られた法律なんです。財閥解体と同じで傑出したリーダーを出さないためにGHQが作ったとか。

    それでは、また。失礼。

    ぬいぬい

    ぬいぬいさん からの返信 2009/03/08 22:14:06
    RE: ぬいぬいさん、相変わらず写真うまいですね。
    arfaさん こんばんは

    三井本家って20,000坪もあったのですか。
    すごいですね。

    相続税の仕組みはGHQが作ったなんて、またまた勉強させていただきました。

    さすがarfaさん 博学ですね。

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