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「桶川」の地名の由来については諸説ありますが、地名「オケガワ」が初めて文献に現れるのは観応3年(1352年)、足利尊氏が家臣にあてた下文に「武藏国足立郡桶皮郷内菅谷村」と出てきます。<br />桶川稲荷神社は、社伝によると嘉禄年間(1225年~1227年)の創建とされ、現在の桶川市と上尾市に跨る地域に比定される「桶皮郷」の惣鎮守として祀られていました。<br />江戸時代には、4月に桜を見に行った明星院の末寺だった南蔵院が別当寺でした。明治になり、神仏分離令により、南蔵院は廃寺とされ、僧侶は還俗して当社の神職となったそうです。<br />越ケ谷宿や粕壁宿で何度も見かけた三ノ宮卯之助の力石が桶川稲荷神社にも祀られており、しかもその重さは日本一とされています。三ノ宮卯之助は「日本一の力持ち」と呼ばれ、11代将軍・徳川家斉公の前で「御上覧興行」を披露しました。江戸力持番付では最高位の東大関とされ、全国各地で興行が行われていました。

桶川稲荷神社には日本一の力持ち三ノ宮卯之助が上げた日本一の大盤石(力石)が祀られています

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2025/05/24 - 2025/05/24

3位(同エリア93件中)

旅行記グループ 埼玉の旅その3

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FUKUJIRO

FUKUJIROさん

この旅行記のスケジュール

2025/05/24

  • JR桶川駅

  • 桶川稲荷神社まで歩きます

この旅行記スケジュールを元に

「桶川」の地名の由来については諸説ありますが、地名「オケガワ」が初めて文献に現れるのは観応3年(1352年)、足利尊氏が家臣にあてた下文に「武藏国足立郡桶皮郷内菅谷村」と出てきます。
桶川稲荷神社は、社伝によると嘉禄年間(1225年~1227年)の創建とされ、現在の桶川市と上尾市に跨る地域に比定される「桶皮郷」の惣鎮守として祀られていました。
江戸時代には、4月に桜を見に行った明星院の末寺だった南蔵院が別当寺でした。明治になり、神仏分離令により、南蔵院は廃寺とされ、僧侶は還俗して当社の神職となったそうです。
越ケ谷宿や粕壁宿で何度も見かけた三ノ宮卯之助の力石が桶川稲荷神社にも祀られており、しかもその重さは日本一とされています。三ノ宮卯之助は「日本一の力持ち」と呼ばれ、11代将軍・徳川家斉公の前で「御上覧興行」を披露しました。江戸力持番付では最高位の東大関とされ、全国各地で興行が行われていました。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
徒歩
  • 旧中山道と国道17号線の間の住宅地の中に鎮座している桶川稲荷神社です。<br />境内の右側に5台分の参拝者専用駐車場がありました。

    旧中山道と国道17号線の間の住宅地の中に鎮座している桶川稲荷神社です。
    境内の右側に5台分の参拝者専用駐車場がありました。

  • 一の鳥居。昭和35年3月建立。

    一の鳥居。昭和35年3月建立。

  • 稲荷神社の社号柱(伊勢大廟参拝記念の碑)。昭和2年4月14日建立。

    稲荷神社の社号柱(伊勢大廟参拝記念の碑)。昭和2年4月14日建立。

  • 二の鳥居。

    二の鳥居。

  • 稲荷神社の扁額。

    稲荷神社の扁額。

  • 桶川稲荷神社玉垣建設記念碑。昭和38年8月建立。

    桶川稲荷神社玉垣建設記念碑。昭和38年8月建立。

  • 境内。拝殿まで真っ直ぐに参道が伸びています。

    境内。拝殿まで真っ直ぐに参道が伸びています。

  • 参道の左側に神楽殿。<br />元は字西ノ裏にあった白山社の社殿を明治40年に移築したもので、以来、神楽殿として使われています。

    参道の左側に神楽殿。
    元は字西ノ裏にあった白山社の社殿を明治40年に移築したもので、以来、神楽殿として使われています。

  • 参道の左側に末社。

    参道の左側に末社。

  • 琴平社。

    琴平社。

  • 八雲社。<br />かつて中山道沿いにあった市神社(いち-じんじゃ)を明治9年(1876年)に移転しました。<br />元々は、元文2年(1737年)、桶川宿の上中町に素盞鳴尊を祀る「天王社」として創建された記録があります。創建から間もなく、水害厄難に襲われることが度重なり、11年後の寛延2年(1749年)、桶川宿の人々は盛大に祇園祭を催しました。<br />以後、毎年7月14日、15日を桶川祇園祭と定め、それぞれの町内が競って鉾山車・神輿・人形を製作して、祇園祭を続けてきました。<br />後に、市神社は八雲社に合祀されました。

    八雲社。
    かつて中山道沿いにあった市神社(いち-じんじゃ)を明治9年(1876年)に移転しました。
    元々は、元文2年(1737年)、桶川宿の上中町に素盞鳴尊を祀る「天王社」として創建された記録があります。創建から間もなく、水害厄難に襲われることが度重なり、11年後の寛延2年(1749年)、桶川宿の人々は盛大に祇園祭を催しました。
    以後、毎年7月14日、15日を桶川祇園祭と定め、それぞれの町内が競って鉾山車・神輿・人形を製作して、祇園祭を続けてきました。
    後に、市神社は八雲社に合祀されました。

  • 阿芙利社。

    阿芙利社。

  • 狛狐。平成20年12月建立,

    狛狐。平成20年12月建立,

  • 狛狐。左右とも吽形かな。

    狛狐。左右とも吽形かな。

  • 手水舎。

    手水舎。

  • 拝殿の手前に立派な石灯籠が建っています。

    拝殿の手前に立派な石灯籠が建っています。

  • 紅花灯籠。<br />安政4年(1857年)に24名の紅花商人が寄進した一対の石灯籠です。 市指定文化財。<br />江戸時代、桶川宿とその周辺の紅花商人たちが、桶川宿浜井場にあった不動堂へ安政4年(1857)に寄進したものですが、明治時代の神仏分離令により稲荷神社へ移されたといいます。

    紅花灯籠。
    安政4年(1857年)に24名の紅花商人が寄進した一対の石灯籠です。 市指定文化財。
    江戸時代、桶川宿とその周辺の紅花商人たちが、桶川宿浜井場にあった不動堂へ安政4年(1857)に寄進したものですが、明治時代の神仏分離令により稲荷神社へ移されたといいます。

  • 江戸時代の桶川宿は、染物や紅の原料となる紅花をはじめとする農作物の集散地として栄えており、紅花生産においては「最上紅花」に次いで全国2位でした。<br />桶川市のHPによると、桶川における紅花の生産は、天明・寛政年間(1781~1801年)に江戸商人がその種子をもたらしたことから始まり、「桶川臙脂(えんじ)」の名で全国に知られるようになったとあります。

    江戸時代の桶川宿は、染物や紅の原料となる紅花をはじめとする農作物の集散地として栄えており、紅花生産においては「最上紅花」に次いで全国2位でした。
    桶川市のHPによると、桶川における紅花の生産は、天明・寛政年間(1781~1801年)に江戸商人がその種子をもたらしたことから始まり、「桶川臙脂(えんじ)」の名で全国に知られるようになったとあります。

  • 拝殿。<br />創建は長承3円(1134年)とも嘉禄年間(1225~27年)とも云われ、元禄6年(1693年)に桶川宿の鎮守となりました。<br />明治6年に村社となりましたが、宿内の他の社は無格社となったため、神明社、白山社、若宮社、稲荷社、浅間社を合祀しています。

    拝殿。
    創建は長承3円(1134年)とも嘉禄年間(1225~27年)とも云われ、元禄6年(1693年)に桶川宿の鎮守となりました。
    明治6年に村社となりましたが、宿内の他の社は無格社となったため、神明社、白山社、若宮社、稲荷社、浅間社を合祀しています。

  • 正面に掲げられている絵馬は消えてしまっています。<br />奉納額は、桶川神社となっています。

    正面に掲げられている絵馬は消えてしまっています。
    奉納額は、桶川神社となっています。

  • 天水桶。

    天水桶。

  • 御本殿。昭和43年に氏子崇敬者の総意をもって本殿の覆屋の解体復元が行われました。

    御本殿。昭和43年に氏子崇敬者の総意をもって本殿の覆屋の解体復元が行われました。

  • 社殿の西側に御神木と社。

    社殿の西側に御神木と社。

  • 社殿のすぐ左側に、明治9年に移転した雷電社があります。

    社殿のすぐ左側に、明治9年に移転した雷電社があります。

  • 社殿の東側では、老朽化した社務所を取り壊し、新築工事を行っていました。

    社殿の東側では、老朽化した社務所を取り壊し、新築工事を行っていました。

  • 社務所の竣工予想図。

    社務所の竣工予想図。

  • この力石は、岩槻藩三野宮村(現越谷市)出身の三ノ宮卯之助(1807~54年)が嘉永5年(1852年)2月に上げたもので、大切に祀られています。<br />三ノ宮卯之助は江戸一番の力持ちと評判の力士でした。このときは稲荷神社の大祭に合わせ、桶川宿の有力商人が開いた興業だったようです。

    この力石は、岩槻藩三野宮村(現越谷市)出身の三ノ宮卯之助(1807~54年)が嘉永5年(1852年)2月に上げたもので、大切に祀られています。
    三ノ宮卯之助は江戸一番の力持ちと評判の力士でした。このときは稲荷神社の大祭に合わせ、桶川宿の有力商人が開いた興業だったようです。

  • 日本一の大盤石(力石)と言われ、重さ610kgです。<br />稲荷神社の力石は、市の有形民俗文化財に指定されています。

    日本一の大盤石(力石)と言われ、重さ610kgです。
    稲荷神社の力石は、市の有形民俗文化財に指定されています。

  • 長さ1.25m、幅0.76m。<br />意外と小さいなあという感じですが、大人8~9人分の重量です。

    長さ1.25m、幅0.76m。
    意外と小さいなあという感じですが、大人8~9人分の重量です。

  • さすがに手で持ち上げることはできなかったようで、卯之助が仰向けに横たわり、両足をあげた足裏に介添人たちが石を乗せて支える「足差し」という方法が行われていました。<br />卯之助は子どものころは身体が小さく、「力なし」とからかわれていたそうで、悔しさをバネにしてひそかに体を鍛え、村一番の力持ちに成長したと伝わっています。

    さすがに手で持ち上げることはできなかったようで、卯之助が仰向けに横たわり、両足をあげた足裏に介添人たちが石を乗せて支える「足差し」という方法が行われていました。
    卯之助は子どものころは身体が小さく、「力なし」とからかわれていたそうで、悔しさをバネにしてひそかに体を鍛え、村一番の力持ちに成長したと伝わっています。

  • 境内の西南角に大きな欅があります。

    境内の西南角に大きな欅があります。

  • 欅の大きな洞(うろ)に稲荷神社が組み込まれ、祀られています。

    欅の大きな洞(うろ)に稲荷神社が組み込まれ、祀られています。

  • 欅のつぶやき。

    欅のつぶやき。

  • 洞の中も覗いて見ました。<br />参拝を済ましたので、桶川駅へ移動します。

    洞の中も覗いて見ました。
    参拝を済ましたので、桶川駅へ移動します。

  • 桶川市のマンホール蓋。<br />桶川市では、「べに花の郷桶川市」のキャッチフレーズを掲げ、まちづくりを行っていることから、マンホール蓋も紅花をデザインしています。<br />江戸時時代に桶川宿に繁栄をもたらした紅花ですが、明治になると化学染料の導入などから次第に衰退してしまいました。

    桶川市のマンホール蓋。
    桶川市では、「べに花の郷桶川市」のキャッチフレーズを掲げ、まちづくりを行っていることから、マンホール蓋も紅花をデザインしています。
    江戸時時代に桶川宿に繁栄をもたらした紅花ですが、明治になると化学染料の導入などから次第に衰退してしまいました。

  • JR高崎線の桶川駅(東口)です。<br />駅前は昔ながらの狭いスペースです。駅前の再開発を進めているので、いつの日にかロータリーができるかもかもしれません。

    JR高崎線の桶川駅(東口)です。
    駅前は昔ながらの狭いスペースです。駅前の再開発を進めているので、いつの日にかロータリーができるかもかもしれません。

  • 東口は狭いので、一般車両は入れません。

    東口は狭いので、一般車両は入れません。

  • その奥には、大きな転車台が設置されています。

    その奥には、大きな転車台が設置されています。

  • これは路線バスのための転車台です。<br />運転手さんがセルフで操作していました。

    これは路線バスのための転車台です。
    運転手さんがセルフで操作していました。

  • 回っています。

    回っています。

  • 回っています。<br />どこでも駅前が整備されると転車台が消えてしまいます。これも昭和時代の貴重な遺物となりました。

    回っています。
    どこでも駅前が整備されると転車台が消えてしまいます。これも昭和時代の貴重な遺物となりました。

  • 回っています。

    回っています。

  • 回っています。<br />駅前が狭く、路線バスが転回できないため、地面を回転させています。

    回っています。
    駅前が狭く、路線バスが転回できないため、地面を回転させています。

  • さて、バスに乗って菖蒲町(久喜市の一部)へ出かけましょう。

    さて、バスに乗って菖蒲町(久喜市の一部)へ出かけましょう。

  • 市内循環バス「べにばなGO」。大人1回200円、1日券は400円です。一部のルートのみ交通系ICカードが利用できます。<br />このサイズのコミュニティバスは駅前で回転可能でした。<br />最後までお読みいただきましてありがとうございました。

    市内循環バス「べにばなGO」。大人1回200円、1日券は400円です。一部のルートのみ交通系ICカードが利用できます。
    このサイズのコミュニティバスは駅前で回転可能でした。
    最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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