日本百名山＜安達太良山＞ソロ・日帰り雪山登山　

2022/01/16 - 2022/01/16

日本百名山20座目となる登山は、福島県の中央部に位置する安達太良山連峰の主峰・安達太良山（標高1,700ｍ）を雪山登山し、山頂からの絶景，牛ノ背・馬ノ背より沼の平（数十万年前の爆裂口）の絶景を眺める。下山後、日帰り温泉「奥岳の湯」で冷えた体を温める。

エリア 岳温泉(福島)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 観光バス 新幹線 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

登山日（１/１６）に決定したのは、1週間前の「てんきとくらし・安達太良山」より登山係数「A」が出たからです。今年に入って週末は、殆ど登山係数「C」となっていた。登山日前日も終日「C」判定でした。これ以外の天気情報も統合して、１/１６に決行した。

6:40発　東京駅　東北新幹線やまびこ203号で郡山駅を目指す。

東北新幹線やまびこ203号
新型コロナ・オミクロン株の感染拡大傾向（まん延防止措置適用前）のためか、ガラガラ状態。

東京駅 駅

宇都宮駅付近では、新幹線の車窓より日光男体山(写真左）が見えます。

宇都宮駅 駅

那須塩原駅を通過すると、那須岳〔茶臼岳（写真左）・朝日岳など〕を眺めながら郡山に向かう。

那須塩原駅 駅

8:19着　郡山駅に到着。東京から1時間39分と意外と近く感じる。
駅前には、雪は殆どなく唯一ツリーサークルの中に残雪があるだけです。

郡山駅 駅

郡山駅からあだたら高原スキー場への交通機関は、福島交通観光「岳温泉・あだたら高原スキー場・ダイレクトアクセスツアーバス」を事前予約。
郡山駅ーあだたら高原スキー場の往復バス代、2,000円と格安です。

8:40発　郡山駅　「岳温泉・あだたら高原スキー場・ダイレクトアクセスツアーバス」ツアーNo.861であだたら高原スキー場に向かいます。新幹線の改札を出て、西口のバス乗り場に行くと、既にバスが待っていた。

郡山駅 駅

乗車前に往復代金2,000円を添乗員さんに支払う。

「岳温泉・あだたら高原スキー場・ダイレクトアクセスツアーバス」は、2021/10/27～2022/02/23の機関、 福島駅又は郡山駅からの往復と岳温泉・スキー場間を運行するバス。「既存環境拠点再生・高付加価値化推進事業　実証運行」のため、たぶん補助金などが出ているので、格安金額設定となっているのでしょうか。

乗車したら誰もいない。出発までにカップル１組だけ乗車し、乗客３名であだたら高原スキー場に向かう。

郡山市内は、若干日蔭に残雪があるぐらいで、例年に比べると少ないそうです。

市内をバスが走行していると、山形・蔵王連峰が見えた。

しばらく乗車していると、田園風景に変わる。

遠くに雪山が見えてくる。あれが安達太良山だ。

安達太良山の山容は、なだらかな裾野が広がり女性的な穏やかさです。安達太良山山頂は、別名「乳首山」と呼ばれる所以でしょうか。

交通渋滞も順調にバス走行。

安達太良山（右）。

安達太良山ズームアップ。山頂部は、雪化粧している。

更に山頂部ズームアップ。

麓には田んぼ風景が広がり、美味しい雪解け水でお米も美味しそうです。

大型観光バスに３名しか乗車せず。ゆったり座れ、新型コロナ感染防止には好都合です。

岳温泉の少し手前で、バスのタイヤチェーン取付のため、一時停止。なかなか見る事もないので見学させてもらう。

タイヤチェーン装着完了。

少し進むと雪道に変わり、タイヤチェーンの装着効果あり。

9:50着　あだたら高原スキー場　予定より１０分早く到着。

あだたら高原スキー場 スキー場

富士急あだたら高原レストハウスでトイレを済ませ、スパッツを取付ける。

あだたら高原スキー場 スキー場

リフト２回分の乗車券を購入。1回470円×２回＝940円。

あだたら高原スキー場 スキー場

ゲレンデは、スキーヤー、スノーボーダーが滑走を楽しんでいる。向かって右のリフト：No.2ブルーラインリフト・ペアリフト　350mに乗る。

あだたら高原スキー場 スキー場

No.2ブルーラインリフト　待ち時間なしで乗る。

あだたら高原スキー場 スキー場

No.2ブルーラインリフト　ガラガラ状態です。

あだたら高原スキー場 スキー場

No.2ブルーラインリフト

あだたら高原スキー場 スキー場

No.2ブルーラインリフト⇒No.４ゴールドラインリフト・ペアリフト　760mに乗り換える。乗り換え距離は、約200ｍ。ゲレンデの隅を歩き移動します。

あだたら高原スキー場 スキー場

No.４ゴールドラインリフトは、勾配キツイ部分に設置されている。標高も徐々に上がってきました。

あだたら高原スキー場 スキー場

No.４ゴールドラインリフト　バスがスキー場に到着時間が遅いので、時間を稼ぐためにリフトに乗りました。【あだたらロープウェイ】があり、運行していれば山麓～薬師岳まで乗れるが、冬季期間中は運休となっているので注意が必要です。

あだたら高原スキー場 スキー場

No.４ゴールドラインリフト降りた後に、アイゼン、スノーシューを履く。リフト降りる際に爪があるアイゼンなどは引っ掛かる可能性があるので、登山靴でリフト乗る。リフトを降りた後、アイゼン、スノーシュー、スノーバケット仕様のトレッキングポールを準備する。

あだたら高原スキー場 スキー場

登山靴は、3シーズン使用可　モンベル　アルパインクルーザー　2500ワイド。アイゼンは、12本歯　モンベル　カジタックス　LXB-12　ワイド。セミワンタッチタイプのアイゼンです。＜自宅で事前撮影＞

スノーシューは、モンベル　カジタックス　アルパイン　スノーポン（スノーシュー56の旧品）。＜自宅で事前撮影＞

このスノーシューの特徴は、アイゼンを履いたまま、装着出来事です。アイゼンの前より2本目の爪がスノーシューのプレートにピッタリ嵌ります。＜自宅で事前撮影＞

アイゼンを履いたまま、スノーシューを装着完了。雪山の状況に合わせて、アイゼンからスノーシューの履き替えが、逆も含めて、楽です。流石モンベルです。＜自宅で事前撮影＞

10:52　登山開始時の気温10℃、湿度39％。風なし、思った以上に温かい。

リフト、登山準備時間で約１時間かかった。登山スタートです。トラバースがあるので、それを頼りに登ります。

しばらく樹林帯を進みます。視界が広がり、福島・二本松市が見えてきました。

トラバース、登山道を示すピンクリボンがあり、道迷いはないです。昨日まで天候が悪く、新雪が降っていることもあって、ルートを少しでも外れると壷足となった跡が点々とありました。スノーシューを装着しているので、壷足の心配無用です。

11:26　五葉松平に到着。積雪で標柱が埋まっています。名前の通リ五葉松が群生しているが、風雪の影響で背丈が低く、ハイ松のようになっています。五葉松は、雪に埋まっています。

ここまで来ると安達太良山頂が見えるようになります。

いつもながら晴れ男につき、スカイブルーが綺麗です。

11:39　薬師岳。登り始めて約40分で到着。標柱の背景に安達太良山。

薬師岳到着は、登山計画より約30分遅れですした。風もあまりなく、アウトレイヤー、ミドルレイヤーのフリースを脱ぎました。

薬師岳には、小さな祠と鐘があります。

積雪により地に這うようになっている鐘。

祠は、雪に埋もれずセーフ。この薬師岳には、「あだたら山ロープウェイ」頂上駅もあります。残念ながら冬季期間中は運休となっています。

薬師岳の祠、鐘の数十ｍ離れているとことに、今回の登山のミッションの一つでもある標柱「この上の空がほんとうのそらです。」あります。

「ほんとの空」。今では福島県の豊かな自然を表す言葉だが、本来は安達太良山上空に広がる青空を指す。二本松市出身の洋画家高村智恵子の死後、夫で詩人、彫刻家の高村光太郎が著した詩集「智恵子抄」に収録された「あどけない話」に由来する。東京での暮らしに疲れた智恵子が古里への思いを吐露した時に言った。

　智恵子は東京に空が無いといふ、
　ほんとの空がみたいといふ。
　（中略）
　阿多多羅山の山の上に
　毎日出てゐる青い空が
　智恵子のほんとの空だといふ。

都会の生活に疲れた智恵子が、見たかった空は正にこの空です。

このような洒落た標柱は、心が豊かになります。特にこの日の天気では。

森林限界まで樹林帯のトンネルを歩きます。

開けたところに出ると風が強い事を表すシュカブラがあります。シュカブラとは、風の影響によって雪が形成される美しい形をした自然の波形です。 雪面上に表れる波のような紋様がシュカブラです。

シュカブラを眺めなら、トラバースを進みます。

段々と山頂が大きくなる。

もう少しで森林限界です。

山頂は銀世界となっています。

山頂に近い樹木は、樹氷となっています。

樹氷モンスター。

勾配がキツクなり、稜線歩きです。

振り返ると北側に福島市の街並みが見えます。

それにしても良い天気です。日焼け止めクリーム塗ったくり正解でした。

二本松市は、福島市より規模が小さいです。

南側に郡山、栃木があります。

樹氷を風除けにしてして休憩している方が、樹氷モンスターに食べられるように見えました(笑)

標高も上がり、森林限界となり銀世界とスカイブルーの世界です。

中腹に案内看板あり。

見事なシュカブラとスカイラインです。

シュカブラの中腹でも、汗だくにつき、まだ薄着で登っています。冷たい風が強く吹き始めてます。

山頂直下の勾配は、冬の蓼科山・北面より急ではないです。

安達太良山頂が頭だけ見えます。

13:01　登山開始して2時間で山頂直下。ここでミドルレイヤー、アウトレイヤー、バラクラバ・耐寒ゴム手袋を装着し、スノーシューを外し、アイゼン歩行に準備する。準備万端です。その間に指先がドンドン冷え、指先の感覚がドンドン落ちる。

別名：乳首山の山頂頂部全景です。

岩が垂直からマイナス角度になっている部分には、雪が積もらずに岩肌が見えています。

山頂の下に「安達太良山」の石柱。凍りついています。

安達太良山 自然・景勝地

山頂までもうひと登りです。

安達太良山 自然・景勝地

13:18　日本百名山・安達太良山（標高1,700ｍ）　登頂。

安達太良山 自然・景勝地

リフト降りて2時間18分で安達太良山頂に登りました。

安達太良山 自然・景勝地

安達太良ブルーで天気は最高ですが、強風が凄い。ゴーグルも外せません。写真撮影のため、バラクラバだけ口元をめくる。

安達太良山 自然・景勝地

福島県の会津・磐梯山も良く見えました。あそも雪山を登りたい。

南方向の山並み。

たぶん月山方向。

福島市が眼下に広がります。

随分と立派なエビの尻尾。エビの尻尾とは、冬に見られる、木や岩などに強風によって付着した氷や雪。

エビの尻尾ズームアップ。

エビの尻尾のように見えます。

山頂付近でランチ20分しようと思っていたが、強風のためパス。また、登山計画から４５分遅れとなっていたので、次のミッションである牛ノ背・馬ノ背鞍部より沼ノ平の爆裂口を眺めるため、アイゼンのまま稜線歩き。

振り返り安達太良山頂を見る。奥岳登山口ルートからの見え方と違う。なかなかイイね。

右前方に矢筈森（やはずもり）標高1,673ｍ。

牛ノ背・馬ノ背の分岐点。

13:48　牛ノ背・馬ノ背鞍部より沼ノ平の爆裂口。安達太良山直下より15分。硫黄の臭いを感じます。

数十年万の爆裂口は、圧巻です。360°カメラで撮影した画像を掲載できず残念です。

障子岩方向の稜線。トラバースがありません。

背面に矢筈山。

ここでハイドレーションの水を飲もうと吸い口を吸っても出ない。それもそのはずで、ここは氷点下の世界なので露出しているホースで凍結しています。山専ボトルのお湯を持っていたので、大丈夫ですした。

14:01　峰ノ辻。牛ノ背・馬ノ背鞍部より矢筈森裾を通過して下山開始。山の中の十字路である峰ノ辻に到着。登山計画より30分遅れだったので、くろがね小屋ルートを諦め、樹林帯のショートコース「勢至平　経由　奥岳登山口」方向を選択。ここでスノーシューを再度履き、雪原準備する。

峰ノ辻からは他の登山客とは会わず一人旅状態。踏み跡もあり、ピンクリボンもあり安心。雪山を一人占めしてきた。ユーチューバーのかほさんもバスの時間に間に合わせるため、このルートをチョイスしていました。

安達太良山方向を振り返ると、綺麗な山のシルエット。山々が勢ぞろいでお見送りしてくれているようです。たぶん左から篭山ー安達太良山ー矢筈森ー鉄山でしょうか。

このコースは、新雪があまり踏まれていないので、スノーシューは必要です。

手前に高木なし、正面に森林のボーダーラインです。

安達太良山と最後のお別れです。

木に積もる雪も自然の芸術作品です。

樹林帯のスノーハイクが続きます。

誰とも会いませんが、踏み跡トラバースあります。

途中で見つけた傑作品。

あだたら高原スキー場近くの馬車道案内が出てくる。

途中で川を渡る。

雪に覆われているが小川が流れています。

車が通行できそうな道幅の道路に出る。

奥岳登山口の看板です。

15:45　富士急・あだたら高原レストハウス到着。無事下山です。山道具を片付けて、日帰り温泉「奥岳の湯」に向かいます。

あだたら高原スキー場 スキー場

16:10　日帰り温泉「奥岳の湯」。標高約９５０ｍに位置する「あだたら山 奥岳の湯」は、 露天風呂の正面にはフェンスがなく、冬の雪山、春の新緑や秋の紅葉、山並みが楽しめる。「源泉かけ流し」、泉質は全国的にも珍しいｐＨ２.５の酸性泉で、 筋肉痛や神経痛、疲労回復、また皮膚病への効能や美肌効果もあると言われている温泉です。おとな650円。

16:45発　あだたら高原スキー場「岳温泉・あだたら高原スキー場・ダイレクトアクセスツアーバス」ツアーNo.862に乗車。

17:55着　郡山駅。予定より１０早く到着。市内の交通渋滞で到着が30分位遅れることもあるらしい。上りの新幹線は18:30発は要注意です。

郡山駅 駅

郡山駅の立ち食いそばで、肉そば注文。甘めの出汁とお肉が絡む。体が温まる。

郡山駅 駅

日本百名山20座目＜安達太良山＞登頂一人祝い。ビールで乾杯。

郡山駅 駅

19:00発　郡山駅　やまびこ218号　東京行きで帰宅。

郡山駅 駅

車内は、６割～７割の混み具合。

郡山駅 駅

登山活動データ
登山活動　5:24（リフト移動も含む）
活動距離　１１Km

登山チェックポイント