サンティアゴ・デ・コンポステーラ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
 マドリッドの道6  エレナおばちゃん登場<br /><br />4月28日 歩き5日目

歩く歩く歩く 2018の2 マドリッドの道2

5いいね!

2018/04/22 - 2018/07/15

398位(同エリア499件中)

旅行記グループ 歩く歩く歩く 2018

3

43

おく

おくさん

マドリッドの道6  エレナおばちゃん登場

4月28日 歩き5日目

旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
徒歩
航空会社
カタール航空
旅行の手配内容
個別手配
  •  これは昨日から泊まっている公営アルベルゲ。凄く立派で新しいです。朝食を食べに2階のキッチンへ行ったらおばちゃんがテーブルで何やらやっている。この人はハイキングにやってきて、その計画を練っているようだ。はて?5日間だけ歩くと言ってたのは聞き違いだったのかな?ミルクをくれたのでキッチンに備えてあったコーヒーに入れさせてもらう。インスタントスープも作りパンを浮かべてオレンジの朝食。

     これは昨日から泊まっている公営アルベルゲ。凄く立派で新しいです。朝食を食べに2階のキッチンへ行ったらおばちゃんがテーブルで何やらやっている。この人はハイキングにやってきて、その計画を練っているようだ。はて?5日間だけ歩くと言ってたのは聞き違いだったのかな?ミルクをくれたのでキッチンに備えてあったコーヒーに入れさせてもらう。インスタントスープも作りパンを浮かべてオレンジの朝食。

  •  8時出発を目指して隣の部屋に挨拶に行ったところ、昨日話したおばちゃん巡礼と、ミルクをくれたおばちゃんは別人だった。私の他に二人泊まっていたのかとこの時にやっと気づく。昨晩、5日間だけ歩くと言ってたのはこっちのおばちゃんだったのだ。巡礼のおばちゃんから今日はどこに泊まるんだと聞かれたのでセルセディジャと答えると、おばちゃんは別の所に泊まるようだ。でも良く聞いてみるとそれは自分が目指すアルベルゲだった。そのVillaCastoraに自分も泊まるんだと言ってみる。予約してないのなら電話してくれるそうだが、時間が早いのか電話には出ないようだ。<br /><br /> 明日はどこ?と聞いてきたので、明日はこのルートで最高所を越えるので一日でセゴビアには行けないだろうと考え、大きく迂回した町にあるアルベルゲ名を言ったら、そこはフットボールチームに取られてしまって満員とのこと。同じ町にあるオスタルに予約してあるそうだ。自分はどうなるか分からないので予約は頼まなかったが、25ユーロなのでアルベルゲがないのならそこでもいいかなな気にはなった。いろいろ気を使って親切なおばちゃんだが、まだこのときは名前は知らない。<br /><br /> おばちゃんはまだ出発準備ができてないので一足先に出発する。豆タンクのような体型から(こら)私に追いつける筈はなさそうなので、今日も一人歩き決定だ。でも一緒に歩かなくても同じ日に歩く人がいると思うだけでもテンションが上がって嬉しい。<br />

     8時出発を目指して隣の部屋に挨拶に行ったところ、昨日話したおばちゃん巡礼と、ミルクをくれたおばちゃんは別人だった。私の他に二人泊まっていたのかとこの時にやっと気づく。昨晩、5日間だけ歩くと言ってたのはこっちのおばちゃんだったのだ。巡礼のおばちゃんから今日はどこに泊まるんだと聞かれたのでセルセディジャと答えると、おばちゃんは別の所に泊まるようだ。でも良く聞いてみるとそれは自分が目指すアルベルゲだった。そのVillaCastoraに自分も泊まるんだと言ってみる。予約してないのなら電話してくれるそうだが、時間が早いのか電話には出ないようだ。

     明日はどこ?と聞いてきたので、明日はこのルートで最高所を越えるので一日でセゴビアには行けないだろうと考え、大きく迂回した町にあるアルベルゲ名を言ったら、そこはフットボールチームに取られてしまって満員とのこと。同じ町にあるオスタルに予約してあるそうだ。自分はどうなるか分からないので予約は頼まなかったが、25ユーロなのでアルベルゲがないのならそこでもいいかなな気にはなった。いろいろ気を使って親切なおばちゃんだが、まだこのときは名前は知らない。

     おばちゃんはまだ出発準備ができてないので一足先に出発する。豆タンクのような体型から(こら)私に追いつける筈はなさそうなので、今日も一人歩き決定だ。でも一緒に歩かなくても同じ日に歩く人がいると思うだけでもテンションが上がって嬉しい。

  •  今日もとても美しいカミーノで気分も晴れ晴れ、天気も晴れ晴れ。セルセディジャの町並みが遠くに見えてきたところに小川があったので、川べりの石の上で靴下まで脱いで大休止。歩いていると気持ち汗ばむが、こうしていると風が冷たいので調度いい。陽射しが強いので日向ぼっこをしているようだ。なんかすごく幸せな気持ちになれる。

     今日もとても美しいカミーノで気分も晴れ晴れ、天気も晴れ晴れ。セルセディジャの町並みが遠くに見えてきたところに小川があったので、川べりの石の上で靴下まで脱いで大休止。歩いていると気持ち汗ばむが、こうしていると風が冷たいので調度いい。陽射しが強いので日向ぼっこをしているようだ。なんかすごく幸せな気持ちになれる。

  •  セルセディジャの町中に入り歩いていると、通りにスーパーのDiaがあったので昼飯を調達しに入ってみる。何か挟まった甘いパンが1袋10個入りで1ユーロ、たったの120円だよ。日本ならアンパン一個の値段だ。クッキー、チョリソー、缶ビールで合計4.63ユーロ。早速駐車場の片隅にあった石垣に腰かけてチョリソー肴にビールで一杯やる。パンも食べてエネルギーはばっちり補給。ひとから見たら少し金を持っているホームレスみたいかな。<br />(今回も買い物内容を詳細に紹介してますが、これは私の備忘録なので勘弁してください)

     セルセディジャの町中に入り歩いていると、通りにスーパーのDiaがあったので昼飯を調達しに入ってみる。何か挟まった甘いパンが1袋10個入りで1ユーロ、たったの120円だよ。日本ならアンパン一個の値段だ。クッキー、チョリソー、缶ビールで合計4.63ユーロ。早速駐車場の片隅にあった石垣に腰かけてチョリソー肴にビールで一杯やる。パンも食べてエネルギーはばっちり補給。ひとから見たら少し金を持っているホームレスみたいかな。
    (今回も買い物内容を詳細に紹介してますが、これは私の備忘録なので勘弁してください)

  •  通りに等身大の銅像があって、プレートの文字には何とSapporoの文字が!?えっ、これなに??知ってる単語を拾って推測すると、札幌オリンピックのスキーチャンピオンらしい。そう言えば靴はスキー靴だよ。へー、札幌オリンピックはテレビで良く見ていたので、知らずにこの人も見ていたのかも知れないなーと不思議な気持ちになる。スペインのこんな山奥の小さい町から世界チャンピオンが誕生したなんて、さぞや当時は大騒ぎになったんだろなと想像した。きっとこの通りで凱旋パレードを催したことだろう。日本とも縁がある意外なものが見られて良かった。誰か町の人が通りかかったら「ハポンハポン」と話しかけたかった。

     通りに等身大の銅像があって、プレートの文字には何とSapporoの文字が!?えっ、これなに??知ってる単語を拾って推測すると、札幌オリンピックのスキーチャンピオンらしい。そう言えば靴はスキー靴だよ。へー、札幌オリンピックはテレビで良く見ていたので、知らずにこの人も見ていたのかも知れないなーと不思議な気持ちになる。スペインのこんな山奥の小さい町から世界チャンピオンが誕生したなんて、さぞや当時は大騒ぎになったんだろなと想像した。きっとこの通りで凱旋パレードを催したことだろう。日本とも縁がある意外なものが見られて良かった。誰か町の人が通りかかったら「ハポンハポン」と話しかけたかった。

  •  通りの教会の扉が開いていたので入ってみる。すぐ神父さんがやってきて「スタンプ?」と向こうから言ってくれる。サンタマリアdeハポンと言いながらマリアカードを進呈してソイカトリコと言ったら十字を切って祝福してくれるので私も礼儀として神妙な顔をして十字を切っておく。これでもうこの先大丈夫(かな?)。

     通りの教会の扉が開いていたので入ってみる。すぐ神父さんがやってきて「スタンプ?」と向こうから言ってくれる。サンタマリアdeハポンと言いながらマリアカードを進呈してソイカトリコと言ったら十字を切って祝福してくれるので私も礼儀として神妙な顔をして十字を切っておく。これでもうこの先大丈夫(かな?)。

  •  アルベルゲ方面は町を通り越して山の中に入っていく。余りに予想より長く歩くので、この道で間違っていないか心配になってきたので、歩いている人に確認。オッケー、この道で合っている。セルセディジャの町外れと言うより隣村のLas Dehesasらしい。しばらく歩き到着してみたら、どうも普通のアルベルゲではないようだ。言うなればユースホステル。巡礼でない若者が沢山泊まっている。Villa Castora、ひと部屋にシングルベッドが2台で、多分一人ひと部屋。朝飯付で19.8ユーロは高いか安いか。夕飯を追加すると値段が跳ね上がるのでDiaで買ってきた硬いクッキーとチョリソーでごまかすことにする。ルームキーと交換にクレデンシャルを預からせてくれと言うので大事なクレデンシャルを預けることになった。ま、パスポートを預けるよりマシかな。<br />

     アルベルゲ方面は町を通り越して山の中に入っていく。余りに予想より長く歩くので、この道で間違っていないか心配になってきたので、歩いている人に確認。オッケー、この道で合っている。セルセディジャの町外れと言うより隣村のLas Dehesasらしい。しばらく歩き到着してみたら、どうも普通のアルベルゲではないようだ。言うなればユースホステル。巡礼でない若者が沢山泊まっている。Villa Castora、ひと部屋にシングルベッドが2台で、多分一人ひと部屋。朝飯付で19.8ユーロは高いか安いか。夕飯を追加すると値段が跳ね上がるのでDiaで買ってきた硬いクッキーとチョリソーでごまかすことにする。ルームキーと交換にクレデンシャルを預からせてくれと言うので大事なクレデンシャルを預けることになった。ま、パスポートを預けるよりマシかな。

  •  シャワーしてからWi-Fi尋ねてレセプションに行ったらおばちゃんが到着して受付中だった。体型から(再こら)もっとずっと遅い到着かと思ってたけど意外に早かった。ここのWi-Fiが七面倒くさくてスペイン人のおばちゃんに尋ねたら、おばちゃんのモバイル番号まで利用させてくれ、やっと繋がった。その割に超のろで3階のベッドルームからの接続は難しいようだ。まぁそれは置いといて、おばちゃんとは2晩一緒になってお世話になったのでマリアカードを進呈して名前を交換する。マドリッドから40kmの所に住んでいるというエレナおばちゃん。帰りにマドリッドに滞在すると言ったら、困ったことがあったらメールよこせとメルアドを書いてくれる。とてもフレンドリーで親切。おばちゃんと言ってるが年は私より10歳以上若そうだ。<br /><br /> ロビーでしばらくお喋りするが、エレナおばちゃんはスペイン語しか話さないので時々翻訳アプリのお世話になる。道案内から翻訳まで、タブレット本当に便利。エレナおばちゃんはスマホなので更に色んな情報を収集できるらしく、明日は雪だと言っている!ホントか!でもまぁこの時季なんで降ってもみぞれくらいで、悪くても一日雨で済むだろうと安易な気持ちでいる。それがとんでもない一日になることを今は知る由もない。<br /><br /> 明日の朝食は9時と言うので、峠越えするのにそんなゆっくり出発することはできない。そういう人には弁当を用意してくれるそうだ。もらった袋の中にはチョコレートドリンク、ジュース、水500mlとカステラとクッキー2袋。これが明日のサバイバルに役立つとはこのとき知らない。知らないことばっかの明日って一体何なんだろう。

     シャワーしてからWi-Fi尋ねてレセプションに行ったらおばちゃんが到着して受付中だった。体型から(再こら)もっとずっと遅い到着かと思ってたけど意外に早かった。ここのWi-Fiが七面倒くさくてスペイン人のおばちゃんに尋ねたら、おばちゃんのモバイル番号まで利用させてくれ、やっと繋がった。その割に超のろで3階のベッドルームからの接続は難しいようだ。まぁそれは置いといて、おばちゃんとは2晩一緒になってお世話になったのでマリアカードを進呈して名前を交換する。マドリッドから40kmの所に住んでいるというエレナおばちゃん。帰りにマドリッドに滞在すると言ったら、困ったことがあったらメールよこせとメルアドを書いてくれる。とてもフレンドリーで親切。おばちゃんと言ってるが年は私より10歳以上若そうだ。

     ロビーでしばらくお喋りするが、エレナおばちゃんはスペイン語しか話さないので時々翻訳アプリのお世話になる。道案内から翻訳まで、タブレット本当に便利。エレナおばちゃんはスマホなので更に色んな情報を収集できるらしく、明日は雪だと言っている!ホントか!でもまぁこの時季なんで降ってもみぞれくらいで、悪くても一日雨で済むだろうと安易な気持ちでいる。それがとんでもない一日になることを今は知る由もない。

     明日の朝食は9時と言うので、峠越えするのにそんなゆっくり出発することはできない。そういう人には弁当を用意してくれるそうだ。もらった袋の中にはチョコレートドリンク、ジュース、水500mlとカステラとクッキー2袋。これが明日のサバイバルに役立つとはこのとき知らない。知らないことばっかの明日って一体何なんだろう。

  •  マドリッドの道7  雪の峠越え<br /><br />4月29日 歩き6日目<br /> 早朝、窓の外を見たら何と雪が降り始めている。(写真には写ってないように見えるが)。エレナおばちゃんの天気予報が当たってしまった。もうすぐ5月になるのに雪だなんて想定外だ。天気がこんなだから時間の割にどんより暗い。今日はマドリッドの道の最高地点1,796mの峠を越える日なのに、、、、直接セゴビアへ向かうと28km、大きく迂回すれば途中に村がありオスタルがあるのでセゴビアへ行くよりは7km短くなる。エレナおばちゃんはそっちのオスタルに予約してあるそうだが、さて、どうしたものか。<br /><br /> 何とか出発までに止んでくれないかなとの希望はあっさりと。レセプションで合羽を着込んで足元には日本から持参の大型ごみ袋の底を抜いたのを履き準備は万端。これは昨年のカミーノで長い期間を一緒に過ごしたオランダのマルテンから教わったテクニックだ。今回は日本からわざわざゴミ袋を持参した。こうやって役に立つ日が来たので嬉しいような嬉しくないような。<br /><br /> 雪の中を行くことに同情したのか、はたまたごみ袋姿を哀れと思ったのか、受付のセニョーラがごみ袋を腰で止めるためにセロテープはどうかと言ってくれるがバックパックのベルトで締められるのでノーグラシアス。ルームキーを返して無事にクレデンシャルを返してもらう。<br />

    マドリッドの道7  雪の峠越え

    4月29日 歩き6日目
     早朝、窓の外を見たら何と雪が降り始めている。(写真には写ってないように見えるが)。エレナおばちゃんの天気予報が当たってしまった。もうすぐ5月になるのに雪だなんて想定外だ。天気がこんなだから時間の割にどんより暗い。今日はマドリッドの道の最高地点1,796mの峠を越える日なのに、、、、直接セゴビアへ向かうと28km、大きく迂回すれば途中に村がありオスタルがあるのでセゴビアへ行くよりは7km短くなる。エレナおばちゃんはそっちのオスタルに予約してあるそうだが、さて、どうしたものか。

     何とか出発までに止んでくれないかなとの希望はあっさりと。レセプションで合羽を着込んで足元には日本から持参の大型ごみ袋の底を抜いたのを履き準備は万端。これは昨年のカミーノで長い期間を一緒に過ごしたオランダのマルテンから教わったテクニックだ。今回は日本からわざわざゴミ袋を持参した。こうやって役に立つ日が来たので嬉しいような嬉しくないような。

     雪の中を行くことに同情したのか、はたまたごみ袋姿を哀れと思ったのか、受付のセニョーラがごみ袋を腰で止めるためにセロテープはどうかと言ってくれるがバックパックのベルトで締められるのでノーグラシアス。ルームキーを返して無事にクレデンシャルを返してもらう。

  •  最初は雪もたいしたことなくて、雨になるかなと想像してたけどとんでもない。標高が上がるに連れて本降りになってきた。でもまだ気楽に、こんだけ雪が積もった所を歩いた記念に写真を撮っておこうと暢気なことを考えている。これ以上は積もる訳ないと本気で思っているのだ。更に上がって行くと、大きな木に書かれた黄色い矢印を発見。うん、雪で良く分からなくはなっているが、ちゃんとカミーノを辿っているな。<br /><br /> ここは公園なのか、広場になっていたので後で考えるとこの辺りでキツイ山道と舗装路で峠を目指す分岐があったのかも知れない。でも詳しいガイドブックを持ってないので矢印しか当てにするものがないのが悲しい。

     最初は雪もたいしたことなくて、雨になるかなと想像してたけどとんでもない。標高が上がるに連れて本降りになってきた。でもまだ気楽に、こんだけ雪が積もった所を歩いた記念に写真を撮っておこうと暢気なことを考えている。これ以上は積もる訳ないと本気で思っているのだ。更に上がって行くと、大きな木に書かれた黄色い矢印を発見。うん、雪で良く分からなくはなっているが、ちゃんとカミーノを辿っているな。

     ここは公園なのか、広場になっていたので後で考えるとこの辺りでキツイ山道と舗装路で峠を目指す分岐があったのかも知れない。でも詳しいガイドブックを持ってないので矢印しか当てにするものがないのが悲しい。

  •  雪は小降りになるどころか、どんどん積もってくるのでそれからはもう必死。岩場がずっと続いてるので足元を注意しながら急傾斜の道を登るんだけど、ときどき先も見ないとあっという間に迷子になりそうだ。<br />

     雪は小降りになるどころか、どんどん積もってくるのでそれからはもう必死。岩場がずっと続いてるので足元を注意しながら急傾斜の道を登るんだけど、ときどき先も見ないとあっという間に迷子になりそうだ。

  •  石の上にかすかに黄色い矢印を発見する。矢印の指し示す方は写真で見る通りのあり様。ホントにここ行って大丈夫なんかね?人一人がやっと通れるような山道を遮る枝の雪をスティックでたたき落としながら進んで行く。道のような道でないような真っ白で覆い尽くされているので判別が難しい。間違って違う方向に進んだらと思うと怖い。こういう情況で遭難するんだなーと何度思ったことか。当然のことながら一番きつい所の写真は撮る余裕さえない。<br /><br /> あっ、足跡がある!こんな日なのに誰か先行がいたようだ。足跡はふたつ、雪の積もり具合から1・2時間前に歩いた人がいるようだ。こんな日にこんな所を歩くのは巡礼しかいないだろう。矢印が見つからないので、この足跡が命綱に見える。絶対に見失ってはならない。

     石の上にかすかに黄色い矢印を発見する。矢印の指し示す方は写真で見る通りのあり様。ホントにここ行って大丈夫なんかね?人一人がやっと通れるような山道を遮る枝の雪をスティックでたたき落としながら進んで行く。道のような道でないような真っ白で覆い尽くされているので判別が難しい。間違って違う方向に進んだらと思うと怖い。こういう情況で遭難するんだなーと何度思ったことか。当然のことながら一番きつい所の写真は撮る余裕さえない。

     あっ、足跡がある!こんな日なのに誰か先行がいたようだ。足跡はふたつ、雪の積もり具合から1・2時間前に歩いた人がいるようだ。こんな日にこんな所を歩くのは巡礼しかいないだろう。矢印が見つからないので、この足跡が命綱に見える。絶対に見失ってはならない。

  •  上から降っていた雪が(下からは降らないけど言葉のあやで)横殴りになってきたので峠が近いのが分かった。峠では吹き付ける雪で周り中真っ白の景色になってしまい、2m先も見えない。これが有名なホワイトアウトと言うんかと思ったがここでカメラを出すなんて発想さえ思いつかない。それくらい真剣モード。大事な足跡も見失いそうになったので、もう真剣に周りの地面をキョロキョロと捜し歩く。横殴りゾーンを過ぎると木で出来た表示が雪の中に立っていて「Camino de Santiago 599km」と書かれている。ここからは下りのようだし、もう道も広くなっているので少し安心する。足跡も表示にしたがって下山を開始している。峠のこちら側の方が雪の量が多く、深さは膝丈だったが、これが腰の高さまで積もっていたら困難を極めたろう。同じナンでもこれくらいで助かった。

     上から降っていた雪が(下からは降らないけど言葉のあやで)横殴りになってきたので峠が近いのが分かった。峠では吹き付ける雪で周り中真っ白の景色になってしまい、2m先も見えない。これが有名なホワイトアウトと言うんかと思ったがここでカメラを出すなんて発想さえ思いつかない。それくらい真剣モード。大事な足跡も見失いそうになったので、もう真剣に周りの地面をキョロキョロと捜し歩く。横殴りゾーンを過ぎると木で出来た表示が雪の中に立っていて「Camino de Santiago 599km」と書かれている。ここからは下りのようだし、もう道も広くなっているので少し安心する。足跡も表示にしたがって下山を開始している。峠のこちら側の方が雪の量が多く、深さは膝丈だったが、これが腰の高さまで積もっていたら困難を極めたろう。同じナンでもこれくらいで助かった。

  •  捨ててもいいような軍手を持ってきたが、これがあって本当に助かった。軍手なので雪でビショビショになって手は冷たいのだが、直接外気があたらないだけで冷たさが軽減される。軍手は来年も持ってこよう。靴はゴアテックスの新しいものだが、さすがに長時間歩いていると中に水が染み込んできてしまうし短靴なので雪が中にボソボソと入ってきてしまう。それより何より道を見失わないことの方がずっと重要だ。ひたすら足跡をトレースして下っていく。途中、分岐点があって立て看に文字が書いてあったが、ここでも足跡だけを信じて歩き続ける。<br />

     捨ててもいいような軍手を持ってきたが、これがあって本当に助かった。軍手なので雪でビショビショになって手は冷たいのだが、直接外気があたらないだけで冷たさが軽減される。軍手は来年も持ってこよう。靴はゴアテックスの新しいものだが、さすがに長時間歩いていると中に水が染み込んできてしまうし短靴なので雪が中にボソボソと入ってきてしまう。それより何より道を見失わないことの方がずっと重要だ。ひたすら足跡をトレースして下っていく。途中、分岐点があって立て看に文字が書いてあったが、ここでも足跡だけを信じて歩き続ける。

  •  広い平原に出ると道は二手に分かれていた。ここでも足跡をたどって左の道を行くことにする。道って言うか雪で何も見えないから道らしい広がりって言うだけだけど。先行の人がここで石の雪を払って黄色い矢印を確認したのが分かる。(矢印は編集で明るくしてあります)数時間ぶりに見る矢印だった。腹ぺこだったので、ここで残りのチョリソーとチーズにクラッカーを食べてエネルギー補給する。座れる所なんかないから勿論立ち食い。この朝食セットを持っていたので助かった。もし甘く見て食料を持ってなかったらと思うとぞっとする。山で遭難したエピソードに、チョコレートを一日ヒトカケ食べて救出された話が思い浮かんだので、もしものためにチョコレートドリンクは飲まないで取っておく。もしもが無いことを祈る。

     広い平原に出ると道は二手に分かれていた。ここでも足跡をたどって左の道を行くことにする。道って言うか雪で何も見えないから道らしい広がりって言うだけだけど。先行の人がここで石の雪を払って黄色い矢印を確認したのが分かる。(矢印は編集で明るくしてあります)数時間ぶりに見る矢印だった。腹ぺこだったので、ここで残りのチョリソーとチーズにクラッカーを食べてエネルギー補給する。座れる所なんかないから勿論立ち食い。この朝食セットを持っていたので助かった。もし甘く見て食料を持ってなかったらと思うとぞっとする。山で遭難したエピソードに、チョコレートを一日ヒトカケ食べて救出された話が思い浮かんだので、もしものためにチョコレートドリンクは飲まないで取っておく。もしもが無いことを祈る。

  •  やっとのことで黒い土がぱらぱら見える所まで下ってくることができたので一安心する。これなら体力が尽きない限り遭難てことにはならないだろう。はるか遠くには大きな町が見えるので、あれがセゴビアかと想像する。また分岐点があったが地図も役に立たないので勘でセゴビア方面の左に舵を切る。<br /><br /> 暫く歩いて来ると人里離れた墓地の前に車が1台止まっている。ここで聞かない手はない。でもこの人はカミーノは知らないしセゴビアへの行き方も要領を得ない。まぁ村の方へ行くしかないようだ。その村に入っていくと、通りに夫婦らしいのがいたのでまた聞いてみる。この人もカミーノについては知らなかった。知らない人ばっか。<br /><br /> また歩いていくと後ろからバックパックを背負った二人連れがやってきた。もしかして足跡の人か!?ペレグリノ?と聞いたらそうらしい。でもこのあとはタクシーで移動するようなことを言ってるな。セゴビア方面を教えてもらったら自分の勘とは逆方向を指したのでガビーン。仕方なく今きた道を戻って行く。先ほど聞いた夫婦連れの横を通ると人数が倍になっていて声が掛かった。みんなで私のことを話していたようだ。<br /><br /> 後から加わった人がやけに親切で、スマホで現在地を教えてくれる。そしたらセゴビアとは方向違いでエレナおばちゃんが予約しているオスタル El Torron がすぐ近くだったのが分かる。およそ600mと言うところか。じゃぁ今夜はここ泊まりだ。「ここここ、ここに行きたい(と言ったつもり)」と伝えると、車で送ってくれるそうだ。車に乗るのは自分のルールに反するので、todos pie(全部歩くと言ったつもり)と単語を並べてみたが、奥さんがもう助手席の荷物をトランクに移してどうぞどうぞと満面の笑みで言ってるので、これ以上断るのは人の道に反するだろうと甘えることにする。車内で聞くところによると、ご主人は以前100kmの巡礼をしたことがあるそうだ。「サリア?」と言ったらその通りだった。だから巡礼に対してこれだけ親切だったのかと分かった。

     やっとのことで黒い土がぱらぱら見える所まで下ってくることができたので一安心する。これなら体力が尽きない限り遭難てことにはならないだろう。はるか遠くには大きな町が見えるので、あれがセゴビアかと想像する。また分岐点があったが地図も役に立たないので勘でセゴビア方面の左に舵を切る。

     暫く歩いて来ると人里離れた墓地の前に車が1台止まっている。ここで聞かない手はない。でもこの人はカミーノは知らないしセゴビアへの行き方も要領を得ない。まぁ村の方へ行くしかないようだ。その村に入っていくと、通りに夫婦らしいのがいたのでまた聞いてみる。この人もカミーノについては知らなかった。知らない人ばっか。

     また歩いていくと後ろからバックパックを背負った二人連れがやってきた。もしかして足跡の人か!?ペレグリノ?と聞いたらそうらしい。でもこのあとはタクシーで移動するようなことを言ってるな。セゴビア方面を教えてもらったら自分の勘とは逆方向を指したのでガビーン。仕方なく今きた道を戻って行く。先ほど聞いた夫婦連れの横を通ると人数が倍になっていて声が掛かった。みんなで私のことを話していたようだ。

     後から加わった人がやけに親切で、スマホで現在地を教えてくれる。そしたらセゴビアとは方向違いでエレナおばちゃんが予約しているオスタル El Torron がすぐ近くだったのが分かる。およそ600mと言うところか。じゃぁ今夜はここ泊まりだ。「ここここ、ここに行きたい(と言ったつもり)」と伝えると、車で送ってくれるそうだ。車に乗るのは自分のルールに反するので、todos pie(全部歩くと言ったつもり)と単語を並べてみたが、奥さんがもう助手席の荷物をトランクに移してどうぞどうぞと満面の笑みで言ってるので、これ以上断るのは人の道に反するだろうと甘えることにする。車内で聞くところによると、ご主人は以前100kmの巡礼をしたことがあるそうだ。「サリア?」と言ったらその通りだった。だから巡礼に対してこれだけ親切だったのかと分かった。

  •  車はあっという間にオスタルの横に到着。ありがたくお礼を言って互いのカメラで一緒に写真を撮りっこしてハグしてお別れ。この人たちに出会わなかったら今頃どうなってたか分からない。真っ暗になった道を夢遊病者みたいに歩く自分の姿が想像できるから恐ろしい。セゴビアまで正しい道を行ったとしてもここから20キロはあるだろう。色んな偶然が重なって良い方向に導かれている気がするので感謝感激雨あられだ。雪だったけど。

     車はあっという間にオスタルの横に到着。ありがたくお礼を言って互いのカメラで一緒に写真を撮りっこしてハグしてお別れ。この人たちに出会わなかったら今頃どうなってたか分からない。真っ暗になった道を夢遊病者みたいに歩く自分の姿が想像できるから恐ろしい。セゴビアまで正しい道を行ったとしてもここから20キロはあるだろう。色んな偶然が重なって良い方向に導かれている気がするので感謝感激雨あられだ。雪だったけど。

  •  ここまで7時間かかって村のオスタルに辿り着いた。雪の峠越えではもっと時間が経過したような気がするが、そんなでもなかったのか。まぁあの状況じゃぁ1時間が2時間にも感じたんだろな。値段も聞かずにチェックインしてしまったが、おばちゃん情報では25ユーロとのこと。エレナが予約しているかと尋ねると、まだ到着してないとだけ言っていたな。シャワーしたけど乾かないので洗濯はしないでおく。着る物がなくなってしまうので。<br />

     ここまで7時間かかって村のオスタルに辿り着いた。雪の峠越えではもっと時間が経過したような気がするが、そんなでもなかったのか。まぁあの状況じゃぁ1時間が2時間にも感じたんだろな。値段も聞かずにチェックインしてしまったが、おばちゃん情報では25ユーロとのこと。エレナが予約しているかと尋ねると、まだ到着してないとだけ言っていたな。シャワーしたけど乾かないので洗濯はしないでおく。着る物がなくなってしまうので。

  •  階下のレストランで定食を食べさせてもらい、一眠りした7時過ぎにノックの音で目が覚める。えっ?もしかしてエレナかと階下に下りていくとピンポンだった。エレナもあの雪の峠越えをしてきたのか、見た目よりずっとパワフルなんだな(再々こら)。そのときは二人の巡礼に会ったそうで、一人はチャリだって。チャリであの山道は絶対に越えられないので舗装のルートを歩いて来たんだと想像する。峠越えにはふたルートあって、ひとつは私が越えてきた峠に直線で向かうハードな道、もうひとつはぐねぐねと距離が長いけど舗装されてる道。私もそっちを歩きたかったよ。<br /><br /> エレナは明日、セゴビアから3km歩いたアルベルゲを目指すそうだ。自分の手製地図にも「セゴビアのアルベルゲは当てにならない」と記してあるので、自分もそのアルベルゲを目指そう。明日も早い出立なので支払いを済ませておく。部屋代25、定食と朝食で12、占めて37ユーロ。マドリッドの道は金も掛かる。<br /><br /><br /> マドリッドの道8  旅の仲間ふたり追加

     階下のレストランで定食を食べさせてもらい、一眠りした7時過ぎにノックの音で目が覚める。えっ?もしかしてエレナかと階下に下りていくとピンポンだった。エレナもあの雪の峠越えをしてきたのか、見た目よりずっとパワフルなんだな(再々こら)。そのときは二人の巡礼に会ったそうで、一人はチャリだって。チャリであの山道は絶対に越えられないので舗装のルートを歩いて来たんだと想像する。峠越えにはふたルートあって、ひとつは私が越えてきた峠に直線で向かうハードな道、もうひとつはぐねぐねと距離が長いけど舗装されてる道。私もそっちを歩きたかったよ。

     エレナは明日、セゴビアから3km歩いたアルベルゲを目指すそうだ。自分の手製地図にも「セゴビアのアルベルゲは当てにならない」と記してあるので、自分もそのアルベルゲを目指そう。明日も早い出立なので支払いを済ませておく。部屋代25、定食と朝食で12、占めて37ユーロ。マドリッドの道は金も掛かる。


    マドリッドの道8  旅の仲間ふたり追加

  • 4月30日 歩き7日目<br /> 7時20、1階のレストランに朝飯を食べに降りていく。テーブルには数人分の用意がしてあるが、まだだーれも居ない。エレナおばちゃんもまだ起きてこないようだ。カフェコンレチェ、コラカオ、ミルク、ジュースと飲み物がいっぱい。ドリンク類は給仕器みたいのから出てくるので店の人がいなくても温かいのが飲めるのでありがたい。パンは二人分が1つのテーブルにあるので、半分の3個を食べておく。30分過ぎたらやっと男が一人やって来た。この人の朝食は軽ーく済ますようだ。日本人にはこんな軽い食事じゃ物足りないがパンは限られているので人のまでは食べられない。<br /><br /> 外が明るくなってきたので出発の用意をする。エレナに挨拶しようとドアをノックしたら下着にバスタオルを巻いて出てきた。タブレットの翻訳でスペイン語にした言葉「Para Pareir(私は出発する)」と言ってみたら「Me Boy」と直してくれた。以後、メボィをすっかり覚えられてスペイン人相手に時々使うことができる。<br />

    4月30日 歩き7日目
     7時20、1階のレストランに朝飯を食べに降りていく。テーブルには数人分の用意がしてあるが、まだだーれも居ない。エレナおばちゃんもまだ起きてこないようだ。カフェコンレチェ、コラカオ、ミルク、ジュースと飲み物がいっぱい。ドリンク類は給仕器みたいのから出てくるので店の人がいなくても温かいのが飲めるのでありがたい。パンは二人分が1つのテーブルにあるので、半分の3個を食べておく。30分過ぎたらやっと男が一人やって来た。この人の朝食は軽ーく済ますようだ。日本人にはこんな軽い食事じゃ物足りないがパンは限られているので人のまでは食べられない。

     外が明るくなってきたので出発の用意をする。エレナに挨拶しようとドアをノックしたら下着にバスタオルを巻いて出てきた。タブレットの翻訳でスペイン語にした言葉「Para Pareir(私は出発する)」と言ってみたら「Me Boy」と直してくれた。以後、メボィをすっかり覚えられてスペイン人相手に時々使うことができる。

  •  8時20出発。昨日とは違って雨の心配はなさそうだ。でも雲が多いな。道も舗装路歩きなので歩きやすく昨日の峠越えから比べたら天国のようだ。気分は上々。大都市セゴビアと結ぶ道路なので、もうずっと舗装路ばかりで矢印もサンチャゴの標識もひとつも出てこない。要するにもう巡礼路からは完全に外れてるってことだがセゴビア迄行って巡礼路を探せば良いので心配は無用だろう。。

     8時20出発。昨日とは違って雨の心配はなさそうだ。でも雲が多いな。道も舗装路歩きなので歩きやすく昨日の峠越えから比べたら天国のようだ。気分は上々。大都市セゴビアと結ぶ道路なので、もうずっと舗装路ばかりで矢印もサンチャゴの標識もひとつも出てこない。要するにもう巡礼路からは完全に外れてるってことだがセゴビア迄行って巡礼路を探せば良いので心配は無用だろう。。

  •  10:40、道路わきにベンチがあったので靴まで脱いで大休止。昨日、最後の砦用に大事に取っておいたチョコドリンクと塩味ビスケットが美味い。やがてセゴビア市内入口に到達するが現在地が分からないのでとんでもない方に行かないようにタブレットを出して確認しようとするが、またもやGPS電波キャッチに時間がかかり過ぎるので止めてしまう。そんなことをしていたら前の大きな道路をプップップーッとクラクションを鳴らして走り去る車があった。顔は見えなかったが窓から手を振っているのが確認できたので、きっと昨日オスタルまで送ってくれた人だと確信する。こちらも手を振って応えたのが確認してもらえたかな?全部で30分にも満たない交流だったけど、心があったかくなるような得難い出会いだった。これが巡礼の醍醐味なんだよなー。<br />

     10:40、道路わきにベンチがあったので靴まで脱いで大休止。昨日、最後の砦用に大事に取っておいたチョコドリンクと塩味ビスケットが美味い。やがてセゴビア市内入口に到達するが現在地が分からないのでとんでもない方に行かないようにタブレットを出して確認しようとするが、またもやGPS電波キャッチに時間がかかり過ぎるので止めてしまう。そんなことをしていたら前の大きな道路をプップップーッとクラクションを鳴らして走り去る車があった。顔は見えなかったが窓から手を振っているのが確認できたので、きっと昨日オスタルまで送ってくれた人だと確信する。こちらも手を振って応えたのが確認してもらえたかな?全部で30分にも満たない交流だったけど、心があったかくなるような得難い出会いだった。これが巡礼の醍醐味なんだよなー。

  •  セゴビアは2年前に一人で遊びに来たことがあったので、まったく知らない町ではない。中心に向かって歩いていればそのうち水道橋が現れるだろうと安易に考えていたが、どうも心配になってきたので地元の人に尋ねると、このまままっすぐ行けばいいらしい。その通り、次の大きなカーブを曲がったら正面に水道橋が現れる。おー、2年ぶり。橋の下は今日も大勢の観光客で賑わっている。ここまで来たら立ちションは出来ないのでインフォメーションの有料トイレを不本意ながら利用してカテドラル方面を目指す。

     セゴビアは2年前に一人で遊びに来たことがあったので、まったく知らない町ではない。中心に向かって歩いていればそのうち水道橋が現れるだろうと安易に考えていたが、どうも心配になってきたので地元の人に尋ねると、このまままっすぐ行けばいいらしい。その通り、次の大きなカーブを曲がったら正面に水道橋が現れる。おー、2年ぶり。橋の下は今日も大勢の観光客で賑わっている。ここまで来たら立ちションは出来ないのでインフォメーションの有料トイレを不本意ながら利用してカテドラル方面を目指す。

  •  前に来たときはカテドラルなんかあちこちで見たからいいやと思って入らなかったが、今回はそうでもないので入場料3ユーロを払って入ることにする。チケット売り場には「セジョ(スタンプ)」と大きく張り紙があるのでクレデンシャルを出してお願いする。よっぽどスタンプを貰いにやって来る巡礼が少ないのかムイビエンと言いながら嬉しそうな顔をして押してくれる。残念ながらクレデンシャル所持の割引はなかったな。<br /><br /> カテドラルを出たら雨。合羽のフトコロに仕舞って置いたタブレットがスルリと石畳の上に落ちて縦に一本ひびが入ってしまった。ひぇー、と思ったが使用には差し支えなさそうなので取り合えず一安心。タブレットが壊れたらどんだけ苦労するか分からない。旅に必要な文字情報も詳細な地図もほとんどはタブレットの中なのだから。今回はタブレットに新しいアプリを入れてきた。それはWi-Fiがなくても翻訳できるGoogleさま。各国語はそれぞれ後から追加できて、私は英語、スペイン語の他にフランス語とポルトガル語を入れてきた。すべて無料。外国語の辞書も複数入れてあるが翻訳の方が圧倒的に使い勝手がいいのでスペースが勿体ないので複数の辞書は削除した。。<br />

     前に来たときはカテドラルなんかあちこちで見たからいいやと思って入らなかったが、今回はそうでもないので入場料3ユーロを払って入ることにする。チケット売り場には「セジョ(スタンプ)」と大きく張り紙があるのでクレデンシャルを出してお願いする。よっぽどスタンプを貰いにやって来る巡礼が少ないのかムイビエンと言いながら嬉しそうな顔をして押してくれる。残念ながらクレデンシャル所持の割引はなかったな。

     カテドラルを出たら雨。合羽のフトコロに仕舞って置いたタブレットがスルリと石畳の上に落ちて縦に一本ひびが入ってしまった。ひぇー、と思ったが使用には差し支えなさそうなので取り合えず一安心。タブレットが壊れたらどんだけ苦労するか分からない。旅に必要な文字情報も詳細な地図もほとんどはタブレットの中なのだから。今回はタブレットに新しいアプリを入れてきた。それはWi-Fiがなくても翻訳できるGoogleさま。各国語はそれぞれ後から追加できて、私は英語、スペイン語の他にフランス語とポルトガル語を入れてきた。すべて無料。外国語の辞書も複数入れてあるが翻訳の方が圧倒的に使い勝手がいいのでスペースが勿体ないので複数の辞書は削除した。。

  •  大きな町では矢印が極端に減る。その前にここまで巡礼路を辿って来ていないので広いセゴビア市内で探さなくてはならない。手がかりは、巡礼路は多くの場合カテドラルを通ると言うことだ。この辺りで二人の人に尋ねていると、そのとき婦人の足元に矢印を発見する。あ、あった。予感的中。矢印に従い川を目指して降りて行く途中に日本語の標識を見つける。え、なんで日本語が!?「サンチャゴ城門」と「アルカサル(王城)」の二つがあり、サンチャゴ門はそこからすぐ下った所にあった。そういえばセゴビアにはサンチャゴ門なるものがあると何かで読んだ記憶が甦る。セゴビアに取ってサンチャゴ巡礼路は重要な道なのかな?

     大きな町では矢印が極端に減る。その前にここまで巡礼路を辿って来ていないので広いセゴビア市内で探さなくてはならない。手がかりは、巡礼路は多くの場合カテドラルを通ると言うことだ。この辺りで二人の人に尋ねていると、そのとき婦人の足元に矢印を発見する。あ、あった。予感的中。矢印に従い川を目指して降りて行く途中に日本語の標識を見つける。え、なんで日本語が!?「サンチャゴ城門」と「アルカサル(王城)」の二つがあり、サンチャゴ門はそこからすぐ下った所にあった。そういえばセゴビアにはサンチャゴ門なるものがあると何かで読んだ記憶が甦る。セゴビアに取ってサンチャゴ巡礼路は重要な道なのかな?

  •  ここからは白雪姫のモデルとなった城、アルカサルの崖下を通って市外へ抜ける道だった。カメラ片手の観光客もぱらぱらいるので、ここから見るアルカサルがガイドブックに載っているのかも知れない。見上げるとやっぱり中々の威容だ。2年前には入って見物したが、もちろん今回は横を素通り。<br />

     ここからは白雪姫のモデルとなった城、アルカサルの崖下を通って市外へ抜ける道だった。カメラ片手の観光客もぱらぱらいるので、ここから見るアルカサルがガイドブックに載っているのかも知れない。見上げるとやっぱり中々の威容だ。2年前には入って見物したが、もちろん今回は横を素通り。

  •  目的のアルベルゲがある Zamarrmala はセゴビアの隣町だった。隣接する町なので15分で到達できる。タブレット地図に登録しておいたお陰で、ちょっと分かりづらい路地にあるアルベルゲも一発で着くことができる。ここは2時に受付の筈だが、2:10にやってきたのに扉が開かなかった。ここも電話でオスピタレラを呼び出すスタイルか?それだと誰か捕まえて電話してもらわないとだなと表に出ようとしたら建物に明かりが点いて人が出てきた気配。あー良かった、中にいたよ。<br /><br /> ここもマタピエルノ同様、出来立ての新しいアルベルゲらしかった。マドリッドの道はこれからこうして整備される予感がする。紙のシーツと枕カバーを渡されて8ユーロ。近くに店があるかと聞いたら、あるけど今はシエスタの時間とのこと。くそっシエスタめ。シャワー、洗濯してからベッドで空腹をごまかすために日本から持参の柿の種を二袋食べる。とても美味いがビールと一緒に食べたかったよ。<br /><br /> 3:15に雨用のでっかいポンチョを着たままのエレナが到着。いつも意外なほど早く着くので体力は半端ないようだ。見た目は完全メタボなのだが案外筋肉質なのかも知れない。エレナと連れ立ってティエンダに買い物に行く。歩きながら明日は何かのフィエスタがあるので店は開かないと教えてくれる。なるほど、いつもより大量に買っておく必要がありそうだ。エレナはいつも有益な情報を提供してくれるのでありがたい。<br /><br /> オレンジ2、チーズ、ハム、でかいパンに1リットルビール、煮物の缶詰にヨーグルト4で11.5ユーロと大量買い。エレナは朝食用のケーキとりんごを買っている。アルベルゲに戻ったら生のアーモンドをくれたのでお返しにオレンジを上げる。ヨーグルトは重たいからいらないそうだ。

     目的のアルベルゲがある Zamarrmala はセゴビアの隣町だった。隣接する町なので15分で到達できる。タブレット地図に登録しておいたお陰で、ちょっと分かりづらい路地にあるアルベルゲも一発で着くことができる。ここは2時に受付の筈だが、2:10にやってきたのに扉が開かなかった。ここも電話でオスピタレラを呼び出すスタイルか?それだと誰か捕まえて電話してもらわないとだなと表に出ようとしたら建物に明かりが点いて人が出てきた気配。あー良かった、中にいたよ。

     ここもマタピエルノ同様、出来立ての新しいアルベルゲらしかった。マドリッドの道はこれからこうして整備される予感がする。紙のシーツと枕カバーを渡されて8ユーロ。近くに店があるかと聞いたら、あるけど今はシエスタの時間とのこと。くそっシエスタめ。シャワー、洗濯してからベッドで空腹をごまかすために日本から持参の柿の種を二袋食べる。とても美味いがビールと一緒に食べたかったよ。

     3:15に雨用のでっかいポンチョを着たままのエレナが到着。いつも意外なほど早く着くので体力は半端ないようだ。見た目は完全メタボなのだが案外筋肉質なのかも知れない。エレナと連れ立ってティエンダに買い物に行く。歩きながら明日は何かのフィエスタがあるので店は開かないと教えてくれる。なるほど、いつもより大量に買っておく必要がありそうだ。エレナはいつも有益な情報を提供してくれるのでありがたい。

     オレンジ2、チーズ、ハム、でかいパンに1リットルビール、煮物の缶詰にヨーグルト4で11.5ユーロと大量買い。エレナは朝食用のケーキとりんごを買っている。アルベルゲに戻ったら生のアーモンドをくれたのでお返しにオレンジを上げる。ヨーグルトは重たいからいらないそうだ。

  •  キッチンで缶詰を煮込んで夕飯とする。エレナは同じテーブルで何やら色々書き留めているようだ。やっぱり日記かな。夕食の時間になったのでWi-Fiがてら二人でバルへ繰り出す。(スペインは時間にならないと食事を出さない。およそ7時か8時)エレナは定食、私はもう食べたのでコラカオだけ頼んでネットして遊んでいる。コラカオはエレナが奢ってくれた。明日は夫が迎えに来て一緒に歩くと嬉しそうだ。どんな夫なんだろう。<br /><br />  ネットを始めたら昨年のプリミティボの道で仲良くなったフリアンからチャットが入ったのでスペイン語の入力をエレナに頼む。勿論フリアンにはその旨伝えて。フリアンはポンフェラーダに会いに来てくれるそうだ。昨年「今度スペインに来たら教えろ」と何度も言ってたので、そのときから再会しようと思っていたらしい。<br /><br />  アルベルゲに戻ると知らない男の巡礼が二人入ってきていた。初老のフランス人だ。ラテン系と違ってフランス人は物静かで人見知りする感じで簡単には打ち解けなさそうだが、この二人とはやがて仲良しの旅の仲間となっていく。今日は食べすぎたようで腹がきつい。エレナがまたバナナをくれたな。ひょんなことからエレナは53歳と言うのが分かる。私より15歳も年下だったのか。<br /><br /><br /> マドリッドの道9   旅の仲間ボビー登場<br /><br />5月1日 歩き8日目<br /> エレナが昨日「明日はフィエスタで店は休み」と言ってたのはメーデーだかららしい。スペインではメーデーは休みにするのか。そう言えば今日は5月1日だ。<br />

     キッチンで缶詰を煮込んで夕飯とする。エレナは同じテーブルで何やら色々書き留めているようだ。やっぱり日記かな。夕食の時間になったのでWi-Fiがてら二人でバルへ繰り出す。(スペインは時間にならないと食事を出さない。およそ7時か8時)エレナは定食、私はもう食べたのでコラカオだけ頼んでネットして遊んでいる。コラカオはエレナが奢ってくれた。明日は夫が迎えに来て一緒に歩くと嬉しそうだ。どんな夫なんだろう。

     ネットを始めたら昨年のプリミティボの道で仲良くなったフリアンからチャットが入ったのでスペイン語の入力をエレナに頼む。勿論フリアンにはその旨伝えて。フリアンはポンフェラーダに会いに来てくれるそうだ。昨年「今度スペインに来たら教えろ」と何度も言ってたので、そのときから再会しようと思っていたらしい。

     アルベルゲに戻ると知らない男の巡礼が二人入ってきていた。初老のフランス人だ。ラテン系と違ってフランス人は物静かで人見知りする感じで簡単には打ち解けなさそうだが、この二人とはやがて仲良しの旅の仲間となっていく。今日は食べすぎたようで腹がきつい。エレナがまたバナナをくれたな。ひょんなことからエレナは53歳と言うのが分かる。私より15歳も年下だったのか。


    マドリッドの道9   旅の仲間ボビー登場

    5月1日 歩き8日目
     エレナが昨日「明日はフィエスタで店は休み」と言ってたのはメーデーだかららしい。スペインではメーデーは休みにするのか。そう言えば今日は5月1日だ。

  •  フランス人二人は既に出発したが、エレナはまだ準備をしているようだ。キッチンに昨日は見かけなかった男がいたので、え?と思ったが、これがエレナの旦那だった。今朝到着したようだ。今日と明日だけ一緒に歩くらしい。エレナはとても嬉しそうで終始ニコニコしているのでこっちも幸せな気分になれる。

     フランス人二人は既に出発したが、エレナはまだ準備をしているようだ。キッチンに昨日は見かけなかった男がいたので、え?と思ったが、これがエレナの旦那だった。今朝到着したようだ。今日と明日だけ一緒に歩くらしい。エレナはとても嬉しそうで終始ニコニコしているのでこっちも幸せな気分になれる。

  •  遅めの8:55に出発、早速昨日教わった「メボイ」を二人に言ってアルベルゲを後にする。スペインの村はその境が極端にはっきりしているので村を一歩出るともう完全に無人地帯の田舎道。歩いて行く手に雪を被った山が見えるので、もうあんな雪道は御免だなーと少しビビる。

     遅めの8:55に出発、早速昨日教わった「メボイ」を二人に言ってアルベルゲを後にする。スペインの村はその境が極端にはっきりしているので村を一歩出るともう完全に無人地帯の田舎道。歩いて行く手に雪を被った山が見えるので、もうあんな雪道は御免だなーと少しビビる。

  •  歩き続けると分岐路に見たことないような金色の大きな矢印があったので、へー、珍しいもんがあるもんだと矢印に従って右折。しかしこの後ひとつも矢印が現れない。一本道ならそれもありだが次に分岐があっても矢印がないので、あの金の矢印はカミーノとは別の矢印だったらしい。でも方向的には同じなので途中で合流するだろうと安易に進んでいくと、やがて小さな村に入ってきた。ここで道は二手に分かれている。うーん、これは判断が難しいなと考えて村人がやってくるのを待つことしばし、地元民を捕まえられたので教えてもらうと左に行くとカミーノだそうだ。良かった、感覚的には右だと思ってた。少し歩いただけでちゃんと黄色い矢印が現れたのでホッとする。<br /><br /> 小さな広場にベンチがあったのでついでに小休止にしていると、昨日のフランス組が前を通りかかったので手を振って挨拶する。フランス組は私より大分先にスタートした筈だが、もしかしたら迷い込んだ道がショートカットだったのかな?

     歩き続けると分岐路に見たことないような金色の大きな矢印があったので、へー、珍しいもんがあるもんだと矢印に従って右折。しかしこの後ひとつも矢印が現れない。一本道ならそれもありだが次に分岐があっても矢印がないので、あの金の矢印はカミーノとは別の矢印だったらしい。でも方向的には同じなので途中で合流するだろうと安易に進んでいくと、やがて小さな村に入ってきた。ここで道は二手に分かれている。うーん、これは判断が難しいなと考えて村人がやってくるのを待つことしばし、地元民を捕まえられたので教えてもらうと左に行くとカミーノだそうだ。良かった、感覚的には右だと思ってた。少し歩いただけでちゃんと黄色い矢印が現れたのでホッとする。

     小さな広場にベンチがあったのでついでに小休止にしていると、昨日のフランス組が前を通りかかったので手を振って挨拶する。フランス組は私より大分先にスタートした筈だが、もしかしたら迷い込んだ道がショートカットだったのかな?

  •  広大な松林の中は暫くは道があったが、やがて道のような道でないような自然の中を歩いていくので途中でカミーノを見失う。うーん、またかよ。今回も大よその方向だけは押さえている気になっているので(危ない)、何しろ直進すればどっかで道に出会うだろうとずんずんと進んでいくと遠くから子犬の鳴き声が聞こえてきた。声はどんどん近づいて来たかと思ったら目の前をウサギが猛スピードで走りぬけていった。「リアル脱兎のごとく」を始めて見たよ。その20m後を子犬がキャンキャンと吠えながら追跡していった。なんか凄く珍しいものを見たな。国内でウサギを見る場合は、どこでも呑気にピョコピョコと動く姿だけなのだが、想像を絶するスピードで走れるのだった。

     広大な松林の中は暫くは道があったが、やがて道のような道でないような自然の中を歩いていくので途中でカミーノを見失う。うーん、またかよ。今回も大よその方向だけは押さえている気になっているので(危ない)、何しろ直進すればどっかで道に出会うだろうとずんずんと進んでいくと遠くから子犬の鳴き声が聞こえてきた。声はどんどん近づいて来たかと思ったら目の前をウサギが猛スピードで走りぬけていった。「リアル脱兎のごとく」を始めて見たよ。その20m後を子犬がキャンキャンと吠えながら追跡していった。なんか凄く珍しいものを見たな。国内でウサギを見る場合は、どこでも呑気にピョコピョコと動く姿だけなのだが、想像を絶するスピードで走れるのだった。

  •  松林が開けたところ、前方に農道らしき道が見えたのでそこまで行ってからタブレットのGPSで位置を確認する。方角が微妙に分からない場所なので、ここでは時間が掛かっても電波をキャッチした方が身のためなので今回は粘ることにする。すぐ地元の夫婦が散歩なのか歩いてきたので聞いて見ると、目指すアニェ村はこっちだと教えてくれる。タブレットもそのときに位置をキャッチしてくれたので問題解決。ビルの多い都市だと望みは薄いが、こういう田舎なら待てば電波は捉えることができる。松林の中で迷ってもとんでもなく大回りをしたんじゃないのが分かる。気を良くしてずんずんとアニェに向かって歩いていくと30分でアニェ村に到着することができる。

     松林が開けたところ、前方に農道らしき道が見えたのでそこまで行ってからタブレットのGPSで位置を確認する。方角が微妙に分からない場所なので、ここでは時間が掛かっても電波をキャッチした方が身のためなので今回は粘ることにする。すぐ地元の夫婦が散歩なのか歩いてきたので聞いて見ると、目指すアニェ村はこっちだと教えてくれる。タブレットもそのときに位置をキャッチしてくれたので問題解決。ビルの多い都市だと望みは薄いが、こういう田舎なら待てば電波は捉えることができる。松林の中で迷ってもとんでもなく大回りをしたんじゃないのが分かる。気を良くしてずんずんとアニェに向かって歩いていくと30分でアニェ村に到着することができる。

  •  アルベルゲはデータとは少し違ったのでちょっとだけ迷ったが無事目的のアルベルゲに到着。時間も手ごろな2時半だ。既に昨日一緒だったフランス二人とスペイン人がいて玄関の鍵を開けるところだった。スペイン人が言うにはこのアルベルゲには昨日まで5日間巡礼が一人も泊まらなかったそうだ。やっぱり少ないんだなぁ。管理人かと思ったこのスペイン人、実はイギリス人で我々と同じ巡礼だった。名前はボビー、このあとサンチャゴまでの20数日間を共にする旅の仲間となる。

     アルベルゲはデータとは少し違ったのでちょっとだけ迷ったが無事目的のアルベルゲに到着。時間も手ごろな2時半だ。既に昨日一緒だったフランス二人とスペイン人がいて玄関の鍵を開けるところだった。スペイン人が言うにはこのアルベルゲには昨日まで5日間巡礼が一人も泊まらなかったそうだ。やっぱり少ないんだなぁ。管理人かと思ったこのスペイン人、実はイギリス人で我々と同じ巡礼だった。名前はボビー、このあとサンチャゴまでの20数日間を共にする旅の仲間となる。

  •  先着してた3人と一緒にアルベルゲの管理をしているバルにビールを飲みに行く。看板も何もないし中も見えない店なので一般家庭となんら変わらない、一人で来たら絶対に分からない店だった(写真)。ボビーが最初に到着して、このバルから鍵を借りてきてくれたようだ。中に入るとメーデーで休みなので小さいバルは地元の人達で大賑わいだ。みんなテレビのフットボールを見て盛り上がっている。フランス人が巡礼全員にビールを奢ってくれる。

     先着してた3人と一緒にアルベルゲの管理をしているバルにビールを飲みに行く。看板も何もないし中も見えない店なので一般家庭となんら変わらない、一人で来たら絶対に分からない店だった(写真)。ボビーが最初に到着して、このバルから鍵を借りてきてくれたようだ。中に入るとメーデーで休みなので小さいバルは地元の人達で大賑わいだ。みんなテレビのフットボールを見て盛り上がっている。フランス人が巡礼全員にビールを奢ってくれる。

  •  みんながクレデンシャルにスタンプを貰っていたので、自分もアルベルゲにクレデンシャルを取りに戻ってスタンプを貰う。テーブルでは先ほどは見かけなかった別の巡礼が食事をしている。さっきもスタンプだけ貰いに女性巡礼がやってきたし、急にここから巡礼が増えだしたようだ。3人にスタート地点を聞くと、フランス組は前日のセゴビアでボビーはマドリッド。急に増えたと感じたのは大きな町セゴビアをスタートにする人が多いからのようだ。ボビーも雪の峠越えでは苦労したらしいが、私と違ってセゴビアへの分岐を間違わずに一気にセゴビアまで到達したようだ。私は25ユーロのオスタルに泊まったと言ったらボビーは15ユーロだったと得意げだ。<br /><br /> みんなは帰ったが美味い白ワインを一杯貰って暢気にネットをしていたら店のセニョーラから「メボイ」と言われる。覚えたばかりのフレーズなのですぐ理解できた。これから家に帰って昼飯を食べるそうだ。あ、それは済まなかったとすぐに店を退散してアルベルゲに戻る。<br /><br /> キッチンには塩がなかったのでスープの素を2個入れて濃い目の味付けにしてパンを浮かべる。チーズとハムも持ち歩いてるので取り合えず食べ物には困らない。明日は店が休みと言うエレナの助言があって助かった。<br /><br /> 5時にエレナ夫婦が到着してくる。いつもエレナの早い到着には驚かされるが、今日は旦那と一緒に歩いたのでペースが遅かったか。我々は講堂みたいな大部屋だが二人用の小部屋がひとつあるので、そこを案内したげる。我々の部屋はベッドルームとキッチンと寛ぎスペースが一緒になった教室サイズで、周りにベッドが無造作に置かれている。2段もあるがシングルベッドが5台もあるので全員がシングルベッドに陣地を敷いている。ボビーが何故かスティックコーヒーを1本くれたな。

     みんながクレデンシャルにスタンプを貰っていたので、自分もアルベルゲにクレデンシャルを取りに戻ってスタンプを貰う。テーブルでは先ほどは見かけなかった別の巡礼が食事をしている。さっきもスタンプだけ貰いに女性巡礼がやってきたし、急にここから巡礼が増えだしたようだ。3人にスタート地点を聞くと、フランス組は前日のセゴビアでボビーはマドリッド。急に増えたと感じたのは大きな町セゴビアをスタートにする人が多いからのようだ。ボビーも雪の峠越えでは苦労したらしいが、私と違ってセゴビアへの分岐を間違わずに一気にセゴビアまで到達したようだ。私は25ユーロのオスタルに泊まったと言ったらボビーは15ユーロだったと得意げだ。

     みんなは帰ったが美味い白ワインを一杯貰って暢気にネットをしていたら店のセニョーラから「メボイ」と言われる。覚えたばかりのフレーズなのですぐ理解できた。これから家に帰って昼飯を食べるそうだ。あ、それは済まなかったとすぐに店を退散してアルベルゲに戻る。

     キッチンには塩がなかったのでスープの素を2個入れて濃い目の味付けにしてパンを浮かべる。チーズとハムも持ち歩いてるので取り合えず食べ物には困らない。明日は店が休みと言うエレナの助言があって助かった。

     5時にエレナ夫婦が到着してくる。いつもエレナの早い到着には驚かされるが、今日は旦那と一緒に歩いたのでペースが遅かったか。我々は講堂みたいな大部屋だが二人用の小部屋がひとつあるので、そこを案内したげる。我々の部屋はベッドルームとキッチンと寛ぎスペースが一緒になった教室サイズで、周りにベッドが無造作に置かれている。2段もあるがシングルベッドが5台もあるので全員がシングルベッドに陣地を敷いている。ボビーが何故かスティックコーヒーを1本くれたな。

  •  7時過ぎたのでバルが再開しただろうと行ってみる。みんなも三々五々集まってきて、フランス組が二人して白ワインを1杯ずつご馳走してくれる。ボビーはいつもノンアルコールのビールを飲むようだ。自分はモスリムだと言ってるが、きっとギャグだろう。礼拝してるの見たことないし。エレナ達もやってきて、旦那がワインを奢ってくれる。8時半になったらフットボール中継が始まったので地元民が集まってくる。テレビの他にスクリーンに映し出して騒いでいる。みんなフットボールが大好き。<br /><br /> フランス組はジャン・マリーとクリスチアンと言った。この二人ともこのあと10日間に渡り珍道中を繰り広げることになる旅の仲間だ。今日までエレナのお陰でアルベルゲでは楽しくやってこられたので感謝だ。明日エレナ夫婦はマドリッド方面に帰ってしまうので残念。寒いのでフリースの上にポロシャツを着込んでから寝袋に潜り込む。<br /><br /><br /> マドリッドの道10   極小アルベルゲ<br /><br />5月2日 歩き9日目<br /> 遅めの7:45出発。エレナとは今日でお別れなのでハグしてバイバイ。旦那の目の前だけどスペイン人だから気にしないんだろな。エレナとは一緒に歩かなかったが、5晩の宿ではいつも一緒になったので心強かった。それにいつもスマホで収集した情報を教えて貰ったのでありがたかったな。それだけにまた会いたいと思うが、ま、それは不可能だろう。巡礼の旅はいつもその繰り返し。<br />

     7時過ぎたのでバルが再開しただろうと行ってみる。みんなも三々五々集まってきて、フランス組が二人して白ワインを1杯ずつご馳走してくれる。ボビーはいつもノンアルコールのビールを飲むようだ。自分はモスリムだと言ってるが、きっとギャグだろう。礼拝してるの見たことないし。エレナ達もやってきて、旦那がワインを奢ってくれる。8時半になったらフットボール中継が始まったので地元民が集まってくる。テレビの他にスクリーンに映し出して騒いでいる。みんなフットボールが大好き。

     フランス組はジャン・マリーとクリスチアンと言った。この二人ともこのあと10日間に渡り珍道中を繰り広げることになる旅の仲間だ。今日までエレナのお陰でアルベルゲでは楽しくやってこられたので感謝だ。明日エレナ夫婦はマドリッド方面に帰ってしまうので残念。寒いのでフリースの上にポロシャツを着込んでから寝袋に潜り込む。


    マドリッドの道10   極小アルベルゲ

    5月2日 歩き9日目
     遅めの7:45出発。エレナとは今日でお別れなのでハグしてバイバイ。旦那の目の前だけどスペイン人だから気にしないんだろな。エレナとは一緒に歩かなかったが、5晩の宿ではいつも一緒になったので心強かった。それにいつもスマホで収集した情報を教えて貰ったのでありがたかったな。それだけにまた会いたいと思うが、ま、それは不可能だろう。巡礼の旅はいつもその繰り返し。

  •  雲が多いためかこの時間でもまだ夜明けの雰囲気だ。ずーっと緩い上り坂を歩き続けて10:20に Santa Maria La Real DeNieva の町に到着。大きな教会前にあったバルに入る。フランス組もやってきた。小腹が空いたのでコラカオにクロケッタ1個と小さな唐揚げひと掴みで2.5ユーロ。とても安い。ここを過ぎるとアルベルゲのある町までバルはひとつも現れなかったので、良いタイミングで休めて良かった。<br /><br /> 今日もフランス組は我々と同じ町に泊まるそうだが、私営と公営の二つあるアルベルゲのどちらにするかは決めてないそうだ。ジャンマリーはエレナ達がこの町からマドリッドに帰ることを知っていた。少し大きめの町なのでバスの便がいいのだろう。ジャン・マリーはスペイン語が片言ながら喋れるので(私よりずっと上手)エレナから聞いていたようだ。エレナがここまで歩くなんて私は知らなかったよ。クリスチアンはフランス語オンリーなのでジャンマリーとしか喋れない。ボビーは英語オンリーなので私とは片言英語で会話できるが、言葉が通じないフランス組とは互いの母国語で好き勝手に意思疎通している。カミーノあるある。<br /><br /> そこからは4人でぞろぞろと歩き出したので1年振りに巡礼仲間と一緒に歩けることにワクワクする。歩き9日目にして初めて他の巡礼と一緒に歩くことになった。これがマドリッドの道がどのカミーノよりも過酷と言う私の根拠。

     雲が多いためかこの時間でもまだ夜明けの雰囲気だ。ずーっと緩い上り坂を歩き続けて10:20に Santa Maria La Real DeNieva の町に到着。大きな教会前にあったバルに入る。フランス組もやってきた。小腹が空いたのでコラカオにクロケッタ1個と小さな唐揚げひと掴みで2.5ユーロ。とても安い。ここを過ぎるとアルベルゲのある町までバルはひとつも現れなかったので、良いタイミングで休めて良かった。

     今日もフランス組は我々と同じ町に泊まるそうだが、私営と公営の二つあるアルベルゲのどちらにするかは決めてないそうだ。ジャンマリーはエレナ達がこの町からマドリッドに帰ることを知っていた。少し大きめの町なのでバスの便がいいのだろう。ジャン・マリーはスペイン語が片言ながら喋れるので(私よりずっと上手)エレナから聞いていたようだ。エレナがここまで歩くなんて私は知らなかったよ。クリスチアンはフランス語オンリーなのでジャンマリーとしか喋れない。ボビーは英語オンリーなので私とは片言英語で会話できるが、言葉が通じないフランス組とは互いの母国語で好き勝手に意思疎通している。カミーノあるある。

     そこからは4人でぞろぞろと歩き出したので1年振りに巡礼仲間と一緒に歩けることにワクワクする。歩き9日目にして初めて他の巡礼と一緒に歩くことになった。これがマドリッドの道がどのカミーノよりも過酷と言う私の根拠。

  •  町はずれに打ち捨てられたような闘牛場があった。スペインにはあちこちに闘牛場があって、丸い建物はほぼ間違いなく闘牛場だ。でも外から見るだけで一度も入ったことはない。ここは扉もないので中に入ってみよう。おんぼろだけどテレビで見る闘牛場とそっくり同じだった。この町では今はもう闘牛は開催されてないのかな?日本で放映される闘牛のシーンはオブラートに包まれて残虐さは隠されているが、スペインで放映される闘牛中継は赤黒い血と涎(よだれ)をボタボタと大量に垂らし、疲れきって諦めの表情さえ見てとれる牛のアップが映し出されたショッキングなものだった。あれを見れば闘牛反対の声が上がるのは当然と思えるだろう。刃物を使ったなぶり殺しショーだ。あんな残酷極まりないショーに狂喜するのはローマのコロセウムで繰り広げられた殺人ショーに歓喜する人々と変わらない。<br /><br /> 歩くスピードは人それぞれなので、自然に一人歩きへと変わって行く。町の中に入って行くと、私営アルベルゲへと導く紛らわしい表示にだまされてカミーノを外れてしまい、地図を頼りにやってきた地点も予想とは違ってアルベルゲは見当たらない。近くの学校に子供を迎えに来たらしい一団がぞろぞろと歩いてきたので尋ねたところ、二組目のセニョーラは自分も巡礼をしたと言って親切に対応してくれる。現在地を教えてもらうと、アルベルゲは三角公園の近くと思いこんでやってきた地点は別の三角公園だったのが判明する。どうりで見つからない筈だよ。その夫もアルベルゲを知っていると言うので、この親切な家族に連れられてアルベルゲに向かっていると、向こうからやってきた自転車のセニョールはアルベルゲの管理人だった。夫婦とも知り合いらしい。そこからはこの管理人にバトンタッチされて自転車を転がしながら一緒にアルベルゲに向かう。<br />

     町はずれに打ち捨てられたような闘牛場があった。スペインにはあちこちに闘牛場があって、丸い建物はほぼ間違いなく闘牛場だ。でも外から見るだけで一度も入ったことはない。ここは扉もないので中に入ってみよう。おんぼろだけどテレビで見る闘牛場とそっくり同じだった。この町では今はもう闘牛は開催されてないのかな?日本で放映される闘牛のシーンはオブラートに包まれて残虐さは隠されているが、スペインで放映される闘牛中継は赤黒い血と涎(よだれ)をボタボタと大量に垂らし、疲れきって諦めの表情さえ見てとれる牛のアップが映し出されたショッキングなものだった。あれを見れば闘牛反対の声が上がるのは当然と思えるだろう。刃物を使ったなぶり殺しショーだ。あんな残酷極まりないショーに狂喜するのはローマのコロセウムで繰り広げられた殺人ショーに歓喜する人々と変わらない。

     歩くスピードは人それぞれなので、自然に一人歩きへと変わって行く。町の中に入って行くと、私営アルベルゲへと導く紛らわしい表示にだまされてカミーノを外れてしまい、地図を頼りにやってきた地点も予想とは違ってアルベルゲは見当たらない。近くの学校に子供を迎えに来たらしい一団がぞろぞろと歩いてきたので尋ねたところ、二組目のセニョーラは自分も巡礼をしたと言って親切に対応してくれる。現在地を教えてもらうと、アルベルゲは三角公園の近くと思いこんでやってきた地点は別の三角公園だったのが判明する。どうりで見つからない筈だよ。その夫もアルベルゲを知っていると言うので、この親切な家族に連れられてアルベルゲに向かっていると、向こうからやってきた自転車のセニョールはアルベルゲの管理人だった。夫婦とも知り合いらしい。そこからはこの管理人にバトンタッチされて自転車を転がしながら一緒にアルベルゲに向かう。

  •  14:20アルベルゲ・ムニシパルに到着。ここはなんと大きなグラウンドの中にある部室のようなアルベルゲで細長い建物の一部をアルベルゲにしたものだった。フェンスの向こうの芝生の上で既に寛いでいるボビーの姿を発見する。フェンスは施錠されるので、明日朝は施錠したら鍵をここに置いてってねと、フェンス外にある建物の高い窓枠を教えられる。ジャンプしないと届かない場所なので悪戯防止になるようだが、毎日こんなことやってたら周囲の人はみんな知ってるんじゃないのかな。

     14:20アルベルゲ・ムニシパルに到着。ここはなんと大きなグラウンドの中にある部室のようなアルベルゲで細長い建物の一部をアルベルゲにしたものだった。フェンスの向こうの芝生の上で既に寛いでいるボビーの姿を発見する。フェンスは施錠されるので、明日朝は施錠したら鍵をここに置いてってねと、フェンス外にある建物の高い窓枠を教えられる。ジャンプしないと届かない場所なので悪戯防止になるようだが、毎日こんなことやってたら周囲の人はみんな知ってるんじゃないのかな。

  •  バックパックを下ろしていると、フランス組がフェンスの向こうにやってくるのが見えた。ベッド数は2段ベッドが2台だけの極小アルベルゲなのでタッチの差で下段をゲットできるが今晩はクリスチアンの鼾大会が決定だ。ここは5ユーロだった。写真の左のドアがトイレとシャワー、蛍光灯の明かりの下がちんまいキッチンです。驚異的な狭さ。寒いので電気ストーブを点けてます。ベッドはもう品切れなので、これ以上の巡礼がやってこなくて良かった。<br /><br /> ボビーと連れ立って食料調達に出かけるがスーパーの位置でボビーと私は反対方向に意見が分かれる。でも結局ボビーの方が正しかったのでNHKの英語初級講座で良く使われていたフレーズ「アイムワラーン」を言ってみたら通じるようだ。ここにはスーパーのチェーン店Diaがあったのでプチ喜ぶ。大きなスーパーには必ず食べやすいバケツ野菜があるのだ。いつもバケツ野菜と言っているが、要するにプラスチックのバケツ状の入れ物にカット野菜に各種トッピング(チーズ、ハム、鶏肉、トマトなど価格により色々)が別容器で載せてあってプラフォークとドレッシングがセットになっている。それだけ買えばそのままサラダが食べられるという便利なものです。便利なだけに凡そ日本円で300円強と割合高いのが玉にきずか。今日は合計11ユーロと大量買いになった。現金が80ユーロと減ってきたので現金温存のためにカードで支払う。<br /><br />※お役立ち情報<br />  現地通貨をゲットするには両替やキャッシングなどがあるが、それらは手数料や利息が発生する。それに比べてカード支払いは日本国内で買い物するのと同じで余計な金は掛からないそうだ。しかも幾らかポイント加算されるしね。海外ではなるべくカードを使った方がお得。<br />

     バックパックを下ろしていると、フランス組がフェンスの向こうにやってくるのが見えた。ベッド数は2段ベッドが2台だけの極小アルベルゲなのでタッチの差で下段をゲットできるが今晩はクリスチアンの鼾大会が決定だ。ここは5ユーロだった。写真の左のドアがトイレとシャワー、蛍光灯の明かりの下がちんまいキッチンです。驚異的な狭さ。寒いので電気ストーブを点けてます。ベッドはもう品切れなので、これ以上の巡礼がやってこなくて良かった。

     ボビーと連れ立って食料調達に出かけるがスーパーの位置でボビーと私は反対方向に意見が分かれる。でも結局ボビーの方が正しかったのでNHKの英語初級講座で良く使われていたフレーズ「アイムワラーン」を言ってみたら通じるようだ。ここにはスーパーのチェーン店Diaがあったのでプチ喜ぶ。大きなスーパーには必ず食べやすいバケツ野菜があるのだ。いつもバケツ野菜と言っているが、要するにプラスチックのバケツ状の入れ物にカット野菜に各種トッピング(チーズ、ハム、鶏肉、トマトなど価格により色々)が別容器で載せてあってプラフォークとドレッシングがセットになっている。それだけ買えばそのままサラダが食べられるという便利なものです。便利なだけに凡そ日本円で300円強と割合高いのが玉にきずか。今日は合計11ユーロと大量買いになった。現金が80ユーロと減ってきたので現金温存のためにカードで支払う。

    ※お役立ち情報
     現地通貨をゲットするには両替やキャッシングなどがあるが、それらは手数料や利息が発生する。それに比べてカード支払いは日本国内で買い物するのと同じで余計な金は掛からないそうだ。しかも幾らかポイント加算されるしね。海外ではなるべくカードを使った方がお得。

  •  狭い部屋には食事するスペースなどないので外の芝生の上で食べることにして、買ってきた食べ物を並べだしたらボビーが自分のベッドの毛布を芝生の上に広げだした。二人してピクニックのようで、これも結構楽しいかも知れない。広いグラウンドは施錠してあるので入ってくる人もいないし、広大なピクニック広場を二人で独占だ。昨日は薄ら寒かったので1リットルビールを飲むのが少々大変だったが、今日は外でも寒くないので1リットルが調度いい。ボビーはいつもノンアルコールビールを飲んでるな。それにベジタリアンだった。まさか本当にモスリムじゃないんだろな?礼拝してるの見たことないし。<br /><br /> 食後は狭い部屋で4人してお喋りに花を咲かせる。ボビーは英語オンリー、クリスチアンはフランス語だけ、ジャンマリーはフランス語とスペイン語の片言で英語は話せない。私は英語とスペイン語がもろ片言。フランスの二人以外は言葉が本当にロクに通じないのが面白い。これが私以外がネイティブスピーカーだったりすると疎外感を感じるか知れないけど、みんな超片言で会話してるので居心地がとてもいい。<br /><br /> 電気ストーブを点けたので靴下を脱いだ足を暖めていたら、ボビーが私の足の爪2本が内出血してると教えてくれた。少し痛むのはこれが原因だったのか。今年の靴は昨年とまったく同じ靴を買ってきた気安さで大して慣らし履きをしてこなかった。なので靴がまだ「足に慣れていなかった」ようだ。<br /><br />  このアルベルゲにはWi-Fiはない。Wi-Fiは公営アルベルゲにはあったりなかったり、無い方が多いかな。特にここは小屋みたいなアルベルゲなので無いのは一目瞭然だった。こんな狭い部屋に形ばかりのキッチンとシャワールームを良く付けたもんだと言うレベル。スペインのアルベルゲの紹介サイトでマドリッドの道のアルベルゲ情報を見ると、管理人が常駐しているアルベルゲは極々少ない。と言うか無いに等しい。多くが到着したら電話で管理人を呼び出したりバルや民家に鍵を借りに行くタイプなので、詳しいガイドブックも電話を持っていない私はちょっと大変。マドリッドの道は歩く人が少ないので常駐はできないんだろう。昨日のアルベルゲなんか5日間も巡礼が来なかったと言ってたし。他のカミーノと比べるとユニークなアルベルゲが多そうだし。でもあるだけマシ。<br />

     狭い部屋には食事するスペースなどないので外の芝生の上で食べることにして、買ってきた食べ物を並べだしたらボビーが自分のベッドの毛布を芝生の上に広げだした。二人してピクニックのようで、これも結構楽しいかも知れない。広いグラウンドは施錠してあるので入ってくる人もいないし、広大なピクニック広場を二人で独占だ。昨日は薄ら寒かったので1リットルビールを飲むのが少々大変だったが、今日は外でも寒くないので1リットルが調度いい。ボビーはいつもノンアルコールビールを飲んでるな。それにベジタリアンだった。まさか本当にモスリムじゃないんだろな?礼拝してるの見たことないし。

     食後は狭い部屋で4人してお喋りに花を咲かせる。ボビーは英語オンリー、クリスチアンはフランス語だけ、ジャンマリーはフランス語とスペイン語の片言で英語は話せない。私は英語とスペイン語がもろ片言。フランスの二人以外は言葉が本当にロクに通じないのが面白い。これが私以外がネイティブスピーカーだったりすると疎外感を感じるか知れないけど、みんな超片言で会話してるので居心地がとてもいい。

     電気ストーブを点けたので靴下を脱いだ足を暖めていたら、ボビーが私の足の爪2本が内出血してると教えてくれた。少し痛むのはこれが原因だったのか。今年の靴は昨年とまったく同じ靴を買ってきた気安さで大して慣らし履きをしてこなかった。なので靴がまだ「足に慣れていなかった」ようだ。

     このアルベルゲにはWi-Fiはない。Wi-Fiは公営アルベルゲにはあったりなかったり、無い方が多いかな。特にここは小屋みたいなアルベルゲなので無いのは一目瞭然だった。こんな狭い部屋に形ばかりのキッチンとシャワールームを良く付けたもんだと言うレベル。スペインのアルベルゲの紹介サイトでマドリッドの道のアルベルゲ情報を見ると、管理人が常駐しているアルベルゲは極々少ない。と言うか無いに等しい。多くが到着したら電話で管理人を呼び出したりバルや民家に鍵を借りに行くタイプなので、詳しいガイドブックも電話を持っていない私はちょっと大変。マドリッドの道は歩く人が少ないので常駐はできないんだろう。昨日のアルベルゲなんか5日間も巡礼が来なかったと言ってたし。他のカミーノと比べるとユニークなアルベルゲが多そうだし。でもあるだけマシ。

  •  硬いパンを食べてたらガチンと嫌な感触があって、口の中から昔詰めた小さな銀がポロッと出てきた。あらまやっちゃったよ。4回サンチャゴ巡礼にやって来て歯が壊れなかった年がなんと1回だけ。2回は一番目立つ前の差し歯が取れてしまい情けない顔で写真に写っているが、今回は奥歯のちいさな詰め物なので残り日数が70日あっても何てことない。前歯は気を付けて割れないようにしているが、これも運があるしなー。<br /><br /><br />歩く歩く歩く 2018 マドリッドの道3<br />マドリッドの道11につづく<br />

     硬いパンを食べてたらガチンと嫌な感触があって、口の中から昔詰めた小さな銀がポロッと出てきた。あらまやっちゃったよ。4回サンチャゴ巡礼にやって来て歯が壊れなかった年がなんと1回だけ。2回は一番目立つ前の差し歯が取れてしまい情けない顔で写真に写っているが、今回は奥歯のちいさな詰め物なので残り日数が70日あっても何てことない。前歯は気を付けて割れないようにしているが、これも運があるしなー。


    歩く歩く歩く 2018 マドリッドの道3
    マドリッドの道11につづく

5いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

旅行記グループ

歩く歩く歩く 2018

この旅行記へのコメント (3)

開く

閉じる

  • Mame Fさん 2022/01/29 15:46:45
    エレナおばちゃん
    おくさん
    巡礼の旅、マドリードからセゴビアまで7日間と聞いて、どんなに過酷なんだ・・・と思いましたが、興味深く拝見しました!雪の山道は、本当に危なかったですね。
    エレナおばちゃんなど、味のある色々な方との交流があって楽しそう。
    アルベルゲという言葉も知らなかったので、勉強になります。
    引き続き拝読させていただきます。

    おく

    おくさん からの返信 2022/01/29 18:12:36
    Re: エレナおばちゃん
    こんにちは、読んでくれてありがとうございます。
    コメントも頂けて、とても嬉しいです。
    マドリッドを出発してから最初に出会ったのがエレナおばちゃんでしたが、一緒に歩くことはなかったので8日間はずっと独り歩きでした。
    でもやっと9日目に道連れが出来て、弥次喜多道中が始まりました。
    とても嬉しく有難い旅の仲間の出現です。

    Mame F

    Mame Fさん からの返信 2022/01/29 23:44:51
    Re: エレナおばちゃん
    弥次喜多道中、楽しみです!
    ところで、Me boyというのはどういう意味かしらと思って調べましたら、「私は出発する=I am leaving.」というのは「Me voy」でした。すみません、つまんないことでしたけど、次回のためにお知らせします。

おくさんのトラベラーページ

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

スペインで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
スペイン最安 393円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

スペインの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

タグから海外旅行記(ブログ)を探す

PAGE TOP