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5月8日 歩き15日目<br />  Medina de Rioseco のオスタル Osuna ツインの個室。ボビーがベッドの上でヨーグルトを食べだしたのに合わせて起床。自分も買っておいたヨーグルト4個と残りのイチゴで朝飯とする。超ヘルシー。

歩く歩く歩く 2018の4 マドリッドの道4

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2018/04/22 - 2018/07/15

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旅行記グループ 歩く歩く歩く 2018

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おく

おくさん

5月8日 歩き15日目
 Medina de Rioseco のオスタル Osuna ツインの個室。ボビーがベッドの上でヨーグルトを食べだしたのに合わせて起床。自分も買っておいたヨーグルト4個と残りのイチゴで朝飯とする。超ヘルシー。

旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
徒歩
航空会社
カタール航空
旅行の手配内容
個別手配

PR

  •  6:55、二人でスタートする。大事を取って昨日やって来た道を辿って巡礼路に復帰しようと思ったが、ボビーがこっちの方がショートカットだと提案する。私がタブレットを見ながら指示しながらやって来たオスタルだが、ちゃんと位置関係を把握していたようだ。さすが!

     6:55、二人でスタートする。大事を取って昨日やって来た道を辿って巡礼路に復帰しようと思ったが、ボビーがこっちの方がショートカットだと提案する。私がタブレットを見ながら指示しながらやって来たオスタルだが、ちゃんと位置関係を把握していたようだ。さすが!

  •  昨日、寝る前に飲もうと思って買っといたコーラと、ボビーが買ってくれたハイネケンの缶ビールで合計3本背負っているのでバックパックがやけに重い。昨日、営業してなかった公営アルベルゲの近くを通って運河沿いを歩き出す。この町が運河の終点になっているので、この辺りは水の流れがピタリと止まっていた。ボビーが夏になるとここはモスキートが凄いんだと教えてくれる。やっぱりな、まったく流れがないので巨大な水溜りと同じだ。蚊にとっては天国だろう。ガイドブックにはそんな事まで書いてあるのかと意外だった。朝なので運河の霧が凄い。<br /><br /> 巡礼路はずっと運河沿いを続いていて、ところどころに畑に水を分けるための小さな水門があった。ドードーと音を立てて畑に流れてたり閉ざされてたり、運河は運搬だけじゃなく農業にとっても重要なのが分かる。

     昨日、寝る前に飲もうと思って買っといたコーラと、ボビーが買ってくれたハイネケンの缶ビールで合計3本背負っているのでバックパックがやけに重い。昨日、営業してなかった公営アルベルゲの近くを通って運河沿いを歩き出す。この町が運河の終点になっているので、この辺りは水の流れがピタリと止まっていた。ボビーが夏になるとここはモスキートが凄いんだと教えてくれる。やっぱりな、まったく流れがないので巨大な水溜りと同じだ。蚊にとっては天国だろう。ガイドブックにはそんな事まで書いてあるのかと意外だった。朝なので運河の霧が凄い。

     巡礼路はずっと運河沿いを続いていて、ところどころに畑に水を分けるための小さな水門があった。ドードーと音を立てて畑に流れてたり閉ざされてたり、運河は運搬だけじゃなく農業にとっても重要なのが分かる。

  •  運河沿いの道を左右に渡らせるための橋も架かっていたので、そこで小休止したのを幸い、背負ってきた缶ビールを出してボビーと乾杯する。これでちったぁ軽くなった気がする。コーラも早めに飲んでしまいたい。

     運河沿いの道を左右に渡らせるための橋も架かっていたので、そこで小休止したのを幸い、背負ってきた缶ビールを出してボビーと乾杯する。これでちったぁ軽くなった気がする。コーラも早めに飲んでしまいたい。

  •  ずっと歩いた運河の終点には当時の記録写真が掲示してあった。ずいぶん昔に作られた運河のようだ。これが出来たんで凄く便利になったんだろうなと想像してみる。<br />

     ずっと歩いた運河の終点には当時の記録写真が掲示してあった。ずいぶん昔に作られた運河のようだ。これが出来たんで凄く便利になったんだろうなと想像してみる。

  •  12:40、静まり返って人気のない村、Cuenca de Canpos に到着。道端に大きなアルベルゲを発見するも扉は閉ざされていた。ここも管理人に電話して来てもらうスタイルだった。ボビーのガイドブックに従い、鍵を管理している近くのバルに移動する。店の前で寛いでいた老婦人が管理人かと思ったが、この人は単に休んでいるだけだった。でもこの人が電話をしてくれるとまもなく女性がやってきたので管理人かと思ったが、郵便の配達人だった。スペインって郵便配達の制服がないようで、普通の格好した人が郵便物を配っている。時にはGパンだったり主婦の格好だったり、一見してそれとは気づかない。私が「あっオスピタレラが来た」と言ったら、ボビーはすぐ郵便配達と気づいて私に教えてくれたので、イギリスやドイツでも同じなんかな。<br />

     12:40、静まり返って人気のない村、Cuenca de Canpos に到着。道端に大きなアルベルゲを発見するも扉は閉ざされていた。ここも管理人に電話して来てもらうスタイルだった。ボビーのガイドブックに従い、鍵を管理している近くのバルに移動する。店の前で寛いでいた老婦人が管理人かと思ったが、この人は単に休んでいるだけだった。でもこの人が電話をしてくれるとまもなく女性がやってきたので管理人かと思ったが、郵便の配達人だった。スペインって郵便配達の制服がないようで、普通の格好した人が郵便物を配っている。時にはGパンだったり主婦の格好だったり、一見してそれとは気づかない。私が「あっオスピタレラが来た」と言ったら、ボビーはすぐ郵便配達と気づいて私に教えてくれたので、イギリスやドイツでも同じなんかな。

  •  そのあとやっとバルのオーナーらしいおばちゃんがやって来た。この人は鍵を持ってなくて、ただ取り次ぎだけする人のようだ。すぐ村役場のおっちゃんが鍵を持ってやって来て中を案内してくれる。大きな村役場の一角をアルベルゲにしていて、歴史が感じられる重厚な扉を入ると無駄に広いアルベルゲと言うのが第一印象だった。ベッドルームもいっぱいあって、ボビーと一緒の部屋にして今回もイビキ避難のために後からやってくるフランス組は別の部屋になってもらう作戦。ここは6ユーロだった。トイレ・シャワーが男女別で2つずつもあるので凄いなと感じる。受付の近くにはWi-Fiの機械があってランプも点灯しているのだが、機能はしてないようで電波は発してなかった。残念。<br /><br /> フランス組もすぐやってきたので、4人でさっきのバルへビールを飲みに行く。店にはWi-Fiはあるが一歩店の外に出るともう繋がらない虚弱Wi-Fiなので、後で店の外で接続しちゃおうという目論見は外れる。ビールはジャンマリーが奢ってくれた。ジャンマリー金持ちなんかな。それとも後、数日でフランスに帰ってしまうので節約しなくてもいいんか。もう数回奢ってもらってるので、1回くらい返さないと日本人の名折れだ。<br /><br /> 小さな村だけどすぐ近くにはティエンダがあるので買い物には好都合だ。でも2時を過ぎてるのにシエスタで扉が閉まっているから買い物はできなかった。キッチンには米やパスタが置いてあったので、鍋で米を炊いてみようかと思ったが、ガスの点け方がどうやっても分からないので諦める。皿に水を入れて手持ちのインスタントスープを入れ、レンジでチンしてパンを浮かべる。スープの素を持ってると何かと助かる。<br />

     そのあとやっとバルのオーナーらしいおばちゃんがやって来た。この人は鍵を持ってなくて、ただ取り次ぎだけする人のようだ。すぐ村役場のおっちゃんが鍵を持ってやって来て中を案内してくれる。大きな村役場の一角をアルベルゲにしていて、歴史が感じられる重厚な扉を入ると無駄に広いアルベルゲと言うのが第一印象だった。ベッドルームもいっぱいあって、ボビーと一緒の部屋にして今回もイビキ避難のために後からやってくるフランス組は別の部屋になってもらう作戦。ここは6ユーロだった。トイレ・シャワーが男女別で2つずつもあるので凄いなと感じる。受付の近くにはWi-Fiの機械があってランプも点灯しているのだが、機能はしてないようで電波は発してなかった。残念。

     フランス組もすぐやってきたので、4人でさっきのバルへビールを飲みに行く。店にはWi-Fiはあるが一歩店の外に出るともう繋がらない虚弱Wi-Fiなので、後で店の外で接続しちゃおうという目論見は外れる。ビールはジャンマリーが奢ってくれた。ジャンマリー金持ちなんかな。それとも後、数日でフランスに帰ってしまうので節約しなくてもいいんか。もう数回奢ってもらってるので、1回くらい返さないと日本人の名折れだ。

     小さな村だけどすぐ近くにはティエンダがあるので買い物には好都合だ。でも2時を過ぎてるのにシエスタで扉が閉まっているから買い物はできなかった。キッチンには米やパスタが置いてあったので、鍋で米を炊いてみようかと思ったが、ガスの点け方がどうやっても分からないので諦める。皿に水を入れて手持ちのインスタントスープを入れ、レンジでチンしてパンを浮かべる。スープの素を持ってると何かと助かる。

  •  5時過ぎたのでボビーと一緒にティエンダへ買い物に行ってみるがまだ扉は閉まったままだ。どうも今日は午前中だけの営業らしいので諦める。スペインには土曜日は午前だけの開店と言うのは良くあるが、今日は火曜日だよなーと確認してしまった。ちえと思って広場に目を移すとフルーツの絵が描かれたトラックが停まっている。しかもその側で品物を並べて店開きをしてるようなので行ってみる。おぉこれは大々的な移動販売ではないか。日本でも昔は見かけたがスペインにもあったんだな。そういえば昨年も小さな村で一度だけ見たことがあった。村の人にもありがたいが私ら巡礼にもありがたい移動販売だ。オレンジ、トマト、アボガド、洋ナシで2.23ユーロととても安い。日本円なら現在1ユーロ130円として290円。多分、スーパーなんかよりこっちの方がずっと安い気がする。<br />

     5時過ぎたのでボビーと一緒にティエンダへ買い物に行ってみるがまだ扉は閉まったままだ。どうも今日は午前中だけの営業らしいので諦める。スペインには土曜日は午前だけの開店と言うのは良くあるが、今日は火曜日だよなーと確認してしまった。ちえと思って広場に目を移すとフルーツの絵が描かれたトラックが停まっている。しかもその側で品物を並べて店開きをしてるようなので行ってみる。おぉこれは大々的な移動販売ではないか。日本でも昔は見かけたがスペインにもあったんだな。そういえば昨年も小さな村で一度だけ見たことがあった。村の人にもありがたいが私ら巡礼にもありがたい移動販売だ。オレンジ、トマト、アボガド、洋ナシで2.23ユーロととても安い。日本円なら現在1ユーロ130円として290円。多分、スーパーなんかよりこっちの方がずっと安い気がする。

  •  アルベルゲに戻るとクリスチアンとジャンマリーがキッチンのガスが点かないと奮闘している。元栓を開けたり閉めたり、スイッチを右に左に回したりマッチで点火を試みている。自分もガスが使えれば便利するかと思ってみんなであれこれ試した結果、やっと点火に成功する。フランス組は大鍋で湯を沸かしてキッチンにあったパスタで夕飯を作った。二人はパスタが大好き。クリスチアンがコンロがあいたよと火が点いたままのコンロを指差すが、取り合えず今は使わないのでノーメルシーだ。

     アルベルゲに戻るとクリスチアンとジャンマリーがキッチンのガスが点かないと奮闘している。元栓を開けたり閉めたり、スイッチを右に左に回したりマッチで点火を試みている。自分もガスが使えれば便利するかと思ってみんなであれこれ試した結果、やっと点火に成功する。フランス組は大鍋で湯を沸かしてキッチンにあったパスタで夕飯を作った。二人はパスタが大好き。クリスチアンがコンロがあいたよと火が点いたままのコンロを指差すが、取り合えず今は使わないのでノーメルシーだ。

  •  切って皿に盛るだけの夕飯を作ってみる。洋ナシ、トマト、アボガドをカットして皿に盛りベジタリアンみたいな料理が完成。アボガドは味がなかったので塩を振ってみる。アボガドには醤油とわさびが合うのだが、ここでは出来ない相談だ。トマトに塩はとても美味い。洋ナシは甘くて美味。キッチンにコラカオの大きなボトルがあったのでお湯に溶かして飲んでみる。このアルベルゲは食料や調味料がいっぱいあるので楽しい。管理人も受付が済んだらさっさと家に帰ってしまい、二度と戻ってくることはなかったので皆でやりたい放題。キッチンに食事専用のテーブルがなかったのでテーブル・椅子が備わっている隣の空いてるベッドルームを食事用とする。だだっ広いアルベルゲだけど今夜の宿泊者は我々4人だけなのでまるで一軒全部を借り切ったような気分になる。ディミトリは何処に行っちまったんだろう。ここに来れば楽しく過ごせていいのにな。<br /><br />  ジャンマリーの咳が一向に止まないので日本から持参の咳止めを2回分上げてみる。咳止めや色んな飲み薬は一通り携帯しているが、自分では一度も咳止めは飲んだことなくて、欧米の人にやるばかりだ。欧米の巡礼は薬を持ち歩かないのかな?<br /><br /><br /> マドリッドの道17   性悪女のアルベルゲ<br /><br />5月9日 歩き16日目

     切って皿に盛るだけの夕飯を作ってみる。洋ナシ、トマト、アボガドをカットして皿に盛りベジタリアンみたいな料理が完成。アボガドは味がなかったので塩を振ってみる。アボガドには醤油とわさびが合うのだが、ここでは出来ない相談だ。トマトに塩はとても美味い。洋ナシは甘くて美味。キッチンにコラカオの大きなボトルがあったのでお湯に溶かして飲んでみる。このアルベルゲは食料や調味料がいっぱいあるので楽しい。管理人も受付が済んだらさっさと家に帰ってしまい、二度と戻ってくることはなかったので皆でやりたい放題。キッチンに食事専用のテーブルがなかったのでテーブル・椅子が備わっている隣の空いてるベッドルームを食事用とする。だだっ広いアルベルゲだけど今夜の宿泊者は我々4人だけなのでまるで一軒全部を借り切ったような気分になる。ディミトリは何処に行っちまったんだろう。ここに来れば楽しく過ごせていいのにな。

     ジャンマリーの咳が一向に止まないので日本から持参の咳止めを2回分上げてみる。咳止めや色んな飲み薬は一通り携帯しているが、自分では一度も咳止めは飲んだことなくて、欧米の人にやるばかりだ。欧米の巡礼は薬を持ち歩かないのかな?


    マドリッドの道17   性悪女のアルベルゲ

    5月9日 歩き16日目

  •  6:10、キッチンの電子レンジでスープを作り粗末な朝飯。今日も4人でスタートする。最初の村でディミトリと再会する。彼は一昨日のアルベルゲが全滅した町で、ナント、我々4人と同じオスタルに泊まっていたんだって。個室のオスタルはアルベルゲと違って泊まり客同士が顔を合わせる機会がないので気がつかなかったと言うわけだ。みんなあの町ではあの格安オスタルに泊まるんだな。ガイドブックでは有名なオスタルのようだが知らないのは私だけだった。詳しい日本語のガイドブックがあればどんなに助かるか知れないが、そんなの作ってもモロ赤字になるだけなのは素人でも分かる。

     6:10、キッチンの電子レンジでスープを作り粗末な朝飯。今日も4人でスタートする。最初の村でディミトリと再会する。彼は一昨日のアルベルゲが全滅した町で、ナント、我々4人と同じオスタルに泊まっていたんだって。個室のオスタルはアルベルゲと違って泊まり客同士が顔を合わせる機会がないので気がつかなかったと言うわけだ。みんなあの町ではあの格安オスタルに泊まるんだな。ガイドブックでは有名なオスタルのようだが知らないのは私だけだった。詳しい日本語のガイドブックがあればどんなに助かるか知れないが、そんなの作ってもモロ赤字になるだけなのは素人でも分かる。

  •  この村のバルでコラカオ1.2ユーロを飲んで休憩。ジャンマリーの具合が悪く、まだ咳込んでいるのでもう1粒咳止めを上げてみる。また一緒に歩きだしたがフランス組がどんどん遅れて来た。よっぽどでない限り、遅れたのを待ってやったりすると待たれる方が負担になるので3人でずんずん進んでいく。泊まる村が決まっているのでそこでまた合流すればいいだろう。

     この村のバルでコラカオ1.2ユーロを飲んで休憩。ジャンマリーの具合が悪く、まだ咳込んでいるのでもう1粒咳止めを上げてみる。また一緒に歩きだしたがフランス組がどんどん遅れて来た。よっぽどでない限り、遅れたのを待ってやったりすると待たれる方が負担になるので3人でずんずん進んでいく。泊まる村が決まっているのでそこでまた合流すればいいだろう。

  •  7時から歩き始めて目的のアルベルゲがある、サンテルマスカンポスには12時ちょっとに到着。軽快に歩けたけど朝飯がスープだけだったのでスタミナが切れそうだった。ここのアルベルゲは博物館にもなっているらしく入口近くにあった銅像と同じ男の大きな垂れ幕が建物に垂れ下がっていた。でも中に入ると何の展示物も見当たらないので途中でやる気をなくしてしまったのかな。入り口にはチケット販売のブースがちゃんとあるが勿論だれもいない、ただあるだけ。隣のバルが受付になっているのでツマミ付のビール1.3ユーロを飲んでチエックイン。<br /><br /> フランス組もすぐ到着してきたので、バスを利用したらしいとボビーが耳打ちしている。ひそひそと耳打ちするのでカミーノ熟練者のボビーはバス利用が恥ずかしいことと思っているのが分かる。でも、今のジャンマリーは具合が悪いので乗り物利用は仕方がない。と言うよりも最善の選択したと思うよ。体調を悪化させて救急車で運ばれるよりずっと良い。<br /><br /> 管理人さんにスーパーがあるかと聞いてみたが、この村には無いとの返事。残念。でも、もしかしたら何か見つかるんじゃないかと村のメイン道路を歩いていると、昨日と同じフルーツ屋のトラックが止まって、これから商売を始めるところに出くわす。こりゃラッキーだ。大きなジャガイモと玉ねぎにトマト、それに何だか分からないカルビーみたいのを二つかみ程買ってみる。トラックのおっちゃんは昨日の村で私が買ったのを覚えていてくれたな。カルビーみたいのは多分、豚皮を油で揚げたものらしい。美味いけど油ぎとぎとで次第に飽きる。<br />

     7時から歩き始めて目的のアルベルゲがある、サンテルマスカンポスには12時ちょっとに到着。軽快に歩けたけど朝飯がスープだけだったのでスタミナが切れそうだった。ここのアルベルゲは博物館にもなっているらしく入口近くにあった銅像と同じ男の大きな垂れ幕が建物に垂れ下がっていた。でも中に入ると何の展示物も見当たらないので途中でやる気をなくしてしまったのかな。入り口にはチケット販売のブースがちゃんとあるが勿論だれもいない、ただあるだけ。隣のバルが受付になっているのでツマミ付のビール1.3ユーロを飲んでチエックイン。

     フランス組もすぐ到着してきたので、バスを利用したらしいとボビーが耳打ちしている。ひそひそと耳打ちするのでカミーノ熟練者のボビーはバス利用が恥ずかしいことと思っているのが分かる。でも、今のジャンマリーは具合が悪いので乗り物利用は仕方がない。と言うよりも最善の選択したと思うよ。体調を悪化させて救急車で運ばれるよりずっと良い。

     管理人さんにスーパーがあるかと聞いてみたが、この村には無いとの返事。残念。でも、もしかしたら何か見つかるんじゃないかと村のメイン道路を歩いていると、昨日と同じフルーツ屋のトラックが止まって、これから商売を始めるところに出くわす。こりゃラッキーだ。大きなジャガイモと玉ねぎにトマト、それに何だか分からないカルビーみたいのを二つかみ程買ってみる。トラックのおっちゃんは昨日の村で私が買ったのを覚えていてくれたな。カルビーみたいのは多分、豚皮を油で揚げたものらしい。美味いけど油ぎとぎとで次第に飽きる。

  •  キッチンには鍋がなかったがとても小さなフライパンがあったので、これで野菜スープを作ることにする。小さいから3回に分けて作る作戦。2回作って3回目を作ってたらどっかのおばちゃんが突然やって来てキッチンは使っては駄目と言い出した。え、だってアルベルゲのキッチンは巡礼のためにあるんだぜ。使ってはいけないと何処にも書かれてないしドアもロックもされてないと何となく言ってみるがギャーギャー騒ぐだけでヒステリー状態。私のスペイン語がロクなもんじゃないのが分かるとベッドルームの2階に行って文句を垂れてきたらしく、降りてきたクリスチアンが腕を回してぶんなぐっちまえとジェスチャーしている。ディミトリに「普通、巡礼はキッチンを使うんだ」と言ったら「そのとおり」と返してきた。あったりまえだよな。こんなアルベルゲは初めてだ。ババアはその後、キッチンのドアにスペイン語で何か書いて張り紙をしていった。まぁ野菜は全部食べきったので実害はなかったが、なんだここは、こんなアルベルゲは潰れてしまえと思った。<br />

     キッチンには鍋がなかったがとても小さなフライパンがあったので、これで野菜スープを作ることにする。小さいから3回に分けて作る作戦。2回作って3回目を作ってたらどっかのおばちゃんが突然やって来てキッチンは使っては駄目と言い出した。え、だってアルベルゲのキッチンは巡礼のためにあるんだぜ。使ってはいけないと何処にも書かれてないしドアもロックもされてないと何となく言ってみるがギャーギャー騒ぐだけでヒステリー状態。私のスペイン語がロクなもんじゃないのが分かるとベッドルームの2階に行って文句を垂れてきたらしく、降りてきたクリスチアンが腕を回してぶんなぐっちまえとジェスチャーしている。ディミトリに「普通、巡礼はキッチンを使うんだ」と言ったら「そのとおり」と返してきた。あったりまえだよな。こんなアルベルゲは初めてだ。ババアはその後、キッチンのドアにスペイン語で何か書いて張り紙をしていった。まぁ野菜は全部食べきったので実害はなかったが、なんだここは、こんなアルベルゲは潰れてしまえと思った。

  •  ベッドルームには大きなレンガの柱がでーんと真ん中にあって変わった造りだった。この日は我々4人だけなので和気あいあいと過ごすことが出来る。と言うよりマドリッドの道では他の巡礼者とは滅多に一緒になったことがないくらいなので、いつものパターンと言った方が正しい。明日はいよいよサアグンに到着でフランス人の道と合流する。仲良くなったジャンマリーとはサアグンでお別れだ。<br /><br /><br /> マドリッドの道18   とうとうフランス人の道と合流<br /><br />5月10日 歩き17日目<br /> 6時10分、部屋の明かりを点けて全員が起床。朝飯にはトマトとバナナを食べたがフランス組とディミトリはバルの出前朝飯を頼んであった。ばばあが文句を垂れてた食堂には既に用意がしてあったが、それを見てみんなガッカリしている。金額は忘れてしまったが、それくらい粗末な朝食だった。やっぱりこのアルベルゲの管理人はロクなもんじゃないようだ。<br />

     ベッドルームには大きなレンガの柱がでーんと真ん中にあって変わった造りだった。この日は我々4人だけなので和気あいあいと過ごすことが出来る。と言うよりマドリッドの道では他の巡礼者とは滅多に一緒になったことがないくらいなので、いつものパターンと言った方が正しい。明日はいよいよサアグンに到着でフランス人の道と合流する。仲良くなったジャンマリーとはサアグンでお別れだ。


    マドリッドの道18   とうとうフランス人の道と合流

    5月10日 歩き17日目
     6時10分、部屋の明かりを点けて全員が起床。朝飯にはトマトとバナナを食べたがフランス組とディミトリはバルの出前朝飯を頼んであった。ばばあが文句を垂れてた食堂には既に用意がしてあったが、それを見てみんなガッカリしている。金額は忘れてしまったが、それくらい粗末な朝食だった。やっぱりこのアルベルゲの管理人はロクなもんじゃないようだ。

  •  早朝7時のスペインはやっと夜明けだ。全員揃って出発。今日でマドリッドの道を歩き終える。と言ってもそれ以上長い距離を歩くフランス人の道が午後から始まるんだが。ジャンマリーとは最後になるので二人で記念写真を撮ってみる。

     早朝7時のスペインはやっと夜明けだ。全員揃って出発。今日でマドリッドの道を歩き終える。と言ってもそれ以上長い距離を歩くフランス人の道が午後から始まるんだが。ジャンマリーとは最後になるので二人で記念写真を撮ってみる。

  •  分岐が現れたらディミトリが「ここからサアグンへ行く道と何とかに行く道とに分かれる」と言っている。サアグンまでまだ大分あるが、フランス人の道と合流するにはそのずっと手前から分岐になるのだ。右へ行くとサアグン、左へ行った方がサンチャゴまでの距離は短いが、ジャンマリーがサアグンで終わりにするのでサアグン方面に行きたいな。ほかの人もそう思ったのか、全員がサアグンへ向けて歩き出した。

     分岐が現れたらディミトリが「ここからサアグンへ行く道と何とかに行く道とに分かれる」と言っている。サアグンまでまだ大分あるが、フランス人の道と合流するにはそのずっと手前から分岐になるのだ。右へ行くとサアグン、左へ行った方がサンチャゴまでの距離は短いが、ジャンマリーがサアグンで終わりにするのでサアグン方面に行きたいな。ほかの人もそう思ったのか、全員がサアグンへ向けて歩き出した。

  •  最初の村にはバルがなかったが、道端に健康器具が設置してある公園があったのでみんなで休憩がてら寄っていく。色んな運動するための器具があるので、みんなで試してみる。とても楽しい。私がやってる所をディミトリが撮ってくれて、すぐメールで送ってくれた。インターネット便利過ぎ。私のタブレットはWi-Fiがないとメールもネットも出来ないのですぐ写真を送って上げることは出来ないが、ディミトリやボビーには日本に帰ってから送ってあげよう。<br /><br /> スペインにはこういう健康公園みたいのが時々あるのでそういうお国柄のようだ。こんなところまで来るか!?と言うほど町や村から離れた所まで散歩やジョギングに来ている人も良く見かけるし、みんな健康には気を使っているようだ。<br /><br /> ジャンマリーが歩きながらやたらと「マウッ、マウッ」と叫んでいるのでフランス語かと思い、フランス語と英語がネイティブのディミトリに「英語でマウッて何だ?」と聞いたらスペインのビール「 Mahou 」のことだった。暑くなったので冷たいビールが飲みたいらしい。

     最初の村にはバルがなかったが、道端に健康器具が設置してある公園があったのでみんなで休憩がてら寄っていく。色んな運動するための器具があるので、みんなで試してみる。とても楽しい。私がやってる所をディミトリが撮ってくれて、すぐメールで送ってくれた。インターネット便利過ぎ。私のタブレットはWi-Fiがないとメールもネットも出来ないのですぐ写真を送って上げることは出来ないが、ディミトリやボビーには日本に帰ってから送ってあげよう。

     スペインにはこういう健康公園みたいのが時々あるのでそういうお国柄のようだ。こんなところまで来るか!?と言うほど町や村から離れた所まで散歩やジョギングに来ている人も良く見かけるし、みんな健康には気を使っているようだ。

     ジャンマリーが歩きながらやたらと「マウッ、マウッ」と叫んでいるのでフランス語かと思い、フランス語と英語がネイティブのディミトリに「英語でマウッて何だ?」と聞いたらスペインのビール「 Mahou 」のことだった。暑くなったので冷たいビールが飲みたいらしい。

  •  写真はベンチのあるミニ公園で休んでいる所だが、何をふざけあっていたのか記憶が定かでないが、でも、ポーズを見るとダンスをしていたようだ。ジャンマリーは良くスマホからユーチューブの音楽を流していたので皆が踊り出したようだ。振り返ってみると今回85日間のなかで、この連中と一緒に歩いた日々が一番楽しかった。こんな旅を4年で300日以上もやっているので「あとでこの日々を振り返るとキラキラと輝く掛けがえのない時間と思うんだよな」と先取りみたいに感じるときがある。帰って来て思い返すとそのとおりだと確認できてしまう。これこそが私がサンチャゴ巡礼に感じる一番の魅力なのかも知れない。

     写真はベンチのあるミニ公園で休んでいる所だが、何をふざけあっていたのか記憶が定かでないが、でも、ポーズを見るとダンスをしていたようだ。ジャンマリーは良くスマホからユーチューブの音楽を流していたので皆が踊り出したようだ。振り返ってみると今回85日間のなかで、この連中と一緒に歩いた日々が一番楽しかった。こんな旅を4年で300日以上もやっているので「あとでこの日々を振り返るとキラキラと輝く掛けがえのない時間と思うんだよな」と先取りみたいに感じるときがある。帰って来て思い返すとそのとおりだと確認できてしまう。これこそが私がサンチャゴ巡礼に感じる一番の魅力なのかも知れない。

  •  次の村には城があったが、みんなはバルに寄るのが目的なので城には入らなくて離れた所から写真を撮るだけのようだ。バルではいつものようにコラカオと言った積もりなのだが何故か小さなカップでコーヒーが出てきた。面倒なので出されたものを飲むことにする。私とボビー以外の3人はボカディージョを食べだしたが私とボビーはいつも倹約してるので食べない。何も考えることなしに皆の後を付いてきたが、この村は巡礼路からは外れていた。食べ終わったらまた分かれ道まで戻りだしたのでやっとバルだけのために寄ったのかと気づいた。

     次の村には城があったが、みんなはバルに寄るのが目的なので城には入らなくて離れた所から写真を撮るだけのようだ。バルではいつものようにコラカオと言った積もりなのだが何故か小さなカップでコーヒーが出てきた。面倒なので出されたものを飲むことにする。私とボビー以外の3人はボカディージョを食べだしたが私とボビーはいつも倹約してるので食べない。何も考えることなしに皆の後を付いてきたが、この村は巡礼路からは外れていた。食べ終わったらまた分かれ道まで戻りだしたのでやっとバルだけのために寄ったのかと気づいた。

  •  12時ころサアグンの町が見えてきた。フランス組は今日はアルベルゲでなくオスタルに泊まるそうだ。最後なので少し贅沢をするのかな。ディミトリは公営アルベルゲと思っていたが、聞いてみたらオスタルを予約してあるそうだ。私は懐かしさから3年前に泊まった公営に泊まりたかったが、ボビーが数キロ歩くと小さな公営アルベルゲがあるからサアグンは通り越すと言っているので、ちょっと残念だが付き合うことにする。ディミトリとはまたすぐ会えると思ってたので、いつものようにバイバイもせずに分かれたが、ディミトリと会うのはこれが最後になってしまった。ジャンマリーとはハグしてお別れする。時間が早いのでオスタルに入る前に一杯やるらしく、クリスチアンと一緒にバルに向かって行った。クリスチアンはサンチャゴ迄行くと聞いていたが、これ以降会うことはなかった。<br /><br /><br />フランス人の道1<br /> ここからはフランス人の道だ。巡礼銀座のフランス人の道なので、もっとずっと巡礼が歩いているかと思ったが、午後歩く人が少ないらしく予想に反してぽつんぽつんしか居なかった。その中で日本人ぽい夫婦連れがいたので声を掛けたら韓国の人だった。ボビーもフランス人の道は歩いているので、早速「この橋は覚えている」と言いだした。でも私はさっぱり記憶になかったな。

     12時ころサアグンの町が見えてきた。フランス組は今日はアルベルゲでなくオスタルに泊まるそうだ。最後なので少し贅沢をするのかな。ディミトリは公営アルベルゲと思っていたが、聞いてみたらオスタルを予約してあるそうだ。私は懐かしさから3年前に泊まった公営に泊まりたかったが、ボビーが数キロ歩くと小さな公営アルベルゲがあるからサアグンは通り越すと言っているので、ちょっと残念だが付き合うことにする。ディミトリとはまたすぐ会えると思ってたので、いつものようにバイバイもせずに分かれたが、ディミトリと会うのはこれが最後になってしまった。ジャンマリーとはハグしてお別れする。時間が早いのでオスタルに入る前に一杯やるらしく、クリスチアンと一緒にバルに向かって行った。クリスチアンはサンチャゴ迄行くと聞いていたが、これ以降会うことはなかった。


    フランス人の道1
     ここからはフランス人の道だ。巡礼銀座のフランス人の道なので、もっとずっと巡礼が歩いているかと思ったが、午後歩く人が少ないらしく予想に反してぽつんぽつんしか居なかった。その中で日本人ぽい夫婦連れがいたので声を掛けたら韓国の人だった。ボビーもフランス人の道は歩いているので、早速「この橋は覚えている」と言いだした。でも私はさっぱり記憶になかったな。

  •  日本で計画を練っているときから3年前に泊まったサアグンのアルベルゲに泊まろうと思っていた。アルベルゲのキッチンでスパゲッティを作って食べようとしたら韓国人の親子に一緒に食べようと招待されたり、その時に利用したスーパーで買い物するのを楽しみにしていたので、サアグンの終わりを示す赤い斜線の入った看板を見たら、サアグン泊まれなかったなと少し残念な気持ちになる。でもボビーとの友情の方が大事だから仕方ない。

     日本で計画を練っているときから3年前に泊まったサアグンのアルベルゲに泊まろうと思っていた。アルベルゲのキッチンでスパゲッティを作って食べようとしたら韓国人の親子に一緒に食べようと招待されたり、その時に利用したスーパーで買い物するのを楽しみにしていたので、サアグンの終わりを示す赤い斜線の入った看板を見たら、サアグン泊まれなかったなと少し残念な気持ちになる。でもボビーとの友情の方が大事だから仕方ない。

  •  1時半、ボビーと次の村カルサダ・デル・コトに到着。村の通りに昔風の帽子とマントを羽織って長い木の杖を持った男が歩いていた。なんのコスプレだよと思ったが、この男がアルベルゲの管理人だった。チェックインしてから珍しいので写真を撮らせてもらう。コスプレするような人は写真を撮らせてと言うと間違いなく喜ぶ。写真写りが良いようにせっせとマントを整えている。はいチーズ。

     1時半、ボビーと次の村カルサダ・デル・コトに到着。村の通りに昔風の帽子とマントを羽織って長い木の杖を持った男が歩いていた。なんのコスプレだよと思ったが、この男がアルベルゲの管理人だった。チェックインしてから珍しいので写真を撮らせてもらう。コスプレするような人は写真を撮らせてと言うと間違いなく喜ぶ。写真写りが良いようにせっせとマントを整えている。はいチーズ。

  •  手前のサアグンには大きな公営アルベルゲが2軒もあるし私営も何軒もある。サアグンは有名な町なので殆どの巡礼はサアグンに泊まるだろうとの予想どおり、ここまで来る人は少なそうだ。でも先着が二人いた。オーストリアからのつるぴか兄弟で、兄の方は足を怪我してるようだ。大きなベッドルームはご覧のようにガラガラだがサアグンの公営は2段ベッドの上まで使っていることだろう。<br /><br />※お役立ち情報<br />  まぁ誰でも気づくことだと思うけど、大きな町の公営アルベルゲは巡礼が集中します。その隣の小さな村にある公営アルベルゲはその煽りをくらってガラガラなのは良くある話です。静かなのが好きな人には狙い目です。もっと言うと、巨大公営アルベルゲのオスピタレロは沢山の巡礼をさばくのに忙しいため事務的で面白みがないけど小さいアルベルゲのオスピタレロはフレンドリーで親切だったりします。

     手前のサアグンには大きな公営アルベルゲが2軒もあるし私営も何軒もある。サアグンは有名な町なので殆どの巡礼はサアグンに泊まるだろうとの予想どおり、ここまで来る人は少なそうだ。でも先着が二人いた。オーストリアからのつるぴか兄弟で、兄の方は足を怪我してるようだ。大きなベッドルームはご覧のようにガラガラだがサアグンの公営は2段ベッドの上まで使っていることだろう。

    ※お役立ち情報
     まぁ誰でも気づくことだと思うけど、大きな町の公営アルベルゲは巡礼が集中します。その隣の小さな村にある公営アルベルゲはその煽りをくらってガラガラなのは良くある話です。静かなのが好きな人には狙い目です。もっと言うと、巨大公営アルベルゲのオスピタレロは沢山の巡礼をさばくのに忙しいため事務的で面白みがないけど小さいアルベルゲのオスピタレロはフレンドリーで親切だったりします。

  •  チェックインしてここはドナティーボなので二人共5ユーロ札を貯金箱に入れる。朝食が付いてるそうなので5ユーロじゃ安いと思うが、次は10ユーロ札なので朝食に5ユーロは出せないから結局5ユーロ。シエスタの2時が迫っているので取り合えず買い物に行く。オスピタレロに聞いてみると、この村には店はないそうだ。でも近くのバルで簡単な食べ物は買えると言うので行ってみよう。バル付属のティエンダの品揃えは大体ロクなもんじゃないのが相場だが、ここんちはそこそこの品揃えだった。枚数を言って塊を切ってもらうチーズと生ハム、トマト、1リットルビール、ヨーグルト4、カステラ2で8.74ユーロと大目に買っておく。明日朝は朝食が出るそうだが、どうせ当てにならないだろうと大量に買い込む。ビールを冷凍庫に入れてからシャワーと洗濯。物干しは建物の裏で陽がよく当たっているのですぐ乾いてくれそうだ。<br /><br />  3時40にソロのフランスおばちゃんが到着してきたのでジャンマリー達の写真を見せたる。まぁ写真を見ても顔にフランス人とは書いてないけど、話のとっかかりとして。オスピタレロのおっちゃんがコーヒーをいれてフランスおばちゃんにサービスし出したのでキッチンのコーヒーは飲んでいいのかと気付いて自分もご相伴にあずかる。おっちゃんは小さな木片を繋ぎ合わせて何やら一生懸命に工作をしている。今まで作った作品がアルベルゲの中に展示してあるのでお愛想で褒めておく。結局、この大きなアルベルゲに泊まったのはたった5人だけだった。

     チェックインしてここはドナティーボなので二人共5ユーロ札を貯金箱に入れる。朝食が付いてるそうなので5ユーロじゃ安いと思うが、次は10ユーロ札なので朝食に5ユーロは出せないから結局5ユーロ。シエスタの2時が迫っているので取り合えず買い物に行く。オスピタレロに聞いてみると、この村には店はないそうだ。でも近くのバルで簡単な食べ物は買えると言うので行ってみよう。バル付属のティエンダの品揃えは大体ロクなもんじゃないのが相場だが、ここんちはそこそこの品揃えだった。枚数を言って塊を切ってもらうチーズと生ハム、トマト、1リットルビール、ヨーグルト4、カステラ2で8.74ユーロと大目に買っておく。明日朝は朝食が出るそうだが、どうせ当てにならないだろうと大量に買い込む。ビールを冷凍庫に入れてからシャワーと洗濯。物干しは建物の裏で陽がよく当たっているのですぐ乾いてくれそうだ。

     3時40にソロのフランスおばちゃんが到着してきたのでジャンマリー達の写真を見せたる。まぁ写真を見ても顔にフランス人とは書いてないけど、話のとっかかりとして。オスピタレロのおっちゃんがコーヒーをいれてフランスおばちゃんにサービスし出したのでキッチンのコーヒーは飲んでいいのかと気付いて自分もご相伴にあずかる。おっちゃんは小さな木片を繋ぎ合わせて何やら一生懸命に工作をしている。今まで作った作品がアルベルゲの中に展示してあるのでお愛想で褒めておく。結局、この大きなアルベルゲに泊まったのはたった5人だけだった。

  •  さっき買い物したバルで暇つぶしにネットをしてこよう。途中のこんまいサッカーグラウンドで一人の少年が遊んでいたので構ったところ、調度いい遊び相手が現れたと思ったのか、やけに気に入られてしまった。私が言葉が通じない外国人と言う意識は微塵も感じられず普通に近所の友達のように接している。子供の世界に言葉は必要ないのだと感じた。まず少年が攻撃側で私はゴールキーパーらしい。それが済むと今度は攻守交替で遊び相手をさせられる。小さな村だから同じくらいの遊び相手がいないのかな。それも可愛そうだ。昔見た映画「穢れなき悪戯」を思い出した。捨て子だったマルセリーノは修道院の大人ばかりの世界で育てられて同年代の友達がいない。話で聞いただけの会ったこともない少年を架空の友達として一緒に遊ぶと言う話が挟まれていた映画だった。あれも同じスペインが舞台だったな。ひとしきり遊んでやってからバルに行ったら、この子も付いてきてバルの中に入ってきた、どうやらここんちの子供らしい。白ワイン1ユーロを頼みずっとネットをさせてもらう。<br /><br /><br /> フランス人の道2   ハムのおばちゃん<br /><br />5月11日 歩き18日目<br />  6時45分起床。フランス人の道に合流して2日目だ。すでにキッチンのテーブルには朝食の用意が出来ていた。果物やハム・チーズこそないがパンと飲み物、マーガリンにジャムは沢山あるので期待以上だ。歩くためのエネルギー補給だからといっぱい食べさせて貰う。さっさと食べ終えたボビーが一緒に出発したいようだが、ゆっくりスタートしたい私は先に行ってもらい、自分は7時35にスタートする。<br />

     さっき買い物したバルで暇つぶしにネットをしてこよう。途中のこんまいサッカーグラウンドで一人の少年が遊んでいたので構ったところ、調度いい遊び相手が現れたと思ったのか、やけに気に入られてしまった。私が言葉が通じない外国人と言う意識は微塵も感じられず普通に近所の友達のように接している。子供の世界に言葉は必要ないのだと感じた。まず少年が攻撃側で私はゴールキーパーらしい。それが済むと今度は攻守交替で遊び相手をさせられる。小さな村だから同じくらいの遊び相手がいないのかな。それも可愛そうだ。昔見た映画「穢れなき悪戯」を思い出した。捨て子だったマルセリーノは修道院の大人ばかりの世界で育てられて同年代の友達がいない。話で聞いただけの会ったこともない少年を架空の友達として一緒に遊ぶと言う話が挟まれていた映画だった。あれも同じスペインが舞台だったな。ひとしきり遊んでやってからバルに行ったら、この子も付いてきてバルの中に入ってきた、どうやらここんちの子供らしい。白ワイン1ユーロを頼みずっとネットをさせてもらう。


    フランス人の道2   ハムのおばちゃん

    5月11日 歩き18日目
     6時45分起床。フランス人の道に合流して2日目だ。すでにキッチンのテーブルには朝食の用意が出来ていた。果物やハム・チーズこそないがパンと飲み物、マーガリンにジャムは沢山あるので期待以上だ。歩くためのエネルギー補給だからといっぱい食べさせて貰う。さっさと食べ終えたボビーが一緒に出発したいようだが、ゆっくりスタートしたい私は先に行ってもらい、自分は7時35にスタートする。

  •  フランス人の道はこの先、十数日後に通過する町で北の道とプリミティボの道の2本と合流する。北の道はアルスアで、プリミティボの道はメリデで合流だ。どちらも一昨年、昨年で合流後に歩いたことがあるが、今回はフランス人の道を Sahagún から Santiago 迄の369kmを歩くので、この辺りは3年ぶりだ。もっと記憶しているかと思ったがさっぱり覚えていなかった。1時間歩いたところで草原の中にポツンと教会があって、やっと覚えている場所が現れたので写真を撮っておく。ここのベンチで靴まで脱いで一休みしてからまた歩き出す。長めに休む場合はなるべく靴から靴下まで脱いで足を乾かすようにした方が身のためだ。面倒でもやった方が吉。<br /><br /> 10時半、エルブルゴラネロ村に入った。ここで私よりずっと早く出発していたオーストラリアのつるぴか兄弟に追いつく。兄が足を痛めているのでやっぱりかなり歩くのが遅い。足が良くないのでまだ10時半だけどこの村のアルベルゲに泊まるそうだ。日程に余裕があるなら無理しない方がいいよ。<br /><br /> 3年前に泊まった村だが、その時は巡礼路を見失い少し迷ってアルベルゲに到着したことがあった。でも今回は巡礼路通りに歩いたら公営アルベルゲの前に出たので、前は単純に矢印を見落としただけだったようだ。3年前はアルベルゲのオープン待ち時間に近くのティエンダでビールを買って飲んだことがあって、この店で初めて塊の生ハムをスライスする現場に出会えたのに感激して、その様子をカメラに撮らせてもらったことがあった。そのティエンダで今日はヨーグルト2とKASのオレンジジュースを買い求める。(KASはファンタとそっくりの炭酸ジュースでとても美味い)。

     フランス人の道はこの先、十数日後に通過する町で北の道とプリミティボの道の2本と合流する。北の道はアルスアで、プリミティボの道はメリデで合流だ。どちらも一昨年、昨年で合流後に歩いたことがあるが、今回はフランス人の道を Sahagún から Santiago 迄の369kmを歩くので、この辺りは3年ぶりだ。もっと記憶しているかと思ったがさっぱり覚えていなかった。1時間歩いたところで草原の中にポツンと教会があって、やっと覚えている場所が現れたので写真を撮っておく。ここのベンチで靴まで脱いで一休みしてからまた歩き出す。長めに休む場合はなるべく靴から靴下まで脱いで足を乾かすようにした方が身のためだ。面倒でもやった方が吉。

     10時半、エルブルゴラネロ村に入った。ここで私よりずっと早く出発していたオーストラリアのつるぴか兄弟に追いつく。兄が足を痛めているのでやっぱりかなり歩くのが遅い。足が良くないのでまだ10時半だけどこの村のアルベルゲに泊まるそうだ。日程に余裕があるなら無理しない方がいいよ。

     3年前に泊まった村だが、その時は巡礼路を見失い少し迷ってアルベルゲに到着したことがあった。でも今回は巡礼路通りに歩いたら公営アルベルゲの前に出たので、前は単純に矢印を見落としただけだったようだ。3年前はアルベルゲのオープン待ち時間に近くのティエンダでビールを買って飲んだことがあって、この店で初めて塊の生ハムをスライスする現場に出会えたのに感激して、その様子をカメラに撮らせてもらったことがあった。そのティエンダで今日はヨーグルト2とKASのオレンジジュースを買い求める。(KASはファンタとそっくりの炭酸ジュースでとても美味い)。

  •  そうだ!と思いついて、店の外に立てかけておいたバックパックからカメラを取り出して「4年前に生ハムを切っている所を写真に撮った」と身振り手振りで伝えてみたら、首を縦に振って「覚えているよ」というポーズをしてくれたので嬉しくなった。そんなことをお願いする巡礼も珍しいんだろう。今回も写真をお願いすると気持ちよくオーケーしてもらえる。でも4年前でなくて考えたら3年前だったな。

     そうだ!と思いついて、店の外に立てかけておいたバックパックからカメラを取り出して「4年前に生ハムを切っている所を写真に撮った」と身振り手振りで伝えてみたら、首を縦に振って「覚えているよ」というポーズをしてくれたので嬉しくなった。そんなことをお願いする巡礼も珍しいんだろう。今回も写真をお願いすると気持ちよくオーケーしてもらえる。でも4年前でなくて考えたら3年前だったな。

  •  ヨーグルトとジュースは店の前にあるベンチに座って食べさせて貰うことにする。少し長めに休憩するときは、いつも靴下まで脱いで足を乾かすことにしている。肉刺防止にどのくらいの効果があるかは分からないが、転ばぬ先の杖は大事。コーラもファンタもバルで飲むと1.5ユーロほど取られるが、店で買えば3分の1で済んでしまうので良いタイミングで店があると嬉しくなる。さて出発しようかと公営アルベルゲの方を見たら、足を痛めた兄弟の他にもう数人の巡礼がオープンを待っていた。多分1時にオープンだから、まだ2時間は待つだろな。<br /><br /> まっすぐで平らで物凄く退屈な道を歩き続ける。20数人の巡礼をブッコ抜いて1時半、Reliegos 村に到着。沢山の巡礼がバルのテラス席にたむろしている前を通って今晩の宿、公営アルベルゲに到着。小さな村だけどバルも私営アルベルゲも複数あって、まさに巡礼によって成り立っているような村だ。公営アルベルゲのおっちゃんオスピタレロはとてもフレンドリーだったので和風マリアカードを進呈する。今まで泊まった日本人の書き込みノートを盛んに見せてくれる。その中にブログで読んだことがある aya という女の子のコメントを見つけたので写真を撮ってみるが本人かどうかは分からない。<br /><br /> シエスタの時間が迫っているので、おっちゃんに店の場所を教えて貰い買い物に出かけていく。1リットルビール、トマト、小さなパンと大きなクロワッサン、16Pチーズと生ハムを5枚切って貰って9.14ユーロ。毎日同じような物を買っているので大よその値段は分かっている。今回はちょっとボラレタ気がするな。もやもやもや。<br />

     ヨーグルトとジュースは店の前にあるベンチに座って食べさせて貰うことにする。少し長めに休憩するときは、いつも靴下まで脱いで足を乾かすことにしている。肉刺防止にどのくらいの効果があるかは分からないが、転ばぬ先の杖は大事。コーラもファンタもバルで飲むと1.5ユーロほど取られるが、店で買えば3分の1で済んでしまうので良いタイミングで店があると嬉しくなる。さて出発しようかと公営アルベルゲの方を見たら、足を痛めた兄弟の他にもう数人の巡礼がオープンを待っていた。多分1時にオープンだから、まだ2時間は待つだろな。

     まっすぐで平らで物凄く退屈な道を歩き続ける。20数人の巡礼をブッコ抜いて1時半、Reliegos 村に到着。沢山の巡礼がバルのテラス席にたむろしている前を通って今晩の宿、公営アルベルゲに到着。小さな村だけどバルも私営アルベルゲも複数あって、まさに巡礼によって成り立っているような村だ。公営アルベルゲのおっちゃんオスピタレロはとてもフレンドリーだったので和風マリアカードを進呈する。今まで泊まった日本人の書き込みノートを盛んに見せてくれる。その中にブログで読んだことがある aya という女の子のコメントを見つけたので写真を撮ってみるが本人かどうかは分からない。

     シエスタの時間が迫っているので、おっちゃんに店の場所を教えて貰い買い物に出かけていく。1リットルビール、トマト、小さなパンと大きなクロワッサン、16Pチーズと生ハムを5枚切って貰って9.14ユーロ。毎日同じような物を買っているので大よその値段は分かっている。今回はちょっとボラレタ気がするな。もやもやもや。

  •  シャワー、洗濯してから2階のキッチンで一人宴会の始まり。毎度のことながら一日で最良の時間だ。塊をスライスして貰う生ハムはパックしてある生ハムよりコクがある気がする。その代わりに一番外側は硬くなってしまって食べられない。まぁこれが自然なんだろう。一昨日買った豚の皮揚げが飽きているのでまだ持ち歩いている。でも勿体ないので正しい節約旅行者の私は捨てない。<br /><br /> この村に泊まると言ってたボビーが来ていないな。早く到着したので次の村まで進んでしまったかな?まぁまたすぐ会えるだろうからどっちでもいいが。でも3時になったらやってきた。どこで何をして遅れたんだろう。ヒゲや頭を剃っていたような事を言ってるな。ボビーも安い公営に泊まるのかと思ってたが近くの私営にチェックインしたそうだ。代わりに昨日のアルベルゲで一緒だったフランスおばちゃんがやって来た。ここはABとベッドルームがあるが、男女別にはしないで取り合えずBから一杯にするようだ。<br /><br /> 最初にチェックインしていたドイツの巨漢が盛んに咳き込んで止まないでいる。メタボだからイビキもかきそうだ。咳とイビキじゃ夜はうるさそうだな。気の毒でもあるし、持ってる咳止めを上げたら何も言わずに手にとって口に含んだ。その後も何も言わないのでよっぽど無口のようだ。まぁ色んなのがいるわいな。薬は一発で効いたようだ。私は毎回の巡礼に咳止めを持参しているが、自分は使ったことないけど欧米の人には何度も上げている。今年のジャンマリー以外は一発で効くことが多いので、薬を普段飲まない人には良く効くと言うのを思い出した。

     シャワー、洗濯してから2階のキッチンで一人宴会の始まり。毎度のことながら一日で最良の時間だ。塊をスライスして貰う生ハムはパックしてある生ハムよりコクがある気がする。その代わりに一番外側は硬くなってしまって食べられない。まぁこれが自然なんだろう。一昨日買った豚の皮揚げが飽きているのでまだ持ち歩いている。でも勿体ないので正しい節約旅行者の私は捨てない。

     この村に泊まると言ってたボビーが来ていないな。早く到着したので次の村まで進んでしまったかな?まぁまたすぐ会えるだろうからどっちでもいいが。でも3時になったらやってきた。どこで何をして遅れたんだろう。ヒゲや頭を剃っていたような事を言ってるな。ボビーも安い公営に泊まるのかと思ってたが近くの私営にチェックインしたそうだ。代わりに昨日のアルベルゲで一緒だったフランスおばちゃんがやって来た。ここはABとベッドルームがあるが、男女別にはしないで取り合えずBから一杯にするようだ。

     最初にチェックインしていたドイツの巨漢が盛んに咳き込んで止まないでいる。メタボだからイビキもかきそうだ。咳とイビキじゃ夜はうるさそうだな。気の毒でもあるし、持ってる咳止めを上げたら何も言わずに手にとって口に含んだ。その後も何も言わないのでよっぽど無口のようだ。まぁ色んなのがいるわいな。薬は一発で効いたようだ。私は毎回の巡礼に咳止めを持参しているが、自分は使ったことないけど欧米の人には何度も上げている。今年のジャンマリー以外は一発で効くことが多いので、薬を普段飲まない人には良く効くと言うのを思い出した。

  •  近くにいたメガネの女の子に話しかけたらとてもフレンドリー。その友達の大柄女性もフレンドリーで二人とも英語をよく話せるので楽しく交流できる。と言っても私の英語は片言なので難しい話はできないが、わいわいやってるだけで楽しい。小柄なメガネちゃんはマリアナで大柄の方がイレーネ、二人ともイタリアのお嬢さんだった。イレーネはフェイスブックをやってるのですぐ友達つながりになった。日本に来たこともあるそうで、そこでも話が盛り上がる。「キョート、トーキョー、ヒロシマ」とか片言での交流だが楽しい。相撲を見たり富士山にも上ったそうだ。私は日本人なのに相撲なんか直接見たことないよ。<br /><br />  公営アルベルゲなのでご多分に漏れずWi-Fiがない。昨日もWi-Fiがなかったのでネットがしたくて近くのバルに出かけていく。ここに日本語を喋る韓国のおばちゃんがやって来た。ありがたや、20日振りに日本語で会話できる。何故か韓国の人で日本語を喋れる人がたまにいるのは何でだろう?<br /><br />  マドリッドの道では最初の9日間はたった一人で歩き続け、サアグンに着くまでの17日間で出会った巡礼は全部で10人にも満たなかった。でも今日フランス人の道に居た巡礼は軽く60人を超えただろう。どのくらいマドリッドの道がマイナーだかこれで分かって貰えると思う。マドリッドの道を考えている人は良く考えた方がいいですよ。<br /><br />  <br /> フランス人の道3   大都市レオン<br /><br />5月12日 歩き19日目<br />  5時半に起床。まだ誰も起きてこない。大きなキッチンに移動してコーヒー、クロワッサン、ミニロシアケーキにヨーグルト3個を食べて朝飯とする。時間がたっぷりあるのでワセリンをたっぷり塗ってのんびりと出発準備をする。今日は大都市レオンに到達する。昨日、ボビーはレオンを6km通り過ぎた小さい町のアルベルゲに泊まるのを提案していたが、レオンまで27kmもあるんだからレオンでいいや。<br /><br /> まだ薄暗い7時に出発する。強風が横から吹き付けていてとても寒い。軍手を出したかったがバックパックの一番底に入れたのを思い出して諦める。合羽の袖の中になるべく手を引っ込めて、フードも被ってひたすら歩き続ける。暖かいのが飲みたいなと思っていたら、しばらく歩いた先にバルを発見し暖かいコラカオで体を温めることが出来る。兄ちゃんは親切だったが1.5ユーロと少し高めだった。レオンが近いからかな?ここんちのWi-Fiを使ってメールのチェックをしておく。休んでいる前を何人もの巡礼が通り過ぎていくがマドリッドの道みたいに全員がフレンドリーと言う訳ではなかった。

     近くにいたメガネの女の子に話しかけたらとてもフレンドリー。その友達の大柄女性もフレンドリーで二人とも英語をよく話せるので楽しく交流できる。と言っても私の英語は片言なので難しい話はできないが、わいわいやってるだけで楽しい。小柄なメガネちゃんはマリアナで大柄の方がイレーネ、二人ともイタリアのお嬢さんだった。イレーネはフェイスブックをやってるのですぐ友達つながりになった。日本に来たこともあるそうで、そこでも話が盛り上がる。「キョート、トーキョー、ヒロシマ」とか片言での交流だが楽しい。相撲を見たり富士山にも上ったそうだ。私は日本人なのに相撲なんか直接見たことないよ。

     公営アルベルゲなのでご多分に漏れずWi-Fiがない。昨日もWi-Fiがなかったのでネットがしたくて近くのバルに出かけていく。ここに日本語を喋る韓国のおばちゃんがやって来た。ありがたや、20日振りに日本語で会話できる。何故か韓国の人で日本語を喋れる人がたまにいるのは何でだろう?

     マドリッドの道では最初の9日間はたった一人で歩き続け、サアグンに着くまでの17日間で出会った巡礼は全部で10人にも満たなかった。でも今日フランス人の道に居た巡礼は軽く60人を超えただろう。どのくらいマドリッドの道がマイナーだかこれで分かって貰えると思う。マドリッドの道を考えている人は良く考えた方がいいですよ。


    フランス人の道3   大都市レオン

    5月12日 歩き19日目
     5時半に起床。まだ誰も起きてこない。大きなキッチンに移動してコーヒー、クロワッサン、ミニロシアケーキにヨーグルト3個を食べて朝飯とする。時間がたっぷりあるのでワセリンをたっぷり塗ってのんびりと出発準備をする。今日は大都市レオンに到達する。昨日、ボビーはレオンを6km通り過ぎた小さい町のアルベルゲに泊まるのを提案していたが、レオンまで27kmもあるんだからレオンでいいや。

     まだ薄暗い7時に出発する。強風が横から吹き付けていてとても寒い。軍手を出したかったがバックパックの一番底に入れたのを思い出して諦める。合羽の袖の中になるべく手を引っ込めて、フードも被ってひたすら歩き続ける。暖かいのが飲みたいなと思っていたら、しばらく歩いた先にバルを発見し暖かいコラカオで体を温めることが出来る。兄ちゃんは親切だったが1.5ユーロと少し高めだった。レオンが近いからかな?ここんちのWi-Fiを使ってメールのチェックをしておく。休んでいる前を何人もの巡礼が通り過ぎていくがマドリッドの道みたいに全員がフレンドリーと言う訳ではなかった。

  •  Mansilla de las Mulas に入ったら人のブログで良く見かける「もうぐったり」の石像があった。ここだったのか。3年前にも見たはずだけど百パーセント忘れていたよ。もっと大きな町、レオンなんかにあるものと思い込んでいた。<br /><br /> そろそろレオンが近くなってきた上り坂でフーフー言ってた婆ちゃん二人に話しかけてみる。見たところ70台半ばに見えて、メタボの方はかなりバテているようだ。二人はイタリアからやって来た姉妹だった。イタリア人と分かると必ず「ピアッチェーレ(はじめまして)」のイタリア語を言ってみる。昨年仕入れたイタリア語だが、これを言うと全員が嬉しそうな顔をしてくれる魔法の言葉だ。イタリア人はだいたい陽気なので言葉は通じなくても楽しい。それとイタリア人あるあるで、相手がイタリア語を話せないと知っててもべらべらとイタリア語で喋り続ける。この二人もそうだった。もうイタリア人100%のあるあるだ。

     Mansilla de las Mulas に入ったら人のブログで良く見かける「もうぐったり」の石像があった。ここだったのか。3年前にも見たはずだけど百パーセント忘れていたよ。もっと大きな町、レオンなんかにあるものと思い込んでいた。

     そろそろレオンが近くなってきた上り坂でフーフー言ってた婆ちゃん二人に話しかけてみる。見たところ70台半ばに見えて、メタボの方はかなりバテているようだ。二人はイタリアからやって来た姉妹だった。イタリア人と分かると必ず「ピアッチェーレ(はじめまして)」のイタリア語を言ってみる。昨年仕入れたイタリア語だが、これを言うと全員が嬉しそうな顔をしてくれる魔法の言葉だ。イタリア人はだいたい陽気なので言葉は通じなくても楽しい。それとイタリア人あるあるで、相手がイタリア語を話せないと知っててもべらべらとイタリア語で喋り続ける。この二人もそうだった。もうイタリア人100%のあるあるだ。

  •  坂を下って行くと特徴のある青い大きな陸橋が現れてきた。おー、レオン手前の大陸橋だ。あれ、でも今日は陸橋の入り口に幅広の赤白テープが幾重にも巻きつけてあって進入禁止になっている。張り紙もしてあったので巡礼路が変更になったことが分かる。へーと立ち止まっているとさっきの姉妹もやってきて、また陽気に何か言っているが状況から何を言っているのか何となく想像がつく。60代に見える元気な妹の方は両手をパタパタと羽ばたく真似をしながらやって来た、どこまで陽気なんだ。まぁ仕方ないので矢印にしたがって歩き出す。新しい巡礼路はレオンの町へは直接向かわないでぐんぐんと山の方を目指していたが、しばらく行くと左方向へ曲がる道があって、ここから急坂を下ってレオンに入っていくようだ。まぁ矢印はちゃんと続いているので迷うこともない。<br />

     坂を下って行くと特徴のある青い大きな陸橋が現れてきた。おー、レオン手前の大陸橋だ。あれ、でも今日は陸橋の入り口に幅広の赤白テープが幾重にも巻きつけてあって進入禁止になっている。張り紙もしてあったので巡礼路が変更になったことが分かる。へーと立ち止まっているとさっきの姉妹もやってきて、また陽気に何か言っているが状況から何を言っているのか何となく想像がつく。60代に見える元気な妹の方は両手をパタパタと羽ばたく真似をしながらやって来た、どこまで陽気なんだ。まぁ仕方ないので矢印にしたがって歩き出す。新しい巡礼路はレオンの町へは直接向かわないでぐんぐんと山の方を目指していたが、しばらく行くと左方向へ曲がる道があって、ここから急坂を下ってレオンに入っていくようだ。まぁ矢印はちゃんと続いているので迷うこともない。

  •  27キロ歩いてフランス人の道最大の都市レオンに到着した。ん?ブルゴスとどっちが大きいだろう。まぁ二つとも大都市です。一度来ているし矢印もしっかり導いてくれたので迷うことなく公営アルベルゲを目指すことができる。見覚えのある旧市街に入って、そろそろアルベルゲだと思った所に明らかに迷っていると分かるメタボの男巡礼を目にする。「アルベルゲ?」と一声掛けたところ、「そうそう」と言う顔をしたので「こっちこっち」と案内してあげる。そこから一本角を曲ればもうアルベルゲだが迷っている時は1キロ先も10m先も同じように不安なのが分かる。受付前には行列が出来ていて、その中にちゃっかり並んでいるボビーを発見する。レオンは通り越そうと提案していたボビーだが、歩いてみたらレオンが調度良かったようだ。<br /><br />  相変わらず薄暗くてすし詰めのレオンのベッドルーム。でも公営にしては珍しくWi-Fiがあったな。前にもあったかどうかはすっかり忘れてたが、Wi-Fiがあるのは素晴らしい。きっとWi-Fiの需要が多いのであちこちの公営アルベルゲでも設置が進んでいるのかも知れない。シャワー、洗濯したらボビーが物干し場を探していたので塀の影になって見つけにくい物干し場に連れてったげる。

     27キロ歩いてフランス人の道最大の都市レオンに到着した。ん?ブルゴスとどっちが大きいだろう。まぁ二つとも大都市です。一度来ているし矢印もしっかり導いてくれたので迷うことなく公営アルベルゲを目指すことができる。見覚えのある旧市街に入って、そろそろアルベルゲだと思った所に明らかに迷っていると分かるメタボの男巡礼を目にする。「アルベルゲ?」と一声掛けたところ、「そうそう」と言う顔をしたので「こっちこっち」と案内してあげる。そこから一本角を曲ればもうアルベルゲだが迷っている時は1キロ先も10m先も同じように不安なのが分かる。受付前には行列が出来ていて、その中にちゃっかり並んでいるボビーを発見する。レオンは通り越そうと提案していたボビーだが、歩いてみたらレオンが調度良かったようだ。

     相変わらず薄暗くてすし詰めのレオンのベッドルーム。でも公営にしては珍しくWi-Fiがあったな。前にもあったかどうかはすっかり忘れてたが、Wi-Fiがあるのは素晴らしい。きっとWi-Fiの需要が多いのであちこちの公営アルベルゲでも設置が進んでいるのかも知れない。シャワー、洗濯したらボビーが物干し場を探していたので塀の影になって見つけにくい物干し場に連れてったげる。

  •  買い物に行く前にキッチンに何があるか確認。電子レンジはあるがコンロはないな。食器類は問題ないようだ。ベッド数の割に食べるスペースは広くなく、長いテーブルが1本どーんとあるだけだ。よっしゃ食べるには問題ない。3年前に利用した近くのティエンダは店じまいしたのか開いてなかった残念。まぁ大都市なんだから歩いていれば見つかるだろうとカテドラル方面に歩いていく。途中、骨董市をやってたので面白いので覗いてみるが勿論、買う気はさらさらない。テレビの何でも鑑定団を思い出す。こんな所で買ったのが鑑定したらお宝になったりするんかなー。でもちょっと見、みんなガラクタに見える。カテドラルは3年前に入ったので外から写真だけ撮ってみる。金取るし。<br /><br /> スーパーで500ミリ缶ビールにバケツ野菜、スープの素、インスタントコーヒー10袋入り、大きくて焼きたてのパンにヨーグルト4、チョリソーとボビーに上げようとノンアルコールビールを1缶買う。こんなに買っても7.58ユーロなので、やっぱり昨日の9ユーロ以上の代金はボラレたと確信する。くそくそくそ。

     買い物に行く前にキッチンに何があるか確認。電子レンジはあるがコンロはないな。食器類は問題ないようだ。ベッド数の割に食べるスペースは広くなく、長いテーブルが1本どーんとあるだけだ。よっしゃ食べるには問題ない。3年前に利用した近くのティエンダは店じまいしたのか開いてなかった残念。まぁ大都市なんだから歩いていれば見つかるだろうとカテドラル方面に歩いていく。途中、骨董市をやってたので面白いので覗いてみるが勿論、買う気はさらさらない。テレビの何でも鑑定団を思い出す。こんな所で買ったのが鑑定したらお宝になったりするんかなー。でもちょっと見、みんなガラクタに見える。カテドラルは3年前に入ったので外から写真だけ撮ってみる。金取るし。

     スーパーで500ミリ缶ビールにバケツ野菜、スープの素、インスタントコーヒー10袋入り、大きくて焼きたてのパンにヨーグルト4、チョリソーとボビーに上げようとノンアルコールビールを1缶買う。こんなに買っても7.58ユーロなので、やっぱり昨日の9ユーロ以上の代金はボラレたと確信する。くそくそくそ。

  •  帰り道、途中で話したイタリア婆ちゃん姉妹がアルベルゲが見つからず、探し疲れて立ち往生(座り込んでたけど)してたので連れてってあげようと歩き出したはいいが、自分も道が分からなくなっていたことに気づく。でも地元の人に教えてもらったら見覚えのある通りに出られたので一件落着。早速キッチンで昼夜兼用のごはんにする。隣にコリアンが座ったのでちょっとお喋り。コリアンは大体がフレンドリーだ。<br /><br /> 庭に出たら日本人が3人もいた。やっぱりフランス人の道には日本人がいるんだな。これからも時々日本人と出会える予感がする。せめて1週間に一人でいいから日本人と会って日本語でお喋りしたい。きっとそれはストレス発散になると思うんだよな。<br /><br /> 日本人、欧米人に限らず、だいたい誰もがどこから出発したのか聞いてくる。フランス人の道を歩く大半がフランス側のサンジャンをスタートしているので、マドリッドスタートと言うととても珍しがられる。第一、マドリッドの道を知らない人が殆どなのでどんな道なのかいちいち紹介することになる。<br /><br /> 6時に隣の修道院に行ってシスター達の夕の祈りに参加させてもらう。でも巡礼は私の他にたった数人しか参加してなかったな。3年前はもっとずっと居た覚えがあるのだが。途中、一般席の親子が前に進み出て、あれなんだろなと思っていたら、どうやら赤ん坊の洗礼式だった。目出たいものが見られて良かった。

     帰り道、途中で話したイタリア婆ちゃん姉妹がアルベルゲが見つからず、探し疲れて立ち往生(座り込んでたけど)してたので連れてってあげようと歩き出したはいいが、自分も道が分からなくなっていたことに気づく。でも地元の人に教えてもらったら見覚えのある通りに出られたので一件落着。早速キッチンで昼夜兼用のごはんにする。隣にコリアンが座ったのでちょっとお喋り。コリアンは大体がフレンドリーだ。

     庭に出たら日本人が3人もいた。やっぱりフランス人の道には日本人がいるんだな。これからも時々日本人と出会える予感がする。せめて1週間に一人でいいから日本人と会って日本語でお喋りしたい。きっとそれはストレス発散になると思うんだよな。

     日本人、欧米人に限らず、だいたい誰もがどこから出発したのか聞いてくる。フランス人の道を歩く大半がフランス側のサンジャンをスタートしているので、マドリッドスタートと言うととても珍しがられる。第一、マドリッドの道を知らない人が殆どなのでどんな道なのかいちいち紹介することになる。

     6時に隣の修道院に行ってシスター達の夕の祈りに参加させてもらう。でも巡礼は私の他にたった数人しか参加してなかったな。3年前はもっとずっと居た覚えがあるのだが。途中、一般席の親子が前に進み出て、あれなんだろなと思っていたら、どうやら赤ん坊の洗礼式だった。目出たいものが見られて良かった。

  •  カラーン、カラーンと大きな鐘の音がベッドルームに響き渡る。時間は9時。そういえば夜に何かイベントがあるような事を聞かされてたな。半強制的に隣の教会にゾロゾロと移動させられて、これから巡礼のための祝別式があるようだ。だから修道院の夕の祈りが少なかったのかも知れない。各自、自国語で書かれた紙を渡されているが、日本語はなかった。だろうね。何をやってるのか分からないが何となくは想像できる。きっと巡礼についてありがたい祈りの言葉を言ってるんだろう。ここではそれしかないし。<br /><br />  メガネっ子のマリアナがいたので、同じイタリアの婆ちゃん姉妹の所に連れてって上げたら皆で嬉しそうにイタリア語でお喋りを始めた。自国語でお喋りできるっていいよね。<br /><br /><br />歩く歩く歩く 2018の5  フランス人の道4へつづく

     カラーン、カラーンと大きな鐘の音がベッドルームに響き渡る。時間は9時。そういえば夜に何かイベントがあるような事を聞かされてたな。半強制的に隣の教会にゾロゾロと移動させられて、これから巡礼のための祝別式があるようだ。だから修道院の夕の祈りが少なかったのかも知れない。各自、自国語で書かれた紙を渡されているが、日本語はなかった。だろうね。何をやってるのか分からないが何となくは想像できる。きっと巡礼についてありがたい祈りの言葉を言ってるんだろう。ここではそれしかないし。

     メガネっ子のマリアナがいたので、同じイタリアの婆ちゃん姉妹の所に連れてって上げたら皆で嬉しそうにイタリア語でお喋りを始めた。自国語でお喋りできるっていいよね。


    歩く歩く歩く 2018の5 フランス人の道4へつづく

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