2018/04/22 - 2018/07/15
1425位(同エリア7846件中)
おくさん
ポルトガル人の道4の16 アゲタで大宴会 Aguada
6月13日 日本出発から53日目
修道院付属のアルベルゲ。下の階に下りていって手持ちの朝飯をがっちり食べる。その横をイタリアのおばちゃんが出発して行った。このアルベルゲの出入口、昨日は巡礼者専用の扉から出入りするように言われていたが、今は早朝なので幼稚園児も誰もいないからか、ショートカットできる園側の扉から出て行ったな。賢い選択だろう。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
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7:20、自分もショートカットになる園側の扉から出発することにする。どちらから出ても施設の外に出るにはもうひとつ外側の扉を越えなければならないが、園側から出たら外へと出られる扉には鍵が掛かっていた。じゃぁもう一度アルベルゲの中に戻ろうとしたら、外からは鍵が掛かって中には入れない構造だった。どうやら一旦外に出たらオートロックで再入場はできない仕組みらしい。こりゃ困った、園庭に閉じ込められた状況だ。先に出発したイタリア婦人は塀を乗り越えたんかな?仕方ないから自分もそのコースかなと思っていたら、ちょうどそこへ早出の職員がやって来てくれる。よかった、お世話になったのに塀を乗り越えるなんて無礼をしないでも済んだ(やる気だったけど)。「巡礼の人はあっちから出るのよ」と優しく言っているようだ。私は自分が出したゴミを入れたレジ袋を持っていたので「それはこっちで捨てて上げるわよ」と、一応中身を確認してから引き受けてくれる。巡礼路に戻る近道も教えてくれたので、オブリガードと言ってさよならする。
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昨日は38キロ以上も歩いてしまったので疲労骨折もどきのスネが心配になったけど、歩き出したら何ともないので良かった。空は曇天なので、降るようなら15キロだけ歩いてアゲタの私営アルベルゲで、調子良く歩けるならその先の Albergarila Velha を目指そう。
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修道院から教わった道を歩いて行くと、S.Jose Clunyへの案内板があった。昨日こっちの道を歩いていれば巡礼路を外れても問題なく辿りつけたんだと気づき、また惜しいことをしたと思った。まぁ毎日知らない道を歩いてるんだから、こんなこともあるわいな。道沿いには珍しく赤いポストがあったので写真を撮っておく。こっちのポストは全て黄色いのしか見たことないので、日本と同じ赤い色をしたポストがあったことに驚く。
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20分ほど歩いたら、なんと昨日見た道標が現れた!!!!!あの変人イタリア姉ちゃんと分かれた分岐点で、今歩いて来たこっちからの道はイタリア姉ちゃんが昨日進んでった道だった。そっか、姉ちゃんはこの道がアルベルゲに続く道だと知ってたんだな。私は道標に従って別方向に歩いてしまったが、ここで気がつけばエライ回り道しなくても済んだのだ。この間違えた分岐から歩き続けて、GPSを出して気がつくまでの時間は33分も掛かっていた(写真に時間が記録されてる)。間違いに気付いてから20分戻ってアルベルゲにたどり着いたので、合計53分も余計なことをしてしまったてことか。これからは面倒と思ってもタブレットは早めに出してGPSチェックしよう。なんて、一体いつから同じこと繰り返してんだよと言う話だが。
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ここから暫くは昨日間違って歩いた道を歩くことに成った。記憶に新しい風景が次々と現れるがちっとも嬉しくない。悔しいので見覚えのある道をやたらと写真に収める。早く初めての風景の中を歩きたいよ。やっと間違いに気づいた地点にやってきたので、そこにスティックをバツ印に立てかけて失敗の記念としてみる。
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次の町に雑貨屋があったのでセブンアップ0.7ユーロを買って、道路を挟んだところにある小さな公園ベンチに座って休憩。ここにはごみ箱があるのを確認済み。空き缶は持ち歩きたくないので、いつもゴミ箱がある所で飲み食いするようにしている。少ししたら昨日のエチケット知らずの若者5人組が通過していったが互いに挨拶なし。あっちは自分たち以外は興味の外だしこっちは腹立ててるし。毎年、礼儀知らずの若者グループにはうんざり。今朝もマットレスの上で朝飯喰ってやがったな。
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次に年配のソロ巡礼がやってきた。あ、この人は見た顔だな。すぐには思い出せなかったが、おっちゃんは10日前のN1ホステルで一緒だったと言って来たので思い出すことができる。日本人は珍しいから覚えて貰えるが、相変わらず欧米人の顔はすぐ忘れてしまう。公園内でちょっとお喋りしてから連れ立って歩き出す。歩くスピードもほぼ同じようだ。
Agueda de Baixo の町に入ったらカフェに寄りたいそうだが、おっちゃんのガイドブックには少し先にパナデリアがあるから、そこの方が良いとのこと。ガイドブックは良くできてるんだな、その通り、ちゃんと道沿いにパン屋が出てきたので二人で入っていく。パン屋は好きなパンを買って中で飲み食いできるので割と好き。オレンジペーストみたいのが挟まったクロワッサンとビールを頼む。このおっちゃんはN1ホステルの前にも会っていたと言い出した。聞いたら確かにフィリップス、ジャンピエール達と一緒に村のカフェに寄ったときに居た人だった。あぁそうだ、N1ホステルには鼻にピアスしてた女の子もいたよねと身振りで言ったら、おっちゃんも良く覚えていてスマホに保存してあった女の子の写真を見せてくれる。
町の外周を歩いていたとき、会社に戻って来た車のセニョールがやたらと話しかけてくる。え、なに?そしたら倉庫の中から小さなビニール袋を出してきて二人に手渡してくれた。中には小さなリンゴ2個と冷えた水ボトルが入っていて、セニョールの名前や住所などが記された紙片も同梱されていた。どうやらこの人は前を歩く巡礼を見つけると、こうやってお接待してくれてるらしい。ありがたく頂く。長いことこんなことを続けているらしく、世界各国から送られてきた感謝の手紙を盛んに見せてくれる。一緒に写真を撮っていたら、あの若者5人組もやってきた。同じように袋をプレゼントされ、親切なセニョールは大忙しだ。メタボの青年はフェンス隅のコンクリートの上で、ゴロンと寝そべり出したな。親切にお接待してくれた人を前に、まったく失礼なやっちゃ。観察していると、礼儀知らずはこのメタボ野郎だけのようで他の若者は普通にしている。みんなで盛んにお喋りをしているが、私は凝った英語は理解できないので一足先に出発させてもらう。ブエンカミーノ。 -
冷たい水は貴重なので、温まる前に飲んでしまおう。でもさすがに500mlを一気に飲むのは体に良くないので半分飲んで道端のごみ箱へ。リンゴも歩きながらバリバリ食べてしまったので、エネルギー補給にはちょうど良かった。
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アゲタの町へは橋をふたつ渡って入る。さっきのお接待のひととの話によると若者達は次の町まで行くそうなので、じゃぁ私はアゲタ止まりだ。町の入り口に今晩の宿「Alberugue St.Antonio 」の看板が出ているので迷うことなく目指すことができる。でもここはアゲタの町を通り越した町外れだった。アゲタには有名なコウモリ傘の通りがあるけど、それは傘祭りの時期にならないと飾られないのかな?アゲタではコウモリ傘通りを見られるのを唯一の楽しみにしていたのだが。
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12時、アゲタのアルベルゲに到着。一番乗りだった。ここはホステルも併設している、と言うかホステルにアルベルゲが併設されてると言う方が本当かな。大きな宿で写真に写っているのはホステルの部分でアルベルゲは右の脇から階段で下がった所だった。受付のセニョーラもホテルのフロント並みの身なりで受け答えもスマート。チェックインを済ませると一段下がったところがアルベルゲで、入る所こそ何だがなーと思わせる入口だが、ここは今まで経験したことないような素晴らしいアルベルゲだった。私営としてはちょっぴり高い12ユーロの価値は十分ある。ベッド代の他にシーツ2ユーロ、朝食5ユーロとのことだが、節約旅なのでベッドだけにしてもらう。ベッドルームは1階と2階にあり、一番の到着なので2階に3部屋あるベッドルームで2段ベッドが1台だけの個室同然の部屋をあてがって貰える。
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私以外誰も居ないので、ゆっくりシャワーを浴びながら洗濯もして、日当たりの良い外の物干し場に干して本日の業務終了。キッチンに何があるか確認してから少し離れたスーパーへ。途中、向こうからやって来るフィリップスに遭遇。まったく良く会うね。「ここをまっすぐ行けばアルベルゲだよ」と教えてスーパーへ。1リットルビール、冷凍パエージャ、パンはスーパーで焼いていたので、焼き立てを買うことができる。ネクタリン1パック4個入り、ヨーグルト4。ファンタの缶を買いたかったが、ここんちは6本入りしか置いてなかったので買えなかった。こっちのスーパーは袋は有料が多いので空き袋を持ち歩いているのだが、また今日も持って来るのを忘れた。同じ RiDol の袋を持ってるのに。
アルベルゲに戻ると大所帯のチームが到着してきた所だった。話を聞いてみると、みんなバラバラだが出会った者同士で一緒に行動しているらしい。夫婦が2組とソロが3人の大パーティー。わいわいと楽しそうだ。元が同じ国の仲良しグループのパーティーは、他の巡礼とは交わろうとしない傾向があるが、このパーティーは元々寄せ集めなのでそういうことはなくて、とてもフレンドリーだった。
キッチンでパエージャを暖めてから、外のテーブルで食べることにする。今日は暑からず寒からずなので、外もたまには悪くない。 -
パベルも到着してきた。今までは3人一緒の部屋が多かったが、今回は3人別々の部屋になった。二人にはビールを一杯ずつ飲ませてアゲタ。
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一眠りして外に出たら、みんなが一つのテーブルを囲んで楽しくやっている。すぐ私も仲間の輪に入れてくれる。一人だけ青年がいるが、他は全員が50代60代のようだ。パベルが74歳なので最年長かな。次がソロのアメリカ婦人で、この人も70代のようだ。年配者の中に加わるととても居心地がいい。次から次へとワインが出てきて、これどっから買ってくるのかなと不思議に思った。後になって気がついたが、アルベルゲ1階にくつろぎコーナーがあって、そこに10本近くが置かれていたのを勝手に空けていたようだ。支払い、どうするんだろう?
飲ませて貰うばかりじゃなくて自分も何か出したいなと思って、前に買って置いたクックテイルのナッツがあるのを思い出したので部屋に戻って一袋を皿に盛って提供すると喜んでくれたので嬉しい。パベルもサラダを作って出して来たし、フィリップスもニンニクとオリーブオイルを混ぜ、小さく切ったパンに載せるつまみを作ってきた。みんな色んな芸当ができる。私ももっと何か提供したいがつまみになりそうな物はもう何もなかった。 -
オーストラリアの男がコインを持ってきて私に持たせた。1951年の1ペニー銅貨だった。へー、私の生まれた年と1年違いだよと珍しがったら、「おっ間違えた」みたいなことを言って別の銅貨を持ってきた。今度は私の生まれた年のコインだった。これをプレゼントしてくれるそうだ。えっ、こんな貴重なものをいいの!?もしかして何十枚も持ち歩いていて、出会う人たちに生まれた年のコインをプレゼントしてくれてるのかな?私は同じ目的で和風マリアカードを持ち歩いているが、このコインは重たそうなので大変だな。
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日が落ち始めたらこれから夕飯にするそうで、本格的な料理が運ばれてきた。女性陣手作りのパスタで大ぶりの鍋に二つ出てきた。これだけの人数で食べる食事を毎回作ってるのかな?流れのままに夕飯を一緒に食べさせてもらう。料理はこれで終わりではなかった。最後には大きな大きな容器に入ったアイスクリーム2缶の登場。ひえー、この上まだ食べるんか。欧米の豊かな食生活を垣間見た気がした。
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日没したのに宴会はまだ続いてる。数人が自国の歌を披露して、私には日本のソウルミュージックを聴かせてくれと言われたので、待ってましたと兄弟舟を披露する。テンションがあがっているのでいつもより音量が高くなる大サービス。ネットが使えるのでカラオケの伴奏が付けられたので3番までフルコーラス。録画してる人までいたな。日本の恥にならなきゃいいが。
ポルトガルの道17 今日は食堂で宴会 Albergaria a Nova
6月14日 日本出発から54日目
キッチンでフィリップス、パベルと一緒に朝飯。アルベルゲで飼われている猫なのか、昨日からベッドルームを出たり入ったりしていて、今朝もキッチンにやってきておねだりしている。昨晩は自分のベッドに寝ていたので外に出したが、簡単に戻れて、パベルと一緒に寝たそうだ。パベルは猫好きらしい。 -
7:10、まだ雨は降っていないが、今にも降り出しそうなので雨支度をしてアゲタのアルベルゲを出発。町外れの民家に傘が3つ飾られていた。アゲタらしいのを見たのはこれが最初で最後だった。傘の通りは見られなかったけど、これだけでも見られたからいいや。楽しいパーティーもあったし。
9:17、Mancinhata do Vouga のカフェで一休み。カフェコンレチェとチョコパンで2ユーロ。安くてありがたい。 -
歩いていると道沿いに西洋のお化け屋敷みたいのが現れた。リアル・ホーンテッドマンションか?石の文化の国の建築物は簡単には朽ちることはないので、こんな感じで残っている建物が結構ある。こういうのをカメラに収めることを道々の趣味にすると切りなくありそうな気がするな。人が住んでいるんじゃ憚られるが、空家なんだから写真に撮るのは構わないんじゃないかな。ホントに歩いているとこの通りには後から後から登場する。
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次は廃墟ではないが石つくりの古い橋。この下を巡礼路は貫いている。他の人のブログでは、ここが完全に水没していて迂回せざるを得なかった写真を見た。今日は何の問題もなく歩くことができるが、天気が悪いと水没してしまう巡礼路はあちこちにある。雨でなくて良かった。
今日は二組4人の逆ルートを行く巡礼とすれ違う。ここからファティマまでは凡そ1週間、リスボンまでなら2週間の行程だろう。元気に歩き続けられることを祈ってブエンカミーノ。巡礼者同士はいつ何処で会っても国を越えて言葉を越えてすぐ打ち解けあえるのが素晴らしい。 -
アルベリガリア・ベルハの町はそこそこ大きかった。町の中の巡礼路沿いに公営のアルベルゲがあって、ここなら買い物も便利そうだなぁと思って写真を撮っていたら、調度そこへオスピタレラが出て来て、手を挙げながら道路を渡ってやって来てくれる。同じ方向に用足しに行くそうで、少しの間一緒に歩きながらお喋り(簡単な英語で)。フランスからこのアルベルゲにボランティアしにやって来たそうだ。偶然、知り合いになれたことだし、もう少し時間が遅かったら泊まりたかったところだな。
舗装路と森の中を24キロ歩いてアルベルガリア・ノバのアルベルゲに12:20到着。昨日の素晴らしいアルベルゲと比べると施設は劣るがオーナーの青年が凄く感じがいい。一泊10ユーロだけどウエルカムドリンクにビールが貰える。そのほか菓子や飲み物は勝手に飲み食いして価格分を自分で箱に入れるだけ。その箱にも鍵はかかっていないし価格表も良心的。私営アルベルゲの中には商売っけ丸出しの所もある中で貴重な存在と思う。ここは歩くのが早いフィリップスが先着していた。 -
シャワー・洗濯を済ませて下屋のイスでまったりしていたら、オーナーの青年は買い物に出かけるので私に留守番しててと言う。巡礼がやってきたら、この冷蔵庫から小さいほうのビールを飲ませてねと伝言して行ってしまった。ホントに人がいい。
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3時前に昨日の大人数が到着してきたが、アメリカの老婦人とパベルの姿がない。二人とも男女の最年長なのでゆっくりと一人で歩いているんだろう。でもそれから30分したらパベルだけは到着してきたので、またこのアルベルゲで集合できた。早速みんな中庭にあるテーブルで飲んだくれているな。パベルは赤ワインを1本買ったようだ。
食料を仕入れたいが、おかみさんに尋ねたら北に1キロ行った所にミニ・マーケットがあるそうだ。くそ暑い中をビーサンでぺたぺた歩いていく。着いたらてんでお粗末で買いたい物が何もないようだ。外から覗いただけで入らないでおく。そこから更に北に行った所にフルテリアがあったので、果物だけでも買えればいいやと入っていく。バナナ2、りんご、カシューナッツにアーモンドで5.81ユーロ。ナッツ類はどこで買っても割と高いが、昨日のグループと一緒になったことだし、また宴会になったらツマミとして提供しようと多めに仕入れておく。
主食になるような物が買えなかったので、今晩の当てがないな。ポルトガルでもスペインでも、果物屋でもパン屋でも、ビールを始め色々な物を売ってたりするんだけど、ここんちは本当に果実類しか置いてなかった。
夕飯には地元の人しか行かないような、うらぶれた食堂を教えてもらいフィリップスと出かけていく。看板も出てないし目印はただひとつ「入り口にホタテ貝が1個掲げられている」と言うだけ。外からは食堂とはまったく見えない店だったので、昼間、買い物をしにこの前を歩いたのに全然気がつかなかった。(下の写真は次ぐ朝に撮ったもの) -
フィリップスがホタテ貝に気が付いて「ここだここだ」。中に入ると昨日の6人が既に着席していて歓迎してくれる。みんなも地元の食堂を教えて貰ってたんだね。パベルも後からやってくる。それからは昨日と同様、ひとつの長テーブルを囲んでワハハワハハと楽しい宴が始まった。そんなことになるとは予想してなかったのでタブレットもカメラも持っていかなかったから残念ながら写真が撮れなかったのが心残り。フィリップスは盛んに撮っていたが、見せてもらったら白黒だよ。いまどきそんなデジカメがあるんだ!白黒だとメモリ節約になって良いと言ってるようだが、どんだけ貧弱なカメラなんだよ。フランス製か!?今度は日本製を買いな。
夕食代は8ユーロとアルベルゲで聞いてきたけど、レストランと同様にパンとスープ、サラダにメイン料理が一皿、デザートは濃厚なチョコレートムース。ワインは大振りの花瓶みたいなデカンタがふたつデーンとテーブルに置かれ、それが終わると頼みもしないのに勝手にデカンタごと追加してくれ飲み放題だった。レストランは老夫婦が二人で切り盛りしているようだが、今晩は大勢の客が押しかけたからなのか、外からコックがやって来た。
コーヒーの後、極甘のポルトワインがグラスで一杯出てきた。更に食べ終わったチョコレートムースの容器にはスコッチが注がれる。店の人も久しぶりの大勢の客にテンションが上がったのか、最後にショットグラスに何やら強い酒と、さらに花から抽出したという強い酒(アニスと書いてあった)をミックスして撹拌。これは一気飲みするんだそうだ。8ユーロでは安すぎでしょう。これで儲けが出るのかな?ひょっとして今晩は赤字!?宴が終わると、また1kmの暗い道を8人でぞろぞろ帰って来る。なんか楽し過ぎ。
ポルトガルの道18 不思議なアルベルゲ Sao Joao da Madeira
6月15日 日本出発から55日目
このアルベルゲは別料金で朝食を出すので、頼んでいない私は朝飯を食べずに7時スタート。フィリップスは相変わらず出発が早い。霧雨になってきたのでザックカバーを装着。合羽は暑いので着ない。途中にあったバス停で昨日仕入れたバナナを2本食べる。 -
少し行くと石畳に埋め込むための四角い石の山が現れた。ポルトガルってこの石畳が延々と続く道があって、そこを延々と歩く私たちは結構大変な思いをしている。きっと何百年も昔からこのスタイルで道を作ってきたんだろな。さすがに幹線道路は現代的な舗装路にはなっているが、車が走る道でもこの石畳はあって、車がその上を走るとゴゴゴゴゴーッと凄い音がする。車の傷みも早いんじゃないのかな。
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次は線路脇を歩く巡礼路が現れる。これ線路のすぐ隣を歩くんだけど、大丈夫なんかなと思うが、いくら何でも現役の線路脇を歩かせないだろう、危険すぎる。きっと廃線じゃないのかな。その割に線路わきの草は綺麗に刈り取られているので、もしかしたら現役の線路か?
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1時間半歩いた道端にパナデリアがあったので寄っていく。パナデリアだかパステリアだか良く分からなくなってきたけど要するに飲み食いできるパン屋です。カフェコンレチェと甘いパン。シンプルだけどとても美味いパンだ。両方でも1.65ユーロ。こういう店が朝見つかると、とても便利。店の前には柵で囲まれた池があって、中にはカモの親子が暮らしていた。猫にやられないのかなと心配になる。
Oliveira da Azemeis の町の出口で一本道を間違えてしまい20分迷う。次の村でカフェコンレチェ。本当はパンが食べたい所だが、ここんちにはないので昨日仕入れたアーモンドで腹を繋ぐ。 -
次の町には家々のベランダなどにマネキンサイズの妙な人形が飾られていた。完成度の低い人形なので、どうも案山子のようだ。やがて市庁舎らしい建物に差し掛かると、ここにも大量の案山子が並べられている。ポスターも出てきたので、やっぱり案山子を題材にした祭りらしいのが分かった。きっとそれなりの謂れがあるんだろうが、それを知る術がない。
町の角で何度も会うN1ホステルで一緒だったソロのおっさんとばったり。会うのはこれで4回目かな。また一緒に歩き始める。今晩の宿を聞いたら、ホテルを予約してあるそうだ。そう言えば一緒になる割りにこの人とはアルベルゲで一緒になったことがない。試しに「いつもホテルを予約して泊まっているのか?」と聞いたら当たりだった。おっさんリッチマンだったのか。そう分かると身に着けている物もどこか高そうに見えてきた。
安い公営のアルベルゲ目指してばかりの私からは考えられないけど、ホテルに泊まり続けて巡礼する金持ちだっているんだろなと想像することもあった。この人がその本人だったのか。私もアルベルゲがない時は仕方なく安く泊まれるホステルを利用するが、15ユーロから25ユーロの間が平均だ。ホテルってその数倍するんだろな。私なら破産だ。
目的の町に入ると、おっさんは道行く人にホテルの方向を聞いて、「じゃここで」な感じで別方向に行ってしまった。今日の私の目指すアルベルゲはこのまま巡礼路を行って少し外れた所にある筈だ。早めにタブレットを出してチェックする。普通のアルベルゲとは違うようだけど、大きそうな施設なので泊まれるだろう。通りに巨大なショッピングモールが現れたので、ぼちぼちアルベルゲが近づいた筈だ。そこから10分ほど歩いた所にそれはあった。大きな施設で、見た感じ病院ぽい。 -
Santa Casa de Misericordia このアルベルゲは不思議ベルゲ。入っていくと長い廊下には車椅子の人達が沢山いるので病院にしか見えない。アルベルゲの雰囲気はこれっぽっちもないので、受付の女性に「ここアルベルゲ?」と聞くと、少し待てとのこと。「ノー」じゃなくて「ウェイト」と言うからには泊めてくれるんだろうと半信半疑のまま受付前にあった長い木のイスに座って待つことにする。周りにいる人達は全員病人や怪我人に見える。その中でポツンと座って待っている旅姿の私は周囲との違和感半端ねえ。
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やがて一人の女性が迎えに来てくれて施設の奥へ奥へと連れてってくれる。あ、部屋の扉にホタテのマーク発見。やっぱりアルベルゲだったんだと確信する。通された部屋には既に見慣れたバックパックがあった。フィリップスが先着したようだが姿は見えない。ここも床にマットレスをベタッと置くスタイルだったが、全然オッケー。
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壁にポルトガル語で何やら色々書かれているので、施設の名前の一部を翻訳すると「misericordia = 慈悲」と出た。修道院か教会が貧しい弱者のために設けている救護院と想像したが本当のことは分からない。でも、普通の病院と違うのは長い廊下を歩いて来る途中で目にした様子で何となく分かった。やっぱり想像通りの施設だと思う。巡礼も「慈悲の心」で一晩の宿を提供してきたんだろう。何十年、或いは何百年も。宿代は寄附なので、いつものように5ユーロ札を透明ケースの中に入れさせてもらう。部屋はご覧のようなマットレスだけの簡易宿だが、寝るには十分。ただキッチンも食べる部屋もないのでそこは少々暮らしずらいかな。トイレとシャワールームは離れた所にあり、病院(みたいな)の人達が利用するのを我々も利用させてもらうスタイルだった。施設が広いこともあって戻るのに迷う始末。
いつものルーチンの後、食べ物を求めて来るときに見かけた巨大モールを目指す。途中でパベルと遭遇。アルベルゲはあっちだよと教えてあげてモールの中へ。アルベルゲにはキッチンも食べるスペースもなかったので、ここで昼飯を食べることに決める。予想通り、モールの2階に上がっていくとフードコートがどっさりあって賑わっている。ビール大とベーコン・豚肉・チーズが挟まったボカディージョ。パンがカリッとしていてとても美味い。具も温かいのが嬉しい。合計で5.95ユーロと外食にしてはまずまず。 -
1階へ移動して巨大スーパーへ。そこでフィリップスと遭遇。みんな考えることは同じなので行く先々で会う。500ml缶ビールと飲むヨーグルト、紙パックジュースにパン1袋で3.14ユーロ。帰り道、モールへ向かうパベルとすれ違う。やっぱあのモールへ行くっきゃないよね。
病院へ戻るとあの若者5人組がアルベルゲから出て行くところだった。どうしたんだろう?グループなので断られたんかな(公営ではグループは断ることがある)。連中は騒がしいのでこっちとしたら幸いだけど、あれだけの人数で若いんだからどうにでもなるだろう。部屋に戻るとチャリの女性巡礼が入っていた。モニカ、イタリアからやって来たそうだ。おなじみになった年配のグループが来ればいいのにと期待してたが、今日は別のところに泊まるようで来なかったな、残念でした。
ポルトガルの道19 パベルとお別れの日 Grijo
6月16日 日本出発から56日目
Santa Casa de Misericordia の不思議なアルベルゲ。泊まった4人全員が6時に起床、部屋の明かりを点けて出発準備を始める。パベルは隅っこのテーブルで黒パンを食べだした。イタリアのモニカは昼間は外に停めて置いた自転車を、いつの間にか部屋の前の廊下に持ってきていた。バックパックひとつで巡礼を続ける我々とは違って、自転車巡礼は駐輪場所には毎晩気を使うようだ。写真を撮らせてと言ったら普通に自転車の横に立っただけなので、ほらハンドルを握ってと注文をつけると嬉しそうに応えてくれる。日焼けした顔が真っ赤。 -
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7:10出発。朝もやが凄い。一人で歩き出して、5分ほど歩くと昨日と景色が違うことに気づく。アルベルゲの門を出て右に行くと思い込んでいたが、実際には正面の道をまっすぐ行かなくてはならなかった。昨日、来るときと巨大モールへ行くときの2度も歩いた道なので慣れた気になっていた。その辺りが一番間違い易いのに、またやっちまった。また門まで戻って仕切りなおし。町を脱出しようと歩いていると先に出発した筈のモニカがブエンカミーノと言いながら追い越して行った。どっかで朝飯にしてたのかな。仲良くなっても自転車巡礼と再会することは不可能だ。
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2時間歩いて Mala Posta の町にあった小奇麗なパナデリアで生オレンジジュースとパンで小休止。2.3ユーロ。やっぱり生ジュースは少し高いようだ。でも炎天下を歩いてるんだから、いつもよりビタミン補給は必要な気がする。
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次の町の道沿いに、お馴染みになった大きなスーパーRiDol があったので食料調達していこう。大きめのヨーグルトの上に乾燥フルーツの細かいのが別容器で載った高級タイプを買ってみる。それと缶ビール。ベンチがあると良かったんだが、このスーパー駐車場にはそんな気が利いたものはなかったので、隅っこのコンクリートの上に腰掛けていただく。周りはゴミが吹き溜まっていて、食べるには宜しくない環境だが仕方ない。身なりもこんなだし、冗談でなくホームレス一歩手前な気がしてきた。サンチャゴ巡礼を知らない人が見たら、それこそホームレスそのものじゃないのかな?
この大きな道路の反対側をファティマへ向かうと思われる東洋人の女性が歩いていた。たぶん韓国の人だろう。互いに手を上げて挨拶する。あっち側を歩いてたら立ち話が出来たのにな。今日はこの人以外誰にも会えてない。 -
12時半、Grijo の町に到着。アルベルゲが道端にある筈だが見つからないまま通り越してしまったようだ。地図を片手に交差点で考えていたら、買い物帰りらしい地元の婦人二人が離れた所から大きな声を投げ掛けてくれる「カミーノーッ?(巡礼路?)」と言うので「ドルミールッ(寝る)」と答えたらこっちこっちと連れてってくれ、そこはさっき通り越した建物だった。入り口の扉に労務者風のグループが並んで腰掛けていたのでまったく気づかなかった。婦人は「ほらどいて」な感じで座りこんでいた人をどかしてくれる。良かった、親切な婦人が通りかかってくれて。
扉は開いていたが、オスピタレロはいないので夕方にやって来るスタイルらしい。アルベルゲには猫の額ほどの中庭があって椅子とテーブルが設えてあるが、太陽が燦々と照らしているので幾ら日光浴が好きなヨーロッパ人でもこう暑い日には座る気にならないだろう。階段には木の札が取り付けてあって、その文字を見たら「レセプション2メートル」とあった。中々粋な事をするな。 -
部屋に入るとフィリップスが先着していたので同じ部屋の下段に寝袋を広げる。ここにはちゃんとしたキッチンはあるが近くにはまともな店はないようだ。昨日は大きなスーパーがあったのにキッチンがなかったし、中々両方揃うと言うことが少ない。
フィリップスに聞くと、やっぱりこの辺りで店と名がつくのは隣のカフェだけでスーパーはないらしい。カフェに行って店の隅っこ畳1枚ほどのスペースに並べてある僅かばかりの中からバナナ1本に玉ねぎ1個、コーンの缶詰と瓶ビールを2本買って帰る。今日はスープ作りだ。キッチンには当然あると思ってた栓抜きがなかったので、フォークを使って王冠の端からコツコツ工夫して開ける。 -
あとからイタリアおっさん二人組みが到着し、最後にパベルがやって来た。2階には狭い部屋が二つでベッドも2段が2台ずつあるが、既に4人で下段は埋まっている。パベルも下段がいいので螺旋階段を降りた下の階にまだベッドルームがあることを教えて上げる。
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明日はポルト到達の日で、パベルとフィリップスとは別ルートに別れる。心配性のパベルがまたポルトからのことを聞いてきた。ポルトには公営アルベルゲが3つもあって、セントラルルートを行くパベルには「このアルベルゲがセントラル・ルート上にあるのでいいよ」と詳しい地図で教えて上げる。私は海沿いのコスタ・ルートを行くので、同じポルト泊まりでも別のアルベルゲを目指すが、残念ながらポルト市内のコスタ・ルート上にはアルベルゲはなくて、少し脇に入らなくてはならないようだ。
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夕飯はキッチンで三人並んで手持ちの食料を食べることになった。私は食料が尽きていたので、また隣のカフェに買出し。今度は1ユーロのパンを1袋にりんご、トマト、ぼたんきょみたいのと、また瓶ビールを2本。果物は細かく切って皿に盛ったので少しは食事ぽくなった。またビールの王冠をフォークを使ってコツコツ開けだしたら、フィリップスが親指2本を使い、テコの原理でスポンと抜いて見せてくれる。やるなフィリップス。
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8時ころ、やっとオスピタレロがやって来てチェックインできる。7ユーロ。イタリアの二人組みはどっかに行ってたので無料になったらしい。幸か不幸かお陰でスタンプは押してもらえなかったな。
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