ずっと気になっていた「蓼科　親湯温泉」

2021/03/19 - 2021/03/20

「ああ、温泉行きたーい」このコロナ禍、ずーっと思っていました。 しかし人としての義務でもあり、お上のお達しには逆らえず辛抱の日々。
何とか少しコロナも良い方向に動き出し、年末にキャンセルした「蓼科 親湯温泉」へ再チャレンジすることに。 なぜかこのお宿、気になって仕方なかったんですよね。 どうしてかなぁ...
幸い悪かった天気予報も段々と良くなり、青空の元、数ヶ月ぶりのドライブとなりました。

エリア 茅野(長野)

• 旅行の満足度: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: 一休.com

　平日だから道が混んでいるだろう、との予測に反しふつーの道路状態。
今回は特に寄ってみたい観光地等はなく、兎に角ランチだー！と蓼科のやや淋しい別荘地を通り、「遊楽庵」というお蕎麦屋さんに入りました。

突き出し。

「かけ蕎麦＋天ぷら＋ワカサギ＋見かけはお稲荷、中身は蕎麦」の定食？
￥1600　蕎麦は更科、十割蕎麦らしいですがふつーな気が・・
美味しかったですけれどね。

宿チェックイン2時には時間があるので、東山魁夷がこの池をモデルに
描いた「緑響く」の現地を見よう～と、「御射鹿池（みしゃがいけ）」へ。　この駐車場（無料）に止めました。

うーん・・季節によってはこんなに澄んだ池なのね。
この池、農業用のため池と聞くと・・えっ・・

現在の池は結構凍っています。

お次は「乙女滝」見物にGo go !
この小さな滝が（勿論源流はずっと奥でしょうけれど）流れ流れて乙女滝に。

その乙女滝へ下る前にある「木戸口神社」

「乙女滝」はこっちよーん！　の看板。

おおっ、この道をどれだけ下って行くんかいな。

そんな大した距離でもなく到着。　確かに乙女のネーミング通り優しい滝。

で、戻るには当然上りとなります。　冬枯れの風景もまた良し。

歩いていると奥蓼科温泉郷の案内がありました。　何十年か前、2度ほど蓼科には泊まったことがあります。

蓼科の名所案内。　新緑のシーズンはいいよねー

さてさて2時には少し早いけれど、今回興味津々の宿「蓼科　親湯温泉」到着。　山の中の一軒宿と聞いていたのでもっと淋しい雰囲気を想像していたけれど、確かに一軒宿に違いはないけれど立派な感じ。　Pです。

ちょっと大正ロマンがかったいでたちのスタッフが車まで出迎えて下さって、玄関までの橋から下の流れを見る。　結構な川の音。

モダンな玄関。

標高1350ｍ　ちょい寒ですね。

館内に入れば「おおーぅ、想像よりこれまた広っ！」

もしかしたら一番乗り？　フロント。

この宿は大正15年創業で、昔の写真が沢山飾ってあります。
これは当時のものかな。　フロント横にあるものです。

多分ここで記念写真を撮るんだわ。

蔵書3万冊とは聞いていたけれど、実際目にすると圧巻のひと言。
広さと色んなタイプのテーブルや椅子がまた素敵～　こういう宿は初めてで感激。　わたしのスマホに毎夜やって来る「〇ラックス」で知ったんだけれど、感謝。

バーの雰囲気もまた素敵。　残念ながら利用している人は見なかったけれど。

ちょっと物申してもいいでしょうか。 花が造花なのは良くないです。 この辺りなら山に咲く素朴な花が似合い、十分ですから生きている花を是非！

驚き感激したのがこちらへ案内して下さったスタッフ。　今は宿のスタッフも外人も珍しくはないけれど、彼女はロシア人。　その日本語が流暢でよどみない。　勿論美人で夫のために写真を1枚お願いした良妻（それはわたしです）　夫の鼻の下、１cmは伸びていると思う。

天井のシャンデリアも可愛い系レトロ。

広い窓から見た景色。

この広いラウンジ、どこまで行っても本・本・本。　本好きにはたまらんなー

ラウンジに薪ストーヴ２つあり。　存在感ありますよねぇ。

フロント反対側にあるショップ。　わたしもお土産数点購入。

これなんだろう？　「トリップカード」初めて知りました。　観光地や食に関するお店等のカードが沢山あり、籠の中にあるリングに通してマイ観光を作るみたい。　
面白い。

これがトリップカード。　これだけでお洒落感漂うわ～

この宿はコロナ対策に力を入れていることが、目に見えて好感が持てます。　こちらは館内数か所にある喫煙室で、手前の青い〇は濃度OK！の印。　黄や赤もあって丁度信号ね。

↑の喫煙室横にある読書をする場所・・だと思う。　外の景色を見ながら好きな本を読めるなんて贅沢。

宿は「清流亭・深山亭』「山月亭」そして奥廊下「すずらん亭」の3棟からなっています。　今回わたしたちが泊まったのは「山月亭」で、部屋へ行くまでの廊下にも本だらけ～　これは小津安二郎さんコーナー。

小津さんの横には著名な作家方の本や説明。
朝ドラ「花子とアン」に登場した仲間由紀恵さん演じる白蓮さんの写真もあり、大正三美人と言われた通り知的でとっても美しい・・・素敵。

白蓮さんアップ！　美人ですよねぇ・・ふぅ

その反対側にある本棚。

「山月亭」の棟へ入ったところには、まず浮世絵。

555室、入りまーす。　部屋の戸を開ければまずは洋室にツインベッド。

写真を撮るのを忘れましたが、浴衣はありません。　上下分かれた部屋着とガウンは館内OK。　パジャマは部屋専用です。　今時ですねー

洗面所。　隣にWCがあります。

隣の和室、奥は二人掛け1脚と一人掛け2脚の椅子あり。　

この板張りの右が水屋？　下には冷蔵庫、棚にはコップポットが。

向こう側（奥）が上座でしょうね。

リモコン類も消毒済み。

狭いベランダもあります。　下はP。

「お風呂か散歩か！？」と迷った挙句、明るい内にちょい散歩。　低い丘めいた段々を上ります。

これが泊まった「山月亭」全景。

上って行くとお堂がありました。　これは多分ですが、ナントカ言う男性が現れて雨乞いをしたら雨が降って、それで奉ったんじゃないかな。

人の来ない内にお風呂へ入りたかったので、「ちょっとナントカ山の登山口から登って来るわ」と言う夫とは別行動で、サッサと大浴場へいざ行かん！
ここでスリッパを脱いで（ビニール袋が設置されていて、持って行きたい人は入れるようになっている）それぞれのお風呂へ行きます。　正面は男湯。

今気づいたんですが、男湯ののれんと↓の女湯ののれんは反対なのね。　女湯が正しい気がするけれどな。　ま、いいけど。

正規女湯のれん。

ヤッター！　どうも一番乗りらしい。　それじゃ急いで写真を撮らせてもらおっ。
3台の洗面所は少なくないかな、この規模の宿では。

お水も飲めます。　んん？余計な体重計（笑）

希望としてはお風呂にバスタオル・タオルがあれば有難いですねぇ。　部屋からの持参はちょっと面倒かも。

脱衣棚は籠無しで直。　１つおきにしてあります。

大切なものはこちらへ。　セーフティーボックス。　スマホを入れました～

右側から浴室に入ります。

浴室内の洗い場は反対側にもあります。

陽射しが暖かさを感じる浴槽。　ああ、早く来て良かったー　独り占めだもの。

このお風呂は畳敷き。

大浴場に隣接する露天風呂。　薪が積んであるのがいいよね。　下は川の流れの音、大。　かけ湯だけして露天風呂はさぶっ！　お湯の温度、丁度良し。　ああ、去年10月の淡路島以来の温泉、気持ちいい～

基本宿泊客は1室につき、1回30分の無料貸し切り風呂付です。
チェックインの際に時間を相談し、時間が来ればフロントで札をもらいここの戸の横に「入ってまーす」と掛けるよう。　うちは夫が　その１　を使わせてもらいました。　良かったね、夫よ。

夫が独占した貸切風呂。

どうして夫に貸し切り風呂を譲ったかと言うと、実は女性専用の露天風呂がこの長い通路の下にあるんですよ。　確か20時45分までは女性専用で、それ以後は申し込むんだと思う。

さて「天与の湯」へやって来ました。　脱衣所に戸はありません。
この脱衣所の左右からお湯へ入るんですよ。　真冬は寒かろうなー ブルル。 ここもわたしがお初のようでラッキー♪　人がいれば当然写真は×ですから。　行くぞっ！

ここにもセーフティーボックス。

何時くらいだったのか？　青空＋眼下に見える山水の流れ、ああ至福の時よ。

露天風呂です。　底は大きな石で平ではないので、気を付けないと危ない。 足にあまり自信の無いご年輩は、ここへたどり着くまでの階段やこの底には注意です。

「お腹が減ったー」と叫ぶ夫。　あなたが夕食は18時、と決めたんでしょ。 食事所は全個室で、今のご時世には良いですね。　結構な個室の数ですよ。

個室を廊下から見た感じ。　やっぱレトロっぽくない？

すぐに写真を撮りたがる夫婦。
　蓼科　キュイジーヌ（フランス語でキッチンみたい）
〇　お口はじめ
　　真鯛　伊那産甘酒のマリネ　桜庭包み
　　八ヶ岳赤卵の海老真薯いり卵焼き
　　鴨ロースト　北山産ブルーベリーソース
　　安曇野産のわさびチーズタルト
　　スモーク信州サーモンと新じゃがのタルタル
　　ハマグリのジュレ

　　飲み物はオレンジジュースにしました。

〇　スープ
　　春キャベツのスープ
　　季節の野菜をあしらって・・↑の写真左側のグラスに野菜が入っているので、温かくなって来たら入れて火を通す。

スープの出来上がり。　豆類が美味しい。

〇　魚料理
　　鰆　信州味噌焼き

〇　肉料理
　　蓼科牛のソテー　２種の味わい
　　シャリアビンソース＆安曇野産のきざみわさび

〇　ご飯・・蓼科スープカレーor焼き味噌茶漬け

　　夫は茶漬け、これはわたしのカレー

〇　デザート
　　桜のケーキ
　　バニラアイスとチェリーのマカロン
　　レアストロベリーのケーキ


はい、どれもとても美味しかったです。　お腹いっぱい。
只、わたしたちはお酒を呑まないからか、お料理の登場速っ。　いくら
お酒を呑まないからといっても、やや急かされる感はありましたね。

部屋はこんな感じ。　広さは十分。

夕食も滞りなく済み、休む前に温泉にも入りお休みぃー

雨が降っているのか？と間違うほどの川の音と共に、早朝6時起床。 朝風呂へ行き、ラウンジでのんびり。 ラウンジから見た朝陽。

ラウンジでのんびりしてから部屋へ戻れば、夫が「朝ご飯は7時半やぞ、後5分！」と仰る。　あ、そっか。　8時からだと思い込んでいて、すっぴんでレストランへ。　こんな時はマスク有難い。

廊下の広いところにサラダバーがあり、好きな野菜をゲットします。　その際こんなのがあったー　手をかざすとビニール手袋が膨らみ、手が楽に入る仕組み。　すっごーい。

サラダバーはわたしから行き、そして道に迷った・・・あれぇ？　サラダのお皿を持ってウロウロ。　部屋をのぞき込んでも夫の姿無し。　仕方ないわ、とスタッフに個室の場所を聞いてやっとご帰還。　夫は呆れ、「5mも無いやないか。　遅いと思とったんやわ、信じられん」　これ、国内外いつものことなんですがね。　「アンタに中居さんは勤まらんな。　担当の部屋がわからんようになるからな」　うーん、そやな。

朝ご飯です。　蓼科　山ごはん

〇　前菜　　一の膳　全六品
　　自家製おから
　　木の子のおろし和え
　　野沢菜ゴマ油炒め
　　ハタ酒粕漬け
　　出し巻き卵

〇　野菜
　　蓼科高原サラダ

〇　鍋物
　　蓼科山湧水豆腐の湯豆腐

〇　お食事
　　ご飯・味噌汁・お漬物

どこかの口コミに「朝ご飯が質素」とありました。　確かに宿によっては
朝からすごーい豪華～、と感じるところもありそれはそれで嬉しいですが
比べれば豪華ではないものの、わたしはシンプルで悪いとは思いませんで
した。　これは人それぞれですね。　美味しかったです、ご馳走様。
　　

　楽しかった1日も終わりチェックアウトです。　こんなカードをもらいました。

訪れる度にスタンプを押してもらって、貯めて行くのね。　ええ商売してまんなー（笑）　はいっ、また来まーす。

白樺のきれいなこんな道を走りました。

では2日目、どこかへ寄りながらボチボチ帰るかい。　車を走らせていたら「乙女湖」ってあるわ、と寄ってみました。　車を降りたら何と寒いことよ。　湖を一周できるようになっていていいんだけれど寒くて仕方ない。　真冬には全面凍るこの湖、今も一部凍っています。　奥の白いところね。

オマケ話ですが、３・２１の「イッテQ」では、極寒のここでロケしていました。　ロッジ　中岡さんが。

凍っている部分で嬉しそうな夫。　「もっと真ん中の方へ行ってみぃ」とわたし。
「いややわ、そんな・・」と相棒。　弱っちいな。

凍っていない部分。　写真右には足漕ぎ白鳥も待機中。

さて次は・・
よっしゃ「長門牧場へ行ってみよー」　あわよくば動物と触れ合えるかも。　ウキウキ・・ところが放牧はGW頃からで、今は飼育舎におわします。　ここが飼育舎。

こんな牛たちがいるんだって。

で、今は広い牧場に牛の糞だけ～

ここはレストラン。　結構家族連れとかその他沢山の人がいました。

レストラン内。　折角だし寒いし、コーヒーとラテを注文。

では帰るとするか。　往路で諏訪SAに入り損ねたので下りSAでランチをすることに。

諏訪SA＝横川峠の釜めし1100円は、我が家のランチ定番。

ほんと、いつ食べても美味しいわ。

帰途の風景はまだ雪の残っている、そしてスキーやスノボーをしいている姿もありました。

特にお出かけ好きは皆そうだと思いますが、去年からは我慢我慢の月日でした。　我が家でも「温泉行きたーい」「バリ島行きたーい」と雄叫びを上げ、海外は無理にしてもやっと旅行に出かけられる日がやって来ました。

偶然知ったこの宿は、ひとりで連泊したいと思わせるそんな雰囲気がありました。　コロナ対策もしっかりとしていて、普通に過ごしていれば　まず感染は考えられないという感想です。　スタッフも笑顔で接客も感じ良く、再訪したい宿の一つとなりました。

それからこれはお節介話になりますが、泊まった「山月亭ベッド」の部屋は、HPの写真で見るより広く快適です。　部屋の説明にはちゃんと書いてありますが、まずは写真で判断することも多いように思いますので、少々損をしているかな、勿体ないわ、と老婆心から。
久しぶりの楽しいひとときをありがとうございました。

この旅行記へのコメント （2）

• たらよろさん 2021/03/23 21:36:34

  ずっと気になっていた…

  こんばんは、ココさん♪
  ご無沙汰しています～
  
  コロナ禍の中、ずっと温泉に入りたいとやっと叶って温泉。
  それも、長いこと気になっていたお宿で一気にリフレッシュ☆ですねー。
  ずっと気になっていた…っていうことは、
  何かココさんの心に響くものがあったんでしょうね。
  波長があうというか、惹かれるものが…
  
  泊りに行きたい、っていうよりも、
  ここの住みたい、、、と思えるような安らげるお宿ですねー
  
  たらよろ

  ココさん からの返信 2021/03/23 22:28:01

  ご無沙汰しています

  コメントありがとうこざいます。
  お久しぶりです。 お変わりございませんか。
  
  気になっていた..と言いますのは、宿のHPの蔵書の多さと、何だか素敵そうなラウンジです。
  実際行ってみますと山の中の一軒宿に違いはないのですが、想像とは異なる規模と雰囲気です。
  
  あちらは今まだ早春、という静かな雰囲気もあるのかもしれませんが（新緑の頃はもっと華やかな気が）ひとり連泊し、ラウンジでの読書や現実的ではありますが、PCなど持ち込み可能ならそれもありかな、と。
  できれば部屋付露天風呂のあるお部屋泊で。
  
  Go toがスタートし、去年3度利用しました。 4度目が12月28日にこちらのつもりが断念。 そして今回になった次第です。
  
  来月、再来月と後2度Go toを意識して予定していますが、何だかもうどうでもいいやーという気にもなって来ました。 勿論利用出来るに越したことはありませんが、それ関係なく出掛けたい気持ちの方が大きい（笑） で、行って参ります?
  
  長文、失礼しました。
  たらよろさんの旅行記も拝見させて頂きます。 きっと良質のお宿へ行かれているんでしょうねぇ。 羨ましい。