2020/02/08 - 2020/02/08
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+mo2さん
この旅行記スケジュールを元に
1952年開館のブリヂストン美術館を前身とするアーティゾン美術館が、1月18日に開館しました。2015年に見た「ベスト・オブ・ザ・ベスト」展を最後に本社ビル建て替えの為、実に4年半も休館しており、この再オープンを本当に心待ちにしていました。オープンと同時に訪れたかったのですが、仕事が立て込み休みがとれず・・・。何とか1日空いたので、上野で開催されているハマスホイとデンマーク絵画(東京都美術館)と特別展「出雲と大和」(東京国立博物館)と併せて見に行ってきました。
アーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館館)がリニューアルして大きく変わった点。
①展示室・・当たり前ですが、真新しい展示室です。展示スペースも広くなって明るく見やすい展示室でした。
②コレクション・・2016年、久留米の石橋美術館も閉館し、その全コレクション960点が移管されてきました。また美術館の休館中も積極的に作品収集に取り組み、コレクションの幅を広げていたとのこと。
③チケットの購入方法・・日時指定入場制で、ウェブで予約チケットを購入。(公式サイトで時間帯を選んで予約。クレジットカードで支払い、発行されたQRコードをスマホ等で受付)
④写真撮影・・ブリヂストン美術館時代は写真撮影は不可でしたが、撮影禁止マークのついている作品以外は、非営利かつ私的使用の目的でのみ撮影が可能とのこと(今回の展示は全て撮影OKでした)
たくさん写真を撮ってしまいましたが、この旅行記では美術館の展示の様子をアップすることとし、コレクションの紹介は別途アップしていく予定です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 新幹線
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東京駅から徒歩圏内でこんな素晴らしい美術館がオープン!!
三菱1号館美術館も徒歩圏内ですが、こちらは八重洲地下街を真っすぐ歩いてきて地上にあがると目の前です。今日は晴天ですが雨の日も楽です。アーティゾン美術館 美術館・博物館
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昨年竣工した高層ビル「ミュージアムタワー京橋」の1~6階が美術館になります。
アーティゾン美術館 美術館・博物館
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開館(10時)と同時に入場したのですが、オープンから少し日が経ったからか空いていました。ウェブ予約チケットがなくても(完売していない場合のみ)美術館窓口でもチケットが買えるようです。
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2Fにはミュージアムショップとロッカーがあります。
3Fで受付後、セキュリティチェックも受けエレベーターで6Fへ
音声ガイド機はなく、公式アプリ利用でスマホで無料の音声ガイドが利用できます。ただし、イヤホーンは必要です。今回持参しなかったので利用しませんでした。 -
開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」。約2800点の石橋財団コレクションから選りすぐりの206点を紹介する展覧会です。
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第1部は「アートをひろげる」1870年代から2000年代までの約140年間の東西の名品が並びますが、展示室に入るとマネの作品3点が迎えてくれました。
エドゥアール・マネ「自画像」 1878-79年
マネは2点しか自画像が確認されていませんが、そのうちの1点。
松方コレクション由来の作品であり、昨年(2019年)の松方コレクション展(国立西洋美術館)にも出展されていた作品です。 -
メアリー・カサット「日光浴(浴後)」 1901年
こちらは新規収蔵品。本展では新収蔵作品の中から約30点初公開されていました。 ところで、この子供、甥っ子のともちゃんによく似ています(笑) -
ピエール=オーギュスト・ルノワール「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」 1876年
アーティゾン美術館コレクションのシンボル的な作品。青色のドレスを着て同じ色の靴下をはいたこの少女は、大きな椅子に腰掛けています。画面を支配する青色は、少女の目の周りの影の表現や、髪の毛や床の絨毯にも施されています。モデルはルノワールのパトロンだった出版業者シャルパンティエの長女(当時4歳)です。 -
青木繁「海の幸」1904年
この絵は1904年夏に東京美術学校を卒業したばかりの青木繁が、友人たちと千葉県館山市の布良海岸に旅行した際に制作したもので、この年秋の白馬会第9回展に出品されています。中学校の美術の教科書でも見た有名な作品。 -
クロード・モネ「黄昏、ヴェネツィア」1908年頃
モネの作品は睡蓮など何点か展示されていました。
7月からは、オルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画「クロード・モネー風景への問いかけ」が開催されます。今から楽しみです。 -
ウンベルト・ボッチョーニ「空間における連続性の唯一の形態」1913年(1972年鋳造)
新収蔵品。イタリアの未来派の画家でもあったウンベルト・ボッチョーニの作品です。彫刻と絵画と展示空間がマッチしています。 -
藤島武二「黒扇」 1908-09年
明治末から昭和期にかけて活躍した洋画家で、日本の洋画壇において長らく指導的役割を果たしてきた重鎮・藤島武二の代表作。モネやピカソと並んでも引けを取らない素晴らしい日本の洋画です。 -
パブロ・ピカソ「腕を組んですわるサルタンバンク」 1923年
ピカソの「新古典主義の時代」を代表する作品のひとつ。サルタンバンクは最下層の芸人のこと。ピカソの作品も各時代ごとに何点も展示されていました。 -
ヴァシリー・カンディンスキー「自らが輝く」1924年
こちらも新収蔵品。カンディンスキーらしいリズミカルな抽象絵画です。この作品は、画家がワイマールの美術学校バウハウスに教師として在籍していた時に制作されたものです。 -
後半は、現代美術(抽象画)が続きますが、見事なコレクションです。
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田中敦子「1985 B」 1985年
色とりどりに点滅する電球を身に纏った作品《電気服》で知られる田中敦子の作品。強烈な色彩で圧倒的なインパクトがありました。 -
館内の一部は吹き抜けになっていて、高さ8メートルの高透過大型ガラスで明るい空間が広がっています。6Fから5Fに降ります。
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5Fのロビーに展示されている「セクメト神像」紀元前14世紀。
人間の若い女性の身体と雌ライオンの頭部をもつエジプトの神です。 -
続く第2部は、5階と4階で展示されている「アートをさぐる(Exploring Art)」。収蔵品を「装飾」「古典」「原始」「異界」「聖俗」「記録」「幸福」という7つの普遍的なテーマに分け、美術を掘り下げようというものです。
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「装飾」をテーマにした作品から始まります。
ここでは、コレクションの中でももっとも古い年代のイランの「幾何文台付鉢」紀元前4000年から、エミール・ガレ、藤島武二、ギュスターヴ・モローといった作家たちによる作品が展示されています。 -
前田青邨「紅白梅」 1970年頃
考古学的な作品からアンリ・マティス、この作品のような日本画まで並ぶ不思議な空間ですが、奇をてらっておらず不思議と調和しています。 -
「古典」ではセザンヌ、マティス、ピカソ、藤島武二など東西の洋画の名品が続きます。
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エミール=アントワーヌ・ブールデル「ペネロープ」1909年
ペネロープは、ギリシアの詩人ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』の主人公オデュッセウスの美しい妻です。このペネロープは、夫の無事を信じ、ひたすら夫を待つ女性として表現されています。 -
藤田嗣治「猫のいる静物」 1939-40年
レオナール・フジタの可愛らしい作品。 -
コンスタンティン・ブランクーシ「接吻」 1907-10年
2017年オランジュリー美術館を訪ずれた時、偶然「Tokyo-Paris. Masterpieces from the Bridgestone Museum of Art in Tokyo」としてブリヂストン美術館のコレクションの特別展が開催されていたのですが、そのときのシンボル的作品。 -
「異界」をテーマにした展示室。レンブラント、ルドン、モネの「睡蓮」などが展示。ゆったりと見学できるよう展示室の中心に椅子が置いてあります。
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4Fのロビー。ドイツの19世紀の彫刻家クリスチャン・ダニエル・ラウホの「勝利の女神」に再会できました。ブリヂストン美術館時代、美術館入口左に展示されていた女神です。
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4Fの「聖俗」では、エジプトのハヤブサ(ホルス)神像からシュメール、ギリシャの彫刻、ジャコメッティの作品など立体的な作品が並びます。
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エジプト・テーベ(ルクソール) レリーフ断片「アヌビス神礼拝図」 新王国時代ラメセス2世治世
エジプト・テーベ(ルクソール) 「彩色木棺」 第3中間期 第21王朝 -
「聖猫」 末期王朝時代
エジプト・プトレマイオス朝時代の可愛らしいブロンズ像。 -
オシップ・ザツキン「三美神」 1950年
古代ギリシャ、ローマ時代(紀元前)と20世紀の彫刻が並んで展示されています。 -
「記録」をテーマにした展示。新収蔵のベルト・モリゾ「バルコニーの女と子ども」 1872年も展示されていました。モデルはモリゾ自身と娘のジュリーでしょうか。
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フィンセント・ファン・ゴッホ「モンマルトルの風車」1886年
ゴッホの作品も1点展示されていました。ゴッホがアントワープを去ってパリに着いたのは1886年の春ですが、これはパリの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」の裏手から見た光景です。 -
岸田劉生「麗子坐像 」1920年
岸田は、娘をモデルにした「麗子像」をたくさん描いており、アーティゾン美術館には本作の他にもコレクションがあるはずです。 -
本当にこの日はゆったりと見て回ることができました。
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青木繁「わだつみのいろこの宮」1907年
『古事記』上巻にある海幸彦、山幸彦の物語の、綿津見(わだつみ)の宮の場面を題材にしています。 -
展覧会最後は「幸福」をテーマにした展示です。
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2Fにはお洒落なミュージアムショップがあります。
たっぷり3時間近くかけて見て回りました。完成を待ちに待った美術館でしたが、予想以上の充実ぶりでした。まだまだコレクションはたくさんあり、これからの展示(企画展)も楽しみです。 -
上野に移動して1/21から「ハマスホイとデンマーク絵画」が開催されている東京都美術館です。今年の東京都美術館も本展を皮切りに「ボストン美術館展 芸術×力」「The UKIYO-E 2020 ─ 日本三大浮世絵コレクション」など興味深い展覧会が続きます。
東京都美術館 美術館・博物館
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身近な人物の肖像、風景、そして静まりかえった室内-限られた主題を黙々と描いたデンマークを代表する画家ヴィルヘルム・ハマスホイ。17世紀オランダ風俗画の影響が認められることから “北欧のフェルメール” とも呼ばれるハマスホイの展覧会です。
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ヴィルヘルム・ハマスホイ「ピアノを弾く妻イーダのいる室内 」1910年 国立西洋美術館所蔵
ハマスホイの作品は約40点と全体の割合かえあすると少なめですが、日本ではじめての本格的な紹介となる19世紀デンマークの名画とともにみることができる貴重な展覧会でした。本展の写真撮影はできませんので、展示されていた国立西洋美術館所蔵の作品(常設展で撮影)をアップしておきます。
※本展での撮影ではありません。 -
東京国立博物館では「特別展 出雲と大和」が開催されています。今年は、 日本書紀成立1300年だそうで、出雲と大和の名品が一堂に集まり、古代日本の成立やその特質に迫る内容となっています。
東京国立博物館 美術館・博物館
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今回の目玉は、平成12年(2000年)に出雲大社境内の地下1・3メートルから出土した「心御柱」と「宇豆柱」が展示。並べて展示されているので、伝説とされていた古代の出雲大社の大きさが体感できます。
※写真は島根県立出雲歴史博物館の展示 -
高さ48メートルあったとされる古代の出雲大社の復元模型です
※写真は島根県立出雲歴史博物館の展示 -
加茂岩倉遺跡銅鐸埋納状況復元模型。
こちらは写真撮影OKでしたが・・・・ -
荒神谷遺跡から発掘された銅剣。
それまで日本国内で発見された銅剣の総数が約300本だったのが、ここだけで385本もの銅剣が発掘されたことにより、それまでは神話の世界だけだといわれてきた出雲が、最近になり高度な文明があったことが明らかになっています。
※写真は島根県立出雲歴史博物館の展示 -
国宝 「銅矛」 島根県出雲市 荒神谷遺跡
一括出土された本数として全国最多を誇る、荒神谷遺跡の16本の銅矛です。
※写真は島根県立出雲歴史博物館の展示 -
加茂岩倉遺跡から発見された銅鐸。
昔の教科書には北九州中心の「銅剣銅矛文化圏」と近畿圏の「銅鐸文化圏」と載っていましたが、出雲の発掘で根底から覆りました。
※写真は島根県立出雲歴史博物館の展示 -
大和の方の展示の目玉は、東京国立博物館への出展は約7年ぶりとなる国宝「七支刀」でしょうか。その他、多くの奈良や出雲の仏像なども展示されていました。
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写真は、大和エリアでの撮影可能な展示物「法隆寺金堂壁画複製陶板(第一号壁)」です。3月13日からは、東博で特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」が始まります。こちらも楽しみです。
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春のような暖かい陽気の一日でしたが、今日は疲れたので早めに切り上げることに。
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本日は休館の国立西洋美術館ですが、3/3からロンドン・ナショナル・ギャラリー展が開催されます。世界初のロンドン・ナショナル・ギャラリーの大規模所蔵品展、今年最も楽しみな展覧会です。来月早々に来れるといいですが。
国立西洋美術館 美術館・博物館
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沼津に着くとすっかり河津桜が満開になっていました。
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例年は2月中旬~3月に咲く河津桜ですが、今年は早いようです(1月末には開花)
あゆみ橋 名所・史跡
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通勤で通る場所でもあり、当面は楽しめそうです。
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