2020/12/12 - 2020/12/12
39位(同エリア771件中)
+mo2さん
ベルリン国立博物館群は、ロンドン・大英博物館、パリ・ルーヴル美術館などと並ぶ、ヨーロッパ最大級の規模と質の高さを誇る総合博物館として知られています。なかでも、エジプト部門は、アマルナ時代の優品を筆頭に、数千年にわたるエジプト史を網羅する世界有数のエジプト・コレクションを誇ります。今回、ベルリンのエジプト・コレクションから「天地創造の神話」をテーマに、約130点の名品が来日し「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展」開催されています。江戸東京博物館へ見に行ってきましたが、アニメーション解説などの一部以外は、写真撮影がOkとなっており、たくさん写真を撮ってきました。第2章「ファラオと宇宙の秩序」の様子です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
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第2章 ファラオと宇宙の秩序
宇宙の全体を支配する秩序・摂理(マアト)は、絶対であり、個々の人間が遵守すべき最も重要な規範・道徳としても考えられていました。人間社会のリーダーであるファラオは、社会の中でマアトを守り、実行する最高責任者でした。異民族の侵入やファラオに対する謀反といったようなマアトを揺るがす大きな事件に対しては、「善き神」であるファラオ自身が、強いリーダーシップをもってマアトを実践していくことが必要とされていたのです。 -
「アメンエムハト3世と思われる礼拝する王の立像」中王国時代・第12王朝、アメンエムハト3世治世、前1853~前1806年頃 出土地不詳
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「アメンエムハト3世と思われる礼拝する王の立像」(側面)
アメンエムハト3世は、先代の父王センウセレト3世の時代から続く中王国時代最盛期の王。その治世中、アメンエムハト2世の時代から長年継続されてきたファイユームの干拓事業が完成し、農業生産は飛躍的に増大し、同時にエジプトの経済成長もピークに達しました。 -
「トゥトアンクアメン(ツタンカーメン)王の前で腰をかがめる廷臣たちのレリーフ」新王国時代・第18王朝、トゥトアンクアメン王治世、前1333~前1323年頃
サッカラ、ウニス墓地、ホルエムヘブ墓出土 -
「ハトシェプスト女王あるいはトトメス3世のスフィンクス像頭部」新王国時代・第18王朝、ハトシェプスト・トトメス3世治世、前1479~前1425年頃 出土地不詳
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「ハトシェプスト女王のスフィンクス像(胸像)」新王国時代・第18王朝、ハトシェプスト女王治世、前1479~前1458 年頃テーベ西岸、アル=ディール・アル=バハリ出土
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「ハトシェプスト女王のスフィンクス像(胸像)」
ハトシェプスト女王の葬祭殿への参道と中庭に置かれていた女王のスフィンクス像です。色彩も残る素晴らしいものです。 -
「「エジプト人と「アジア人」を描いたセティ1世王墓のブロック」新王国時代・第19王朝、セティ1世治世、前1290~前1279年頃テーベ西岸、 王家の谷・東谷、セティ1世王墓(KV17)
王家の谷のセティ1世王墓の埋葬室の側面の一角の装飾されたブロックです。江戸東京博物館 美術館・博物館
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「神々に供物を捧げるトゥトアンクアメン(ツタンカーメン)王と妃を描いたアーキトラヴ」新王国時代・第18王朝、トゥトアンクアメン王治世、前1333~前1323年頃 メンフィス/サッカラ出土
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「二重冠を被ったハヤブサで表されたホルス神の小像」末期王朝時代、前664~前332年頃 ベンハ出土
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「王に授乳する女神の立像」末期王朝時代、前664~前332年頃 出土地不詳
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(左)「聖水を注ぐハヤブサ頭のホルス神の小像」末期王朝時代、前664~前332年頃 出土地不詳
(右)「聖水を注ぐトキ頭のトト神の小像」末期王朝時代、前664~前332年頃 出土地不詳 -
「トキの姿をしたトト神、2匹のヒヒとマアト女神を伴う祠堂」末期王朝時代、前664~前332年頃 テル・アル=アマルナ出土
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「アメン・ラー神に供物を捧げるトトメス3世を描いたアメンエムハトのステラ」新王国時代・第18王朝、トトメス3世治世、前1479~前1425年頃 テーベ西岸、 アル=アサー出土
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「ラー・ホルアクティ神に供物を捧げるトトメス3世を描いたステラ」新王国時代・第18王朝、トトメス3世治世、前1479~前1425年頃 ヘリオポリス、おそらく太陽神殿域出土
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「王の書記ホリのステラ」新王国時代・第20王朝、ラメセス8世治世、前1126~前1125 年頃 アビュドス出土
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「メンフィスのプタハ大司祭の墓出土のレリーフ」新王国時代・第19王朝、ラメセス2世治世、前1279~前1213年頃 メンフィス/サッカラ出土
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「メンフィスのプタハ大司祭の系譜のあるレリーフ破片」第3中間期・第22王朝、前946~前736年頃 メンフィス/サッカラ出土
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「礼拝するヒヒの姿をしたトト神とアメンヘテプ3世新王国時代・第18王朝、アメンヘテプ3世治世、前1388~前1351年頃 ヘルモポリス・マグナ(?) 出土
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「サティス女神とアヌキス女神に捧げられたプトレマイオス1世の供物盤」プトマイオス時代、プトレマイオス1世ソテル治世、前304~前282年頃 エレファンティネ出土
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「サティス女神とアヌキス女神に捧げられたプトレマイオス1世の供物盤」
正面の女性は、渦巻きのように巻かれた髪の毛と牝牛の耳、円筒形の頭飾りよりハトホル女神であることを示しています。 -
美しい彫像が並びます
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「神官の頭部」末期王朝時代・第30王朝、 前380~前342年頃 出土地不詳
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「神官で天文観測官タイタイの立像」新王国時代・第18王朝、アイ王治世、前1323~前1319 年頃 出土地不詳
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「ナクトミンと母メレトセゲルの像」 新王国時代・第19王朝、前1292~前1186 年頃 ヘリオポリス(?)出土
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「神格化されたイアスメス・ネフェルトイリと思われる王妃の立像」新王国時代・第19王朝、ラメセス2世治世、前1279~前1213年頃 出土地不詳
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「神格化されたイアスメス・ネフェルトイリと思われる王妃の立像」(側面)
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「カルナク神殿のアメン神官ホルの方形彫像」 第3中間期・第22王朝、オソルコン
2世治世、前875~前837年頃またはオソルコン3世治世、前790~前762年頃 テーベ東岸、カルナク神殿複合体出土 -
「メニトのおもり(ハトホル女神の宗教儀式の道具)」新王国時代・第18王朝、アメンヘテプ3世治世、前1388~前1351年頃 テル・アル?アマルナ、住居O 47.11 出土
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「ライオンの上に立つベス神の装飾のある柄のハトホル女神のシストルム」プトレマイオス~ローマ支配時代、前332~後313年頃 ギリシャ、スパルタ ギリシャ、スパルタ出土
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「デモティックが記された香炉」マイオス時代、前323~前30年頃 出土地不詳
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「2本のオベリスクが立つ様式化された神殿の模型」末期王朝時代、前664~前332年頃 出土地不詳
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「ヒヒを肩に乗せ、ひざまずく男性の像」 新王国時代・第19王朝、前1292~前1186年頃 出土地不詳
この彫像は未完成だそうですが、美しい造形です。 -
「ヒヒを肩に乗せ、ひざまずく男性の像」 (側面)
男性の肩に乗るヒヒは、神聖な動物であり書記の守護神トト神の化身です。 -
「アメン神を表す牡羊の頭を抱えた男性の座像」第3中間期・第22王朝、オソルコン2世治世、前875~前837年頃 テーベ西岸、ラメセウム出土
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「アメン神を表す牡羊の頭を抱えた男性の座像」
ラメセウムで発掘されたこの彫像は、頭が欠損していますが、ひざまずく男性を表しています。 -
「ハトホル女神あるいはイシス女神に供物を捧げる女性を描いた奉納ステラ」
末期王朝時代、前664~前332年頃 テーベ出土 -
「呪術的なステラ(ワニに乗った子供のホルス)」末期王朝時代・第30王朝~プトレマイオス時代初期、前380~前200年頃 出土地不詳
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古代エジプトでは、王や王族、高官など少数の者だけで、国家の支配がおこなわれていました。そうした中で、国民の大多数は、ナイル川流域の耕地で農作業に従事する農民たちなどの庶民でした。彼らが日々、信仰の対象としたのは。国家神や宇宙神などではなく、毎日の暮らしのなかで身近な願いを叶えてくれる神々でした。
江戸東京博物館 美術館・博物館
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「パタイコスの護符」末期王朝時代~プトレマイオス時代初期、前664~前250年頃 出土地不詳
パタイコスという名前はギリシア語で、ヘロドトスの著書によるフェニキアの小人守護神像についての描写から来た名前ですが、この小人のパタイコスはエジプトの人に非常に人気のある守護神でした。 -
「ベス神の小像」新王国時代・第18王朝、前1550~前1292年頃 テル・アル?アマルナ(?)出土
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「ベス神の象嵌」末期王朝時代、前664~前332年頃 アシュル(イラク)
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「マアト女神の像を抱えた神官がひざまずいている小像」末期王朝時代、前664~前332年頃 出土地不詳
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「パピルスの巻物を持つ神格化されたイムヘテプの座像」第3中間期・第25王朝(クシュ王朝)、前746~前655年頃 出土地不詳
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「壺とライオンの背後の祈る人物が表現された供物卓」末期王朝時代、前664~前332年頃 出土地不詳
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「プタハメス墓のピラミディオン」新王国時代・第18王朝、アメンヘテプ3世治世、前1388~前1351年頃サッカラ、ウニス墓地、プタハメス墓出土
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「プタハメス墓のピラミディオン」(部分拡大)
新王国時代の高級官僚の記念碑的墓の上部には、ピラミディオンが置かれていました。小さな壁龕の中で両手をあげひざまずいて礼拝するのは被葬者であるメンフィスの大司祭プタハメスです。 -
「太陽讃歌が記されたネフェルヘテプのレリーフ 」新王国時代・第18王朝、アメンヘテプ3世治世、前1388~前1351年頃テーベ西岸、おそらくネフェルヘテプ出土
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「太陽の船に乗るスカラベを描いたパネヘシのペクトラル(胸飾り)」新王国時代・第20王朝、前1186~前1070年頃 出土地不詳
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「創造の卵を持つスカラベとして表現された原初の神プタハ」第3中間期・第25王朝(クシュ王朝)、前746~前655年頃 出土地不詳
こんなユニークな造形のものも・・・ -
「ネフェルトイティ(ネフェルティティ)王妃あるいは王女メリトアテンの頭部」
新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃テル・アル=アマルナ、住居P 47.02、19室出土 -
エジプト美術の最大の特徴はその様式の不変性です。天体や自然の中に存在する多数の神と絶対の支配者であり神の子たる王、永遠の生命と死者の復活という宗教概念はその長い歴史を通じて殆ど変わらず、従って美術様式も数千年にわたって微々たる変化しか認められません。その中で、異彩を放つのが、アマルナの地に都を移したアメンホテプ4世の時代のアマルナ美術で、その写実性において際立っています。
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アマルナ美術を代表する作品としてもっとも有名なのが、アメンホテプ4世の妃ネフェルティティの胸像でベルリン国立博物館が所蔵しているのですが、こちらの彫像も美しい。
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(左)「アクエンアテン王の頭部を描いたレリーフ断片」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃 テル・アル=アマルナ出土
(右)「アテン神の2つのカルトゥーシュを持ち上げるアクエンアテンを描いた奉納タブレット」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃 出土地不詳 -
「アクエンアテン王の立像胴部 」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃 出土地不詳
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紀元前14世紀にエジプトを治めた王、アクエンアテン。ツタンカーメンの父でもあるこの王は、アメンホテプ4世として即位してから5年後、二つの重大な決定を下します。「アテンに仕える者」を意味するアクエンアテンに改名し、現在のアマルナに遷都することにしました。さらに、宗教や美術、政治を一新しようと試みました。
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「供物卓の前のアクエンアテンとネフェルトイティを描いたステラ」
新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治
世、前1351~前1334年頃テル・アル=アマルナ、住居N 51.06、中庭出土 -
「アクエンアテン王とネフェルトイティ(ネフェルティティ)王妃の娘である王女の頭部」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃テル・アル=アマルナ、住居O 49.13出土
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「王女の立像」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃 出土地不詳
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「棺台の上のトトメス王子の小像」新王国時代・第18王朝、アメンヘテプ3世治世、前1388~前1351年頃 メンフィス/サッカラ(?)出土
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(左)「小鳥を拙んだ手を表現した彫像断片」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃 テル・アル=アマルナ出土
(右)「ハヤブサの頭部をもつ儀仗の破片」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃 テル・アル=アマルナ出土 -
「植物文様が施された青色彩文土器」新王国時代・第18王朝・アマルナ時代、
アメンヘテプ4世/アクエンアテン王治世、前1351~前1334年頃
テル・アル=アマルナ、大住居O 49.01出土
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