2019/08/16 - 2019/08/16
59位(同エリア1805件中)
キートンさん
この旅行記スケジュールを元に
都市めぐりが観光のメインとなったこの夏旅。
8日目は、この旅の構想の原点となったサンクトペテルブルクの終日観光の日。
いわばこの旅のクライマックスともいえる最重要日でもあります。
数あるサンクトペテルブルクの観光スポットの中でも定番中の定番ともいえる2箇所をじっくり見学します。
午前中は少し足を延ばして、ペテルゴフを訪れます。
サンクトペテルブルク近郊の見どころとして、ツァールスコエ・セローと人気を二分する、ピョートル大帝の夏の宮殿。
ペテルゴフは豪華な大宮殿もさることながら、下の公園の趣向を凝らした噴水群が特徴で最大の見どころだ。
では、はりきって行ってみよう。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船
- 航空会社
- シンガポール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
アベント・イン・ネフスキーの朝食会場。
ホットミールもあるのがありがたい。 -
たんぱく質中心でベジタブルは少なめかな。
-
せっかくの朝食付きなので、これくらいは食べておこう。
ただいまダイエット中なんだけど・・・ -
8:30過ぎ頃、観光へとスタート。
天気は上々。
プローシャチ・ヴォスターニャからメトロ1号線でアフトーヴォへ向かう。
サンクトペテルブルクのメトロは距離に関係なく一律45ルーブル(約80円)と格安で、旅行者にとってありがたい。
日本の地下鉄が高いんだという見方もあるが・・・ -
アフトーヴォ駅の出口は幹線道路の東側にあるが、バス乗り場が西側にあるので、地下道をくぐって道路の西側に移動。
ペテルゴフへは、200番か210番のバスまたはK300かK404のマルシルートカで行くことができる。
行き先を確認して手っ取り早く乗れたのがマルシルートカ。
マルシルートカは20人程度が乗れる小型バス。
料金は80ルーブル。 -
マルシルートカが走り出すと、しばらくトラムと並行して進んだ。
-
約40分マルシルートカに乗車して、10:00前にペテルゴフの上の庭園前に到着。
実は降りたバス停から約300m戻ったあたりに見ておきたい教会があったのだが、車窓から修復中で足場が組まれているのがわかったので行くのをやめにした。 -
というわけで、ペテルゴフの上の庭園に入場。
上の庭園は入場無料で、庭園の先にはクリーム色の大宮殿が建っている。 -
上の庭園は、中低木と芝生の植栽がきれいに手入れされていて、中央軸にいくつかの池が配置されている。
-
イチオシ
樫の噴水と快晴の日差しに映える大宮殿。
10:00過ぎの時点で噴水はあがっていない。 -
樫の噴水の池の両側に四角い池があり、青空と宮殿を水面に映している。
-
大宮殿は1721年の完成当時は2階建ての宮殿だったが、その後ピョートル大帝の娘である女帝エリザヴェータの時代に3階建てのバロック様式の宮殿に改築された。
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大宮殿の東側の建物は礼拝所らしい。
-
大宮殿はエリカテリーナ2世の時代に外観はほぼそのままに、内部は多くがクラシック様式に改装された。
第2次世界大戦時にはドイツ軍に破壊されたが、戦後修復され、美しい姿がよみがえっている。 -
イチオシ
大宮殿の西側の建物。
屋根のてっぺんの金色の装飾は、ロマノフ王朝の紋章でロシアの国章にもなっている双頭の鷲。
外装はクリーム色の色調で統一感がある。 -
大宮殿の西側のチケット売り場で下の公園のチケットを購入。
下の公園の入場料は900ルーブル。 -
10:30前、下の公園に入場。
下の公園最大の見どころである、大宮殿前の大滝に来てみたが噴水はあがっていない。
観客が集まりつつあるので、良い場所をキープして噴水開始を待った。 -
大滝の両側に並ぶ金ピカの像。
10:50頃、かなり観客が増えてきた。 -
そして11:00過ぎ、噴水があがり始めた。
すでにすごい数の観客となっている。 -
下の公園には150以上の噴水があるが、この大滝周りだけで64の噴水、142の水の吹き出し口、37体の銅像があるという。
-
イチオシ
驚くべきことにこれらの噴水は、いずれもポンプなどの動力は一切使わず、自然の高低差だけを利用して水を噴き上げているいるのである。
つまり、ここより高い位置にある水源池から水を導いて、水圧だけでこのような水の芸を演出しているのである。 -
なにしろこのシステムが最初に完成したのは、1723年のことなのだ。
日本でいうと江戸時代中期、徳川吉宗が享保の改革とかやってた頃である。
ドバイ・ファウンテンやマリーナ・ベイ・サンズのスペクトラのように、音楽に合わせて噴水が躍ったりする芸当は当然できない。
しかし、これは世界遺産に登録された、歴史的価値の高い施設であることを忘れてはいけない。
音楽でいえば、クラシックとポップスは全くジャンルが違うように、最新技術を駆使したアトラクションではなく、産業革命以前に成し遂げた歴史的偉業なのである。 -
大宮殿前の大滝にはまた後ほど来るとして、下の公園の西エリアを散策することにした。
大滝付近からも見えていたのはイタリアの噴水。 -
イタリアの噴水付近から見た大宮殿。
あれだけ晴れ渡っていた空の雲行きが怪しくなってきた。 -
現地のペテルゴフの案内図で散策コースを計画。(赤字は写真を加工)
大滝→イタリアの噴水→イヴの噴水→ライオンの滝→マルリ宮殿→エルミタージュ→運河→大滝→フランスの噴水→ローマの噴水→太陽の噴水→モン・プレジール宮殿→船着場
とりあえずこんな感じで、帰路は船着場から出ているエルミタージュ美術館前行きの高速艇を利用する予定。 -
ところが、イタリアの噴水からイヴの噴水へと向かう頃、雨が降りだした。
イヴの噴水の周りには、ちょうどよい雨宿りの場所があって、多くの人がそこに避難している。 -
小雨になってから傘をさしながらの散策となったライオンの滝。
-
大きな池に出ると、その向こうにマルリ宮殿が見える。
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長方形の池の南側を通ってマルリ宮殿へと向かう。
池とフィンランド湾の間に堤防のような小高い部分があり、そこに上るおしゃれな階段が見える。 -
水辺にはカモ。
-
マルリ宮殿は意外と地味な建物である。
ゲストハウスとして建てられた館で、その名はパリのマルリ・ル・ロアンに由来するという。
マルリ宮殿の西側に、半円形を放射状の3つの通路で分けた4つの池がある。 -
先ほど見えていた階段の前には裸婦像。
そして、階段から池越しには、黄金の山の滝が見える。 -
階段を上った場所から見たマルリ宮殿の方向。
まだ雲は広がっているが、なんとか雨はあがった。 -
その後、濡れた傘を日傘代わりにして乾かしながら、フィンランド湾の海辺を歩いた。
ついさっきまで雨が降っていたとは思えないような青空が広がっていた。 -
地図によると、エルミタージュという建物。
エルミタージュ美術館と何か関係あるのかどうかは知らない。
エルミタージュとは、フランス語で隠遁者とか隠れ家という意味らしい。 -
海辺で遊ぶ人々。
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公園の樹になる小さな赤い実。
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運河に架かる橋から見た大滝の噴水と大宮殿。
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12:15頃、再び大宮殿前の大滝に戻ってきた。
噴水前では団体さんが記念撮影。 -
イチオシ
ペテルゴフの歴史は1710年、ピョートル大帝が停泊地としての館を設けたことに始まるが、高低差のある地形に着目し、水を生かした宮殿の建設を思い立つ。
1714年に宮殿と公園の建設が始まり、世界中から優れた技術者が集められ、ピョートル大帝自身も工事に加わったという。 -
ところでたびたび出てくるピョートル大帝って何者?
実はサンクトペテルブルクの歴史は、ピョートル大帝を抜きにしては語れないのである。
サンクトペテルブルクを最初に建設したのがピョートル大帝なのだから。
ピョートル大帝ことピョートル1世は、1672年生まれの初代ロシア皇帝である。
ロシアの主な港が年間の半年近く凍結する白海にしかなかったことから、バルト海域進出のため、1700年に始まった大北方戦争でスウェーデンからイングリア地方を占領し、1703年からネヴァ川河口のデルタ地帯に港湾都市建設を始めた。
軟弱地盤と雪解けの洪水のため建設は困難を極め、4万人以上の犠牲者を出しながらも、1712年には帝政ロシアの首都をモスクワから移すまでに至った。
ピョートル1世は、その街に「聖ペトロの街」を意味するドイツ語名「サンクトペテルブルク」と名づけた。
ペトロはロシア語でピョートル、つまり「ピョートルの街」なのである。 -
最も高く水を吹き上げているのは、ライオンの口を引き裂くサムソン像。
ポルタヴァの戦いで対スウェーデン戦勝25周年を記念して作られたという。 -
階段状の大滝の中央奥にはグロット(洞窟のような空間)があり、別料金で噴水や大滝を間近に見ることができる。
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イチオシ
階段状の大滝の装飾や金色の像の数々が見事である。
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この噴水が見れるのは5月~9月の5ヶ月間のみである。
ペテルゴフを訪れるなら、気候も過ごしやすいその5ヶ月間にすべきである。
ただ、噴水が停止する期間は下の公園は入場無料となる。 -
大宮殿前の大滝を堪能した後は、下の公園の東側を散策する。
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イチオシ
フランスの噴水から見た大宮殿。
青空をバックに吹きあがる噴水が映える。 -
森林の中の木漏れ日の園路を行く。
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たまたま出没したリスがキュート過ぎる。
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さらに東にあるツインの噴水は、ローマの噴水。
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その南側には、市松模様のスロープを流れる、チェスの山の滝。
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チェスの山の滝の上部から見たローマの噴水。
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ローマの噴水からモン・プレジール宮殿の方に進むと、傘の噴水がある。
涼しそうでいいが、噴水というよりもシャワーか水のカーテンか、といった感じ。 -
さらに進むと、長方形の池の中に太陽の噴水。
扇風機のように首を振る太陽の噴水がユニークだが、アヒルくちの怪魚と情けない顔の小僧の像が個人的にはウケた。 -
花の小路と太陽の噴水。
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13:00頃、モン・プレジール宮殿前の庭園に到着。
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色とりどりの花にモン・プレジール宮殿の朱色の屋根。
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庭園中央の噴水にかかる虹。
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モン・プレジール宮殿は、ペテルゴフ建設初期に建てられた宮殿。
ピョートル大帝は、大宮殿よりフィンランド湾に近いこの宮殿を好んだといわれる。
急にまた雲行きが怪しくなってきた。 -
結局、再びのにわか雨。
なんとも気まぐれな空模様だ。
それでもひと通り予定していた見学コースをたどることはできた。
船着場から13:30発のエルミタージュ美術館前行きの高速艇に乗り込む。
料金は、片道850ルーブルとかなり高め。
初代ロシア皇帝、ピョートル大帝の権力の一端を見たペテルゴフ。
そして本日の後半戦は、サンクトペテルブルク観光人気ナンバーワン、世界三大美術館のひとつのエルミタージュ美術館を訪れます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- pedaruさん 2019/10/09 04:08:49
- ピョートル大帝の夏の宮殿
- キートンさん おはようございます。
あまり目にすることのないロシアの旅行記を拝見しました。
様々な噴水も見所ですが、建物の美しいこと、建物を建物の中に(笑)しまっておきたいほどの工芸品のような建物ですね。
庭園も入場無料、バス代も80円、旅行者には優しい値段ですね。広い庭園を
見て回るだけで疲れそうです。赤い実をつけた木はナナカマドですね。
次のエルミタージュ美術館も楽しみです。
pedaru
- キートンさん からの返信 2019/10/09 19:20:35
- RE: ピョートル大帝の夏の宮殿
- こんばんは、pedaruさん
書き込みありがとうございます。
サンクトペテルブルクは夏の宮殿に限らず、美しい建物が多かったですね。
派手過ぎず、ちょうどいい感じの色合いで、青空をバックにすると実に映えました。
上の庭園は無料でしたが、多くの噴水が上がる下の公園は900ルーブル(約1500円)と結構な値段でした。
噴水の上がらない冬の時期は下の公園も無料になるようですけどね。
ロシアに行く人が少ないのは、ビザを取るのが面倒だからだと思います。
現地で見かけた日本人は年配のかたが多かった気がします。
赤い実はナナカマドでしたか。
だったら10月の今頃は紅葉の見頃かもしれませんね。
では、また。
キートン
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