2019/08/24 - 2019/08/24
152位(同エリア4227件中)
+mo2さん
東京国立博物館で開催されている「三国志展」を見に上野へ行ってきました。中国各地で発掘された三国志とその周辺の時代の文物をもとに、真の歴史に基づいた「リアル三国志」を合言葉にした特別展。中国古代史は好きですが、特に三国志ファンという訳ではないので、2009年に発掘され話題を呼んだ曹操の墓「曹操高陵」の出土品が見れれば程度で行ったのですが・・・・ これは凄い!!展示品は、中国各地の博物館から集められ、そのうち「一級文物」(中国の国宝に相当)は42件という豪華さ。おまけに展示室内での写真撮影すべてOK!! 9:30開館とほぼ同時に入場したのですが3時間半、1回目:一通り鑑賞、2回目:写真撮影、3回目:お気に入りをじっくりと3周回ってしまいました。
予備知識がない状態で行ったので、自分の忘備録、展示作品の理解の為、写真アップしていますので旅行記は3回ぐらいに分ける予定です。
※展示品名、詳細等は東京国立博物館HPを参照しました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 新幹線
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9:30開館とほぼ同時に入場もかなりの人です。ただし、それほど人は増えてこず、2周目・3周目の頃(お昼前後)は、かなり余裕で写真撮影できる状態でした。
東京国立博物館 美術館・博物館
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プロローグー伝説のなかの三国志
横山光輝「三国志」の原画から展覧会は始まります。
これは、桃園の誓いの場面ですね。 -
関帝廟壁画 (清時代・18世紀) 内モンゴル自治区フフホト市清水河県水門塔伏龍寺伝来 内蒙古博物院所蔵
「黄巾を大破す」内モンゴル自治区中部にある伏龍寺の関帝廟の堂内壁画として描かれていたものです。内蒙古博物院 博物館・美術館・ギャラリー
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関帝廟壁画 (清時代・18世紀) 内モンゴル自治区フフホト市清水河県水門塔伏龍寺伝来 内蒙古博物院所蔵
「張飛、督郵を鞭打つ」私利私欲にまみれた役人・督郵に張飛の怒りが爆発。『三国志演義』の有名な一幕を鮮やかな色彩で描いています。内蒙古博物院 博物館・美術館・ギャラリー
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孔明出山図 (明時代・15世紀 )上海博物館所蔵
劉備が諸葛亮を迎える際に三度訪ねたとする「三顧の礼」の故事を描いた作品。上海博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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関羽像 (明時代・15~16世紀 ) 新郷市博物館所蔵
河南省にあった西峰寺伝来とされる関羽像。民間信仰の中で武神・財神として崇拝され、日本でも関羽を祭神として祀る関帝廟がある関羽ですが、このブロンズ像は大迫力。 -
赤壁賦冊 (明時代・1626年) 張瑞図 筆 天津博物館所蔵
明時代末期の四大家の一人張瑞図が、北宋の蘇軾の赤壁賦を行書で揮毫した作品。 -
後赤壁図巻(明時代・1553年) 陸治 筆 上海博物館所蔵
蘇軾の赤壁賦の後編を題材に描いたもの。上海博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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関羽・張飛像 (清時代・19世紀) 張玉亭 作 天津博物館所蔵
天津の泥人張(土人形)の見事な作品。 -
趙雲像 (清時代・17~18世紀) 安徽省亳州市花戯楼伝来 亳州市博物館所蔵
曹操の襲撃を受け、逃げ遅れた劉備の子・阿斗を懐に抱いて疾駆する『三国志演義』屈指の名場面で趙雲最大の見せ場を彫ったもの。建物の装飾部材の一部と思われます。 -
三国故事図 (清時代・18~19世紀) 天津博物館所蔵
『三国志演義』は長編小説として人気を集め、16世紀になると各回ごとに題を描きいれた図を見開きで掲載する挿絵本が出版されるようになります。 -
三国故事図 (清時代・18~19世紀) 天津博物館所蔵
「劉備はらく城を攻め、黄忠と魏延が功を争う」 -
三国志の舞台、魏・呉・蜀の三国の位置関係。時代は、西暦180年 - 280年頃で日本は、弥生時代の後期、魏志倭人伝で伝わる邪馬台国の卑弥呼の時代です。
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第一章 曹操・劉備・孫権―英傑たちのルーツ
川本喜八郎さんのNHK「人形劇・三国志」で実際に使用された人形です。 -
こちらは、三国志の英雄、劉備(蜀)と孫権(呉)です。
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まずは、曹操(魏)のルーツから
玉豚 (後漢時代・2世紀 )1973年、安徽省亳州市董園村1号墓出土 亳州市博物館所蔵
魏の曹操の祖父・曹騰をはじめ後漢の曹氏一族の墓群から出土したもの。玉豚は高貴な人物の埋葬に際し、その手に握らせたもの。 -
「会稽曹君喪駆」磚 (後漢時代・2世紀) 1976~77年、安徽省亳州市元宝坑1号墓出土 亳州市博物館所蔵
会稽郡の太守を務めた曹氏(のうちの誰か)を葬る墓の為の碑。
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人物画像磚 (後漢時代・2世紀) 1976年、安徽省亳州市白果樹村1号墓出土 亳州市博物館所蔵
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前漢の武帝の異母弟、中山靖王を先祖とする劉備のルーツ
玉装剣 (前漢時代・前2世紀) 1968年、河北省保定市満城区中山靖王劉勝夫婦墓出土 河北博物院所蔵
本来は美しい宝剣であったと思われますが、鞘については玉器2点が残るだけ。 -
壺 (前漢時代・前2世紀) 1968年、河北省保定市満城区中山靖王劉勝夫婦墓出土 河北省文物研究所所蔵
非常に豪華な壺で前漢王朝の栄華を今日に伝える優品。 -
豹 (前漢時代・前2世紀) 1968年、河北省保定市満城区中山靖王劉勝夫婦墓出土 河北博物院所蔵
蜀の劉備は、前漢6代皇帝の景帝の子である中山靖王劉勝を始祖としていますが、1968年、この劉勝夫婦の墓が河北省で発掘されました。本作は豹をかたどった重し。 -
貨客船 (後漢~三国時代・3世紀) 2010年、広西チワン族自治区貴港市梁君?蛍14号墓出土 広西文物保護与考古研究所 所蔵
漢から三国時代にかけて、呉の沿岸部の墓では船形模型が集中的に出土します。対外交易がさかんだった海洋国家・呉ならではの文物。 -
第二章 漢王朝の光と影
獅子 (後漢時代・2世紀) 山東省滋博市臨滋県学署旧蔵 山東博物館所蔵
石製の獅子(ライオン)の像山東博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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騎象俑 (後漢時代・2世紀) 1954年、河南省洛陽市防洪渠二段72号墓出土 洛陽博物館所蔵
象に乗る像。象に乗る人物が勇敢な戦士ではなく可愛らしい。洛陽博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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帯金具 (後漢時代・2世紀) 1969年、河北省定州市中山穆王劉暢墓出土 定州市博物館所蔵
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「倉天」磚 (後漢時代・2世紀) 1976~77年、安徽省亳州市元宝坑1号墓出土 中国国家博物館所蔵
曹操一族の墓から見つかった黄巾の思想(太平道)が感じられる碑。中国国家博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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「黄神北斗」鎮墓瓶 (後漢時代・2世紀) 1979年、陝西省宝鶏市さん車廠1号墓出土 宝鶏青銅器博物院所蔵
黄神北斗が死者と遺族および子孫から災いを除くと記された瓶。 -
「天帝使者」印 (後漢時代・2世紀) 1987年、陝西省宝鶏市陽平郷居家村出土 宝鶏市陳倉区博物館所蔵
後漢時代の「天帝使者」と彫られた印。
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三段式神仙鏡 (後漢時代・2~3世紀) 1984年、四川省綿陽市西山出土 綿陽市博物館所蔵
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酒樽 (後漢時代・2~3世紀) 1969年、甘粛省武威市雷台墓出土 甘粛省博物館所蔵
武威の雷台から出土していますが、後漢末期の墓から出土した青銅製容器のなかでは、最も贅沢な例の一つ。混迷を極めた乱世にあってこれほどの精品を副葬できた人物は限られ董卓を筆頭とする涼州軍閥の力の大きさがわかります。甘粛省博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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儀仗俑 (後漢時代・2~3世紀) 1969年、甘粛省武威市雷台墓出土 甘粛省博物館所蔵
10駆が出展されていましたが、39頭の馬と14両の馬車、戟や矛などを手にする17騎の騎士が並ぶ壮大なものです。甘粛省博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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儀仗俑(馬)
武威の雷台から発掘されたものですが、見事な造型です。 -
儀仗俑(馬)
これと同時に発掘された「奔馬像 馬踏飛燕」という中国を代表する至宝が甘粛省博物館にあり、さすがにそれは出展されていませんが、これらのブロンズ像を日本で見られるだけでも凄いことだと思います。 -
儀仗俑(馬車)
4年前にシルクロードを訪れたときに甘粛省博物館で見ましたが、再会することができ感動しました。 -
熹平石経 (後漢時代・2世紀) 河南省偃師市太学遺跡出土 上海博物館所蔵
上海博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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犁 (後漢時代・1~3世紀) 2001年、河北省たく州市燕趙工地出土たく州市博物館所蔵
劉備は、後漢時代のたく郡たく県で生まれ育ちここで関羽、張飛と出会っていますが、ここではたく州市で近年発掘された出土品が続きます。 -
銅製食器 案、盤、耳杯、碗、箸 (後漢時代・2世紀) 2005年、河北省たく州市上念頭磚室墓出土 たく州市博物館所蔵
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網代文陶棺 (後漢時代・2世紀) 2004年、河北省たく州市凌雲闊丹工地3号墓出土 たく州市博物館所蔵
土器の棺 -
鏡台 (後漢時代・2世紀) 2004年、河北省たく州市凌雲闊丹工地1号墓出土 たく州市博物館所蔵
埋葬の為に作られた土器ですが、当時の鏡の使い方がよくわかる一品。 -
多層灯 (後漢時代・2世紀) 2004年、河北省たく州市凌雲闊丹工地1号墓出土 たく州市博物館所蔵
素晴らしい造形の土器、見事です。 -
多層灯(部分拡大)
現実世界ではなく死後の世界を表しているようです。 -
後漢のラスト・エンペラー献帝と曹操の息子曹丕。献帝は曹操の死後、曹丕に皇帝の座を譲り漢王朝は滅亡しています。
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五層穀倉楼 (後漢時代・2世紀) 1973年、河南省焦作市山陽区馬作出土 焦作市博物館所蔵
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四層穀倉楼 (後漢時代・2世紀) 2009年、河南省焦作市馬村区白荘出土 焦作市博物館所蔵
後漢時代の墓の副葬品ですが見事な造形で色彩もはっきり残っています。 -
四層穀倉楼(部分拡大)
可愛らしい人物や動物、細工が素晴らしい。 -
三連穀倉楼 (後漢時代・2世紀) 2005年、河南省焦作市建設銀行工地出土 焦作市博物館所蔵
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邸宅 (後漢時代・2世紀) 2001年、河南省焦作市山陽区けん業公司出土 焦作市博物館所蔵
旅行記 2019.8 特別展「三国志」【2】魏・蜀・呉―三国歴訪に続く・・
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